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ドラゴン討伐
……強く、もっと強く! 2
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疑問は残ったが、シンは当面の目的であるドラゴン討伐へ意識を集中するべきと判断した。
その旨をサラ達に話し、その上で楼牙に比肩する強さを目標とする事にした。
そうこう話をしているうちに、何者かの気配がした為、
「誰か!?」
とアーノルドンが、ボウガンを向け、その方角へ声を飛ばした。
「……久し振りッス、ってか、その物騒な奴を下げて貰って良いッスか?」
アーノルドンが向けていた武器を指さしながら、リーチェが姿を現した。
「サイクォーダー様から、護衛を命じられまして、現時刻を持って着任するッス」
リーチェは、そう言うとシンに臣下の礼を取りながら述べた。
「時に、アーシュリー様。ヤーシュレイ様の件について、少し調べてさせて貰ったんスが……」
リーチェとサイが調べた事を述べ、アーシュリーに報告した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「うむ、概ねその通り。ヤーシュレイは我の妹。唯一人の家族よ。」
腕を前で組み、アーシュリーは真剣な面持ちで話す。
「……ただな、あの男。あやつが何者か、それは解らん。そも、ヤーシュレイまでも『神』に成ってるとは思わなかった。」
つまり、この世界の神ではない。
同じ世界の神なら、多少なりとも接触があるからである。
これは、何を意味するのか。
この時の一行の誰しも想像は出来なかった。
また、『あの男』は一体何者なのか。
シンと同様の招かれし者なのか。
ヤーシュレイの護衛の為だけに召喚されたのか?
それだけでは無いと、アーシュリーの勘が奥底で告げていた。
それはシンも感じていた。
息の根を止めるならば、あの時に難なく出来た筈だ。
では、何を目的として接触し、あの行動に出たのか。
考えても出なかった。
あれこれ考えながら、出発の準備を整え、ドラゴン討伐へと向かう事とした。
その旨をサラ達に話し、その上で楼牙に比肩する強さを目標とする事にした。
そうこう話をしているうちに、何者かの気配がした為、
「誰か!?」
とアーノルドンが、ボウガンを向け、その方角へ声を飛ばした。
「……久し振りッス、ってか、その物騒な奴を下げて貰って良いッスか?」
アーノルドンが向けていた武器を指さしながら、リーチェが姿を現した。
「サイクォーダー様から、護衛を命じられまして、現時刻を持って着任するッス」
リーチェは、そう言うとシンに臣下の礼を取りながら述べた。
「時に、アーシュリー様。ヤーシュレイ様の件について、少し調べてさせて貰ったんスが……」
リーチェとサイが調べた事を述べ、アーシュリーに報告した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「うむ、概ねその通り。ヤーシュレイは我の妹。唯一人の家族よ。」
腕を前で組み、アーシュリーは真剣な面持ちで話す。
「……ただな、あの男。あやつが何者か、それは解らん。そも、ヤーシュレイまでも『神』に成ってるとは思わなかった。」
つまり、この世界の神ではない。
同じ世界の神なら、多少なりとも接触があるからである。
これは、何を意味するのか。
この時の一行の誰しも想像は出来なかった。
また、『あの男』は一体何者なのか。
シンと同様の招かれし者なのか。
ヤーシュレイの護衛の為だけに召喚されたのか?
それだけでは無いと、アーシュリーの勘が奥底で告げていた。
それはシンも感じていた。
息の根を止めるならば、あの時に難なく出来た筈だ。
では、何を目的として接触し、あの行動に出たのか。
考えても出なかった。
あれこれ考えながら、出発の準備を整え、ドラゴン討伐へと向かう事とした。
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