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第二部 新たな『勇者』が現れまして

第35話 依頼の指名を受けまして

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 ――アヴェルナの街、冒険者ギルド。

「……ってなコトがあったワケよ」

 併設されている酒場にて、俺はそう愚痴って肉の腸詰めにフォークを突き立てる。

「へ~、また夢に『至天の魔王』さんが出てきたんだ~」

 向かい側に座るラーナがカットされたフルーツをその小さな口に運ぶ。

「ん、おいし♪」
「女の子ってフルーツ好きだよね~」

 嬉しそうに笑う自分の彼女を眺めながら、俺は肉肉している腸詰めモグモグ。

『ヘッヘッヘ、甘味は女の子のエネルギー源なのさ~』

 ウィ~ンガシャン、ウィ~ンガシャンいいながら、テーブルに並べられたフルーツを宝箱から伸びるアームで掴んでは、専用の口から放り運んでいくミミコ。
 見た目は四つ足の着いたデカイ宝箱で、史上初ゴーレム冒険者。
 という触れ込みだが、中身は動くのが嫌いな引きこもりのダークエルフだぞ。

「おまえ、そのフルーツどうやって食べてんの?」
『ミミに届くまでにジュースに加工されているのだぁ~。あまあま、うまうま』

 無駄に多機能かつ高性能を誇りやがって……。

「それにしても『勇者』、かぁ……」

 ラーナが、その単語に何事かを考え始める。

「どうしたよ、ラーナ」
「わたしね、前は結構『勇者』に憧れとか持ってたんだよね」

 ああ、そうだろうな。
 こいつは元々は体が弱くて、あまり外に出ることができずにいた。

 それに加えて、ルナーク孤児院には神官様の蔵書が結構な数あった。
 ラーナはそれを読んで育った面もあって、物語に出てくる英雄に憧れていた。

 笑えるのが、お姫様じゃなく英雄側にって点な。
 外の世界を見てみたいっていう欲求と、そういった存在への強い憧憬と崇敬の念。
 それが、ラーナを冒険者の道に駆り立てたのだろう。

「でも、ビスト君の話を聞いてると、いいものじゃないよね。『勇者』って」
「困ってる人からすれば救いの主なのは間違いないんだけどな」

 神から使命と加護を授かり、人々の願いを背負った存在。それが『勇者』だ。
 ああ、大したモンだと思うよ。
 まさに物語の主人公様さ。そりゃあ間違いない。

「けど、あいつら何にも楽しくねぇんだよな」

 正しくはある。だが、楽しくはない。
 そして、『勇者』が抱える『正しさ』も結局は『ある側面において正しい』のみ。

「どんな『正義』も、見方を変えれば正しさは損なわれる。そんなモノのために人生投げ出すなんざ、俺には理解できねぇよ。楽しく生きてこそだろ、やっぱ」

 言いつつ、最後の腸詰めをガブリ。
 そして俺は、向かい側に座るラーナをジロリと見つめる。

「ラーナも気をつけろよ。実はおまえ、結構『勇者』に向いてるから怖いんだ」
「え~? わ、わたしが……?」

「初依頼の薬草採取。あのときのおまえは実に『勇者』だったぜ~?」
「う……」

 俺が指摘すると、ラーナがグッと言葉を詰まらせる。
 初依頼の薬草採取で出現災害ランダムエンカウントが発生したときの、彼女。

 自分を犠牲にして俺に逃げるよう言ったその顔は、まさに『勇者』と同じだった。
 ああ、思い出すだに楽しくない。
 俺は力を入れて腸詰めを咀嚼する。ゴックン。

「あ、あのときは、ああするのが一番正しかったし……」
「それはわかる。でも、その選択が一番楽しくないんだぁ~~」
「うぅ……」

 ラーナがさらに恐縮してしまう。ああ、別にいじめる算段はないんだが……。

『あ~、ビスっちが自分の彼女いじめてる~! さど~! さでぃすと~!』
「え~ん、ミミコちゃ~ん。ビスト君がいじめるよ~!」
「おまえら……!?」

 急にミミコが騒ぎ出し、よりによってラーナがそれに乗っかる。

「お、何だ何だ、ビストが彼女をいじめてるって?」
「うわぁ、ひでぇなビスト! 男の風上にもおけねぇなぁ、おまえ!」
「うるせぇ、しゃしゃり出てくんな!」

 周りにいた同業までもが俺をいじりにやってくる。
 勘弁してくれませんかねぇ、ホント!

「……ったく。食い終わったらそろそろ出るぞ」

 ため息つきつつ言うと、ラーナとミミコが「は~い」といいお返事をする。
 午後は一番でギルドマスターのクラリッサさんに呼び出しを受けていた。

 何でも、俺達への指名依頼を出したいとのことだ。
 それが『特別指定依頼』じゃなけりゃあ、喜んで引き受けてやらぁ。

「何だろうね、わたし達への依頼って」
「さてな~。討伐依頼とかはしばらくでないと思うんだがなー」

 この辺り一帯のモンスターは、とある事情からほとんどいなくなっていた。
 事情ってのは、こないだ俺が潰した『邪神』が原因なんだけどね。

 あれの存在を察知して、モンスターがドドッと逃げ出しちゃったワケさ。
 他の地域の皆さんには迷惑な話だろうが、アヴェルナ周辺は今はいたって平和だ。

 あ、ちなみに『邪神』討伐に関して、俺は依頼は受けていなかった。
 でもギルドから功労金として金貨100枚をいただきました。

 最初に提示されたのは金貨1000枚だったんだけどな。
 さすがにね、依頼受けてない身でその金額はもらいすぎだろ、と、思いまして。

 受け取ってたら、もはや十年くらいは遊んで暮らせる金額だよ。
 冒険者になって一か月未満でドロップアウトはさすがに早すぎるよ。さすがに!

 と、いうことで固辞。
 最終的に他の冒険者と同額の100枚で落ち着いた。それでも大金だけどな。

 依頼受けてないのに他と同額なのも……、とは思ったりもした。
 けど、ほかならぬ同業連中とウォードさんにもらっとけと言われ、受け取ったよ。

「失礼しま~す」

 ギルド建物二階、ギルドマスターの仕事部屋のドアをノックし、俺達は入る。
 ミミコの宝箱もその場でダウンサイジングして入り口を通る。

 中身大丈夫か、とか思うけど、内部空間を一定に保つ機能もあるに決まってる。
 本当にこいつの創るミミックは無駄に多機能なんだよなー。

 広い仕事部屋はキチンと整理整頓されていて、一見して「うわ、綺麗」と思った。
 執務机には眼鏡をかけたクラリッサさんが座っていて、書類に目を通している。

 部屋の中にある応接用のソファには誰かが据わっているのが見える。
 位置関係的に俺達からは後ろ姿しか見えていない。雰囲気からして女性っぽいが。

「クラリッサさ~ん、来たっすよ~」
「承知」

 俺の二度目の呼びかけに、クラリッサさんがようやく顔をあげる。
 その際、豊満な胸がフルンと揺れる。ううむ、本日もまたデカイな。さすがだぜ。

「あれ、何かイラっとした。何でだろう」
「……ナンデデショウネー」

 ラーナの反応に、俺はおののきをいだきつつ視線を横に流した。

「ビスト氏、ラーナ嬢、ミミコ、待っていました。こちらへどうぞ」
「へいへい」

 あれ、ミミコのことは呼び捨てなんだな、クラリッサさん。
 エルフとダークエルフだから、何か因縁があったりするのだろうか、やっぱり。

 そんなことを考えつつ、俺達は部屋の中に入る。
 すると、ソファに座っていたもう一人も立ち上がってこっちを向いた。

 随分と、凛々しいイメージの女性だった。
 髪はミルク色というか、色の薄い金髪を伸ばして、後で素っ気なく括っている。

 年の頃は俺らと同世代かな。どういうワケか、男性用の貴族服を纏っている。
 胸のふくらみに気づかなければ、男に見間違えていたかもしれない。

 背は俺よりやや低い程度で、細身。スマートというか、シャープな印象。
 立ち姿がいかにもスラッとして見えるのは、立ち方が洗練されているからか。

 ただ、顔つきはややキツい感じがする。
 目つきが鋭すぎる。いや、悪いと言ってしまってもいいかもしれない。
 何やら、あまり余裕があるように見えない、剣呑な雰囲気の女だ。

「紹介」

 まずはクラリッサさんがその女性と俺達の間に立った。

「こちらは、領都アルッセルより遥々いらっしゃったルシル・フォン・アルナード嬢です。今回、ビスト氏にお願いしたい仕事の依頼人となります」

 ……ん? アルナード?
 聞き覚えがある家名だった。俺の記憶に間違いがなければ、それは――、

「ルシル嬢、こちらが当ギルドが選抜した、今回の一件に最適の冒険者です。若手ではありますが実力については、少なくとも私は一片の疑問も抱いておりません」
「ふぅん、こんなに若い連中が、ですか……」

 クラリッサさんの持ち上げ方も何かくすぐったいが、しかしルシルの目つきよ。
 こっちに対して疑問ありありじゃねえか。全然信用してませんよって感じの。

「できれば、かの有名な『無錆むそう』にお願いしたいところだったけど」

 その異名はウォードさんを指すものだ。
 今はもういないAランクと共に『双璧』と呼ばれていたが、別の異名もある。

 それが『無錆のウォード』。
 いかなるときも冷静な判断のもとに仕事を行なう彼の腕は、錆びることがない。
 そういう、冒険者としての敬意が込められた、カッコいい異名である。

「残念。ウォード氏は現在、別件の依頼で北の鉱山都市に出ていまして」
「で、残ってる有望株が、まだCランクのこんな――」

 と、ルシルの目が、俺の後ろにある四足歩行宝箱に注がれる。

「……こんな、珍妙無類な三人組。――ところで、三人組でいいのかな?」
「そこに疑問を持たれると、俺も『どうだろう?』って首をかしげるしかないわ」
『みゅ~ん?』

 話題の中心にいる宝箱は全く事情も理解する気もなく、適当に鳴いている。

「推薦。こちらのビスト氏とラーナ嬢は、当ギルド史上最速でCランクに上り詰めた『万能』と『天才』です。ウォード氏以外では、今回の一件はこの方々に任せるのが最適であると、私は認識しておりますよ、ルシル嬢」
「ほぉ、史上最速でCランクに……」

 クラリッサさんの言葉にルシルの目の色が若干変わるのがわかる。
 だがやめろ、やめろやめろやめろ! 史上最速とかいうパワーワードやめろ!

 それじゃ、あたかも俺達が新進気鋭の若手実力派冒険者みたいに見えるだろォ!
 クソッ、俺は適当にゴブリン退治でもしていたかったのに!

「元より、他に選択肢がないならば仕方がない。ギルドマスターも推薦する若手実力派冒険者の力を貸していただこうじゃないか。よろしく頼むよ」

 ほら、やっぱり変な勘違いしてるゥ~~~~!?
 クソォ、爽やかフェイスに甘い笑みを浮かべやがって、白い歯が輝いてるぞ?

「むぅ……、ビスト・ベルです。よろしく頼みます」

 しかしせっかくの指名依頼。
 どんな内容か、非常に気になったりもするので、俺に受けない選択肢はなかった。

「で、一体どんな依頼なんですか。話を聞く前に受けちゃいましたけど」
「感謝。この一件は、おいそれと話せる内容ではないので、先に受けていただく必要がありました。ですので、順番としては間違っていません」
「えー……」

 ヤベェじゃん、絶対真っ当な依頼じゃないぞ。……ちょっとワクワクしてないよ?

「――ちょっとワクワクするね。どんな依頼だろう」
「…………」

 ラーナがちょっとワクワクしてた。じゃあ俺もちょっとワクワクするわ。した。

「説明。まずはこちらのルシル嬢ですが――」
「へい」
「先の『邪神』事件においてこのアヴェルナの街を放棄した領主ガザル・フォン・アルナード男爵の御令嬢となります。先日まで、領都に滞在しておりました」

 あー! 思い出した!
 そうだよ、アルナードってこの街の領主の家名じゃん!

「え、それがどうして、ここに?」
「それが条件だからだ」

 俺はクラリッサさんに説明を求めたが、答えたのはルシル本人だった。

「条件とな?」
「そうだ。今回の逃亡の話を受けて、辺境伯閣下はアルナード家のお取り潰しを決めかけた。だがそれを免れるための条件を私に提示してくださったのだ」

 背景事情はわかった。
 ここら一帯を統治してる辺境伯さんが何か提案したワケだ。で、その条件は?

「それは、私自身の手で逃げた父を討つことだ」
「あ~……、そういう……」
「父の血縁は私一人。父が死ねば、家督は私が継ぐことになる」

 つまり辺境伯さんは、ルシルに家の恥を雪ぐ機会をくれた。と。

「だが、父は騎士団を引き連れて逃げた。私一人ではとてもではないが太刀打ちはできない。だから、アヴェルナのギルドに頼ることにした。という事情だ」

 真っ当な依頼ではないとは思ったが、これまた重いなぁ。
 俺達の役割は、このルシルの護衛と戦力として協力ってところか。

 親を討つ、という話に思うところはないではない。
 しかし、依頼人の事情に首を突っ込むのは御法度だし、話は貴族に関することだ。

 ルシルは俺達に依頼をした。
 俺達はクラリッサさんから推薦を受けて、その依頼を受けた。
 彼女との関係性は、そこで完結させればいい。

「ま、できるとこまでやってみるかね」

 俺はスと手を差し出して握手を求める。
 するとルシルはいきなりポケットから白い手袋取り出して、はめる。

「よろしく頼むよ。若手実力派冒険者殿」

 そう言って、こいつは手袋をはめた手で俺と握手を交わした。
 俺、こいつのことちょっと嫌いかもしれん。
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