正しい歴史への直し方 =吾まだ死せず・改= ※現在、10万文字目指し増補改訂作業中!

華研えねこ

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いくさのあいまのこと

それから・・・(前)

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 1945年1月1日、まだまだ問題は山積みではあるが、ひとまず停戦協定によって未曾有の大戦役は幕を閉じた。
 首魁、ルーズベルトの火刑は2月11日と決まり、同じくジュガシヴィッリの火刑は3月10日、チャーチルの火刑は5月27日に決まった。アメリカ、ソビエト、イギリス国際犯罪者も多くは同日に処刑される予定である。
 一方で、戦勝国でも犯罪者は容赦なく裁かれた。と言ってもせいぜいナチスに解散命令が出たりしただけであるが、当然犯罪を犯していない人物に刑を問うことは許されない。逆も又然りである。
 結局のところ、犯罪国家であるアメリカ合衆国やソビエト連邦の多くの地域は処分の上解体、大英帝国を誇ったイギリスはヨーロッパの一地方国家にまで落とされることとなった。
 そして、大日本帝国が自衛のために熾した大東亜戦争は、この世界に於いては漸く、自由と正義を「自称」する悪逆国家アメリカではなく、無事本物の正義の側である大日本帝国の勝利に終わった。しかし、勝った以上は世界に対して責任が生じる。世界の植民地を解放するという使命を背負った大日本帝国は果たしてそれを達成しうるのか。そして悪逆非道の国家、アメリカ合衆国が字義通り消滅した世の中というものは本当に楽園たり得るのか。戦乱の勇者である大日本帝国は果たしてその正義の決意の儘治世の王者たり得るのか。
 とはいえ、ひとまずは平和を謳歌しても良いのだろう。折角魔王ルーズベルトは死して世界は一度平和になったのだ。そう思い、動員を解除して大日本帝国は戦時体制から平時体制へと移行を開始した。闇は晴れたのだ、武装を解いても問題ないだろう。しかし、歴史は物語ではない。めでたしめでたしと終わるものではないのだ。故に、大日本帝国はまだ歩く必要が存在した。悪は何もアメリカ合衆国だけではない、白人種という存在自体が悪である以上、それを討滅せねば安心して枕を高くして眠ることは不可能だからだ。
 斯くて、大日本帝国の挑戦が始まる。彼らは無事白人種を駆逐して、心底から安らぎを解放されし有色人種にもたらすことは出来るのか?神など存在しない以上、それを知る者はまだ誰もいない。
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