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53話
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「そういえば俺、付き合ってるの兄さんに言った」
今日は学食の予定だった為、二人で並びあって座り昼食をとっている最中に海翔は思い出したように言った。
「えっ」
丁度カツ丼のカツを口に放り込もうとしていた月時は思わず箸からトンカツを滑らせていた。太ももに落ちたそれを慌てて拾い「セーフセーフ!」などと言いながら太もも辺りを払いつつそのまま手で食べている。
「はー、やっぱここのカツうまー。……じゃない。え、マジで? え? なんで?」
なにをやってるんだといった顔でその一連の流れを見ていた海翔に、月時は目をまん丸にしながら聞いてくる。
「なんでって。言わないほうが良かった?」
海翔が聞くと今度は思い切り頭をぶんぶんと横に振ってきた。
「ううん! すっげー嬉しい! めちゃくちゃ嬉しい! 家族に言ってくれるとか俺……、それにお兄さんに言ってくれたら嬉しいなぁって思ってたくらいだし。ただどーしたのかなってびっくりして」
「まあ、原因はあんたかも?」
「え、マジっすか。俺?」
「って訳でもないけど」
「ええっ?」
軽くからかうのが少し楽しくてつい遊んでしまう。内心面白いなと思いながらも一応ごめんと同じく心の中で謝り、海翔は輝空とのやりとりを簡単に説明した。
「俺の好きって気持ち、そんな駄々漏れだったの?」
「みたいだな」
「ぅお……さすがにちょっと恥ずかしい」
「あんたでも恥ずかしいとかあるのか」
「いや、あるよっ?」
些細な言葉にいちいち反応してくるところがまたおかしいなと海翔は少し笑う。すると赤い顔をしながら月時が「屋上で食べればよかった……」と呟いてくる。
「なんで。屋上の時のあんた、いつも午後腹空かせてないか? 俺は別に構わないんだし、だったら学食のがいいんじゃないのか?」
怪訝そうに聞けば月時が耳元に口を寄せてきた。
「だってね、屋上だったら今みたいにひろにキューッてなったらすぐちゅーできるだろ? ここじゃさすがに俺もしないし」
「きゅーってなんだよ……」
呆れて呟くと「キュンキュン?」とキラキラした目で言ってくる。
「いや、分からないけど」
「とりあえずひろの笑顔みたら俺、堪らなくなるの!」
「そ、そうか」
そうか、としか言いようがない。
好きならそういうのもあるのかもしれないくらいは今の海翔も一応分かる。いつも笑っているだけに月時の笑顔を見て「きゅんきゅん」とやらにはならないが、それでも暖かい気持ちにはなるし自分も嬉しくなる。
「……そういえばあんたの家族は俺が付き合ってるのは知ってるの?」
「うん、それは知ってるよ。親も知ってる」
「マジでか……。なんていうか、家に行きにくいな」
「なんで! いっぱい来てよ。うちとこは別に同性とか気にしないからさ」
食べ終わり、二人でぶらぶらと歩きながら月時はニッコリと言ってきた。
「トキの家族がそうなの? それとも魔界がそうなの? ここいらだとやっぱり同性は当たり前じゃないけど」
「だね、人間は。それでもそれが普通の人だっているし、動物だと同性で好き合ってるの普通にあるでしょ」
「動物、そうなのか?」
それは知らなかった、と月時を見れば「あるよ」とニッコリ笑ってくる。
「人間以外だと案外普通にあるよ。人間だって宗教や変な固定観念の絡みのせいでしょ。あ、魔界はね、悪魔だと繁殖しないから元々性はあまり関係ないかも?」
「そうなの? なんか面白いな。そーゆーのもっと聞きたい」
「じゃあ今日はうちに来る?」
「……んー、そうだな。トキのこと、兄さんにも言ったし止めてくることもなさそうだし」
応援するとは言ってくれたがまだまだ不本意といった感じの輝空を思い出しつつ、海翔は少し笑いながら頷いた。
「ほんと? やった! 部活あるからでもちょっと遅くなるし、あれだったら明日休みなんだし泊まってくといーよ」
嬉しそうにキラキラした目で言ってくる月時の様子はひたすら純粋そうだ。だったらまあ、付き合ってるといっても同性だし気軽でいいかと海翔は頷いた。
だが輝空に『泊まってくかもだから親にも言ってて』と連絡を入れた時は速攻で『まだ早い……! まだ早いって!』と何故か必死の文が返ってきた。それに対しては苦笑しつつも『大丈夫だから』とだけ返事してあとは面倒臭いので無視しておいた。
月時の家に向かう途中、冬に近づいた今の時期だと既に暗くなっており、前から落ち着かなかった山はひたすらなにかを飲み込んできそうなブラックホールのように見えた。何故ひたすらそんな風に見えるのだろうと不思議に思いつつ、ちゃんと月時の家に着いてホッとする。
どこにも月時の存在がなく、家にも全くたどり着けなかったことを思い出す。もう二度と、あんな心許無くて辛くしんどい想いはしたくないなとそっと思った。
「悪魔って繁殖しないの?」
賑やかな月侑太の熱烈な歓迎を受けつつ、月時の部屋で寛いだ海翔はさっそく聞いた。
ちなみに月時の兄弟には月時が「俺が連れ込んでるのは彼氏なんだからね! 邪魔しちゃダメだからね!」などと聞いている海翔が恥ずかしくなるようなはっきりしたお断りをしていた。
「うん。子どもは生まれないんだよ。なんかから発生するか堕天使かだから」
「へえ。あっ、やっぱ天使も居るの?」
「いるよ。でもきっと皆が考えてるよーなのとは違うかも」
「どう違うの?」
「ほら、美術絵とかでよくあんじゃん。可愛い赤ちゃんみたいなのに翼生えてるのとか」
「あー」
「ちっちゃい子はいないよ。皆見た目大人みたいな感じ。俺らくらいのもいるけど。あ、見た目老人ってのもいないな。赤ちゃんみたいなのはね、まだなにも判断つかない魂だからってすぐに生まれ変わりになるみたい。年寄りも大抵はそれなりに全うした魂だからかまた次の生まれ変わりか別の存在みたいにはなるらしいけど」
「へー」
「でもそれは一見した見た目ってだけで、結局は天使も悪魔も考えられないくらい存在し続けてるよ。中には地球の誕生よりも古い存在も居るみたい」
「ほー」
「ってさっきからひろの反応が適当!」
海翔としては聞き入っていての相槌だったのだが、月時は微妙な顔でそんな海翔を見てくる。
「いや、聞き入ってた。面白いなって。あんたには悪いけど、俺、あんたの正体知ってよかったかもしれないくらい」
「えー……」
月時が更に微妙な顔をしている。それは気にせずに海翔は続けた。
「月時たちワーウルフとか他の魔物とかはどうなの? やっぱり発生型とかなの? でも家族っていう形態だよな……?」
「あ、うん。確かに悪魔には家族はないけど俺らは家族あるよ。ちゃんと親の体から生まれてくる。ただ、俺らも人間に比べたらすげー長生きする生態だからかな、子どもは滅多に生まれないんだ。生まれる時は俺らみたいに何び……何人も一気に生まれたりするけどさ、出来ること自体が珍しいみたい」
自分で「何匹」と言いかけてやめた月時を少しおかしく思いつつ、海翔はまた「へぇ」と相槌を打つ。
ふっとまた小さかった頃に見た狼人間を思い出す。あの子も多分子どもだったよなと改めて思った。ちゃんと顔とか見ておけばよかったのだろうがあの時は怖くてそれどころではなかった。
こういう話はやはり面白いなとそして思いながら、ふと気づいたことがある。
――俺らも人間に比べたらすげー長生きする生態だから――
それって、もしかして。
もしかして月時はある程度すると成長しなくなるのだろうか。それとも年老いつつひたすら生き続けるのだろうか。
どちらにしても、自分とはずっと共に居られる訳ではないのだという感じがした。人種どころか本来存在する世界すら違い、そして生きる枠すら違う。当たり前のことの筈なのに、今更その実感が湧いた。そしてそれがとても寂しくて怖いことのように感じられた。
数日間、月時の居ない世界を味わった時のような感覚。
生きることを思えば、最終的に置いて行かれるのはもし運よく今後も付き合っていたとしたら月時だ。海翔は例外は別として間違いなく先に逝く。
だというのに、妙に切なく悲しい気持ちに締め付けられる気がした。
今日は学食の予定だった為、二人で並びあって座り昼食をとっている最中に海翔は思い出したように言った。
「えっ」
丁度カツ丼のカツを口に放り込もうとしていた月時は思わず箸からトンカツを滑らせていた。太ももに落ちたそれを慌てて拾い「セーフセーフ!」などと言いながら太もも辺りを払いつつそのまま手で食べている。
「はー、やっぱここのカツうまー。……じゃない。え、マジで? え? なんで?」
なにをやってるんだといった顔でその一連の流れを見ていた海翔に、月時は目をまん丸にしながら聞いてくる。
「なんでって。言わないほうが良かった?」
海翔が聞くと今度は思い切り頭をぶんぶんと横に振ってきた。
「ううん! すっげー嬉しい! めちゃくちゃ嬉しい! 家族に言ってくれるとか俺……、それにお兄さんに言ってくれたら嬉しいなぁって思ってたくらいだし。ただどーしたのかなってびっくりして」
「まあ、原因はあんたかも?」
「え、マジっすか。俺?」
「って訳でもないけど」
「ええっ?」
軽くからかうのが少し楽しくてつい遊んでしまう。内心面白いなと思いながらも一応ごめんと同じく心の中で謝り、海翔は輝空とのやりとりを簡単に説明した。
「俺の好きって気持ち、そんな駄々漏れだったの?」
「みたいだな」
「ぅお……さすがにちょっと恥ずかしい」
「あんたでも恥ずかしいとかあるのか」
「いや、あるよっ?」
些細な言葉にいちいち反応してくるところがまたおかしいなと海翔は少し笑う。すると赤い顔をしながら月時が「屋上で食べればよかった……」と呟いてくる。
「なんで。屋上の時のあんた、いつも午後腹空かせてないか? 俺は別に構わないんだし、だったら学食のがいいんじゃないのか?」
怪訝そうに聞けば月時が耳元に口を寄せてきた。
「だってね、屋上だったら今みたいにひろにキューッてなったらすぐちゅーできるだろ? ここじゃさすがに俺もしないし」
「きゅーってなんだよ……」
呆れて呟くと「キュンキュン?」とキラキラした目で言ってくる。
「いや、分からないけど」
「とりあえずひろの笑顔みたら俺、堪らなくなるの!」
「そ、そうか」
そうか、としか言いようがない。
好きならそういうのもあるのかもしれないくらいは今の海翔も一応分かる。いつも笑っているだけに月時の笑顔を見て「きゅんきゅん」とやらにはならないが、それでも暖かい気持ちにはなるし自分も嬉しくなる。
「……そういえばあんたの家族は俺が付き合ってるのは知ってるの?」
「うん、それは知ってるよ。親も知ってる」
「マジでか……。なんていうか、家に行きにくいな」
「なんで! いっぱい来てよ。うちとこは別に同性とか気にしないからさ」
食べ終わり、二人でぶらぶらと歩きながら月時はニッコリと言ってきた。
「トキの家族がそうなの? それとも魔界がそうなの? ここいらだとやっぱり同性は当たり前じゃないけど」
「だね、人間は。それでもそれが普通の人だっているし、動物だと同性で好き合ってるの普通にあるでしょ」
「動物、そうなのか?」
それは知らなかった、と月時を見れば「あるよ」とニッコリ笑ってくる。
「人間以外だと案外普通にあるよ。人間だって宗教や変な固定観念の絡みのせいでしょ。あ、魔界はね、悪魔だと繁殖しないから元々性はあまり関係ないかも?」
「そうなの? なんか面白いな。そーゆーのもっと聞きたい」
「じゃあ今日はうちに来る?」
「……んー、そうだな。トキのこと、兄さんにも言ったし止めてくることもなさそうだし」
応援するとは言ってくれたがまだまだ不本意といった感じの輝空を思い出しつつ、海翔は少し笑いながら頷いた。
「ほんと? やった! 部活あるからでもちょっと遅くなるし、あれだったら明日休みなんだし泊まってくといーよ」
嬉しそうにキラキラした目で言ってくる月時の様子はひたすら純粋そうだ。だったらまあ、付き合ってるといっても同性だし気軽でいいかと海翔は頷いた。
だが輝空に『泊まってくかもだから親にも言ってて』と連絡を入れた時は速攻で『まだ早い……! まだ早いって!』と何故か必死の文が返ってきた。それに対しては苦笑しつつも『大丈夫だから』とだけ返事してあとは面倒臭いので無視しておいた。
月時の家に向かう途中、冬に近づいた今の時期だと既に暗くなっており、前から落ち着かなかった山はひたすらなにかを飲み込んできそうなブラックホールのように見えた。何故ひたすらそんな風に見えるのだろうと不思議に思いつつ、ちゃんと月時の家に着いてホッとする。
どこにも月時の存在がなく、家にも全くたどり着けなかったことを思い出す。もう二度と、あんな心許無くて辛くしんどい想いはしたくないなとそっと思った。
「悪魔って繁殖しないの?」
賑やかな月侑太の熱烈な歓迎を受けつつ、月時の部屋で寛いだ海翔はさっそく聞いた。
ちなみに月時の兄弟には月時が「俺が連れ込んでるのは彼氏なんだからね! 邪魔しちゃダメだからね!」などと聞いている海翔が恥ずかしくなるようなはっきりしたお断りをしていた。
「うん。子どもは生まれないんだよ。なんかから発生するか堕天使かだから」
「へえ。あっ、やっぱ天使も居るの?」
「いるよ。でもきっと皆が考えてるよーなのとは違うかも」
「どう違うの?」
「ほら、美術絵とかでよくあんじゃん。可愛い赤ちゃんみたいなのに翼生えてるのとか」
「あー」
「ちっちゃい子はいないよ。皆見た目大人みたいな感じ。俺らくらいのもいるけど。あ、見た目老人ってのもいないな。赤ちゃんみたいなのはね、まだなにも判断つかない魂だからってすぐに生まれ変わりになるみたい。年寄りも大抵はそれなりに全うした魂だからかまた次の生まれ変わりか別の存在みたいにはなるらしいけど」
「へー」
「でもそれは一見した見た目ってだけで、結局は天使も悪魔も考えられないくらい存在し続けてるよ。中には地球の誕生よりも古い存在も居るみたい」
「ほー」
「ってさっきからひろの反応が適当!」
海翔としては聞き入っていての相槌だったのだが、月時は微妙な顔でそんな海翔を見てくる。
「いや、聞き入ってた。面白いなって。あんたには悪いけど、俺、あんたの正体知ってよかったかもしれないくらい」
「えー……」
月時が更に微妙な顔をしている。それは気にせずに海翔は続けた。
「月時たちワーウルフとか他の魔物とかはどうなの? やっぱり発生型とかなの? でも家族っていう形態だよな……?」
「あ、うん。確かに悪魔には家族はないけど俺らは家族あるよ。ちゃんと親の体から生まれてくる。ただ、俺らも人間に比べたらすげー長生きする生態だからかな、子どもは滅多に生まれないんだ。生まれる時は俺らみたいに何び……何人も一気に生まれたりするけどさ、出来ること自体が珍しいみたい」
自分で「何匹」と言いかけてやめた月時を少しおかしく思いつつ、海翔はまた「へぇ」と相槌を打つ。
ふっとまた小さかった頃に見た狼人間を思い出す。あの子も多分子どもだったよなと改めて思った。ちゃんと顔とか見ておけばよかったのだろうがあの時は怖くてそれどころではなかった。
こういう話はやはり面白いなとそして思いながら、ふと気づいたことがある。
――俺らも人間に比べたらすげー長生きする生態だから――
それって、もしかして。
もしかして月時はある程度すると成長しなくなるのだろうか。それとも年老いつつひたすら生き続けるのだろうか。
どちらにしても、自分とはずっと共に居られる訳ではないのだという感じがした。人種どころか本来存在する世界すら違い、そして生きる枠すら違う。当たり前のことの筈なのに、今更その実感が湧いた。そしてそれがとても寂しくて怖いことのように感じられた。
数日間、月時の居ない世界を味わった時のような感覚。
生きることを思えば、最終的に置いて行かれるのはもし運よく今後も付き合っていたとしたら月時だ。海翔は例外は別として間違いなく先に逝く。
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