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本編
第17章『異世界人って大抵こんなもん』
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あれから半月が過ぎた。
半月の間、何があったのかと言うと……何も無かった。マジで。
なのでカットである。
ちなみに、サクラさんが魔王なのかという疑問に対して、キラは
「サクラは、魔王様に限りなく近い別人よ。」
と言っている。はっきり言って俺にはよくわからない。
キラが言うには、これまで通りサクラさんは旅に連れて行って良いそうだ。
まあそれはいいとして、俺達一行は草原をゆっくりと歩いていた。
「そうだユータ、前々から聞きたかったんだけど、他に異世界から来る人ってどんな人なんだ?」
「そうだな、まずはトラックで引かれて来る。そして何らかのやべー能力やアイテムを持っていて……あとそのチート能力を普通に使って周りの奴らが驚いているのを『僕何かやっちゃいましたか?』って顔で見てくる。」
「なにその非常識人。」
「さらにそういうやつには大抵女の子がやってきてハーレムを作りやがるんだっ!羨まけしからん!」
「羨ましいのな。まあ、参考になったわ。」
「あとはな……」
俺は歩きながら横のアルフを見て言う。
その瞬間、ジャキンと音を立てて背中の両手剣が前に吹っ飛んだ。
「………は?」
全員がポカーンとしている。誰も状況に追いつけていない。
その一瞬に、ステラの短剣とアルフの片手剣、そしてサクラさんの杖も吹っ飛ぶ。
「ふむ、少し遅れたな。私もまだまだか。」
「誰だ?」
振り向くと、まさに勇者というような白い鎧とマントを身に着けた女の人が剣を抜いていた。
「おっと、自己紹介がまだであったな。私は早見ツルギと申す。」
早見ツルギ……日本人なのか?キラキラネームだな。
ってそんなことより。
「俺らの武器を飛ばしたのはアンタか?」
「そうだ。ある国から依頼があってな、君たちを始末しろと言われている。」
「始末だと?物騒だな、どうしてだ?」
「まあ、できればあまり情報は与えたくないのだが……いいだろう。
君たち、少し前に魔王軍と手を組んだだろう?」
「うーん、まあ間違ってはないな。」
「鈴木ユータ君、君の召喚魔獣は魔王軍には強すぎる。これまで人間軍との関係が大きく変わるかもしれないんだ。」
「ちょっ、おいおい待て待て。俺は魔王軍が人間軍に攻撃しないように約束しただけだぞ。戦争をするつもりなんかない。」
「証拠はあるのか?私をだましているんじゃないのか?」
そう言われるとつらいな。
「証拠はない。だが諦めて簡単に死ぬ訳にもいかない。」
そう言うと俺はガロン初号機を召喚する。
出てきたガロンは、すぐにツルギに拳を振る。
拳が当たったかのように見えた。が、次の瞬間ガロンは霧散してしまう。
なんで、別にイメージを壊した訳じゃないのに!?
「私に召喚魔獣は効かない。なぜならこの剣は、全ての召喚魔獣を斬り殺せる魔剣だからだ。」
全て、だと?そんなのチートだろ!いや、チートか。
このまま死ぬわけにもいかない……。
どうする?どうすればいいんだよ!?
半月の間、何があったのかと言うと……何も無かった。マジで。
なのでカットである。
ちなみに、サクラさんが魔王なのかという疑問に対して、キラは
「サクラは、魔王様に限りなく近い別人よ。」
と言っている。はっきり言って俺にはよくわからない。
キラが言うには、これまで通りサクラさんは旅に連れて行って良いそうだ。
まあそれはいいとして、俺達一行は草原をゆっくりと歩いていた。
「そうだユータ、前々から聞きたかったんだけど、他に異世界から来る人ってどんな人なんだ?」
「そうだな、まずはトラックで引かれて来る。そして何らかのやべー能力やアイテムを持っていて……あとそのチート能力を普通に使って周りの奴らが驚いているのを『僕何かやっちゃいましたか?』って顔で見てくる。」
「なにその非常識人。」
「さらにそういうやつには大抵女の子がやってきてハーレムを作りやがるんだっ!羨まけしからん!」
「羨ましいのな。まあ、参考になったわ。」
「あとはな……」
俺は歩きながら横のアルフを見て言う。
その瞬間、ジャキンと音を立てて背中の両手剣が前に吹っ飛んだ。
「………は?」
全員がポカーンとしている。誰も状況に追いつけていない。
その一瞬に、ステラの短剣とアルフの片手剣、そしてサクラさんの杖も吹っ飛ぶ。
「ふむ、少し遅れたな。私もまだまだか。」
「誰だ?」
振り向くと、まさに勇者というような白い鎧とマントを身に着けた女の人が剣を抜いていた。
「おっと、自己紹介がまだであったな。私は早見ツルギと申す。」
早見ツルギ……日本人なのか?キラキラネームだな。
ってそんなことより。
「俺らの武器を飛ばしたのはアンタか?」
「そうだ。ある国から依頼があってな、君たちを始末しろと言われている。」
「始末だと?物騒だな、どうしてだ?」
「まあ、できればあまり情報は与えたくないのだが……いいだろう。
君たち、少し前に魔王軍と手を組んだだろう?」
「うーん、まあ間違ってはないな。」
「鈴木ユータ君、君の召喚魔獣は魔王軍には強すぎる。これまで人間軍との関係が大きく変わるかもしれないんだ。」
「ちょっ、おいおい待て待て。俺は魔王軍が人間軍に攻撃しないように約束しただけだぞ。戦争をするつもりなんかない。」
「証拠はあるのか?私をだましているんじゃないのか?」
そう言われるとつらいな。
「証拠はない。だが諦めて簡単に死ぬ訳にもいかない。」
そう言うと俺はガロン初号機を召喚する。
出てきたガロンは、すぐにツルギに拳を振る。
拳が当たったかのように見えた。が、次の瞬間ガロンは霧散してしまう。
なんで、別にイメージを壊した訳じゃないのに!?
「私に召喚魔獣は効かない。なぜならこの剣は、全ての召喚魔獣を斬り殺せる魔剣だからだ。」
全て、だと?そんなのチートだろ!いや、チートか。
このまま死ぬわけにもいかない……。
どうする?どうすればいいんだよ!?
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