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大乱と統一

降伏勧告

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準備を重ねて、早2週間になろうとした、朝の6時半。
いよいよ、その時を迎える時期が来た。

城壁にいる見張りから、敵がやって来たと知らせが入る。

フォルクハルトとシン達は、素早く起床し食事もせずに、敵の情報を訊いた。

敵は旗印からして、バルナバス公爵を中心とした連合、その数は約10万。

そして、バルナバス公爵からの使者から文が手渡される。

内容はー

「降伏を速やかに行えば、将兵の助命を約束する。降伏を受け付けない場合は、総攻撃を行う。その際、国民を犠牲にする事は、本意で無い為、速やかに解放されたし。」と。

一同は文を回し読みをし、降伏か、抗戦かを議論を始めようとしたが、皆の心は徹底抗戦であった。

「して、抗戦は良いとして、勝ち目はあるのかぇ?」

エルネスティーネは、一同に見渡しながら、意見を求める。

「恐らく、国民解放は策略でしょう。門を開けた途端、国民を犠牲にしてでも、雪崩込むつもりでしょう。」

フォルクハルトは、敵の策略であると述べる。
一見、良心的な内容に思えるが、降伏にしても将兵としか書いておらず、アルフォンスやフォルクハルトについての助命は一切触れていない。
また、国民解放についても、その命の保証等の記載もされていない。

つまりは罠である。

「ならどうする?降伏に見せ掛け、敵を首都に入れ、バルナバスが入った時を見計らって討つか?」

アルフォンスも献策するがサラによって棄却される。

「それは危険ね。それこそ大軍が街中で大暴れ。興奮した貴族軍は略奪等のやりたい放題だわ。国民の生命も守れないわよ?」

ムムッと唸るアルフォンス。

「で?どうするッスか?室長なら」

シンは両腕を組み、眼をギュッと瞑り眉間にしわを寄せて、考え事をしている様に見えた。
そして、ゆっくり両目を開き、ニヤリと笑った。

「……勝算は成った。俺に一つ策があるが、話を聴いて乗るかどうか、皆に決めて貰いたい。」

シンのこの一言を聞いて、一同は唾を飲み込んだ。
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