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5.体を取り戻す方法を考える
30.
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日々の生活を送る中で、だんだんと僕の身体だけの存在が世の中に馴染んでいくのを感じていた。僕の意識がメインだったころとは違っていると感じる部分はあると思うのだが、それも次第に違和感なく溶け込んで、全てが慣れていくようだった。
これまでの僕と何かが違っていると感じていた同僚の女の子もその後も特に何も言わなくなっていた。何事にも慣れていくものなんだなとしみじみと思ってしまうのだが、それではいけない気がする。どうにかして、身体を取り戻す方法を考えないといけないなと思っていた。そのための方法を考える事にする。
幸いにして、それが良い事なのか分からないが、身体は意識の僕の事をほとんど気に掛けなくなっていて、僕も身体の行動をそれほど気にする事は無くなっていた。意識だけの存在なので、本来それが当たり前の事なのかもしれないが、考えるという事だけに集中できる環境は整っていた。そこでしばらくは考えに専念する事にした。あれこれと心配していても解決できない以上、それしか方法が無い気がした。
まず、どういうアプローチの方法があるかなと考える。そのためには、根本的な意識と身体の事を考えてみようと思った。意識によって身体が動かないというのは、どういう事なのだろうか。そもそも、意識によって身体を動かすというのはどういうことなのだろうかと考えてみる。
よく考えてみれば、意識して身体を動かすという事をこれまでちゃんとやってきたのか疑問に思ってしまった。例えば、テレビを見るという行動を想像する。テレビを見ようというのは、自分の意識の問題なので、この部分は意識である自分が考えた事には間違いない。ただ、それを実行するために行う行動ひとつひとつが自分の意識で行っているのかは分からなかった。
実際の行動としてはリモコンを探して、電源のボタンを押して、チャンネルを変えて、好きな番組を見るというような流れになる。でも、その時にいちいち、リモコンを探せとか、電源のボタンを押せとか、チャンネルを変えろとかは意識して命令している訳ではない。慣れている行動であるからかもしれないが、目的のための行動はどこかにインプットされていて、それが自動的に動いているという感じがする。
そんな事を考えると、自分の中の意識とは行動のパターンを記録させて、そのパターンを思い出させているだけなのかもしれないと思った。では、その行動のパターンを記録している部分はどこなんだろうか。そして、思い出させるために何をしているのだろうか。
これまでの僕と何かが違っていると感じていた同僚の女の子もその後も特に何も言わなくなっていた。何事にも慣れていくものなんだなとしみじみと思ってしまうのだが、それではいけない気がする。どうにかして、身体を取り戻す方法を考えないといけないなと思っていた。そのための方法を考える事にする。
幸いにして、それが良い事なのか分からないが、身体は意識の僕の事をほとんど気に掛けなくなっていて、僕も身体の行動をそれほど気にする事は無くなっていた。意識だけの存在なので、本来それが当たり前の事なのかもしれないが、考えるという事だけに集中できる環境は整っていた。そこでしばらくは考えに専念する事にした。あれこれと心配していても解決できない以上、それしか方法が無い気がした。
まず、どういうアプローチの方法があるかなと考える。そのためには、根本的な意識と身体の事を考えてみようと思った。意識によって身体が動かないというのは、どういう事なのだろうか。そもそも、意識によって身体を動かすというのはどういうことなのだろうかと考えてみる。
よく考えてみれば、意識して身体を動かすという事をこれまでちゃんとやってきたのか疑問に思ってしまった。例えば、テレビを見るという行動を想像する。テレビを見ようというのは、自分の意識の問題なので、この部分は意識である自分が考えた事には間違いない。ただ、それを実行するために行う行動ひとつひとつが自分の意識で行っているのかは分からなかった。
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そんな事を考えると、自分の中の意識とは行動のパターンを記録させて、そのパターンを思い出させているだけなのかもしれないと思った。では、その行動のパターンを記録している部分はどこなんだろうか。そして、思い出させるために何をしているのだろうか。
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