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春
1.
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「好きです。付き合ってください」
突然、女の子にそう告白されたら、どう思うだろうか。そんな事を前からたまには考えていた。クラスで一番可愛い子、気になっている子だったら、すぐにOKの返事をするだろう。むしろ、自分から告白してもいいくらいだ。もちろん、良い返事がもらえるという条件付きだが。
仲の良い友達だったらどうだろう。この先の関係を考えれば、かなり迷いそうだ。友達だから、嫌いでは無い、でも、好きなのだろうか。断ったら、今までの関係が壊れそうだし、OKしたら、今までと同じという訳にもいかないだろうと思う。でも、よく考えれば、そこまで仲の良い女友達はいないから、心配する必要はなかった。
そして、今、僕が告白された相手は、そのどちらでも無い。普通のクラスメイトだった。名前は知っている。普通に会話もする。でも、それだけで、それ以上、特別な事があった記憶が無い。容姿について言うと、お前が言うなと怒られそうだけど、クラスの平均点と言うところだろうか。僕のクラスの平均が高いのか、低いのかは良く分からないけど。少なくとも、誰もが羨むような美人とか、可愛さがある訳では無かった。でも、愛嬌があって、優しいと感じる子だった。何だか、偉そうに言っている自分が恥ずかしくなる。でも、それが率直な僕の感想だった。
バランスで言えば、丁度良いと言ったら、その子に失礼な気がするけど、僕もクラスでは平均点ぐらい、自称だけど、だと思っているから、周りから見れば釣り合っているのではと思ってしまう。そういう子に告白されるというのは、全く想定していなかったので、困った。
断わる理由は考えればいくつでもある気がする。単純に言えば、そういう感情を持っていないのでと言えば一番分かりやすい。少し彼女を傷つける事になるかもしれないけど、それが正直な気持ちに一番近い。高校三年生だから、これから受験だし、恋愛の事は考えられないんだと言うのはどうだろうか。彼女を傷つけないですむかもしれないし、卒業までの間に時間を稼げるかもしれない。
その間に僕が彼女の事が気になるようになるかもしれないし、やっぱり、そんな気になれなかったら、ちゃんと断れば良い。その間に彼女が別の人を好きになる事もあるかもしれないけど、それはそれで仕方ないと思う。でも、そういう判断を僕はしなかった。なぜなら、恋愛と言うのものに全く興味が無い、何て事は全くないからだ。だから、
「僕で良ければ…」
なんてて言ってしまった。それが正解だったのか、そもそも、正解は無いと思うけど、分からないけど、彼女が嬉しそうな顔をしていたのを見ると、何だか、少し僕も嬉しくなってしまった。
突然、女の子にそう告白されたら、どう思うだろうか。そんな事を前からたまには考えていた。クラスで一番可愛い子、気になっている子だったら、すぐにOKの返事をするだろう。むしろ、自分から告白してもいいくらいだ。もちろん、良い返事がもらえるという条件付きだが。
仲の良い友達だったらどうだろう。この先の関係を考えれば、かなり迷いそうだ。友達だから、嫌いでは無い、でも、好きなのだろうか。断ったら、今までの関係が壊れそうだし、OKしたら、今までと同じという訳にもいかないだろうと思う。でも、よく考えれば、そこまで仲の良い女友達はいないから、心配する必要はなかった。
そして、今、僕が告白された相手は、そのどちらでも無い。普通のクラスメイトだった。名前は知っている。普通に会話もする。でも、それだけで、それ以上、特別な事があった記憶が無い。容姿について言うと、お前が言うなと怒られそうだけど、クラスの平均点と言うところだろうか。僕のクラスの平均が高いのか、低いのかは良く分からないけど。少なくとも、誰もが羨むような美人とか、可愛さがある訳では無かった。でも、愛嬌があって、優しいと感じる子だった。何だか、偉そうに言っている自分が恥ずかしくなる。でも、それが率直な僕の感想だった。
バランスで言えば、丁度良いと言ったら、その子に失礼な気がするけど、僕もクラスでは平均点ぐらい、自称だけど、だと思っているから、周りから見れば釣り合っているのではと思ってしまう。そういう子に告白されるというのは、全く想定していなかったので、困った。
断わる理由は考えればいくつでもある気がする。単純に言えば、そういう感情を持っていないのでと言えば一番分かりやすい。少し彼女を傷つける事になるかもしれないけど、それが正直な気持ちに一番近い。高校三年生だから、これから受験だし、恋愛の事は考えられないんだと言うのはどうだろうか。彼女を傷つけないですむかもしれないし、卒業までの間に時間を稼げるかもしれない。
その間に僕が彼女の事が気になるようになるかもしれないし、やっぱり、そんな気になれなかったら、ちゃんと断れば良い。その間に彼女が別の人を好きになる事もあるかもしれないけど、それはそれで仕方ないと思う。でも、そういう判断を僕はしなかった。なぜなら、恋愛と言うのものに全く興味が無い、何て事は全くないからだ。だから、
「僕で良ければ…」
なんてて言ってしまった。それが正解だったのか、そもそも、正解は無いと思うけど、分からないけど、彼女が嬉しそうな顔をしていたのを見ると、何だか、少し僕も嬉しくなってしまった。
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