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38.限界
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酔った律にかなり俺は大人な対応できたと自分で褒めてあげたい。
利央は一人になってから思った。本当は正直なところそのまま襲ってしまいたかった。だが大切に大事にしたいと思っているのは嘘じゃない。いや、ローションなどを買ってみたりはこっそりしているが、それくらいは夢みてもいいだろうと自分で許している。
だから酔った勢いは、と思った。
好きだと言ってくれてからの二人はいい感じではないだろうか。恋人としての段階は何一つ進んではいなかったが、兄弟としてだけでなくお互いが向きあえて笑い合えるだけでも、思いがけなかっただけに十分幸せだった。
もちろん欲がないかといえばそんなはずなく、あり余るほどの性欲があるのは認めたくないものの年齢が年齢だけに仕方ない。
先ほどの律を思い出し、利央は赤くなりながらも自分のものに手をやった。
そういえば兄貴はどうやってするんだろう。同じようなやり方なんだろうか。どんな顔をするんだろう。
自分の手に顔を擦り寄せてきた律を思い出しながら、そんなことを考えるだけでも堪らない気持ちになった。
翌朝、利央はいつもの時間に一旦目を覚ましたが、今日から律も仕事が休みなのだと思い出しまた目を閉じる。律のためならいくらでも早起きできるが、本来はいくらでも寝ていたい。何となくいい夢見ていた気がするしもう一度その中に入ろうと、うとうとまどろんだ。多分そこからまた寝ていたのだと思われる。
目が覚めると、ある意味夢の延長というか願望そのものがそこにあった。
「兄、貴……? ど、したの?」
ぼんやりと見上げるが心臓は今にも破裂しそうだった。驚いたのと、そして。
「だ、だって明日、言うって」
着ていたシャツを肌蹴けさせた律が赤い顔をしながら自分に乗り上げている状態に穏やかでいられるわけなどなかった。やはり夢かもしれない。だがそれにしては色々と鮮明すぎる。
「……って、え? あの、兄貴、覚え……」
「忘れる訳ないだろ。りおは俺を何だと思ってるの? そりゃ……酔ってたかもだけど……俺、酔っててもこんなこと……しないし、それに記憶なくしたりしないよ。俺、いい加減なつもりでなんて……言ってない」
律はますます利央に顔を近づけながら囁くように言ってきた。
「酔ってる方が確かに言いやすいけど……でも俺、本気だよ。りおは俺がまだりおのこと、弟としてしか見てないと思ってる?」
思ってる、少し。
心の中で返しつつも利央は赤くなって自分にのしかかる律を黙って見つめた。
「ちゃんと、好きだよ。いやまあ俺、ほんと恋愛疎いし色々わかってないけど……でもちゃんとりおと、その、できるから……。高校生相手に最低かもだけど……弟相手ってことでもう、倫理とか崩壊してる」
赤い顔をしたまま律から利央にキスをしてきた。改めて実感する。
これ、夢じゃ、ない。
基本いつも自分からなのもあり、これだけで利央の何かにスイッチが入った。
だめ、だ……大事に、したいのに……! でも律がいいなら、いい、だろう、か……。
所詮大人ぶっていても高校生だ。簡単に流されてしまう。
最後までしなければ……そうだ、抜き合うだけとか、どうだろうか。
利央はそっと腕を上げて律の肩あたりを優しく撫でた。律はピクリと反応しつつもキスした後に何やら戸惑っている。
「兄貴?」
「……どうしたら、いいんだ」
辛うじて聞こえた小さな呟き声を聞いて、ふと昨夜もそんな事を呟いていた律を思い出した。そして噴き出しそうになる。なんとか堪えつつも下から律を抱きしめ、耳元で囁いた。
「ねえ。俺に委ねてよ」
耳元で言われ、律はまたピクリと反応している。
「ゆ、委ね……? その、俺がそのお兄ちゃんとして、ちゃんと……」
ああ、やっぱりというか当然のように上だと思ってたんだな。
利央はそっと微笑む。
「……へえ? でも兄貴、俺の尻に兄貴の、入れられる?」
「ごふ」
別に最後までしようと思っていないが、わざと直球で聞くと変な咳が返ってきた。
「入れるのと入れられるの、じゃあ、どっちがいい?」
男は基本挿れる側だから普通だと入れたいと思うかもしれない。ただ普通は同性の尻に入れるという行為には抵抗もある。もし憧れる同性がいたとしたら、そういうことをせざるを得ないなら入れるよりもいっそ入れられる方がいいとさえ思うかもしれない。
もちろん実際はどちらもお断りだし、利央は律に限ってだけ、中を満たしたいと思う。
「俺は……でも兄ちゃんだし、ちゃんとりおにその、気持ちよくなってもらいたい、し」
「なるよ」
動揺している律を、利央は起き上がって逆に押し倒した。
「こうしてキスしてるだけでも俺、凄く気持ちいい。そんで兄貴に触れるならもっと気持ちいい。もっと、触れていい?」
そっと小さな声で聞くと、既にいっぱいいっぱいだったのか、律はただ声も出せずに頷いている。とはいえ一瞬見せたポカンとした表情は見逃していない。
絶対「俺が下……? え? あれ?」などと混乱しているんだろうな。年上とか兄とかそんなの関係ない。だって兄貴はかわいい。優しくて頼れる最高の兄貴。だけれどもかわいくて愛おしくて仕方ないんだ。
今度は利央からキスした。ゆっくり唇を合わせ、そして口内に舌を差し入れる。これ以上ないほど律の口内を堪能したくて堪らなかった。
「っん、ふ、ぅ」
律は苦しいのか気持ちがいいのかわからないといった様子なので、舌で味わい絡めるのを少し加減する。
でも……嫌、とは思ってない、かな。
律のものが自分に当たるのを感じる。多分自分のも律に当たっているだろうなと利央は思う。既に肌蹴てくれていたので感謝しつつ、でも脱がしたくもあったなと利央は律の上半身に手を這わせながらゆるりとキスを続けた。
今自分は律の体に触れているのだと思うだけで心が震える。そして手も震えそうになる。中学の頃に経験はしたが、あの時はこんなんじゃなかったと利央はそっと思った。本当に好きな相手だと、情けなくなってしまうのだろうか。
それでもただでさえ自分は年下で普段ひたすら兄に敵わないと思っているだけに、何とかがんばりたいと利央は思った。沢山感じてもらいたい。もちろん自分も沢山気持ちよく、なりたい。
律の、自分と同じような平らな胸に手を這わせても萎える気分にはならなかった。相手が男だろうが、やはり関係ないのだなと改めて利央は思う。もしかして男の体だと実感すると多少は引いてしまうだろうかと思ったりもしたが、そんな心配全く必要なかった。むしろ興奮している自分がいる。
「っんぅ」
小さな小ぶりの乳首に触れると、柔らかかったそこがゆっくりと硬くなっていく。
「兄貴、ここ、いい? 好き?」
わざと兄貴と呼んでみる。だがお互い萎えるどころか背徳感さえもが興奮剤になるのか、どちらもますます熱があがるだけだった。
唇へのキスからゆっくりと首筋、鎖骨へと動かしていき、そして硬くなっている乳首をようやく咥えた。
「す、きか、どうか、わからな、い……けど、何か、変な感じ、する」
「俺はね、ずっと舐めてたいくらい」
「あんま、変なこと、言う、な」
咥えては舌で転がしつつ言うと、律が両手で自分の顔を覆い出した。垣間見える顔色が本当に真っ赤になっている。
別に今は最後までしなくていいと利央は思っていた。律と抱き合えるだけでも嬉しいし「入れられる?」と聞きつつも、抜き合えたらいいくらいに思っていた。
亨にも負担が結構あるとは聞いている。だけれどもこのままだと多分利央は我慢できない。今もお互いまだ股間に直接触れてすらいないのにもう利央のそれは、はち切れそうで痛いくらいになっている。大切にしたいと言いつつも、実際大切な相手を目の前にして、我慢にかなりの限界があるのだと改めて思った。
「律、律……好きだ」
無意識で名前を呼んでいた。欲しくて欲しくてどうにかなりそうだった。
利央は一人になってから思った。本当は正直なところそのまま襲ってしまいたかった。だが大切に大事にしたいと思っているのは嘘じゃない。いや、ローションなどを買ってみたりはこっそりしているが、それくらいは夢みてもいいだろうと自分で許している。
だから酔った勢いは、と思った。
好きだと言ってくれてからの二人はいい感じではないだろうか。恋人としての段階は何一つ進んではいなかったが、兄弟としてだけでなくお互いが向きあえて笑い合えるだけでも、思いがけなかっただけに十分幸せだった。
もちろん欲がないかといえばそんなはずなく、あり余るほどの性欲があるのは認めたくないものの年齢が年齢だけに仕方ない。
先ほどの律を思い出し、利央は赤くなりながらも自分のものに手をやった。
そういえば兄貴はどうやってするんだろう。同じようなやり方なんだろうか。どんな顔をするんだろう。
自分の手に顔を擦り寄せてきた律を思い出しながら、そんなことを考えるだけでも堪らない気持ちになった。
翌朝、利央はいつもの時間に一旦目を覚ましたが、今日から律も仕事が休みなのだと思い出しまた目を閉じる。律のためならいくらでも早起きできるが、本来はいくらでも寝ていたい。何となくいい夢見ていた気がするしもう一度その中に入ろうと、うとうとまどろんだ。多分そこからまた寝ていたのだと思われる。
目が覚めると、ある意味夢の延長というか願望そのものがそこにあった。
「兄、貴……? ど、したの?」
ぼんやりと見上げるが心臓は今にも破裂しそうだった。驚いたのと、そして。
「だ、だって明日、言うって」
着ていたシャツを肌蹴けさせた律が赤い顔をしながら自分に乗り上げている状態に穏やかでいられるわけなどなかった。やはり夢かもしれない。だがそれにしては色々と鮮明すぎる。
「……って、え? あの、兄貴、覚え……」
「忘れる訳ないだろ。りおは俺を何だと思ってるの? そりゃ……酔ってたかもだけど……俺、酔っててもこんなこと……しないし、それに記憶なくしたりしないよ。俺、いい加減なつもりでなんて……言ってない」
律はますます利央に顔を近づけながら囁くように言ってきた。
「酔ってる方が確かに言いやすいけど……でも俺、本気だよ。りおは俺がまだりおのこと、弟としてしか見てないと思ってる?」
思ってる、少し。
心の中で返しつつも利央は赤くなって自分にのしかかる律を黙って見つめた。
「ちゃんと、好きだよ。いやまあ俺、ほんと恋愛疎いし色々わかってないけど……でもちゃんとりおと、その、できるから……。高校生相手に最低かもだけど……弟相手ってことでもう、倫理とか崩壊してる」
赤い顔をしたまま律から利央にキスをしてきた。改めて実感する。
これ、夢じゃ、ない。
基本いつも自分からなのもあり、これだけで利央の何かにスイッチが入った。
だめ、だ……大事に、したいのに……! でも律がいいなら、いい、だろう、か……。
所詮大人ぶっていても高校生だ。簡単に流されてしまう。
最後までしなければ……そうだ、抜き合うだけとか、どうだろうか。
利央はそっと腕を上げて律の肩あたりを優しく撫でた。律はピクリと反応しつつもキスした後に何やら戸惑っている。
「兄貴?」
「……どうしたら、いいんだ」
辛うじて聞こえた小さな呟き声を聞いて、ふと昨夜もそんな事を呟いていた律を思い出した。そして噴き出しそうになる。なんとか堪えつつも下から律を抱きしめ、耳元で囁いた。
「ねえ。俺に委ねてよ」
耳元で言われ、律はまたピクリと反応している。
「ゆ、委ね……? その、俺がそのお兄ちゃんとして、ちゃんと……」
ああ、やっぱりというか当然のように上だと思ってたんだな。
利央はそっと微笑む。
「……へえ? でも兄貴、俺の尻に兄貴の、入れられる?」
「ごふ」
別に最後までしようと思っていないが、わざと直球で聞くと変な咳が返ってきた。
「入れるのと入れられるの、じゃあ、どっちがいい?」
男は基本挿れる側だから普通だと入れたいと思うかもしれない。ただ普通は同性の尻に入れるという行為には抵抗もある。もし憧れる同性がいたとしたら、そういうことをせざるを得ないなら入れるよりもいっそ入れられる方がいいとさえ思うかもしれない。
もちろん実際はどちらもお断りだし、利央は律に限ってだけ、中を満たしたいと思う。
「俺は……でも兄ちゃんだし、ちゃんとりおにその、気持ちよくなってもらいたい、し」
「なるよ」
動揺している律を、利央は起き上がって逆に押し倒した。
「こうしてキスしてるだけでも俺、凄く気持ちいい。そんで兄貴に触れるならもっと気持ちいい。もっと、触れていい?」
そっと小さな声で聞くと、既にいっぱいいっぱいだったのか、律はただ声も出せずに頷いている。とはいえ一瞬見せたポカンとした表情は見逃していない。
絶対「俺が下……? え? あれ?」などと混乱しているんだろうな。年上とか兄とかそんなの関係ない。だって兄貴はかわいい。優しくて頼れる最高の兄貴。だけれどもかわいくて愛おしくて仕方ないんだ。
今度は利央からキスした。ゆっくり唇を合わせ、そして口内に舌を差し入れる。これ以上ないほど律の口内を堪能したくて堪らなかった。
「っん、ふ、ぅ」
律は苦しいのか気持ちがいいのかわからないといった様子なので、舌で味わい絡めるのを少し加減する。
でも……嫌、とは思ってない、かな。
律のものが自分に当たるのを感じる。多分自分のも律に当たっているだろうなと利央は思う。既に肌蹴てくれていたので感謝しつつ、でも脱がしたくもあったなと利央は律の上半身に手を這わせながらゆるりとキスを続けた。
今自分は律の体に触れているのだと思うだけで心が震える。そして手も震えそうになる。中学の頃に経験はしたが、あの時はこんなんじゃなかったと利央はそっと思った。本当に好きな相手だと、情けなくなってしまうのだろうか。
それでもただでさえ自分は年下で普段ひたすら兄に敵わないと思っているだけに、何とかがんばりたいと利央は思った。沢山感じてもらいたい。もちろん自分も沢山気持ちよく、なりたい。
律の、自分と同じような平らな胸に手を這わせても萎える気分にはならなかった。相手が男だろうが、やはり関係ないのだなと改めて利央は思う。もしかして男の体だと実感すると多少は引いてしまうだろうかと思ったりもしたが、そんな心配全く必要なかった。むしろ興奮している自分がいる。
「っんぅ」
小さな小ぶりの乳首に触れると、柔らかかったそこがゆっくりと硬くなっていく。
「兄貴、ここ、いい? 好き?」
わざと兄貴と呼んでみる。だがお互い萎えるどころか背徳感さえもが興奮剤になるのか、どちらもますます熱があがるだけだった。
唇へのキスからゆっくりと首筋、鎖骨へと動かしていき、そして硬くなっている乳首をようやく咥えた。
「す、きか、どうか、わからな、い……けど、何か、変な感じ、する」
「俺はね、ずっと舐めてたいくらい」
「あんま、変なこと、言う、な」
咥えては舌で転がしつつ言うと、律が両手で自分の顔を覆い出した。垣間見える顔色が本当に真っ赤になっている。
別に今は最後までしなくていいと利央は思っていた。律と抱き合えるだけでも嬉しいし「入れられる?」と聞きつつも、抜き合えたらいいくらいに思っていた。
亨にも負担が結構あるとは聞いている。だけれどもこのままだと多分利央は我慢できない。今もお互いまだ股間に直接触れてすらいないのにもう利央のそれは、はち切れそうで痛いくらいになっている。大切にしたいと言いつつも、実際大切な相手を目の前にして、我慢にかなりの限界があるのだと改めて思った。
「律、律……好きだ」
無意識で名前を呼んでいた。欲しくて欲しくてどうにかなりそうだった。
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