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新人
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コンビニに寄り、ストッキングを履き替えてたらギリギリの時間になってしまった。
あたしの会社、スムースエージェントは大手広告会社で、あたしは営業二課にいる。
オフィスの課に着くと、新人がまだ来ていないと先輩の御局様こと、冬沢幸子さんが大騒ぎをしていた。
冬沢さんは30代後半といったところ。
独身。
後輩いびりで有名で、何人やめていった事か。
あたしはここの営業部の部長で不倫相手の古川慎太郎お陰でこの人から守って貰った。
新人。
こっぴどく怒られるんだろうなぁ~。
9時からの朝礼に新人間に合わないか~。
朝の始まりは、課長の二葉康二が取り仕切り、二課の朝礼が始まる。
二葉課長はイケメンとは言えない熊のような人だか家庭を大切にする40代後半の男性。
「新人の大西君から連絡があり、電車でトラブルに巻き込まれ、終わり次第出社すると連絡があった。
なので大西君の紹介は夕方、またみんなが集まる時に紹介しようと思う。
以上解散。」
電車でトラブルかぁ~。
朝、助けてくれた男性は大丈夫だったかしら。
お礼も言えなかった。
「小池くーん。」
課長からの呼び出し。
「なんでしょう。」
「実は今日来る新人なんだが、小池君と一緒に取引先を回ってもらおうと思ってるんだよ。」
「はぁ。」
「君は取引先からも評判がいいし、部長からもお墨付きをもらっているからね。
しばらく大変だがよろしく頼む。」
「わかりました。出社したら軽くミーティングして連れて行きます。」
新人君が来る前に先方への挨拶に行く準備をしよう。
大西君って言ってたけど、男のコ?
女のコでも君ってつけるしなぁ~。
あんまり詳しく聞いてなかった。
どっちでもいい子だといいなぁ~。
新人に期待を膨らませ、朝の嫌な出来事も吹き飛んできた時大きな声が聞こえた。
「おはようございます!新人の大西遥斗です!」
「???」
「あー!」
朝の彼だ!
思わず大声が出てしまった。
彼と目が会うと、彼はニコリと笑った。
近くに来た冬沢さんが
「小池さん、知り合い?」
と尋ねてきた。
「えっと~…」
どう答えようか迷っていると、彼が近づいてきた。
「先日はありがとうございました。
俺おっちょこちょいで駅で財布落としちゃって、拾って貰ったんです。」
「なーんだ。そうなの?」
「えぇ…まぁ…」
彼が内緒と言うようにウィンクする。
「二葉課長から小池さんに仕事を教わるように言われました。
まず何をしたら?」
あ、そうだった。
「とりあえずミーティングルームに行きましょう。」
2人きり。
お礼言わなきゃ。
大西君を連れてミーティングルームに。
なんかドキドキする。
ってか、あの時声聞かれてるじゃん!
一気に体が熱くなった。
「あの~」
「あ、とりあえず座りましょうか。」
向かい側同士に椅子に腰掛けた。
とりあえずお礼を。
「今日はありがとう。わたし、そのまま行ってしまって。大丈夫だった?」
「何とか。」
彼はにこやかに話した。
「あの後、本当は被害者の小池さんもいなければいけなかったみたいですけど、色々警察に聞かれるのも嫌だろうなって思って。」
あー。
そりゃわかるよね~。何されてたか。
思い出して更に顔が赤くなっているのがわかる。
顔が熱い。
「他にも余罪があったみたいですし、大丈夫ですよ。」
「そうなんだ…でもほんとにありがとう。冬沢さんにも聞かれたくなかったし。あの人色々聞いてくるから。」
「そうだと思いました。」
大西はニコリとした。
なんていい子なの~。
とりあえず仕事の話しなくちゃ。
「仕事の話するね。
とりあえず今日は取引先の所に挨拶だけ行きましょう。
もう名刺も届いてるはずだし、先方に顔を覚えてもらいにね。」
あたしの会社、スムースエージェントは大手広告会社で、あたしは営業二課にいる。
オフィスの課に着くと、新人がまだ来ていないと先輩の御局様こと、冬沢幸子さんが大騒ぎをしていた。
冬沢さんは30代後半といったところ。
独身。
後輩いびりで有名で、何人やめていった事か。
あたしはここの営業部の部長で不倫相手の古川慎太郎お陰でこの人から守って貰った。
新人。
こっぴどく怒られるんだろうなぁ~。
9時からの朝礼に新人間に合わないか~。
朝の始まりは、課長の二葉康二が取り仕切り、二課の朝礼が始まる。
二葉課長はイケメンとは言えない熊のような人だか家庭を大切にする40代後半の男性。
「新人の大西君から連絡があり、電車でトラブルに巻き込まれ、終わり次第出社すると連絡があった。
なので大西君の紹介は夕方、またみんなが集まる時に紹介しようと思う。
以上解散。」
電車でトラブルかぁ~。
朝、助けてくれた男性は大丈夫だったかしら。
お礼も言えなかった。
「小池くーん。」
課長からの呼び出し。
「なんでしょう。」
「実は今日来る新人なんだが、小池君と一緒に取引先を回ってもらおうと思ってるんだよ。」
「はぁ。」
「君は取引先からも評判がいいし、部長からもお墨付きをもらっているからね。
しばらく大変だがよろしく頼む。」
「わかりました。出社したら軽くミーティングして連れて行きます。」
新人君が来る前に先方への挨拶に行く準備をしよう。
大西君って言ってたけど、男のコ?
女のコでも君ってつけるしなぁ~。
あんまり詳しく聞いてなかった。
どっちでもいい子だといいなぁ~。
新人に期待を膨らませ、朝の嫌な出来事も吹き飛んできた時大きな声が聞こえた。
「おはようございます!新人の大西遥斗です!」
「???」
「あー!」
朝の彼だ!
思わず大声が出てしまった。
彼と目が会うと、彼はニコリと笑った。
近くに来た冬沢さんが
「小池さん、知り合い?」
と尋ねてきた。
「えっと~…」
どう答えようか迷っていると、彼が近づいてきた。
「先日はありがとうございました。
俺おっちょこちょいで駅で財布落としちゃって、拾って貰ったんです。」
「なーんだ。そうなの?」
「えぇ…まぁ…」
彼が内緒と言うようにウィンクする。
「二葉課長から小池さんに仕事を教わるように言われました。
まず何をしたら?」
あ、そうだった。
「とりあえずミーティングルームに行きましょう。」
2人きり。
お礼言わなきゃ。
大西君を連れてミーティングルームに。
なんかドキドキする。
ってか、あの時声聞かれてるじゃん!
一気に体が熱くなった。
「あの~」
「あ、とりあえず座りましょうか。」
向かい側同士に椅子に腰掛けた。
とりあえずお礼を。
「今日はありがとう。わたし、そのまま行ってしまって。大丈夫だった?」
「何とか。」
彼はにこやかに話した。
「あの後、本当は被害者の小池さんもいなければいけなかったみたいですけど、色々警察に聞かれるのも嫌だろうなって思って。」
あー。
そりゃわかるよね~。何されてたか。
思い出して更に顔が赤くなっているのがわかる。
顔が熱い。
「他にも余罪があったみたいですし、大丈夫ですよ。」
「そうなんだ…でもほんとにありがとう。冬沢さんにも聞かれたくなかったし。あの人色々聞いてくるから。」
「そうだと思いました。」
大西はニコリとした。
なんていい子なの~。
とりあえず仕事の話しなくちゃ。
「仕事の話するね。
とりあえず今日は取引先の所に挨拶だけ行きましょう。
もう名刺も届いてるはずだし、先方に顔を覚えてもらいにね。」
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