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18.カクテルと談話
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「あれ? 久しぶりですね律さん。ていうか翔さんまで。いい男ばかり連れ込んで海さんムカつきますね」
以前、海に連れて来てもらったバーに今度は翔も一緒に海と三人で来た。バーテンダーである元貴が気づいてニッコリしてくる。律は「凄い」と思わず口にした。
「何がすげぇんだ? 海さんがムカつくってとこか?」
翔が怪訝そうに聞く。
「違うよ! だって俺、一回しか来てないのに名前覚えてくれてる!」
気持ちが少し高揚したように言う律に海が楽しそうに笑ってきた。
「ほんと律はかわいいね」
「ちょっと海さん変なこと俺の親友に言うなよな。兄貴が怒んぞ」
「怒らねえよ、んなことで」
カウンターに座りながら翔が呆れたように海を見ると、カウンターに今ちょうど入ってきた亨が呆れたような顔で翔を見てきた。
今日は亨も勤務している。海が律に「今度行くか?」と聞いたところ「亨兄働いてるとこ見てみたいね」と即座に頷いた。しかし家で利央がとても胡散臭い顔をしてきたので、またよくわからない変な心配をされているのだろうかと思い、律はやはり行くのをやめようかとも考えていた。
だが後日「行くのやめようかな」と言う律の言葉を聞いて何となく理解した海は翔も誘い、おまけに利央にまで直接連絡をとっていた。
「何か知らないけど海さん俺にまで言ってきたぞ。俺がもし変な顔しててもその、あれだ、何かたまたまだから! その、気にせず行ってきて、兄貴。でもその、気をつけろよ」
何をどう気をつけるのだと思いつつ、困ったような顔の利央に言われ今に至る。むしろ変に弟や周りに気を使わせているようで、律は落ち着かなかった。それとともに、成人して三年も経つ男相手に、周りの反応はどうなのかともほんのり思う。
それが表情に出ていたのだろうか、元貴がニッコリしながら「いかがされました? お変わりないならいいのですが」と言ってきた。
「あ、うん。ありがとう大丈夫です」
「ならよかった」
元貴はそれ以上追及してこない。バーテンダーという仕事はとても大変そうな気がするが、皆この元貴のように相手との接し方が上手いのだろうかと律が思っている横で「ざけんな弟にふるまう愛想はねえ」という亨の声が聞こえてきて苦笑する。
「おい律。お前今絶対元貴と俺比べたんだろうけどな、こいつも大概な性格してんだぞ。お前に出してないだけだからな」
そんな律に気づいた亨がムスッとしたような顔で元貴を親指で示してきた。
「ちょっと、余計なこと言わないでよね」
元貴はジロリと亨を見た後で「律さんには俺が何かお作りしますね」と律に笑いかけてきた。亨と元貴のやりとりを見て思わず笑いながらコクリと律は頷く。
「そいや堂崎さんも男が好きな人?」
まだ早い時間だからか他に客がいないため、翔は律的に微妙じゃないのかと思われる質問を周りを気にすることなく口にしてきた。
というか、やっぱり翔は自分の兄が男が好きだと、知って……?
だとしたら藤堂さんとの関係も知っているのだろうかと律が翔を見るとニヤリとされた。
「海さんが兄貴と付き合ってんの、知ってんよ?」
律は「知ってたんだ……」と頷く。オープンな感じの志水兄弟を微笑ましく思う。
ふと、そういえば利央は好きな子とか付き合ってる子とかいないのだろうかと思っていると、元貴が先ほどの質問に対して「そうです」と頷いてきた。
「俺も翔さんのお兄さんと同じですよ」
亨から翔について聞いたことがある元貴は、気分を害した様子もなさそうだ。
「ここってそういうバー?」
「ちょっと翔! さっきから……」
律が焦ったように遮ろうとしたが海もそしてカウンターにいる二人も気にしていないようで律に笑いかけてくる。
「気にされなくて大丈夫ですよ、律さん」
「そーそ。こいつの性格こんなだって皆わかってるしな」
「翔くんはむしろ裏がないのが俺わりと好きだしね。そして律のそういうとこも好きだよ」
海が最後に好きだと言うとまた横で翔が「だから俺の親友にそういうこと言うのやめてくれよ海さん」と言っている。
「つかそういうバーじゃねえからな、翔。んなこと俺言ったことねーだろが」
「えー、だって俺と律以外、皆そーじゃね? 今。バーテン二人いて二人ともそーだろ、だいたい」
「他のバーテンダーは違ぇ。今日はたまたま。別に俺も元貴も相手探してぇんじゃなく純粋に仕事やってんだよボケ」
亨が言うのを聞いて元貴が苦笑する。
「ちょっと待ってよ亨。別にそういうバーでバーテンしててもそれ目的ってわけじゃないってば。俺、前はそっちで働いてたけど今も前も変わらずいい相手いたら声かけたいし、でもそれ目的じゃなく純粋にお喋りしたいだけだからね!」
「んだよその微妙なん。途中で欲望漏れてんぞ」
海は二人のやりとりをただ楽しんでいるようで、時折亨に作ってもらったお酒を味わっている。
グラッド・アイというカクテルは、カクテルグラスに入っている、アイスクリームが溶けたクリームソーダーのような鮮やかな緑色をしたカクテルだった。何でも「君にときめいている」「色目」といった酒言葉があるようで、これを亨から出された海は嬉しそうにニッコリ受け取っていた。味はどんなのだろうかと律が見ていると「甘くて爽やかだけどね、止めておいたほうがいいかな」と海に言われた。
亨が教えてくれたところによると元々アブサンというベースを使っていたカクテルらしい。昔に一度製造中止になった際に代わりとして使われていたペルノーも大概きついようだ。それにクレーム・ド・ミント・グリーンというリキュールを加えシェークしたものらしい。
説明を聞いてもあまりわからなかったが、酒は面白いものだなと律は思った。
その横で翔は大好きらしいビールを飲んでいる。律の前にもカクテルが置かれた。淡い琥珀色をしてタンブラーに入っている。
「これは?」
律がニコニコして聞くと「アプリコット・フィズです」と元貴が答えてきた。律に合わせてアプリコット・ブランデーを使わずにアプリコットのリキュールを使い、それにレモンジュースと砂糖、ソーダで割ったのだと説明をしてくれた。
一口コクリと飲むと、あんずだろうか、甘酸っぱい風味とそしてさっぱりとした味が広がった。
「飲みやすいし美味しいね」
「よかったです。このカクテルの酒言葉を知っていますか」
元貴はニッコリ律を見てきた。律は知らないと首を振る。
「振り向いてください、と言います。俺の気持ちです」
「何言ってんだ死ね」
「そうだな、黙れないなら死んだ方がいんじゃねえっすかね」
途端亨と翔のツッコミが入った。海は笑いを堪えきれていない。
律がポカンとしていると、元貴がニッコリ律に笑いかけてきた後で亨を見た。
「ほんっとあんたら兄弟いい性格してるよね」
「お前に言われたくねえよ」
「酷いなあ? 俺いい人なのに。ねえ、律さん」
不意に呼びかけられ、律は「う、うん」と頷くしかできない。
「どこがいい人だよ。ドSの元彼にもっとしごかれてこい」
「あーあの人とは別れてるからなー。でもうんあっちならしごかれてもい……」
「下ネタ禁止な! 俺もそんで律も女がいいから! そこんとこ宜しく!」
元貴が何か言いかけると翔が笑いながらも、とてつもない勢いで遮ってきた。男同士の恋愛に関して偏見ないし実際自分の兄もそうだけに、むしろ正直だ。
「えー。律ってでも絶対いけそうな気がするよな」
それに対し亨がニヤリと言い返してきた。何が、と律が聞き返す前に海が「俺はでもそんな目で見たことなかったけどなあ」と首を傾げている。
「そりゃ海は律を職場のかわいい同僚としか見てないからだろ」
亨は鼻をフンと吹きながら海に言う。
「まあ、だから俺も安心すっけどな。海さんは俺の兄貴で十分だろ」
「そりゃー亨で有り余るほど十分かな」
「有り余るってなんだよ海。微妙に失礼だな」
「失礼どころか勿体ない勢いじゃない」
「元貴は黙れ」
ポンポンと飛び交う会話にどうも律は入っていける気がしない。だがよくわからない内容とは言え、彼らの会話は聞いているだけでどこか楽しくなれた。
「とりあえず俺的に残念ながら、律さんは利央さんて人が好きなんですよね?」
元貴がまとめるかのように言ってきた。律は「へ?」と変な声を出しながら相変わらずポカンと元貴を見上げるしかできない。
「それ違ぇし! りお、律の弟! 何でそーなったんだ?」
翔が微妙な顔で笑っていると「あ、俺の言い方かな」と相変わらずマイウェイな亨が悪びれる事なく言いながら海へのドリンクを作っていた。
元貴も「ああそう言えば律さん初めて来られた時弟さんのお話されてましたっけ」とニッコリしている。
好きは好きだけど……。
律はただひたすら苦笑するかポカンとするしか出来なかった。
以前、海に連れて来てもらったバーに今度は翔も一緒に海と三人で来た。バーテンダーである元貴が気づいてニッコリしてくる。律は「凄い」と思わず口にした。
「何がすげぇんだ? 海さんがムカつくってとこか?」
翔が怪訝そうに聞く。
「違うよ! だって俺、一回しか来てないのに名前覚えてくれてる!」
気持ちが少し高揚したように言う律に海が楽しそうに笑ってきた。
「ほんと律はかわいいね」
「ちょっと海さん変なこと俺の親友に言うなよな。兄貴が怒んぞ」
「怒らねえよ、んなことで」
カウンターに座りながら翔が呆れたように海を見ると、カウンターに今ちょうど入ってきた亨が呆れたような顔で翔を見てきた。
今日は亨も勤務している。海が律に「今度行くか?」と聞いたところ「亨兄働いてるとこ見てみたいね」と即座に頷いた。しかし家で利央がとても胡散臭い顔をしてきたので、またよくわからない変な心配をされているのだろうかと思い、律はやはり行くのをやめようかとも考えていた。
だが後日「行くのやめようかな」と言う律の言葉を聞いて何となく理解した海は翔も誘い、おまけに利央にまで直接連絡をとっていた。
「何か知らないけど海さん俺にまで言ってきたぞ。俺がもし変な顔しててもその、あれだ、何かたまたまだから! その、気にせず行ってきて、兄貴。でもその、気をつけろよ」
何をどう気をつけるのだと思いつつ、困ったような顔の利央に言われ今に至る。むしろ変に弟や周りに気を使わせているようで、律は落ち着かなかった。それとともに、成人して三年も経つ男相手に、周りの反応はどうなのかともほんのり思う。
それが表情に出ていたのだろうか、元貴がニッコリしながら「いかがされました? お変わりないならいいのですが」と言ってきた。
「あ、うん。ありがとう大丈夫です」
「ならよかった」
元貴はそれ以上追及してこない。バーテンダーという仕事はとても大変そうな気がするが、皆この元貴のように相手との接し方が上手いのだろうかと律が思っている横で「ざけんな弟にふるまう愛想はねえ」という亨の声が聞こえてきて苦笑する。
「おい律。お前今絶対元貴と俺比べたんだろうけどな、こいつも大概な性格してんだぞ。お前に出してないだけだからな」
そんな律に気づいた亨がムスッとしたような顔で元貴を親指で示してきた。
「ちょっと、余計なこと言わないでよね」
元貴はジロリと亨を見た後で「律さんには俺が何かお作りしますね」と律に笑いかけてきた。亨と元貴のやりとりを見て思わず笑いながらコクリと律は頷く。
「そいや堂崎さんも男が好きな人?」
まだ早い時間だからか他に客がいないため、翔は律的に微妙じゃないのかと思われる質問を周りを気にすることなく口にしてきた。
というか、やっぱり翔は自分の兄が男が好きだと、知って……?
だとしたら藤堂さんとの関係も知っているのだろうかと律が翔を見るとニヤリとされた。
「海さんが兄貴と付き合ってんの、知ってんよ?」
律は「知ってたんだ……」と頷く。オープンな感じの志水兄弟を微笑ましく思う。
ふと、そういえば利央は好きな子とか付き合ってる子とかいないのだろうかと思っていると、元貴が先ほどの質問に対して「そうです」と頷いてきた。
「俺も翔さんのお兄さんと同じですよ」
亨から翔について聞いたことがある元貴は、気分を害した様子もなさそうだ。
「ここってそういうバー?」
「ちょっと翔! さっきから……」
律が焦ったように遮ろうとしたが海もそしてカウンターにいる二人も気にしていないようで律に笑いかけてくる。
「気にされなくて大丈夫ですよ、律さん」
「そーそ。こいつの性格こんなだって皆わかってるしな」
「翔くんはむしろ裏がないのが俺わりと好きだしね。そして律のそういうとこも好きだよ」
海が最後に好きだと言うとまた横で翔が「だから俺の親友にそういうこと言うのやめてくれよ海さん」と言っている。
「つかそういうバーじゃねえからな、翔。んなこと俺言ったことねーだろが」
「えー、だって俺と律以外、皆そーじゃね? 今。バーテン二人いて二人ともそーだろ、だいたい」
「他のバーテンダーは違ぇ。今日はたまたま。別に俺も元貴も相手探してぇんじゃなく純粋に仕事やってんだよボケ」
亨が言うのを聞いて元貴が苦笑する。
「ちょっと待ってよ亨。別にそういうバーでバーテンしててもそれ目的ってわけじゃないってば。俺、前はそっちで働いてたけど今も前も変わらずいい相手いたら声かけたいし、でもそれ目的じゃなく純粋にお喋りしたいだけだからね!」
「んだよその微妙なん。途中で欲望漏れてんぞ」
海は二人のやりとりをただ楽しんでいるようで、時折亨に作ってもらったお酒を味わっている。
グラッド・アイというカクテルは、カクテルグラスに入っている、アイスクリームが溶けたクリームソーダーのような鮮やかな緑色をしたカクテルだった。何でも「君にときめいている」「色目」といった酒言葉があるようで、これを亨から出された海は嬉しそうにニッコリ受け取っていた。味はどんなのだろうかと律が見ていると「甘くて爽やかだけどね、止めておいたほうがいいかな」と海に言われた。
亨が教えてくれたところによると元々アブサンというベースを使っていたカクテルらしい。昔に一度製造中止になった際に代わりとして使われていたペルノーも大概きついようだ。それにクレーム・ド・ミント・グリーンというリキュールを加えシェークしたものらしい。
説明を聞いてもあまりわからなかったが、酒は面白いものだなと律は思った。
その横で翔は大好きらしいビールを飲んでいる。律の前にもカクテルが置かれた。淡い琥珀色をしてタンブラーに入っている。
「これは?」
律がニコニコして聞くと「アプリコット・フィズです」と元貴が答えてきた。律に合わせてアプリコット・ブランデーを使わずにアプリコットのリキュールを使い、それにレモンジュースと砂糖、ソーダで割ったのだと説明をしてくれた。
一口コクリと飲むと、あんずだろうか、甘酸っぱい風味とそしてさっぱりとした味が広がった。
「飲みやすいし美味しいね」
「よかったです。このカクテルの酒言葉を知っていますか」
元貴はニッコリ律を見てきた。律は知らないと首を振る。
「振り向いてください、と言います。俺の気持ちです」
「何言ってんだ死ね」
「そうだな、黙れないなら死んだ方がいんじゃねえっすかね」
途端亨と翔のツッコミが入った。海は笑いを堪えきれていない。
律がポカンとしていると、元貴がニッコリ律に笑いかけてきた後で亨を見た。
「ほんっとあんたら兄弟いい性格してるよね」
「お前に言われたくねえよ」
「酷いなあ? 俺いい人なのに。ねえ、律さん」
不意に呼びかけられ、律は「う、うん」と頷くしかできない。
「どこがいい人だよ。ドSの元彼にもっとしごかれてこい」
「あーあの人とは別れてるからなー。でもうんあっちならしごかれてもい……」
「下ネタ禁止な! 俺もそんで律も女がいいから! そこんとこ宜しく!」
元貴が何か言いかけると翔が笑いながらも、とてつもない勢いで遮ってきた。男同士の恋愛に関して偏見ないし実際自分の兄もそうだけに、むしろ正直だ。
「えー。律ってでも絶対いけそうな気がするよな」
それに対し亨がニヤリと言い返してきた。何が、と律が聞き返す前に海が「俺はでもそんな目で見たことなかったけどなあ」と首を傾げている。
「そりゃ海は律を職場のかわいい同僚としか見てないからだろ」
亨は鼻をフンと吹きながら海に言う。
「まあ、だから俺も安心すっけどな。海さんは俺の兄貴で十分だろ」
「そりゃー亨で有り余るほど十分かな」
「有り余るってなんだよ海。微妙に失礼だな」
「失礼どころか勿体ない勢いじゃない」
「元貴は黙れ」
ポンポンと飛び交う会話にどうも律は入っていける気がしない。だがよくわからない内容とは言え、彼らの会話は聞いているだけでどこか楽しくなれた。
「とりあえず俺的に残念ながら、律さんは利央さんて人が好きなんですよね?」
元貴がまとめるかのように言ってきた。律は「へ?」と変な声を出しながら相変わらずポカンと元貴を見上げるしかできない。
「それ違ぇし! りお、律の弟! 何でそーなったんだ?」
翔が微妙な顔で笑っていると「あ、俺の言い方かな」と相変わらずマイウェイな亨が悪びれる事なく言いながら海へのドリンクを作っていた。
元貴も「ああそう言えば律さん初めて来られた時弟さんのお話されてましたっけ」とニッコリしている。
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