猫と鼠

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25.味わう猫 ※

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 内藤先生の目から溢れる涙は俺を煽ることはすれども、申し訳ないが止める気にはなれなかった。
 先ほどから抵抗は見せているものの、明らかに感じている様子。そして面白いことに普段の方が俺を怖がっているように思える。今の内藤先生は俺を恐れるというより、どちらかと言えば快楽に陥る自分を怖がっているように見える。

「大丈夫ですよ、沢山感じるといい」

 俺は先生の後ろに指をゆっくり入れた後、その指で中を弄りながら囁いた。内藤先生はぽろぽろ涙を流しながら首を振る。俺はそんな内藤先生に構わず、掠めるように口づけた後でまた小さな乳首を咥えた。

「ぁ、ひ……」

 相変わらず小さな喘ぎ声だな。内藤先生らしい。
 そのまま指をゆっくり奥へ進める。襞をわけ入るようにして傷をつけないよう、ゆっくり。そしてまた同じようにゆっくり抜いていく。

「ぁ、ぁ……っ、あ」
「抜くと気持ちいいですか?」

 ニッコリして聞いたが、やはりただ首を振られた。そして自分の腕を口にあて出す。だが「ん、ん」という小さな呻き声が漏れ聞こえている。
 乳首にしてもペニスにしても、そしてアナルにしてもかなり感じやすい方だと思うのだが、なぜ自分では中々できないのだろうな。

 元々はそんな気がないからだろうか?

 俺はとりあえず何度も指を濡らしては中へ入れて解すというのを繰り返した。ところどころで内藤先生がピクリと体を震わせてくる。
 指を二本入れたところで、俺は弄る指をゆっくり腹の方へ曲げて先生のいいところを探した。

「……っひ、ぅ」

 ぷっくりしたものにこちらが気づいた途端、内藤先生の体が跳ねるようにのけぞった。ますますぽろぽろ涙を流しながら、腕で口を押さえたまま顔も仰け反らせている。

 どうしてこう、いちいちこちらを煽ってくるような反応をしてくれるのだろうな。

 小さいながらも先ほどから痛そうなくらいに硬く上を向いている内藤先生のペニスをニッコリ見ながら俺は思った。
 それを扱いてあげてもいいが、どうせなら後にしようと放置している。後で、気を紛らわせるために取っておく。
 その代わり乳首と後ろをひたすら刺激する。両方の乳首を弄り、吸っているとどちらもかなりプクリと尖り、赤くなっている。興奮して充血している様子がかわいらしい。
 後ろも今や俺の指を三本咥えこんでドロドロになっている。顔の表情はどこか惚けたようになっているが、ペニスの先もトロトロと溢れさせている様子だし、大丈夫だろうと俺は微笑んだ。

「先生の反応、とてもいいですね……」

 俺はまたゆっくり、入れていた三本の指を抜きながら囁いた。内藤先生は涙目をこちらへ怪訝そうに向けてくる。
 既に抵抗することすらできなくなっている小さな鼠。俺は御馳走を前にした猫のようにそっと舌舐めずりした。慌てることなく自分の下を寛げさせる。
 俺の態度と相反して、俺の息子はかなりその瞬間を待ちわびている様子を見せている。それに気づいた内藤先生は目を見開いた。

「……な、に、を……?」

 セックス自体は知っていても、男同士での行為はわかっていないであろう内藤先生は、俺のモノを見て焦りはしたものの、相変わらずどこかぼんやりとしたまま怪訝そうな様子である。

「俺にされたり見られてないとダメな先生……、気持ちいいことは沢山教えてさしあげますよ、いくらでも。力、抜いてくださいね、大丈夫だから」

 俺は優しく内藤先生の唇にキスすると、コンドームをつけたペニスをローションでたっぷり濡らした。そしてアナルの入り口をその先でなぞる。

「……ふ……?」

 内藤先生がどこか少し怯えた様子を見せてきたので、また優しく今度は目の上にキスを落とす。そのままゆっくり、俺は自分のモノを中へ埋めていった。

「っぁあ……っ」

 内藤先生はギュッと目をつむると顔を逸らして自分の肩に埋めていた。かなり体が緊張している。中もきつい。

「先生、大丈夫、大丈夫ですよ、ほら、力、抜いて……」

 俺は先生の少し萎え始めたペニスをそっと握ると、指を動かしながら上下に扱いた。先ほどまでガチガチだったソレは一旦萎え始めていたとはいえ、すぐにまた硬くなる。

「ん、ぁ……、はぁっ、ん」

 しばらくすると委縮したような呻き声が、また艶っぽくなった。相変わらずひたすら小さな声。
 大声出すことなんて、この先生にあるのだろうか。
 できれば喘いで喘いで、堪らず叫ぶくらいなところも見てみたいと思いつつも、こんな風に小さな喘ぎを堪らずに漏らしてくる内藤先生も全くもって悪くない。
 ペニスをクチクチと音がするくらい擦ることでそちらに気がいったのか、後ろの締めつけが一旦マシになった。俺はそれをいいことにさらに中へ侵入させる。

「ひぐっ、ぃ、ぁ……っ」
「すまないな、辛いか? でも慣れたら絶対に気持ちよくなる。ほら、自分でいいように扱いてみろ」

 俺は敬語を使うことも忘れて、痛さと気持ちよさで顔を歪ませ戦慄いている内藤先生の様子を堪能していた。そして先生の手を本人のペニスへ誘う。
 内藤先生は、多分何が何だかわからないほど混乱しているのかもしれない。俺の言うことを素直に聞いてきて、自分でペニスを扱きだした。

「……いい子だ」

 俺は少し体をかがめてまた乳首を咥えて刺激を与えた。そして暫く慣れさせるため留まっていた俺のモノをゆっくり引き出す。

「ひっ、ん……っ」
「引いていく感じが好きみたいだな? でもきっと中に入る時も好きになる、先生なら」

 乳首をいたぶりながら囁いたが、聞こえてるのだかどうだか内藤先生はひたすらまたポロポロと涙を流しながら首を仰け反らせている。だがゆっくりとはいえ、自分でペニスをちゃんと扱いているのがおかしいし、かわいらしい。

「ぁあ、あ……、あ……っ」

 俺がゆっくり引いては貫く動きを続けていると、内藤先生はますます真っ赤になりながら体を震わせてきた。

「かわいいよ、貴生」

 先生と呼ぶのも面倒になり、俺は名前を囁く。そして腰の動きをだんだんと速めていく。

「あ、ひ……っ、ぅん、んんっ、ヤ……、や、だ……、いや……っ、だめ、だ……っ、め……っ」

 引く時も奥へ埋める時も、今度は前立腺辺りを擦るように動かしていくと、内藤先生はさらに体を震わせてきた。

「大丈夫……イっていいから」

 既にペニスを持っていたはずの手は疎かになっている。それでも感じているならこちらとしては全然問題ない。
 あまり最初から奥まで突っ込むのは辛いだろうと一応調整しつつも、俺は自分でも堪らなくなるのがわかった。びくびく怯えた鼠は、今はかわいいくせにかなり色っぽくもあり、堪能せずにはいられない。乳首をキュッと捻りながら、俺はかわいい鼠の中を貪った。

「ぃ、や……っ、あああ、ひぃっ、も……っ、んぁあ」

 内藤先生のペニスから勢いよく白濁した液体が飛び出す。そして俺のモノを中でギュッと締めつけてきた。

 本当にいい感じだ。

 俺はそのままさらに激しく穿ち続け、コンドームの中とはいえ、内藤先生がきつくキュウキュウと締めつけ続けるそこに欲望を放った。
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