上 下
3 / 8
第3章 令嬢レイ子本性をぶちまける。皆んな引かないでね。ほんの序の口よ。

なんてこと?絶対に許さないから

しおりを挟む
レイ子は、楽しく現世で生きていた。
自分の秘密の力を使って。
娘には、京子とつけた。

いつか、私を捨てた京をマスコミにでも売って見返すのだから。
貴方の隠し子よ。
楽しみ過ぎて、高笑いがたまらない。

レイ子は気付いていなかった。
自分の思惑が外れることになるとは。
だって、マインドコントロールこの力がある限り、現世で負けることなんて無いわ。
現世の人なんて、なんの力もないただの人でしょ?
そう思うと、心から笑えてきた。

洗濯物を干していると、いきなり黒いドアが現れて、吸い込まれてしまった。

お母様ね、義理の娘だからって。
意地悪ね。
さながら、シンデレラのようだわ。
ムカつく。

前世に戻ってしまった自分に気付いて、レイ子はため息をついた。

レイ子が産まれたのは、リグランド王国。そこは、魔法の国だ。
王家の血筋のものには、魔法の力が与えられる。
レイ子のマインドコントロールも、その血筋のおかげだ。

現世では、レイ子の外見は地味。
しかし、前世では絶世の美女だ。
時代で美女の見た目が変わるのは、皆様もご存知の通りでしょ?

リグランド王国は、水と緑が豊かで金がとれる小国だ。
宮殿は、真っ白で。
色とりどりのバラに囲まれてることから、バラのお城と呼ばれている。

え?そのままですって?

この時代では、そのままを名前にするのがお洒落なのよ。覚えておいて下さいな。

レイ子が目覚めた先は、バラのお城のちょうど目の前だった。

門番が居眠りをしていた。
「ふざけないで。起きなさいよ。」
ムカついたレイ子は、門番を蹴っ飛ばした。
しかも、ハイヒールの踵で。

門番は、すぐに平謝りをした。

レイ子は、全て無視をした。
前世に呼び戻されて、腹が立っていたからだ。
イライラを全て門番にぶつけた。

「絶対に許さない。居眠り、お父様に言いつけてやる。クビにしてやるんだから。」レイ子は大声で捲し立てた。

また、門番は頭を下げて何度も謝罪を繰り返した。

その姿に、もっと腹が立つレイ子だった。絶対に許さない心で呟くと、レイ子は、門番をまるでいない人のように、完全に無視して立ち去った。

流石、悪女なレイ子。見事に性格が悪い。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~

Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。 走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。

【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!

暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい! 政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。

悪役令嬢は所詮悪役令嬢

白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」 魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。 リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。 愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。 悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。

平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜

本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」  王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。  偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。  ……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。  それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。  いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。  チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。  ……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。 3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!

婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?

Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」 私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。 さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。 ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?

婚約破棄されたら魔法が解けました

かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」 それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。 「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」 あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。 「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」 死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー! ※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です

王命を忘れた恋

須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』  そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。  強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?  そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。

処理中です...