声楽学園日記~女体化魔法少女の僕が劣等生男子の才能を開花させ、成り上がらせたら素敵な旦那様に!~

卯月らいな

文字の大きさ
上 下
98 / 100
最後の旅!まさかのコンビが母体を救う!

文献調査と作戦会議

しおりを挟む
<アキラ視点>

アイネ・クライネ博士の自宅に案内してもらう前に、1つ確認しておくことがあった。

「往復でどれくらいかかる」

「3日モフ」

3日か。

1週間しか時間が与えられていない中で、この3日に賭けるか。

「どうするモフ?」

「他に選択肢がないんだ。行くさ」

行動しないことには落ち着いていられない俺は、荷物をまとめてウサモフに導かれるまま旅をすることにした。

アイネ・クライネの最後の棲家は、綺麗な山麓、きれいな湧き水が流れ、ハイキング客が時折行き来するような場所にあった。

留守だったが、人命がかかっている。

申し訳ないが、許可なく勝手に入らせてもらった。

鍵がかかっていたが、開錠魔法があればお茶の子さいさい。

「博士の研究の成果は書庫にあるモフ」

地下の書庫に案内してもらうことにした。

埃っぽい。

「げほげほ」

「我慢するモフ」

灯火魔法であたりを明るくする。

思えば、この世界に来るのも、長くなるものだから、ずいぶんと多種多様な魔法を覚えたもんだ。

博士の研究レポートのようなものから製本されたもの、エッチな本まで多岐にわたって置かれている。

3時間かけて、めぼしい書物を選び抜くと、学園に持って帰ることにした。

持って帰ると、アレグロ、ソナタ、ショパン、ブーレ、クララに協力してもらい、重要な情報が記載されていないか探す。

「ふむ。どうやら、探索会用ダンジョンの地下130階の魔法の蓄音機に、体と魂を固定する魔法があるかもしれない」

とショパンが言うとアレグロが驚いて見せる。

「ダンジョン地下130階!?学生の新記録を超えてるじゃないか!そんなの無理だろ」

「でも、可能性が少しだけでも、あるならやるしかない」と意気込むと

「誰と誰のペアで潜るの?」とソナタが当然の疑問を呈する。

「男声魔法は俺がやる!エリーゼのことだから俺が責任を取るんだ」

「戦力的にも男声はアキラがいいと俺も思う。実績があるしね。だけど、女声は誰がやるんだ?地下130まで潜れる女声使いって……」

「わ、私がやるわ!大丈夫!エリックと奥深くまで潜った実績があるし」

名乗り出たのはクララだった。

「よし、即席のアキラ&クララペア!いいんじゃない!」

「話は聞いたぞ。やめておけ!俺がやる!」

部屋の扉を開けたのはなんとエリックだった。

「女声魔法担当者の話をしていたんだ。残念だけど、君では役に立てないよ」

そう言って断ろうとしたが、エリックはちっちっちと指を振った。

「この体は、今のエリーゼが持ち主だった頃、ある訓練をしていたことを俺は、発見した」

「ある訓練?」

「高音男声魔法、カウンターテナー魔法さ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃった件

楠富 つかさ
恋愛
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃうし、なんなら恋人にもなるし、果てには彼女のために職場まで変える。まぁ、愛の力って偉大だよね。 ※この物語はフィクションであり実在の地名は登場しますが、人物・団体とは関係ありません。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...