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第4章 令嬢レイ子華麗なる悪事の舞1

流石、レイ子ね。レイ子にかかれば、決まり事もぶち壊し

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門番に腹を立てたまま、レイ子は薔薇の城の自分の部屋へ戻った。

仕方が無いわ。
継母の言うことを聞いて、前世にいるのは、癪だけど。
お父様に媚びを売らなきゃ。

なんせ、お父様は、王様。
権力者。
そして、私の理解者。ムカつく時もあるけど、長生きしてもらわなきゃね。

私の娘の京子に、このリグランド王国を継いでもらうためにも。
レイ子の心は、野心で満ち溢れている。

明日は、絶対に前世に居なきゃならないの。
そこの貴方と貴女、何故ですって?
私に聞いたの?
仕方ないわね。特別に教えてあげるわ。

明日は、この国の住人達が金を納めに来る日。凄く楽しみ。
継母よりは、多くせしめるわ。
まぁ、お父様よりは我慢してあげるわ。
ムカつくけど。

そして次の日。
「レイ子、よく戻ってきてくれた。会えて嬉しいぞ。いっぱい金を持って、また現世に戻りなさい」
王様は、レイ子を一目見るなり上機嫌である。

ここは、王の間。
赤いビロードの絨毯に、金箔の椅子。
シルクのカーテン。
部屋一面に色とりどりの薔薇が飾られている。
荘厳で美しく間。

お父様の前だからって、継母ってば、満面の笑みで「お帰りなさい。待ってたのよ。」ですって。馬鹿にしてるわ。
庶民の出のくせに。
お父様得意の暗殺術、私も小さい頃から学んでいるのだから。
その暗殺術で、継母は始末するわ。
まぁ、簡単なことだから、わざわざ今はしない。
お父様が老いぼれたら、すぐ始末ね。

レイ子は高笑いを浮かべた。

リグランド王国の伯爵に侯爵達が勢揃いしている。金を納めに来たのだ。

この国では、伯爵は金500キロ
侯爵は、金250キロ
上記を納める決まりだ。
レイ子には、2人の伯爵と2人の侯爵分が与えられている。

元々、王様1人が権力を持つように、伯爵も侯爵も合わせて15人ほどしかいないのだ。

レイ子は、自分の担当する伯爵と侯爵の前に立った。
彼等は、レイ子への恐怖で震えている。
そんな彼等を見て、レイ子は鼻で笑った。
はい、マインドコントロール。
簡単よ、マインドコントロール。
「決められた2倍の金を持って来なさい」

レイ子の父親である王様は、レイ子が力を使って金をせしめるのを見ていたが、
悪い顔をしたままだ。
止めるどころか
「早く金を持って来い。決まりより、お前達が納めた金は少ないでは無いか。」
楽しそうな笑みを浮かべながら、怒鳴りつけた。

流石、カエルの子はカエルである。
悪役令嬢レイ子も最悪な性格だが、王様も負けてはいない。
どっちが凄いかですって?
この物語の途中まで秘密よ。

シーンと静まり返った王の間。
「決まりと違います。侯爵様と伯爵様が納めた金は、決まり通りです。」
綺麗な声が響いた。

王様もレイ子も、その声の主を凄い形相で睨みつけた。

声の主が誰ですって?
それは、次回のお楽しみ。
悪役令嬢レイ子の一言、前回の話に出てた門番をすぐにクビにしたわ。

流石、悪役令嬢レイ子、人の不幸は蜜の味。レイ子が忘れる訳は、無い。
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