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24.どうしようもない鼠 ※
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僕は油断していたらしい。スーパーで買い物、という楽しい内容に、すっかり今の状況に馴染んでしまっていた。むしろ五月先生に言われ、僕は目を逸らせた後に席を立った。
「ご、ごちそうさま、でした。あの、洗いもの……してから僕、帰っていいですか」
とりあえず何もわかっていない方向で進めよう。
「洗いものは洗浄機に任せるといい。まだ帰さないですよ、わかっていると思いますが」
五月先生はニッコリ僕の腕をつかんできた。
わかっていないふりを、わかっていない、ふり……。
「途端震え出されましたねえ、やっぱりわかってるんですね」
僕の体のバカ。
僕はとりあえず誤魔化すためにも皿を運ぼうとした。
「それは結構です。俺が後でやりますんで。こっち。おいで」
だが五月先生にさえぎられ、そのまま腕を引かれた。引っ張られるまま連れてこられた場所はどこをどう見ても寝室。僕は何がなんでも、もがいて逃げるべきだったろうけれども、広い大きなベッドに思わず見入ってしまっていた。
ここでゴロンと転がったら気持ちいいだろうなと場違いなことをつい考えていると、そのままベッドの上に押し倒された。
ゴロンとしたいとは思ったけれども、倒されたいわけじゃない。
「やめてくださ、い……!」
ようやくハッとなり、抵抗しようとするも明らかに遅かった。簡単に組敷かれ、そのままキスされる。
ふと初めてキスされた時を思い出す。あれはついこの間のはずなのに、もう遠い昔のような気がしてきた。とは言え、慣れたわけではない。五月先生の唇が僕の唇に触れ、その舌が僕の唇から歯列や歯茎を這っていく感触に背中がゾクゾクした。
怖いからだよね? 嫌だから、こんなにゾクゾクするんだよ、ね……?
僕は感じる下腹部の妙な疼きを無視してそう思った。そしてつい口を開けてしまったせいで、ますます五月先生の舌の侵入を許してしまった。
どうしよう。
何だかもう、何も考えられなくなってしまう。
嫌なのに。怖いのに。
気づけば、僕はどんどん服を脱がされている。もっと抵抗すればそれを阻止できたかもしれないというのに、容易に脱がされることを許している。
またいいように僕のものを五月先生に弄られるのだろうか。それとも先生が見てる前で弄らされるのだろうか。
「っぁ、んっ」
そんなことを思っていると、先生の口はいつの間にか僕の乳首を咥えていた。先生は吸いながら舌で僕の乳首を刺激してくる。
「ぁ、あ……っ、いや、だ、やめ……っ」
「……、こんなに、してるのに?」
五月先生の手が僕のものに触れてきた。いつの間に下まで脱がされてたのだろう。
そしてそんなになってるの……っ?
おかしい。僕の息子なのになぜぼくの言うことを聞かず、五月先生の言うことを聞くのか。
おかしい。
いや、そんなこと考えている場合じゃ……。
「や、めて、くださ……っぁ、あ……」
この間のように僕にさせようとはしてこない。
でもそんなにされたら、僕は……。
「っん、ぁっ、ああ、あっ」
「おや、もうイってしまわれましたか。かわいいですね……」
五月先生はニッコリして、僕ので汚れた手を見せてきた。僕は恥ずかしさと情けなさで、ただでさえ泣きそうだった目がさらに熱くなるのを感じた。
何でこの人は僕を苛めてくるんだろう。
たまに優しいなと思うのはきっと錯覚だ。本当にこの人の前でしか達せられないのだとしたら僕はもう終わりだ。
「っぅ、う……。……っ? 何、す……」
落ち込んでいると、そのまま五月先生はその濡れた手を僕の足の間へ這わせてきた。
「気持ちいいことですよ?」
とてもいい笑顔で言ってくる。この間されたことを思い出した。
確か、あの時、先生の指が……。
「や、やだ、いやで……」
僕は必死になって逃げようとしたが、五月先生に組敷かれていて逃げられない。
あれは駄目だ。だっておかしくなる。普通に考えて出す穴に入れるのがおかしいじゃないか。なのに先生はあの長くて綺麗な指を、僕の穴に入れてきたのだった。その時は驚きと羞恥とともに、凄く変な気分になった。
絶対駄目だ……!
「大丈夫、痛くないよう、しっかり濡らして差し上げますから……」
五月先生は僕が痛いから嫌がっていると思ったのか、そう言ってくるとどこに隠しもっていたのか何か小さな入れ物を出してきた。
「な、何です、それ……」
「これですか?」
とても楽しそうに、五月先生は中身を出して見せてきた。
透明なとろりとした液体……?
僕が首を傾げていると、その液体をあろうことか僕の後ろにつけてきた。
「しっ、シーツが汚れます……っ」
絶対今のは下へ垂れた。僕が慌てて言うと笑われた。
「本当にあなたは。わざと俺のやる気を削ごうとしてんのか? まったく。……まあ、効果はないが、な」
何言ってるんだ……?
五月先生が言ったことに怪訝な表情を向けた僕だが、次の瞬間には思わず声が漏れてしまった。
「んぁ……っ、や、だ、いやっ、だ……っ」
指が。
五月先生の指がヌルリと僕の中へ入ってきたのが分かった。ゾクリと震える体は、もう怖いからなんて誤魔化しはきかない。
おかしく、なる。
僕の目から涙があふれた。
「ご、ごちそうさま、でした。あの、洗いもの……してから僕、帰っていいですか」
とりあえず何もわかっていない方向で進めよう。
「洗いものは洗浄機に任せるといい。まだ帰さないですよ、わかっていると思いますが」
五月先生はニッコリ僕の腕をつかんできた。
わかっていないふりを、わかっていない、ふり……。
「途端震え出されましたねえ、やっぱりわかってるんですね」
僕の体のバカ。
僕はとりあえず誤魔化すためにも皿を運ぼうとした。
「それは結構です。俺が後でやりますんで。こっち。おいで」
だが五月先生にさえぎられ、そのまま腕を引かれた。引っ張られるまま連れてこられた場所はどこをどう見ても寝室。僕は何がなんでも、もがいて逃げるべきだったろうけれども、広い大きなベッドに思わず見入ってしまっていた。
ここでゴロンと転がったら気持ちいいだろうなと場違いなことをつい考えていると、そのままベッドの上に押し倒された。
ゴロンとしたいとは思ったけれども、倒されたいわけじゃない。
「やめてくださ、い……!」
ようやくハッとなり、抵抗しようとするも明らかに遅かった。簡単に組敷かれ、そのままキスされる。
ふと初めてキスされた時を思い出す。あれはついこの間のはずなのに、もう遠い昔のような気がしてきた。とは言え、慣れたわけではない。五月先生の唇が僕の唇に触れ、その舌が僕の唇から歯列や歯茎を這っていく感触に背中がゾクゾクした。
怖いからだよね? 嫌だから、こんなにゾクゾクするんだよ、ね……?
僕は感じる下腹部の妙な疼きを無視してそう思った。そしてつい口を開けてしまったせいで、ますます五月先生の舌の侵入を許してしまった。
どうしよう。
何だかもう、何も考えられなくなってしまう。
嫌なのに。怖いのに。
気づけば、僕はどんどん服を脱がされている。もっと抵抗すればそれを阻止できたかもしれないというのに、容易に脱がされることを許している。
またいいように僕のものを五月先生に弄られるのだろうか。それとも先生が見てる前で弄らされるのだろうか。
「っぁ、んっ」
そんなことを思っていると、先生の口はいつの間にか僕の乳首を咥えていた。先生は吸いながら舌で僕の乳首を刺激してくる。
「ぁ、あ……っ、いや、だ、やめ……っ」
「……、こんなに、してるのに?」
五月先生の手が僕のものに触れてきた。いつの間に下まで脱がされてたのだろう。
そしてそんなになってるの……っ?
おかしい。僕の息子なのになぜぼくの言うことを聞かず、五月先生の言うことを聞くのか。
おかしい。
いや、そんなこと考えている場合じゃ……。
「や、めて、くださ……っぁ、あ……」
この間のように僕にさせようとはしてこない。
でもそんなにされたら、僕は……。
「っん、ぁっ、ああ、あっ」
「おや、もうイってしまわれましたか。かわいいですね……」
五月先生はニッコリして、僕ので汚れた手を見せてきた。僕は恥ずかしさと情けなさで、ただでさえ泣きそうだった目がさらに熱くなるのを感じた。
何でこの人は僕を苛めてくるんだろう。
たまに優しいなと思うのはきっと錯覚だ。本当にこの人の前でしか達せられないのだとしたら僕はもう終わりだ。
「っぅ、う……。……っ? 何、す……」
落ち込んでいると、そのまま五月先生はその濡れた手を僕の足の間へ這わせてきた。
「気持ちいいことですよ?」
とてもいい笑顔で言ってくる。この間されたことを思い出した。
確か、あの時、先生の指が……。
「や、やだ、いやで……」
僕は必死になって逃げようとしたが、五月先生に組敷かれていて逃げられない。
あれは駄目だ。だっておかしくなる。普通に考えて出す穴に入れるのがおかしいじゃないか。なのに先生はあの長くて綺麗な指を、僕の穴に入れてきたのだった。その時は驚きと羞恥とともに、凄く変な気分になった。
絶対駄目だ……!
「大丈夫、痛くないよう、しっかり濡らして差し上げますから……」
五月先生は僕が痛いから嫌がっていると思ったのか、そう言ってくるとどこに隠しもっていたのか何か小さな入れ物を出してきた。
「な、何です、それ……」
「これですか?」
とても楽しそうに、五月先生は中身を出して見せてきた。
透明なとろりとした液体……?
僕が首を傾げていると、その液体をあろうことか僕の後ろにつけてきた。
「しっ、シーツが汚れます……っ」
絶対今のは下へ垂れた。僕が慌てて言うと笑われた。
「本当にあなたは。わざと俺のやる気を削ごうとしてんのか? まったく。……まあ、効果はないが、な」
何言ってるんだ……?
五月先生が言ったことに怪訝な表情を向けた僕だが、次の瞬間には思わず声が漏れてしまった。
「んぁ……っ、や、だ、いやっ、だ……っ」
指が。
五月先生の指がヌルリと僕の中へ入ってきたのが分かった。ゾクリと震える体は、もう怖いからなんて誤魔化しはきかない。
おかしく、なる。
僕の目から涙があふれた。
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