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★君に捧げる笑顔の花束 5
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シシリィはマットレスと媚薬を持って浴場に戻った。
ディディエの腕の中でグズグズにとろけてしまっているノエルはかつての自分だろうか。
幾度となく達したためノエルのそれからはもう吐き出されるものはないだろうし力もない。だが、ノエルはその体に快感を刻み続けていた。
「ディディ、マットも持ってきた俺を褒めて」
「よくできたな」
シシリィの声に獣が振り向く。
ぞくっと体が震えた。
幾度も自分の体に刻み込んだ雄、愛おしい半身。
ふらふらと近づけばペタンと座り込む。
ディディエはシシリィからマットレスを受け取れば自分たちの脇に広げる。力をなくしたノエルの体を横たえればシシリィを向いた。
シシリィが戻る前からずっとノエルの孔を拡げていた手を取れば恐る恐る舌を這わす。
自分の体に拒絶反応は出ていない。それをいいことにノエルの蜜ごとディディエの指を味わった。
「…俺も、突っ込めるもの持ってくればよかった」
「見ていてやるから一人で指入れるか」
一人でなんて恥ずかしい。そう思うのにうなずいていた。
うなずいたシシリィの口から指を抜き出せば、ディディエの指をぬらりと光るものがつなぐ。
シシリィから受け取った媚薬を一滴ノエルの口に垂らせば、ノエルはそれをすぐに飲み込んだ。
媚薬の効果はすぐに出るだろう。シシリィはディディエとノエルを見つめ足を開く。
ディディエの瞳孔が細くなりシシリィを射抜いた。ただそれだけでシシリィは体の奥が熱くなる。
「ディディエ…」
「効いてきたか…見ろ、シシリィが一人でいじってる」
ノエルの瞳がシシリィを向く。
己の指を根本まで差し込みながら動かす。
片手は己の熱をしごいていた。その痴態にノエルはつばを飲み込む。
目線を上げたシシリィはノエルを見るとわずかに笑った。
「ノエル」
ディディエが呼ぶ。
堪えきれない欲情が滲み出していた。
ディディエの指によってほぐされた孔はその時を今か今かと待ちわびる。
腕を伸ばしてディディエの首に回せばディディエの手が肌を撫でる。
奥の方まで暴いてほしい。
ノエルの体は媚薬により快感を求めていた。
「ディディエ…ほしい…俺の中を、ディディエで埋めてくれ」
ぐるる、と喉の奥で低く唸る。
とろとろと甘い香りのする蜜をこぼしているそこはディディエを待ちわびているようだった。
ディディエは己の昂ったそれにも香油と媚薬を垂らす。手で塗り広げれば爪でノエルの肌を傷つけないように注意しつつ腰を掴む。
己の熱をノエルの孔に添え先端から静かに埋めていく。程よく蕩けさせたそこはディディエの熱をゆっくりと着実に咥えこんでいく。
「いた…い…」
「痛いか…」
「でも…そのまま…」
ディディエの腕に爪を立てノエルはかすかな声で告げた。
動きを止めたディディエはわずかに助けを求めるかのようにシシリィを見た。
ノエルの顔を見つめ自慰をしていたシシリィだがディディエを見ると動きを止めた。
「……助けいる?」
「あぁ」
「仕方ないなぁ。俺もノエルが痛がるのはいやだもん……後でいっぱいお菓子ちょうだいね。俺が薬飲むのをやめたことに感謝して」
シシリィは己の唇をなめる。涙を浮かべたノエルはシシリィを見上げた。
「ノエル、大丈夫。俺だけを感じて。いい子…ほら、いいにおいがしてくるでしょ」
シシリィの手がノエルに伸びる。その言葉と同時にシシリィからむわっと花の香りが広がった。
それを嗅ぐとノエルの脳内でスパークが起きる。体が熱を帯びて、よりいっそう胎内に収まったディディエを感じてしまう。
喘ぐノエルを見つめシシリィはその裸体に顔を寄せる。甘い香りを漂わせながらノエルの首元をなめ、胸元をなめる。
「シシリィのフェロモンを感じるか。シシリィの番であるノエルにはより一層効くだろう」
「ふ、……ふぇろ、もん?」
「αの性感を高めるものだよ。Ωがαをセックスに誘うときに出すことが多いかなぁ。俺はディディと会ってからほかのΩに見向きしなくなったから、フェロモンを不用意に出さないように薬で抑えてたの。でも、ノエルっていう番ができた時から飲まなくなったんだ…わかる?俺の香り」
艶然とした笑みを浮かべるシシリィはノエルに口づけた。
舌を絡めてノエルの唾液をすする。ディディエからシシリィの項に刻まれたノエルの噛み跡が見える。
「ディディ、どこ見てるの、えっちぃ」
「お前が見せてるんだろ」
ディディエの視線を感じれば顔を上げたシシリィが笑いながら告げる。
ディディエも耐えきれなくなってきた。
番でなくとも思いあう仲だったシシリィのフェロモンはディディエにも少なからず作用する。
ぐぐっと質量を増したディディエのそれにノエルはのけぞる。
「ディディに気持ちよくしてもらおうね、ノエル。そのあとは頑張って俺も気持ちよくして」
「無理だろ、今日は飛ばす」
「えー…」
「えーじゃない。お前は十分そこに突っ込まれただろう」
「ぶー……ノエル、壊れちゃわないで。ディディに全部預けていっぱいかわいい声聞かせてね」
ちゅっと優しいキスを一度、それが合図になった。
すべてを納め切った訳ではないがディディエが腰を引くとノエルの内部が擦れる。
腹がぱんぱんに膨れるほど納められていたものがなくなっていくその喪失感たるや、いやだ、と口に出そうになった。
だが、それを口にする前にノエルの中に再び押し入ってくる。
細い悲鳴を上げてノエルは胸をそらした。シシリィは指でノエルの突起をいじる。つまんで引っ張り、爪でひっかく。
胸からの刺激も相まってノエルは痛みを感じなくなっていた。
「あー…やべぇ…すぐ出そうだ」
「ちょっと、早くない?俺のときよりずっと」
「シシリィの中とは違う気持ちよさだな」
初めての快感に頭がついていかない。だから二人の会話もノエルはわかっていなかった。
シシリィはむっとするとディディエの熱の入ったノエルの腹部を手で押した。
ノエルの弱い部分をダイレクトに刺激され声も出せずにノエルは極まる。だが己から精液を出すことはなく、震えていた。
「わー、ノエルは中イキしちゃったみたい。で、ディディ…」
達した瞬間の締め付けにディディエは呻きを一つ上げると己をノエルの奥へとこすりつけていた。
胎内に吐き出された熱い液にノエルは更なる絶頂を体に刻む。
だが一度でディディエが終わるわけがなかった。ノエルも媚薬の効果で再び燃え上がる。
慣れない行為にただノエルは喘ぎ、達し、翻弄されていった。
いつ終わったのかノエルはわからない。ぐったりとした自分を抱え上げる力強い腕と優しく体を清める手だけを感じていた。
「ディディ、やっぱり激しいんじゃない…?薬塗ったほうがいいかな」
「…抑えきれなかった」
「だろうね。途中で俺も何度イったか…」
「それも一人でな?」
「うっ…だって、ノエルのことをディディがしっかり抱きしめてるんだもん…ノエルの手すら貸してくれなかったじゃん」
「今は俺が抱いていたんだから当たり前だろう。そもそもシシリィが先に独り占めしたのが悪い」
幾度も達し、意識を落としたノエルを抱えて部屋に戻る。
ベッドに横たえて穏やかな寝息を立てる姿を二人で見つめた。
「ねぇ、ディディ。話があるの」
「お前が囮になるからってのは聞かないぞ」
「わかってるよ…そうじゃない。俺たちのずっと先のこと…聞いてくれる?」
ベッドの向こうとこちら側でノエルを挟んで見つめあう。ディディエはシシリィをまっすぐに見つめた。
こうして恋愛感情抜にして見つめあうのはいつ以来だろうか。出会って、惚れて、愛してきて。
今はノエルを番として三人でいる。
「…話せ」
「うん」
シシリィは一度だけノエルの頭を撫でると静かに口を開いた。
その話の中身にディディエは口をつぐむもののうなずくほかなかった。自分も考えなかったわけではない。
今が無理なら、その先で。
シシリィの話はつまりそういうことだった。
ディディエの腕の中でグズグズにとろけてしまっているノエルはかつての自分だろうか。
幾度となく達したためノエルのそれからはもう吐き出されるものはないだろうし力もない。だが、ノエルはその体に快感を刻み続けていた。
「ディディ、マットも持ってきた俺を褒めて」
「よくできたな」
シシリィの声に獣が振り向く。
ぞくっと体が震えた。
幾度も自分の体に刻み込んだ雄、愛おしい半身。
ふらふらと近づけばペタンと座り込む。
ディディエはシシリィからマットレスを受け取れば自分たちの脇に広げる。力をなくしたノエルの体を横たえればシシリィを向いた。
シシリィが戻る前からずっとノエルの孔を拡げていた手を取れば恐る恐る舌を這わす。
自分の体に拒絶反応は出ていない。それをいいことにノエルの蜜ごとディディエの指を味わった。
「…俺も、突っ込めるもの持ってくればよかった」
「見ていてやるから一人で指入れるか」
一人でなんて恥ずかしい。そう思うのにうなずいていた。
うなずいたシシリィの口から指を抜き出せば、ディディエの指をぬらりと光るものがつなぐ。
シシリィから受け取った媚薬を一滴ノエルの口に垂らせば、ノエルはそれをすぐに飲み込んだ。
媚薬の効果はすぐに出るだろう。シシリィはディディエとノエルを見つめ足を開く。
ディディエの瞳孔が細くなりシシリィを射抜いた。ただそれだけでシシリィは体の奥が熱くなる。
「ディディエ…」
「効いてきたか…見ろ、シシリィが一人でいじってる」
ノエルの瞳がシシリィを向く。
己の指を根本まで差し込みながら動かす。
片手は己の熱をしごいていた。その痴態にノエルはつばを飲み込む。
目線を上げたシシリィはノエルを見るとわずかに笑った。
「ノエル」
ディディエが呼ぶ。
堪えきれない欲情が滲み出していた。
ディディエの指によってほぐされた孔はその時を今か今かと待ちわびる。
腕を伸ばしてディディエの首に回せばディディエの手が肌を撫でる。
奥の方まで暴いてほしい。
ノエルの体は媚薬により快感を求めていた。
「ディディエ…ほしい…俺の中を、ディディエで埋めてくれ」
ぐるる、と喉の奥で低く唸る。
とろとろと甘い香りのする蜜をこぼしているそこはディディエを待ちわびているようだった。
ディディエは己の昂ったそれにも香油と媚薬を垂らす。手で塗り広げれば爪でノエルの肌を傷つけないように注意しつつ腰を掴む。
己の熱をノエルの孔に添え先端から静かに埋めていく。程よく蕩けさせたそこはディディエの熱をゆっくりと着実に咥えこんでいく。
「いた…い…」
「痛いか…」
「でも…そのまま…」
ディディエの腕に爪を立てノエルはかすかな声で告げた。
動きを止めたディディエはわずかに助けを求めるかのようにシシリィを見た。
ノエルの顔を見つめ自慰をしていたシシリィだがディディエを見ると動きを止めた。
「……助けいる?」
「あぁ」
「仕方ないなぁ。俺もノエルが痛がるのはいやだもん……後でいっぱいお菓子ちょうだいね。俺が薬飲むのをやめたことに感謝して」
シシリィは己の唇をなめる。涙を浮かべたノエルはシシリィを見上げた。
「ノエル、大丈夫。俺だけを感じて。いい子…ほら、いいにおいがしてくるでしょ」
シシリィの手がノエルに伸びる。その言葉と同時にシシリィからむわっと花の香りが広がった。
それを嗅ぐとノエルの脳内でスパークが起きる。体が熱を帯びて、よりいっそう胎内に収まったディディエを感じてしまう。
喘ぐノエルを見つめシシリィはその裸体に顔を寄せる。甘い香りを漂わせながらノエルの首元をなめ、胸元をなめる。
「シシリィのフェロモンを感じるか。シシリィの番であるノエルにはより一層効くだろう」
「ふ、……ふぇろ、もん?」
「αの性感を高めるものだよ。Ωがαをセックスに誘うときに出すことが多いかなぁ。俺はディディと会ってからほかのΩに見向きしなくなったから、フェロモンを不用意に出さないように薬で抑えてたの。でも、ノエルっていう番ができた時から飲まなくなったんだ…わかる?俺の香り」
艶然とした笑みを浮かべるシシリィはノエルに口づけた。
舌を絡めてノエルの唾液をすする。ディディエからシシリィの項に刻まれたノエルの噛み跡が見える。
「ディディ、どこ見てるの、えっちぃ」
「お前が見せてるんだろ」
ディディエの視線を感じれば顔を上げたシシリィが笑いながら告げる。
ディディエも耐えきれなくなってきた。
番でなくとも思いあう仲だったシシリィのフェロモンはディディエにも少なからず作用する。
ぐぐっと質量を増したディディエのそれにノエルはのけぞる。
「ディディに気持ちよくしてもらおうね、ノエル。そのあとは頑張って俺も気持ちよくして」
「無理だろ、今日は飛ばす」
「えー…」
「えーじゃない。お前は十分そこに突っ込まれただろう」
「ぶー……ノエル、壊れちゃわないで。ディディに全部預けていっぱいかわいい声聞かせてね」
ちゅっと優しいキスを一度、それが合図になった。
すべてを納め切った訳ではないがディディエが腰を引くとノエルの内部が擦れる。
腹がぱんぱんに膨れるほど納められていたものがなくなっていくその喪失感たるや、いやだ、と口に出そうになった。
だが、それを口にする前にノエルの中に再び押し入ってくる。
細い悲鳴を上げてノエルは胸をそらした。シシリィは指でノエルの突起をいじる。つまんで引っ張り、爪でひっかく。
胸からの刺激も相まってノエルは痛みを感じなくなっていた。
「あー…やべぇ…すぐ出そうだ」
「ちょっと、早くない?俺のときよりずっと」
「シシリィの中とは違う気持ちよさだな」
初めての快感に頭がついていかない。だから二人の会話もノエルはわかっていなかった。
シシリィはむっとするとディディエの熱の入ったノエルの腹部を手で押した。
ノエルの弱い部分をダイレクトに刺激され声も出せずにノエルは極まる。だが己から精液を出すことはなく、震えていた。
「わー、ノエルは中イキしちゃったみたい。で、ディディ…」
達した瞬間の締め付けにディディエは呻きを一つ上げると己をノエルの奥へとこすりつけていた。
胎内に吐き出された熱い液にノエルは更なる絶頂を体に刻む。
だが一度でディディエが終わるわけがなかった。ノエルも媚薬の効果で再び燃え上がる。
慣れない行為にただノエルは喘ぎ、達し、翻弄されていった。
いつ終わったのかノエルはわからない。ぐったりとした自分を抱え上げる力強い腕と優しく体を清める手だけを感じていた。
「ディディ、やっぱり激しいんじゃない…?薬塗ったほうがいいかな」
「…抑えきれなかった」
「だろうね。途中で俺も何度イったか…」
「それも一人でな?」
「うっ…だって、ノエルのことをディディがしっかり抱きしめてるんだもん…ノエルの手すら貸してくれなかったじゃん」
「今は俺が抱いていたんだから当たり前だろう。そもそもシシリィが先に独り占めしたのが悪い」
幾度も達し、意識を落としたノエルを抱えて部屋に戻る。
ベッドに横たえて穏やかな寝息を立てる姿を二人で見つめた。
「ねぇ、ディディ。話があるの」
「お前が囮になるからってのは聞かないぞ」
「わかってるよ…そうじゃない。俺たちのずっと先のこと…聞いてくれる?」
ベッドの向こうとこちら側でノエルを挟んで見つめあう。ディディエはシシリィをまっすぐに見つめた。
こうして恋愛感情抜にして見つめあうのはいつ以来だろうか。出会って、惚れて、愛してきて。
今はノエルを番として三人でいる。
「…話せ」
「うん」
シシリィは一度だけノエルの頭を撫でると静かに口を開いた。
その話の中身にディディエは口をつぐむもののうなずくほかなかった。自分も考えなかったわけではない。
今が無理なら、その先で。
シシリィの話はつまりそういうことだった。
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