蛇 と 兎

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7.仕込まれる兎 ※

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 千景が俺を気持ち、よ、く……?

 優史は千景が言うのを聞いただけでますます自分のモノが疼くのがわかった。どうしようもないほど興奮している。今まで付き合ってきた女性たち相手に、自分はここまで興奮した事があるだろうかと頭に一瞬過った。そして顔がとてつもなく熱くなった。

「何そんなに赤らめてるの?」
「えっ? い、いやその……」
「ちゃんと言いなよ? 気持ちよく、なりたい? 快楽、欲しい?」

 千景が言い放つ言葉一つ一つが優史の心とペニスを疼かせる。その上、聞かれると同時に肩から腕に這わされた指にゾクリと震えた。

「っぁ……、欲、欲しい……、欲しくて、堪らな、い……」

 すると千景が立ちあがった。そしてしゃがんでいた優史の腕をつかむ。

「くく。いい子だね、優史」

 そのままベッドまで引っ張られ、体を突かれて倒された。優史の心臓が激しく鼓動する。どうすればいいかわからなくただ倒れたままの優史に、千景は覆いかぶさり、またキスをしてきた。

「っん、ん……」

 舌を絡め合う。それだけで優史はさらに昂ってきた。覆いかぶさっている千景の体に手を這わせていく。

「手、邪魔」
「……え?」
「女性をリードする癖なんていらないよ。俺が触っていいと言った時だけ、あなたに触れさせてあげる。今は大人しくしてて欲しいな。そうだ」

 千景はニッコリすると、優史が着ていたシャツを捲り上げた。

「体ちょっと浮かせて? そして手をあげてくれる? そう……いいね」

 千景は微笑むと腕だけ通ったままのシャツを、優史の頭上にあげた手のところで縛り出した。

「ち、ちか、げ……?」
「大丈夫だよ、そんな不安そうにしないで」

 優しく言いながら、千景は優史の瞼にそっとキスをしてきた。そんな行為に優史は手を上で縛られたにも関わらずホッと安心感を覚える。

「大人しく体、委ねてて……」

 千景はそのまま優史の乳首に舌を這わせ、ちゅ、と吸ってきた。こそばゆい中にチリっとした感覚が走る。

「さすがに乳首はあまり気持ちよくない?」
「……ん、でも、その、千景が俺の、その、乳首、舐めてる姿が、その……」

 乳首自体は特に気持ちよくないが、視覚的にエロくてそれが優史をドキドキさせていた。

「くく、優史は正直だね……。ここ、でもきっといつか好きになるよ。俺が、開発してあげる」

 上目遣いで舌を這わされながら言われ、優史はそれだけで体の中が疼くのがわかった。
 千景は乳首を刺激し続ける。そして手を優史の、今やガチガチに硬く濡れたペニスに這わせていった。

「っ、ぁ……」
「全然ここ、俺触れてなかったのにもうこんなにしてんの? 優史ってほんとエロいね。かわいい」
「ぁ、あ」

 好きだと自覚した相手が自分のペニスを扱いている。その手がまた巧みに優史の堪らないところを刺激してくる。その感覚だけでなく、視覚とともに聴覚までをも刺激され、思わず腰が揺れる。
 ペニスは今やカウパーでぬるぬると濡れているのが音でもわかった。そんな状態すら、恥ずかしいはずなのに堪らなく優史を刺激してくる。

「ぁあ、あ、も……千、か……ぁ、あっ」

 昨日抜いたばかりだと言うのに、優史はあっけなく果ててしまった。ちょっと待って、などと言う暇もなかった。
 そんな自分が恥ずかしく、また赤くなっていると、千景がニッコリと優史を見てきた。

「ねえ、優史。男同士って、どうするか、わかる?」
「っは、ぁ、はぁ……、……え? あ……え、えっと……、ぬ、抜き合い、とか……?」

 男子高で先生をしているとはいえ、優史は今まで特に関心を寄せた事などなかった。なので男同士でどうしてるかなど、多分知る機会はあったのだろうが、気にとめた事もなかった。

「そうだね、抜き合いも、いいね。でもまあ俺はね……?」

 千景はそう言うと一旦ベッドから立ち上がり、家に入った際に脱いでいた上着から、何やら取り出してきた。その間、優史は手を上で縛られたまま、全裸でそしてイって濡れた、しかも萎んだペニスを出したままの状態である。
 少し体をもぞもぞとさせていると、千景が戻ってきた。

「ん? 何? その格好のままは恥ずかしい?」
「う、うん……」
「でもエロいよ? 俺はそそられるけどね、その状態も堪らない」

 だがそんな風に言われ、優史はまた顔を赤らめた。そして少々顔がひきつる。

 まさか、俺、今、出したばかりなの、に……また……?

 それを隠そうとしたがその前に「俺の言葉だけで大きくするの?」と千景に言われてしまった。

「……ぅ、う」
「いいね、優史はホント。ああそうそう。抜き合いもいいけどね、俺はこれもいいと思うよ」

 恥ずかしがる優史にニッコリ笑いかけると、千景は取ってきたのであろう、何やらチューブからトロリとしたものを、まだ優史が出したもので濡れている掌に乗せた。

「え?」

 濡らしていない方の手で、千景は優史の片足の太ももの裏を持ち、足を開かせ、その濡れた手を優史の股の間に持って行く。

「な、何、を……?」
「シーッ。大人しくしてね、優史。最初は慣れないかもだけど、ちゃんと気持ちよくさせてあげるから」

 堪らなく色気のある表情で言われ、優史は大人しく黙った。心臓がやたらと脈を打っているのを感じる。
 何をされるのだろうと思っていると、後ろに指が入ってくるのを感じた。

「ぇ、え? な……」
「力、抜いててね? ゆっくり慣らしてあげるから。ほら、痛くないでしょ?」

 痛くはなかったが、とてつもなく妙な感じがした。気持ち悪い程でもない、違和感。
 だが力を抜いてと言われたので、優史は息を吸い込み、ゆっくりと吐いた。

「……いいね、ホントあなたは素直だね……。ほら、指がもう一本入ったの、わかる?」

 多少の圧迫感を感じ、それがわかった。どうやら千景はゆっくりと指を抜き差ししているようである。何度もトロリとした何かを足してくれているようでまったく痛みはなかったが、妙な感覚は千景の言葉とともに、優史の体の中をゾワゾワと震えさせてきた。

「……ぅ、ん……、わか……、っあっ?」

 急に来た、何とも言えない激しい刺激に優史の体がビクッ、と跳ねた。

「っぁ、ああ、ちょ、待っ……、何、そ、こ……?」
「ここ? くく、優史のいいトコだね。にしても敏感。優秀だねえ、優史は。どう? 中もいいでしょ?」
「っぁっ、あっ、あ……っ」

 変な声が漏れる。それほど堪らない刺激を感じ、優史はさらに体を震わせた。

「男同士はね、優史。女性にするように片方のここにね、もう片方がペニスを入れるんだよ? ねえ、どう? あなたの中の、そのいいところに俺のペニスを擦りつけるの、どう?」
「っぁあ、あっ、あっ、お、俺の、中、にっ、ち、千景、の、ぉ……っ?」
「そう……。きっとね、いつかあなたは中に入れられただけでもイけるよ……、もっとくださいってお願いしたくなるよ」

 千景は片方の指を中で蠢かせながら、もう片方の手で優史のまた硬くなっていたペニスを扱いてきた。そして優しく耳元で囁いてくる。

「っぁひ、ぁぁぁ、ひ……んっ、だ、だめ、ちか……っぁ、あ、あ、あっ」

 今まで味わった事のない刺激に優史は溺れていくのがわかった。

「どう……?」
「っぁ、あっああ、ほ、欲しい、欲しいで、す、っぁああ、んっ、も、待……っ、だ、だめ、っぁぁああああ」

 今でさえもう、堪らなかった。でも自分の中に千景が入ってくるんだと思うと、もう我慢できなかった。
 またもや優史は熱を放つ。

「いい子だね、優史」

 千景がニッコリ笑いかけてくる。
 その後入れてくれるのかと思ったら、優史の手を自由にしてくれた後、下の後始末をし始めた。

「……ぁれ? 千景……? 入れな、い、の……?」
「また、今度ね」

そう言われ、優史はものすごくがっかりする自分を感じた。おまけに千景はまだ一度もイっていない。それがまた寂しくてならない。

「じゃ、じゃあせめて、お願い、お、俺にその、さ、さっきみたいに、舐めさ、せて……」
「……そうだね、じゃあ、いいよ」

 許可され、優史はとてつもなく嬉しさを覚えた。また千景の前を寛げさせ、今度こそ、と必死になってしゃぶった。

「……ん、いい、よ……優史……。ねえ、俺の、飲んでくれる?」

 今度は硬くなってくれた、それだけでさらに嬉しくなった。その千景から頭を撫でられつつ言われ、優史はコクコク頷く。
 普通なら、男の精子を飲むなんて考えられなかっただろう。だが触れることすらなかなか許してもらえなかった分、今はむしろ飲みたいとさえ思えた。

「ありがとう。……ん、じゃぁ、出す、よ……?」

 口の中に熱いものを感じた。それを、ペニスを含んだまま何とか飲み込む。喉にひっかかりを感じるものの、優史は嫌ではなかった。

「いい子だね、そのままこぼさず全部、舐めて」

また頭を撫でられ、優史はどうしようもなく自分の後ろがヒクつくのを感じながら、必死になって千景のペニスの先を舐めていた。
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