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関係
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あたしは拓実君に遥斗の事を教えて欲しいと頼んだ。
拓実君は遥斗の過去を話してくれた。
「高校の時、クラスは一緒のクラスになった事ないんだけど、バスケ部で遥斗と仲良くなったんだ。
最初はあいつ黙々と練習してて、仲間に溶け込む気がないのかと思うぐらいひとみしでさ~、今、あんなに明るくなって営業の仕事選んでるけど、当時を考えると、とても思えないぐらい静かだったんだ。」
「へー。あの遥斗が…」
痴漢を捕まえてくれたり、みんなに笑顔で、自分から話しかけてくる遥斗だったので想像出来なかった。
「でも、試合になると人が変わったようにめちゃくちゃ凄いんだよ。大声出すし、チームに活気を持たせるって言うか。
今、俺はプロとしてやらせて貰ってるけど、あいつの方が実力は上だし、とにかくバスケで目立ってさ。」
バスケ、上手いんだ。
拓実君が話を続ける。
「でも、高校2年の時、ご両親を事故で亡くして、バイトする様になって部活辞めちゃったんだ。」
「遥斗って兄弟は?」
「ねーちゃんがいるよ。姉ちゃんに大学行かせて貰ったって言ってたから。
ねーちゃんがどういう人とか一切教えてくれないけど。
紹介してって言ったけど、仕事が忙しくて一緒に住んでないって言われて、やんわり断られたし。」
「遥斗、ご両親亡くしてから誰と住んでたの。」
「1人暮し。元々俺たち静岡なんだけど、遥斗の実家は今は誰も住んでないんだ。時々、遥斗が帰って掃除してる。
帰るとこ無くなるからって。」
いつも元気な遥斗だから、辛い体験をしているなんて思いもよらなかった。
「遥斗って辛い体験してたんだね…」
「うん。大変だったと思うよ。で、大学も姉ちゃんに出させてばかりは出来ないって学校の合間は、ほぼ働いてたから心配になって俺がモデルのバイト誘ったんだ。」
「モデル?モデルやってたの?」
「少しだけね。結構お金良かったから誘ったんだ。
遥斗、顔もスタイルもいいから絶対映えるし、少しでも楽になればって思って。
でも、あいつの性格じゃん?断るだろうから、人がいないって言って無理やりやらせたんだよ。」
そんな過去があったんだ。
「モデルって言ってもメンズ雑誌だし、人気が出そうって時に辞めちゃったから。」
「なんで辞めちゃったの?」
「その時に振られたんだよ。その髪が長くてスレンダーな女性に。」
「え?そんなに好きだったって事?!」
結が声を荒らげた。
「多分、遥斗にとっては初めての女性だったんじゃないかなぁ~。高校の時もバイトと学校で忙しかったから、俺たちですら遊ばなかったから。
けど、よく順子さん…えっと、その女性ね。仕事終わるとよく2人で帰ってたし、遥斗が夢中って感じだったんだ。」
「そっか…」
胸がギュッと痛くなった。
「でも、遥斗は弄ばれたんだよ。
順子さん、結婚したんだ。すぐに。」
「え?」
「ちゃんと婚約者がいたんだ。遥斗はアクセサリーだったんだろ。結局、顔がいいとそういうとこしか見てもらえないっていうか。」
結の目が泳ぐ。
あたしも二股みたいなもんだもん。
さらに締め付けられた。
「遥斗はなんでも全力投球だし、順子さんと会ったからって戻るとは思えないよ。だから美咲さんは安心して!」
最後に励まされたが、あたしの中では複雑な思いが交差した。
拓実君は遥斗の過去を話してくれた。
「高校の時、クラスは一緒のクラスになった事ないんだけど、バスケ部で遥斗と仲良くなったんだ。
最初はあいつ黙々と練習してて、仲間に溶け込む気がないのかと思うぐらいひとみしでさ~、今、あんなに明るくなって営業の仕事選んでるけど、当時を考えると、とても思えないぐらい静かだったんだ。」
「へー。あの遥斗が…」
痴漢を捕まえてくれたり、みんなに笑顔で、自分から話しかけてくる遥斗だったので想像出来なかった。
「でも、試合になると人が変わったようにめちゃくちゃ凄いんだよ。大声出すし、チームに活気を持たせるって言うか。
今、俺はプロとしてやらせて貰ってるけど、あいつの方が実力は上だし、とにかくバスケで目立ってさ。」
バスケ、上手いんだ。
拓実君が話を続ける。
「でも、高校2年の時、ご両親を事故で亡くして、バイトする様になって部活辞めちゃったんだ。」
「遥斗って兄弟は?」
「ねーちゃんがいるよ。姉ちゃんに大学行かせて貰ったって言ってたから。
ねーちゃんがどういう人とか一切教えてくれないけど。
紹介してって言ったけど、仕事が忙しくて一緒に住んでないって言われて、やんわり断られたし。」
「遥斗、ご両親亡くしてから誰と住んでたの。」
「1人暮し。元々俺たち静岡なんだけど、遥斗の実家は今は誰も住んでないんだ。時々、遥斗が帰って掃除してる。
帰るとこ無くなるからって。」
いつも元気な遥斗だから、辛い体験をしているなんて思いもよらなかった。
「遥斗って辛い体験してたんだね…」
「うん。大変だったと思うよ。で、大学も姉ちゃんに出させてばかりは出来ないって学校の合間は、ほぼ働いてたから心配になって俺がモデルのバイト誘ったんだ。」
「モデル?モデルやってたの?」
「少しだけね。結構お金良かったから誘ったんだ。
遥斗、顔もスタイルもいいから絶対映えるし、少しでも楽になればって思って。
でも、あいつの性格じゃん?断るだろうから、人がいないって言って無理やりやらせたんだよ。」
そんな過去があったんだ。
「モデルって言ってもメンズ雑誌だし、人気が出そうって時に辞めちゃったから。」
「なんで辞めちゃったの?」
「その時に振られたんだよ。その髪が長くてスレンダーな女性に。」
「え?そんなに好きだったって事?!」
結が声を荒らげた。
「多分、遥斗にとっては初めての女性だったんじゃないかなぁ~。高校の時もバイトと学校で忙しかったから、俺たちですら遊ばなかったから。
けど、よく順子さん…えっと、その女性ね。仕事終わるとよく2人で帰ってたし、遥斗が夢中って感じだったんだ。」
「そっか…」
胸がギュッと痛くなった。
「でも、遥斗は弄ばれたんだよ。
順子さん、結婚したんだ。すぐに。」
「え?」
「ちゃんと婚約者がいたんだ。遥斗はアクセサリーだったんだろ。結局、顔がいいとそういうとこしか見てもらえないっていうか。」
結の目が泳ぐ。
あたしも二股みたいなもんだもん。
さらに締め付けられた。
「遥斗はなんでも全力投球だし、順子さんと会ったからって戻るとは思えないよ。だから美咲さんは安心して!」
最後に励まされたが、あたしの中では複雑な思いが交差した。
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