19 / 62
19
子犬男子(美咲の場合)
しおりを挟む
その日は朝から結のLINEが入った。
結『今日ランチする~?それとも直接営業ニ課に行ってよい~?
早く見たいんだけどw』
美咲『ランチは出ちゃうから無理かなぁ~』
結『じゃあ、夜新人君誘ってよ~』
美咲『どうだろう。』
結『乗り気じゃない感じ?』
美咲『そうじゃないけど』
結『じゃあ営業ニ課行くわ!』
美咲『ちょっと』
最後のLINEを送った瞬間、課の出入り口から声がした。
「美咲~」
ニヤニヤと結が小振りに手を振る。
来たよ。
あたしはデスクを立ち結に駆け寄る。
「結局来ちゃった。」
ニヤける結。
「見に来たの?」
「見に来たし、直接ご飯のお誘いに来ちゃった!」
結がキョロキョロと課内を見渡す。
その結の後ろに
「すみません。」
自販機で買ってきたであろう、コーヒーを持つ大西が。
「あ、ごめんなさい。」
結が振り返る。
タイミング~
結は男好きだから会わせたくなかったー。
「あ、君!新人君?」
結は大西の首から下げているネームを手に取った。
「大西遥人君!」
「は、はい。」
「わたし、小池美咲の親友の日野結。美咲がお世話してまーす。今日の夜って暇?」
「あ、えー、まぁ…」
大西、ちらっとあたしを見る。
「三人でご飯行かない?」
「さ、三人ですか?…」
「結、大西君困ってるでしょ!」
「困ってないよね~?」
「えぇ、まぁ…」
またチラっとこっちを見る。
ワンコみたいー。
結が話を続ける。
「じゃあさ、友達誰かいない?」
「友達ですか?ちょっと聞いてみます。」
「じゃあ、よろしくね!」
結は大西の型をポンポンっと叩いて出て行った。
「ごめんね。強引で。」
「いえ。どうせ一人暮しですし。」
「彼女とかに怒られない?」
「彼女とかいないんで…」
いないんだ。
大西のちょっと強引だったキスを思い出す。
キス上手だったな。
「小池さん?」
はっと我に帰る。
欲求不満なのかなぁ、あたし。
「あ、じゃあ場所決まったら連絡するね!」
あたしは慌ててデスクに戻った。
そういえば、昨日バタバタして資料の事そのままだっけ!
コーヒーを飲みながら大西がコピーを取ってる。
50部。
間に合うかしら。
あたしは再び大西に駆け寄る。
「間に合う?」
「昼休み削れば間に合いますから大丈夫ですよ。小池さんと食事楽しみなんで。」
ニコリと笑う。
かわいい。
唇を見つめる。
このコ、あんなキスしちゃうんだよね。
再び思い出す。
ダメダメ!
酔ってした事だし、本人覚えてないんだもん。
デスクに戻り、明日のプレゼンの準備を始めた。
結『今日ランチする~?それとも直接営業ニ課に行ってよい~?
早く見たいんだけどw』
美咲『ランチは出ちゃうから無理かなぁ~』
結『じゃあ、夜新人君誘ってよ~』
美咲『どうだろう。』
結『乗り気じゃない感じ?』
美咲『そうじゃないけど』
結『じゃあ営業ニ課行くわ!』
美咲『ちょっと』
最後のLINEを送った瞬間、課の出入り口から声がした。
「美咲~」
ニヤニヤと結が小振りに手を振る。
来たよ。
あたしはデスクを立ち結に駆け寄る。
「結局来ちゃった。」
ニヤける結。
「見に来たの?」
「見に来たし、直接ご飯のお誘いに来ちゃった!」
結がキョロキョロと課内を見渡す。
その結の後ろに
「すみません。」
自販機で買ってきたであろう、コーヒーを持つ大西が。
「あ、ごめんなさい。」
結が振り返る。
タイミング~
結は男好きだから会わせたくなかったー。
「あ、君!新人君?」
結は大西の首から下げているネームを手に取った。
「大西遥人君!」
「は、はい。」
「わたし、小池美咲の親友の日野結。美咲がお世話してまーす。今日の夜って暇?」
「あ、えー、まぁ…」
大西、ちらっとあたしを見る。
「三人でご飯行かない?」
「さ、三人ですか?…」
「結、大西君困ってるでしょ!」
「困ってないよね~?」
「えぇ、まぁ…」
またチラっとこっちを見る。
ワンコみたいー。
結が話を続ける。
「じゃあさ、友達誰かいない?」
「友達ですか?ちょっと聞いてみます。」
「じゃあ、よろしくね!」
結は大西の型をポンポンっと叩いて出て行った。
「ごめんね。強引で。」
「いえ。どうせ一人暮しですし。」
「彼女とかに怒られない?」
「彼女とかいないんで…」
いないんだ。
大西のちょっと強引だったキスを思い出す。
キス上手だったな。
「小池さん?」
はっと我に帰る。
欲求不満なのかなぁ、あたし。
「あ、じゃあ場所決まったら連絡するね!」
あたしは慌ててデスクに戻った。
そういえば、昨日バタバタして資料の事そのままだっけ!
コーヒーを飲みながら大西がコピーを取ってる。
50部。
間に合うかしら。
あたしは再び大西に駆け寄る。
「間に合う?」
「昼休み削れば間に合いますから大丈夫ですよ。小池さんと食事楽しみなんで。」
ニコリと笑う。
かわいい。
唇を見つめる。
このコ、あんなキスしちゃうんだよね。
再び思い出す。
ダメダメ!
酔ってした事だし、本人覚えてないんだもん。
デスクに戻り、明日のプレゼンの準備を始めた。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
小野寺社長のお気に入り
茜色
恋愛
朝岡渚(あさおかなぎさ)、28歳。小さなイベント企画会社に転職して以来、社長のアシスタント兼お守り役として振り回される毎日。34歳の社長・小野寺貢(おのでらみつぐ)は、ルックスは良いが生活態度はいい加減、デリカシーに欠ける困った男。
悪天候の夜、残業で家に帰れなくなった渚は小野寺と応接室で仮眠をとることに。思いがけず緊張する渚に、「おまえ、あんまり男を知らないだろう」と小野寺が突然迫ってきて・・・。
☆全19話です。「オフィスラブ」と謳っていますが、あまりオフィスっぽくありません。
☆「ムーンライトノベルズ」様にも掲載しています。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。
新しい派遣先の上司が私のことを好きすぎた件 他
rpmカンパニー
恋愛
新しい派遣先の上司が私のことを好きすぎた件
新しい派遣先の上司は、いつも私の面倒を見てくれる。でも他の人に言われて挙動の一つ一つを見てみると私のこと好きだよね。というか好きすぎるよね!?そんな状態でお別れになったらどうなるの?(食べられます)(ムーンライトノベルズに投稿したものから一部文言を修正しています)
人には人の考え方がある
みんなに怒鳴られて上手くいかない。
仕事が嫌になり始めた時に助けてくれたのは彼だった。
彼と一緒に仕事をこなすうちに大事なことに気づいていく。
受け取り方の違い
奈美は部下に熱心に教育をしていたが、
当の部下から教育内容を全否定される。
ショックを受けてやけ酒を煽っていた時、
昔教えていた後輩がやってきた。
「先輩は愛が重すぎるんですよ」
「先輩の愛は僕一人が受け取ればいいんです」
そう言って唇を奪うと……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる