猫と鼠

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30.かわいい鼠 ※

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 目の前のかわいらしい人はおどおどしながらも一生懸命に料理を作っていた。俺自身は料理を作る自体好きでも嫌いでもないけれども、内藤さんと一緒に作るのは楽しかった。主に見ていて。
 内藤貴生。俺の弟と同学年。

 ……そして俺の弟が気にしていた子。

 当時弟は「真面目そうな大人しい子と友だちになった」と最初言っていた。だが次第にどう接していいかわからなくなっていったようだった。苛めにも似た扱いをしてしまっては、後で落ち込んでいた。ただ他の男子が自分と同じように内藤さんを扱おうとするのだけは断じて許せなかったようだ。
 俺はそんな弟を面白く感じながらも、一体相手はどんな子なのだろうと興味を持ったのを覚えている。俺も弟も当然女の子が好きだった。なのに弟を戸惑わせるような男子って一体? と。
 だがどんな子か知ることはなかった。親の仕事都合で転校することになったからだ。転校した後も弟は暫くとても気にしていた。そんな弟も今や家庭を持ち、幸せそうにやっている。
 俺はといえば、まさかこんなところで会えるとは、しかも割と前から住んでいたとはと、驚いている。最初に挨拶した時は全然気づかなかった。でも弟が幼いながらに気にしていただけはあるなとおかしく思った。
 俺は基本的に女性が好きだ。けれども男でも無理じゃない。そして内藤さんはどうにも俺の気持ちをとてもくすぐる何かがある。
 いつも伏せ気味でわかりにくいけれども、顔もとてもかわいらしい。ていうか、二十代後半には見えない。小さすぎも大きすぎもしない体もいいと思う。そして何よりも、あの性格が何とも堪らないと思う。
 かわいいなあと思い、正直狙ってはいた。

 だけれども。

 二人で料理した後ゆっくりご飯を食べた。そして後片付けもしてゆっくりお茶を飲んでいる時に、俺はそっとため息ついた。
 あの同僚とやらは明らかに内藤さんを狙っている様子だった。それでも内藤さんはどこか引いた感じがしていたしと、さほど注意は払っていなかった。

「……ねえ、内藤さん」

 俺はニッコリ話かける。食事中は始終とりとめもない会話を持ちかけて、内藤さんを安心させていたつもりだが、今は違う。

「はい?」
「さっきのことだけど」

 そう言うも、内藤さんは首を傾げている。だが俺が「授業って、何?」と聞いた途端、顔を真っ赤にしてきた。

 ……やっぱり、思っているようなことだろうか。

「教えてくれないの?」
「……っそ、それ、は……」

 内藤さんは困ったように俯く。

 教えてくれないのは残念だけどまあ内藤さんだものね、きっと口にしにくいんだろう、想定内だよ。

「じゃあ、体に聞いていいかな?」

 俺がニッコリしたまま言うと、ポカンとした表情を向けてきた。

 やっぱりかわいいよねえ。

 幼く見えるが、内藤さんが大人でよかった。さすがに学生さんにはこんなことできない。
 俺はポカンとしている内藤さんを引き寄せ、キスした。案の定、しばらくはされるがままだった内藤さんは途中でようやくハッとなったように抵抗をみせてくる。

 でも遅いかな。そしてごめんね、やめないよ。

 俺はそのまま内藤さんの服をはだけさせた。そして小さなかわいらしい胸の突起にもキスを落とした。

「っぁ……、は」

 内藤さんが小さく喘ぐ。そんな様子は俺を煽ってきた。

「内藤さんって感じやすいんだ? ねえ、どんなことを教えてもらっているの? 内藤さんが教えるんじゃないよね?」

 下も脱がせながら、俺は優しく問いかける。けれども内藤さんは抗うことに必死で、ただ首を振ってくるだけだ。そういう反応わざとしているのかというくらい、俺を堪らなくさせる。
 内藤さんのペニスは本人に似てかわいい。そしてとてもエロい。もうトロトロになっている。俺はかわいらしいペニスを扱きながら、もう片方の手で自分のを取り出した。

 ごめんね。

 とても美味しそうな内藤さんを見ているだけで、俺のそれは臨戦態勢になっている。いつもは相手の中に入れる前に、軽く自分のも扱いて入れやすいようにするが、この様子ならそれすらいらなさそうだ。
 とりあえず、慣らさないとと思い、俺は内藤さんので濡れた指を彼の後ろへ持っていった。

「神野、さ……、ぃや、だ……」

 内藤さんは真っ赤になりながら、潤んだ目で言ってくる。俺はそんな内藤さんにまたキスしてから囁いた。

「内藤さん、だめだよ、そんな言い方じゃ。それじゃあ俺を煽ってくるだけだよ」
「……じゃ、じゃあ、何て……何て言え、ば……っぁ、んっ」

 内藤さんが小さく体を震わせた。中は狭いが間違いなく、何かが入っていた形跡がある。まだ広がったままだ。入り口だって少し赤くなっている。

 あの凄く性格悪そうな男と、ヤっちゃってるのかなぁ、やっぱり……。

「ねえ、内藤さん。もしかしてあの同僚さんと付き合ってるか何かなの?」
「っひ、ぁ……、やだ、やめ……」
「ほら、言わなきゃお仕置き。もっと気持ちよくて、でももっともどかしい触り方しちゃうよ?」
「ぅ、う……、つ、付き合って、ない、です……、何で……っぁん」
「そう……。じゃあ内藤さんってば付き合ってもない人にヤラシイこと、教えてもらってるんだ? ふふ、ねえ、それ、俺にも教えて欲しいな」

 付き合ってないと聞いてどこかホッとしている。先にあの性格悪そうなヤツに食べられたのは面白くないけれど、あのドS眼鏡に義理だてするつもりなどサラサラないし、内藤さんはこんなだし、やはりいい機会だから頂いておこう。

「え……?」

 教えてと言えば、涙目のまま内藤さんが俺を見てきた。

 いいね、その表情。

「どんなこと授業で習ったのか、内藤さんの体に聞くね」

 俺はニッコリ囁くと、既に痛いほど猛っていた自分のモノをゆっくり内藤さんの中に埋め込んでいった。

「っひぁぁ、ああっあっ、ぁ……っ」

 内藤さんがびくびく体を反らせる。その華奢な体に俺はそっと舌を這わせながら、ますます奥へ沈めていった。

「内藤さんのここ、凄く俺をしっかり咥えてくれるね。やらしいな」
「ぃ、ぁ……、っん、んんっ、ぁあ」

 多分先ほども入れられていたのであろう中は、あまり慣らさずとも俺を受け入れてきた。中は内藤さんが濡らしたものと、溢れ出る内藤さんの分泌液、そして俺の先走り液で十分に濡れていく。

「や……っ、ぃ、や……ぁ、あっ、あ……」
「こんなにやらしい音出してるのに? そして内藤さんの前、すっごくパンパンに腫れてるのに? 嫌なの? ほんとに?」

 相変わらず小さな喘ぎ声。でも表情と共にそれはさらに俺を煽ってきた。俺は堪らず腰を動かし続ける。
 内藤さんは何しても気持ちよさそうに体を震わせるわりに、なかなか達さなかった。まだ後ろだけでは達せないのかなと思い、俺はわざと激しく前立腺を擦るように自分のモノを突き続けながら内藤さんのペニスを扱いた。

「っひ。んっ……っぁあ、あっひっ」

 するとさすがに耐えられなかったのか、内藤さんがますます大きく体を震わせ、ペニスから既に薄くなった精液を飛ばしてきた。

 本当に、ことごとくかわいいな。

 俺は優しくキスをしながら、内藤さんの中へ熱い精液を存分に放った。
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