声楽学園日記~女体化魔法少女の僕が劣等生男子の才能を開花させ、成り上がらせたら素敵な旦那様に!~

卯月らいな

文字の大きさ
上 下
10 / 100
異世界転移!アキラの冒険

狩猟デビュー

しおりを挟む
試験を終え、アミナ村へ戻った僕は、村の男たちに狩猟の仲間に入れてもらっていた。

この村では、性役割が固定され、男の仕事と女の仕事が明確に分かれていた。

男は狩猟や宗教的な儀式、政治などを担当し、女は農業、家事、子育てを担当する。

僕が元来た世界の価値観からすれば、男女差別と言われても仕方がない文化があった。

僕が分析した限りでは、この性役割の固定は魔法に由来するものであった。

というのも、男性が唱えられる魔法と女性が唱えられる魔法は異なるのである。

魔法の中にもバス、バリトン、テノールからなる男声魔法と、アルト、メゾソプラノ、ソプラノからなる女声魔法の二種類があった。

男であっても声変わり前の少年などは女性に混じり、女声魔法を使いこなして生活していた。

男声魔法には、戦闘魔法、召喚魔法や空間を操る魔法など、強力な社会的ステータスを誇示できるいわゆる花形魔法が多く、女声魔法には、治癒魔法、補助魔法、日常魔法など男性魔法使いを補助する役割の魔法が多い。

そんなわけで、狩猟などは攻撃魔法が役に立つため男の役割だ。

もっとも、負傷することがあるので、治療魔法役の女性が1人ついてくるが。

その日の狩りは、バイラスと呼ばれる、牛の仲間を狩りにいくことになっていた。

草原に僕たちは繰り出す。

しばらく、僕たちは散策をしてうろついていると、仲間の一人が手招きをする。

「バイラスがいたのか」

という声をあげそうになるが、思わず言葉を飲み込む。

仲間に近づき、彼が指さす方向を見つめると、明らかに牛の仲間ではない小動物が跳ねていた。

走っては前足をあげては耳を立てて停止して警戒し、再び跳ねはじめる。

「見たことのない動物だ……」

僕の横にいる狩猟仲間がつぶやく。

「でも、なんかかわいいわね」

彼らが見たことがないと言っている動物。

それは、僕たちがいる世界ではペットとしてよく見かける動物だった。

「野ウサギじゃないか……」

仲間の一人が詠唱をすると、かまいたちの魔法を解き放つ。

すると、ウサギはそれを察知したのか、走り回ってかわす。

驚いたことに、ウサギの口が動きだしたのだ。

明らかに魔法を詠唱している。

ウサギは、氷の塊のようなものを僕たちに投げつける。

「こいつ……魔法を使うぞ」

男たちは、驚きつつも悪戦苦闘を繰り返し、徐々に男たちはウサギを追い詰める。

「てこずらせやがって……」

とどめのかまいたちを放とうとしたそのときだった。

「待って!」

ウサギがしゃべりだしたのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃった件

楠富 つかさ
恋愛
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃうし、なんなら恋人にもなるし、果てには彼女のために職場まで変える。まぁ、愛の力って偉大だよね。 ※この物語はフィクションであり実在の地名は登場しますが、人物・団体とは関係ありません。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...