通っているラーメン屋の看板娘と閉店後

未来の小説家

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 おれは今ラーメンを食べている。島唯一のラーメン屋なのでインスタント麺以外のラーメンはこのラーメンしか食べたことがない。島にこのラーメン屋ができたのが5年前。おれが中学の時だ。ちゃんとした人気店で修行した店主のラーメンは俺がこれまで食べたことあるラーメンとは全く別物だった。

 しかし、このラーメンよりも衝撃的だったことがある。それがラーメン屋の1人娘の咲だ。同年代の女の子というのも島ではほとんどいない。しかも島育ちの同年代といえば幼い頃からの仲で男勝りで田舎くさいやつしかいない。だからこそ都会っ子の咲はおれにとってかなりの衝撃だった。すぐに好きになって、お小遣いがでたらすぐラーメンを食べに行った。そんな感じで通って5年。咲ともよく喋るようになったけど、まだ恋愛的な雰囲気にはなってなかった。ちょっと喋って帰るだけ。今日は閉店間際で、客はおれだけ。
「すみません。もう閉店のお時間なんです。」
と咲に声をかけられ、店を出る。

 すると咲が店の前まで出てきてくれた。
「いつもありがとうございます。よかったらこれ。」
「あ、ありがとう。」
 そこにはメモが書いてあった。
「今日深夜1時頃、灯台の下で待っています。」
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