金色竜は空に恋う

兎杜唯人

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★君に捧げる笑顔の花束 4

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「ぃ、あ…だめ…また、出る…」



壁を掴むノエルの手に力がこもる。
震えた体が絶頂を知らせる。
シシリィは己の口に吐き出されたものを味わうように口に溜める。
こちらを見下ろすノエルを見て微笑めば口を開いて見せつけた後飲み込んだ。

客や働く者たちのための大浴場は夜にならなければ混み合いはしない。
ディディエとシシリィはそれを知るためノエルを連れ、たくさんの香油を持ち込み入っていた。
服を脱ぎ捨てれば三人だけの空間にノエルの喘ぎと濡れた音が響く。

ディディエの指がノエルの中を拡げ香油を塗りたくる。
媚薬入りのそれはすぐに粘膜に吸収されノエルの体を燃え上がらせた。


「ノエル、わかるか。もう俺の指の根元まで食らったぞ」
「ディディの太いからもっとぐずぐずになろうね。指が三本入らないと辛いからノエルの弱いところ教えてね」

シシリィは首をもたげて蜜をこぼすノエル自身を手と口で愛撫しながら時折下腹部を手のひらで押す。
薄い腹はシシリィの外からの圧とディディエの内部からの圧を伝える。
己の知らないところを二人に暴かれるのが恥ずかしい。
だがそれを伝えるよりもまずノエルは快楽に喘ぐ声しか出せなかった。


「ディ、ディエ…奥、いやぁ…」
「いやか?本当に?お前のここはたまらないとよだれを出してるぞ。ほら、音が聞こえるだろ」

ディディエの太い指はノエルの奥を突く。
そのたびに濡れた音がする。自分の体が出している音とは思えなかった。
シシリィが立ち上がり体を寄せてくる。
むき出しの肌が重なりむず痒い。

「ノエル、俺のも触って。固くなって、ノエルに触って欲しいってさっきからヨダレ垂らしちゃってるの見えるでしょ?」

シシリィの肌も熱い。この浴場も熱い。
ぼんやりとした意識のままシシリィの声に導かれるようにしてノエルの手が伸びた。
くちゅ、と音がした。ノエルの手に粘ついたものが触れる。
シシリィも興奮したのだろうか。ノエルが手を動かすと眉をひそめて唇を噛みしめる。
獣臭い息が間近でした。

「シシリィ、よがれよ」
「や、だ…こんな、声…」
「俺に触られていつも声出してただろ」

ぐっとノエルの後ろをいじくりまわしていた指が奥に入る。
それと同時にシシリィの熱をしごいていたノエルの手にも力が入ってしまう。

「くあっ…!」


シシリィが声を上げ、ノエルの手に我慢しきれなかった欲を吐き出す。
頬を上気させ息を切らす顔を見つめているとノエルもたまらなくなってきた。
小さく名前を呼んでシシリィの顔を上げさせる。
口づければノエルの首元にシシリィの腕が回り引き寄せられた。無我夢中でキスを交わし互いの唾液を交換しあう。
シシリィの目はとろけてノエルを映し出す。


「ノエル、シシリィばっかりにかまけてるとお前もよがることになるぞ」

ディディエの舌がノエルの耳を這う。
一本では物足りない。顔を横に向けてディディエと口づける。
もっと欲しい、もっと奥まで。
ノエルの声にならない願いが聞こえたのか、ディディエはゆっくりと二本目の指をいれてきた。



「ぐっ…あ…いたい…」
「あー…まだきついか」
「香油追加しようか…中で吸収してるはずだから媚薬の効きがもともとよくないのかも…強いの持ってくる?」

シシリィは絶頂の余韻からようやく立ち戻ればノエルの瞼やほほに幾度も口づけを落とした。
ディディエがうなずけば二人から離れて浴場を出ていく。
二人きりになればディディエはノエルの胸元に腕を回して抱き寄せた。
ノエルの尻にディディエの昂ぶりが当たる。すりっと尻の狭間に滑り込んだその熱さに溜まらなくなった。

「まだだ…今日はお前の奥まで挿れる…シシリィの時は幾度もお預け食らったんだ…お前はそんなことないよな?」
「…奥、まで…」
「そこを突くとシシリィは面白いほどに潮を吹くし、あられもなくよがる。きっとお前も」
「そんな…だめ…無理だ…」
「無理じゃない…安心しろ。シシリィが持ってくる媚薬でこのきついここも、もっと濡れる」


まだ浅いところを二本の指が出入りする。
耐えられるわけがない。
逃げ出したくもなったが、期待に満ちた吐息がこぼれた。



「ノエル…イイ声で啼けよ?」
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