20 / 111
グラード王国王都ヴェーテル
HERO激昂す!
しおりを挟む
サラが舌を噛み切り自害しようとした瞬間、
ターーーン
バシュッ!
サラを犯そうとしたオークの頭に風穴が開いて、仰け反り
ドスーン!!
と音と共に倒れた。
ブォン!ブォーーーッ!!
爆音が天に轟く。
オーク共は、女達への暴行を中断する。
ターーーン!!
次はリーチェを襲っていたオークの頭が弾けた。
「……ゲールランナー、マキシマムパワー!」
村の女性の近くのオーク一匹を猛スピードで弾き飛ばす。
キキィーッ!
ゲールランナーにブレーキをかけて停車させて、メタルバトラーは降り立った。
サラ、リーチェ、村人達の状態を確認すると、
メタルバトラーのバイザーに赤い目が『ギン!』と光を帯びた。
「……敵、残7か。」
先程、マグナムブラスターで撃ち抜いた二匹のオークの足元に、鎧と衣類が引き剥がされて倒れている、サラとリーチェの姿がモニターに映る。サラ達は、剣を持って立ち上がり、村人達の元へ走って来る。
村人達の方を確認すると、男達は動けず、うめき声を。女達も犯される一歩手前だった。
しかし、メタルバトラーは見てしまった。
ジュードが仰向けで、ピクリとも動かない状態で倒れている姿を。
慌てて駆け寄り、ジュードを抱き抱える。
(……診断。……ジュード死亡。)
無機質にバイザーに浮かぶ無慈悲な文字。
メタルバトラーの肩が、ブルブルと震える。
「………………か?」
メタルバトラーは、サラにジュードの亡骸を託すと、7匹のオークに振り返る。
「………のか?」
どす黒いオーラがメタルバトラーを包み込む。
「キ・サ・マらが殺したのかぁあぁあぁーーーっ!!」
メタルバトラーが絶叫を上げるとどす黒いオーラが赤々と炎の様に立ち登り天を衝いたき、地面はひび割れを起こした。
鎧の色も、ミッドナイトブルーから、禍々しいワインレッドに変色した。
メタルバトラーのモニターには、こう表示されていた。
『……危険:修羅暴走モード起動』
メタルバトラーが一歩踏み出す。
…………ズズーーン。
重い音と共に、地面がめり込む。
……ズズーーン。
二歩目、やはりめり込む。
……ズズン、ズズン、ズズン
歩速が早くなる。
「うがぁあぁあぁーっ!!」
メタルバトラーが獣の雄叫びと同時にオークに向かい走り出す。
オーク達も、この人間のオーラを感じ取ったのか、一瞬怯んだ。
そんなオークの眼前に瞬動で、パッと現れる。
その刹那、
グワシャーッ!
メタルバトラーの鋭い鬼の爪の様に尖った指先がオークの頭蓋を突き刺しながら、握り潰し引き抜いた。
「ウガァアァアァーッ!」
吹き出す血飛沫のシャワーを全身に浴び、咆哮するメタルバトラー。
その様子をリーチェが震える声で、
「あ、あ、アレは、本当にシンさまッスか?」
「………間違い無くシンよ。…………彼は今、怒りだけでなく……泣いているわ。」
身体も刺々しく変わった、メタルバトラーは、天に向かい慟哭の声を上げ続けた。
ターーーン
バシュッ!
サラを犯そうとしたオークの頭に風穴が開いて、仰け反り
ドスーン!!
と音と共に倒れた。
ブォン!ブォーーーッ!!
爆音が天に轟く。
オーク共は、女達への暴行を中断する。
ターーーン!!
次はリーチェを襲っていたオークの頭が弾けた。
「……ゲールランナー、マキシマムパワー!」
村の女性の近くのオーク一匹を猛スピードで弾き飛ばす。
キキィーッ!
ゲールランナーにブレーキをかけて停車させて、メタルバトラーは降り立った。
サラ、リーチェ、村人達の状態を確認すると、
メタルバトラーのバイザーに赤い目が『ギン!』と光を帯びた。
「……敵、残7か。」
先程、マグナムブラスターで撃ち抜いた二匹のオークの足元に、鎧と衣類が引き剥がされて倒れている、サラとリーチェの姿がモニターに映る。サラ達は、剣を持って立ち上がり、村人達の元へ走って来る。
村人達の方を確認すると、男達は動けず、うめき声を。女達も犯される一歩手前だった。
しかし、メタルバトラーは見てしまった。
ジュードが仰向けで、ピクリとも動かない状態で倒れている姿を。
慌てて駆け寄り、ジュードを抱き抱える。
(……診断。……ジュード死亡。)
無機質にバイザーに浮かぶ無慈悲な文字。
メタルバトラーの肩が、ブルブルと震える。
「………………か?」
メタルバトラーは、サラにジュードの亡骸を託すと、7匹のオークに振り返る。
「………のか?」
どす黒いオーラがメタルバトラーを包み込む。
「キ・サ・マらが殺したのかぁあぁあぁーーーっ!!」
メタルバトラーが絶叫を上げるとどす黒いオーラが赤々と炎の様に立ち登り天を衝いたき、地面はひび割れを起こした。
鎧の色も、ミッドナイトブルーから、禍々しいワインレッドに変色した。
メタルバトラーのモニターには、こう表示されていた。
『……危険:修羅暴走モード起動』
メタルバトラーが一歩踏み出す。
…………ズズーーン。
重い音と共に、地面がめり込む。
……ズズーーン。
二歩目、やはりめり込む。
……ズズン、ズズン、ズズン
歩速が早くなる。
「うがぁあぁあぁーっ!!」
メタルバトラーが獣の雄叫びと同時にオークに向かい走り出す。
オーク達も、この人間のオーラを感じ取ったのか、一瞬怯んだ。
そんなオークの眼前に瞬動で、パッと現れる。
その刹那、
グワシャーッ!
メタルバトラーの鋭い鬼の爪の様に尖った指先がオークの頭蓋を突き刺しながら、握り潰し引き抜いた。
「ウガァアァアァーッ!」
吹き出す血飛沫のシャワーを全身に浴び、咆哮するメタルバトラー。
その様子をリーチェが震える声で、
「あ、あ、アレは、本当にシンさまッスか?」
「………間違い無くシンよ。…………彼は今、怒りだけでなく……泣いているわ。」
身体も刺々しく変わった、メタルバトラーは、天に向かい慟哭の声を上げ続けた。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる