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幕間 貧弱無敵の枝葉末節
第45話 Xランク、内紛にいたる 前編
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――どうして、こんなことになってしまったんだろう。
ついさっきまで、僕達は仲間だったはずだ。
グレイと、パニと、アムと、そして僕――ラン・ドラグと。
クゥナも一応入れるとして。
僕達五人は仲良くやっていたじゃないか。
そこに隔意などなく、お互いに腹を割って話していたはずじゃないか。
それなのに……、
「知らなかったぜ、パニさんよぉ。おまえがそんなヤツだったなんてな……!」
「ハッ、言ってくれるじゃねぇかグレイ! アタシも同じ気持ちさ!」
どうして二人とも殺気を隠そうともせずににらみ合っているんだ。
「……ク、クゥナちゃん、そ、そ、そんな子だったんだね」
「アムねーちゃんにはがっかりなのよ。クゥは徹底抗戦も辞さないのよ!」
どうして二人して相手に呪い殺しそうな目を向けているんだ。
何でだ、どうしてこんなことに、何で……。
呆然となって立ち尽くす僕に、四つの視線が向けられる。
それはまるで人を殺す見えない刃。僕の心臓をよたび抉って息ができなくなる。
「ラン」
「ランのお嬢」
グレイが僕を呼ぶ。
パニもまた僕を呼ぶ。
「「おまえはどっちの味方だ?」」
そして、その言葉だけはしっかりと二人で揃えて、僕の逃げ場を断ってきた。
この部屋を満たす一触即発の空気。
待ってくれ、まさか、僕がこの話に決着をつけなければならないのか。
――僕に、どちらかにつけというのか。
「ラン」
「ランのお嬢」
「ラ、ランちゃん……?」
「ランねーちゃん!」
四人が僕に迫ってきた。
なんということだろうか。僕の心身は今、恐怖と戦慄に凍てつきつつある。
これまで、誰を相手にしたって恐怖など感じたことのない僕が。
「「「「どっちの味方だ?」」」」
退路は完全に断たれ、僕は選択を迫られた。
そして僕の答えはきっと、僕達の未来に大きな影響を与えることになるだろう。
どうして、何でこんなことに……!
現実逃避を多分に含みながら、僕はほんの三十分前を思い返した。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「パーティーの名前?」
食堂に集められた僕達に、グレイはまず要件を告げてきた。
「おう、そろそろ決めておかねぇとだろ」
「ああ。いつまでもただ組んでるだけってのもよろしくねぇもんな」
僕の隣に座るパニも、腕を組んでウンウンうなずいている。
確かに、そろそろ正式にパーティー登録を申請しておくべきなのだろう。
普通に組んで冒険に行くだけならば別に登録する必要はない。
だが、ギルドの各種サービスやパーティー優遇措置を受けるなら登録は必須だ。
そしてパーティーの登録申請をする場合、まず必要になるのが名前だった。
「はい、とゆーわけで第一回! アルファオメガパーティ名決定会議ー!」
「いえーい、どんどんパフパフー!」
グレイとパニがノリノリだなぁ。
アムとクゥナは、あ、何かすでにめんどくさそう。
「うう……、お掃除の途中だったのにぃ~……」
「そうなのよー、クゥはシエスタという大事な仕事の真っ最中だったのよー」
アムはまだいいとして、クゥナは何だかすごいなー。
何度叱られてもなまけるのをやめようとしない、鋼の如き怠惰だよ、この子。
「ところでグレイにーちゃん、アルファオメガって何なのよー」
「最初で最後! 創世にして末世! おはようからおやすみまで!」
「最初以外は違うと思うなぁ……」
ノリにノリすぎてグレイが暴走している。うーん、毎度のことだね。
「ハイ、それじゃあ名前案あるやつ挙手ー!」
「ハイハイハーイ!」
「よっしゃパニさんGO!」
「パニ様と三下な下郎共!」
「ゲロ吐いて死ね!」
「クッソ、ツッコミまで天丼かコラァ!」
「ハイハイハーイ!」
「おっしゃグレイの旦那GO!」
「グレイ様と愉快な下僕共!」
「打ち身捻挫打撲で死ね!」
「クッソ、ツッコミにひねり加えてきやがった!」
グレイとパニさん、楽しそーだなー。
「ひゃっはー! ババ取りやがったのよー!」
「はぅ~、こっちがババだったなんてぇ~……」
こっちは早速飽きてババ抜きしてるし。
「うーん……」
僕はどうしようかなー。
いや、パーティー名は確かに大事といえば大事なんだけども。
実は変更申請すれば結構簡単に変えられるんだよね、パーティー名って。
変更の記録は残されるから、犯罪に使えたりはしないんだけど。
だからパーティー名を決めるだけなら、極論、仮の名称でもいいってこと。
僕はそれを知ってるから、グレイ達ほど熱を持ってないっていうか。
パニはどうしてあんなにテンション高いんだろう。
「ねぇ、アム」
「う? な、何かな……」
「パニ、昨日勝ってたりする?」
グレイと一緒にはしゃいでるパニを見ると、カジノでかなり勝ったのかな?
「う、ううん……。ぜ、全然だよ……」
「あれ?」
「フッフー、ランねーちゃんはまだまだ甘いのねー」
「む。何だよクゥナ。君には何か分かるのかよ」
「もっちろん、分かるのよー!」
クゥナがやけに自信満々だ。
いいだろう、その自信の理由を聞いてあげようじゃないか。
「パニねーちゃんは負けに負けて負けすぎてヤケになってるだけなのよー!」
「…………」
納得するしかない理由だった。
僕はアムの方を見て、彼女の趣深い表情から「あ、これ正解だ」と悟った。
「パニ様と華麗なるしもべ共!」
「過労で死ね!」
「クッソー、これもダメかよぉ!」
「グレイさんヒーローコンバット!」
「疲労困憊で死ね!」
「ぬああああああ、ツッコミで韻ふみやがって!」
あっちは元気だなー。
いや、パニさんはヤケになってるだけっぽいけど、
グレイは、あれは多分、心から本気で真剣に名前考えてるんだろうな。
「あ~、めんどくさいのよー。まだ終わらないのよー?」
ババ抜きにも飽きたのか、クゥナがテーブルにべたーっとなりながらボヤく。
残念だけど、まだまだ時間はかかると思うよ。
「まぁ、仕方がないかな。グレイも楽しそうだし」
「えぇ~……、こんなのの何が楽しいのよ~」
どうやら、クゥナには分からないらしい。
仲間と一緒にこれからについて話をするということの楽しさ、素晴らしさが。
これまでずっと仲間がいたからだろう。慣れているのだ。
「損だね、クゥナ」
「ランねーちゃんがワケわかんねーところで勝ち誇ってくるのよー。ぶー!」
はいはい、唇とんがらせないの。
さて、グレイとパニが勝手に盛り上がってるけど、僕はどうしようかなぁ。
「パニパニーズでどうだ!」
「パニックに陥って死ね!」
「これもあかんか!」
「グレイさん商会とかどうかな!」
「哨戒任務にあたって不慮の事故で死ね!」
「クッ、難しい言葉使いやがって!」
「あっしとおめーら手下共でどーでげす?」
「「ハイ却下ー!」」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!?」
――楽しそうだなぁ。
って、あれ、何か知らない声が混じってるよーな?
と思ってグレイ達の方に目を向けても、グレイとパニさんしかいなかった。
気のせいか。
それからさらに少しして、やっと大騒ぎが収まってきた。
「フフフ、やるじゃねぇか、グレイの旦那……」
「ああ、そういうパニさんこそ……、ヘヘヘ……」
何で友情が芽生えてるんだろう、あの二人。
そろそろ時刻は夕方。窓から差す夕陽の明かりが横から二人を照らしている。
「よし、名前は一旦置いておこう。頭冷やしてからあとでまた考える」
「いいぜ、旦那。アタシも同じ提案をしようとしてたところさ」
そうか、パーティー名は一旦保留か。
それならそれでもいいかな。急いで決めなきゃいけないものでもないし。
「じゃあ、次の議題」
グレイがそんなことを言いだす。まだ何かあったっけ?
「パーティーのエンブレムを決めまーす!」
「えぇ~~~~~~……」
「はーいそこの駄メイドうるせぇおやつ抜きにすんぞ!」
「エンブレムはパーティーの顔なのよ! 絶対決めなきゃなのよ!」
僕は『エインフェル』好きじゃないけど、クゥナの変わり身の早さだけは感心しちゃうなぁ……。
決して、いい意味での感心じゃないけど。
「エンブレムか。ああ、それだったらアタシにいい案があるぜ」
「お、パニさんもかよ。実は俺にもあるんだよな、これしかないって案が」
「うう……、何でもいいからお掃除戻りたいよぅ……」
ノリノリなグレイ達をよそに、アムはトランプタワーでジェンガしていた。
それ、どーやってんの!?
「まぁ、冒険者のエンブレムっつったらこれしかねーよな」
「ああ、冒険者のエンブレムっつったらそれしかねーよな」
おっと、グレイとパニさんが何だか息が合ってるぞ。
もしかしてこれは、同じ絵柄をエンブレムに選んだとかそういうパターンかな。
「じゃあパニさん、いっせーので言い合おうぜ」
「おう、いいぜグレイの旦那」
「ヘヘヘ、やっぱパニさんとは色々と趣味が合うな」
「かもしれねぇな、ケケ、アタシもそう思ってたところさ」
完全に意気投合しつつ、二人は「「いっせーの」」と声を合わせた。
そう、二人がパーティーのエンブレムに選んだのは――
「キノコーン!」
「タケノコーン!」
…………あ。
ついさっきまで、僕達は仲間だったはずだ。
グレイと、パニと、アムと、そして僕――ラン・ドラグと。
クゥナも一応入れるとして。
僕達五人は仲良くやっていたじゃないか。
そこに隔意などなく、お互いに腹を割って話していたはずじゃないか。
それなのに……、
「知らなかったぜ、パニさんよぉ。おまえがそんなヤツだったなんてな……!」
「ハッ、言ってくれるじゃねぇかグレイ! アタシも同じ気持ちさ!」
どうして二人とも殺気を隠そうともせずににらみ合っているんだ。
「……ク、クゥナちゃん、そ、そ、そんな子だったんだね」
「アムねーちゃんにはがっかりなのよ。クゥは徹底抗戦も辞さないのよ!」
どうして二人して相手に呪い殺しそうな目を向けているんだ。
何でだ、どうしてこんなことに、何で……。
呆然となって立ち尽くす僕に、四つの視線が向けられる。
それはまるで人を殺す見えない刃。僕の心臓をよたび抉って息ができなくなる。
「ラン」
「ランのお嬢」
グレイが僕を呼ぶ。
パニもまた僕を呼ぶ。
「「おまえはどっちの味方だ?」」
そして、その言葉だけはしっかりと二人で揃えて、僕の逃げ場を断ってきた。
この部屋を満たす一触即発の空気。
待ってくれ、まさか、僕がこの話に決着をつけなければならないのか。
――僕に、どちらかにつけというのか。
「ラン」
「ランのお嬢」
「ラ、ランちゃん……?」
「ランねーちゃん!」
四人が僕に迫ってきた。
なんということだろうか。僕の心身は今、恐怖と戦慄に凍てつきつつある。
これまで、誰を相手にしたって恐怖など感じたことのない僕が。
「「「「どっちの味方だ?」」」」
退路は完全に断たれ、僕は選択を迫られた。
そして僕の答えはきっと、僕達の未来に大きな影響を与えることになるだろう。
どうして、何でこんなことに……!
現実逃避を多分に含みながら、僕はほんの三十分前を思い返した。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「パーティーの名前?」
食堂に集められた僕達に、グレイはまず要件を告げてきた。
「おう、そろそろ決めておかねぇとだろ」
「ああ。いつまでもただ組んでるだけってのもよろしくねぇもんな」
僕の隣に座るパニも、腕を組んでウンウンうなずいている。
確かに、そろそろ正式にパーティー登録を申請しておくべきなのだろう。
普通に組んで冒険に行くだけならば別に登録する必要はない。
だが、ギルドの各種サービスやパーティー優遇措置を受けるなら登録は必須だ。
そしてパーティーの登録申請をする場合、まず必要になるのが名前だった。
「はい、とゆーわけで第一回! アルファオメガパーティ名決定会議ー!」
「いえーい、どんどんパフパフー!」
グレイとパニがノリノリだなぁ。
アムとクゥナは、あ、何かすでにめんどくさそう。
「うう……、お掃除の途中だったのにぃ~……」
「そうなのよー、クゥはシエスタという大事な仕事の真っ最中だったのよー」
アムはまだいいとして、クゥナは何だかすごいなー。
何度叱られてもなまけるのをやめようとしない、鋼の如き怠惰だよ、この子。
「ところでグレイにーちゃん、アルファオメガって何なのよー」
「最初で最後! 創世にして末世! おはようからおやすみまで!」
「最初以外は違うと思うなぁ……」
ノリにノリすぎてグレイが暴走している。うーん、毎度のことだね。
「ハイ、それじゃあ名前案あるやつ挙手ー!」
「ハイハイハーイ!」
「よっしゃパニさんGO!」
「パニ様と三下な下郎共!」
「ゲロ吐いて死ね!」
「クッソ、ツッコミまで天丼かコラァ!」
「ハイハイハーイ!」
「おっしゃグレイの旦那GO!」
「グレイ様と愉快な下僕共!」
「打ち身捻挫打撲で死ね!」
「クッソ、ツッコミにひねり加えてきやがった!」
グレイとパニさん、楽しそーだなー。
「ひゃっはー! ババ取りやがったのよー!」
「はぅ~、こっちがババだったなんてぇ~……」
こっちは早速飽きてババ抜きしてるし。
「うーん……」
僕はどうしようかなー。
いや、パーティー名は確かに大事といえば大事なんだけども。
実は変更申請すれば結構簡単に変えられるんだよね、パーティー名って。
変更の記録は残されるから、犯罪に使えたりはしないんだけど。
だからパーティー名を決めるだけなら、極論、仮の名称でもいいってこと。
僕はそれを知ってるから、グレイ達ほど熱を持ってないっていうか。
パニはどうしてあんなにテンション高いんだろう。
「ねぇ、アム」
「う? な、何かな……」
「パニ、昨日勝ってたりする?」
グレイと一緒にはしゃいでるパニを見ると、カジノでかなり勝ったのかな?
「う、ううん……。ぜ、全然だよ……」
「あれ?」
「フッフー、ランねーちゃんはまだまだ甘いのねー」
「む。何だよクゥナ。君には何か分かるのかよ」
「もっちろん、分かるのよー!」
クゥナがやけに自信満々だ。
いいだろう、その自信の理由を聞いてあげようじゃないか。
「パニねーちゃんは負けに負けて負けすぎてヤケになってるだけなのよー!」
「…………」
納得するしかない理由だった。
僕はアムの方を見て、彼女の趣深い表情から「あ、これ正解だ」と悟った。
「パニ様と華麗なるしもべ共!」
「過労で死ね!」
「クッソー、これもダメかよぉ!」
「グレイさんヒーローコンバット!」
「疲労困憊で死ね!」
「ぬああああああ、ツッコミで韻ふみやがって!」
あっちは元気だなー。
いや、パニさんはヤケになってるだけっぽいけど、
グレイは、あれは多分、心から本気で真剣に名前考えてるんだろうな。
「あ~、めんどくさいのよー。まだ終わらないのよー?」
ババ抜きにも飽きたのか、クゥナがテーブルにべたーっとなりながらボヤく。
残念だけど、まだまだ時間はかかると思うよ。
「まぁ、仕方がないかな。グレイも楽しそうだし」
「えぇ~……、こんなのの何が楽しいのよ~」
どうやら、クゥナには分からないらしい。
仲間と一緒にこれからについて話をするということの楽しさ、素晴らしさが。
これまでずっと仲間がいたからだろう。慣れているのだ。
「損だね、クゥナ」
「ランねーちゃんがワケわかんねーところで勝ち誇ってくるのよー。ぶー!」
はいはい、唇とんがらせないの。
さて、グレイとパニが勝手に盛り上がってるけど、僕はどうしようかなぁ。
「パニパニーズでどうだ!」
「パニックに陥って死ね!」
「これもあかんか!」
「グレイさん商会とかどうかな!」
「哨戒任務にあたって不慮の事故で死ね!」
「クッ、難しい言葉使いやがって!」
「あっしとおめーら手下共でどーでげす?」
「「ハイ却下ー!」」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!?」
――楽しそうだなぁ。
って、あれ、何か知らない声が混じってるよーな?
と思ってグレイ達の方に目を向けても、グレイとパニさんしかいなかった。
気のせいか。
それからさらに少しして、やっと大騒ぎが収まってきた。
「フフフ、やるじゃねぇか、グレイの旦那……」
「ああ、そういうパニさんこそ……、ヘヘヘ……」
何で友情が芽生えてるんだろう、あの二人。
そろそろ時刻は夕方。窓から差す夕陽の明かりが横から二人を照らしている。
「よし、名前は一旦置いておこう。頭冷やしてからあとでまた考える」
「いいぜ、旦那。アタシも同じ提案をしようとしてたところさ」
そうか、パーティー名は一旦保留か。
それならそれでもいいかな。急いで決めなきゃいけないものでもないし。
「じゃあ、次の議題」
グレイがそんなことを言いだす。まだ何かあったっけ?
「パーティーのエンブレムを決めまーす!」
「えぇ~~~~~~……」
「はーいそこの駄メイドうるせぇおやつ抜きにすんぞ!」
「エンブレムはパーティーの顔なのよ! 絶対決めなきゃなのよ!」
僕は『エインフェル』好きじゃないけど、クゥナの変わり身の早さだけは感心しちゃうなぁ……。
決して、いい意味での感心じゃないけど。
「エンブレムか。ああ、それだったらアタシにいい案があるぜ」
「お、パニさんもかよ。実は俺にもあるんだよな、これしかないって案が」
「うう……、何でもいいからお掃除戻りたいよぅ……」
ノリノリなグレイ達をよそに、アムはトランプタワーでジェンガしていた。
それ、どーやってんの!?
「まぁ、冒険者のエンブレムっつったらこれしかねーよな」
「ああ、冒険者のエンブレムっつったらそれしかねーよな」
おっと、グレイとパニさんが何だか息が合ってるぞ。
もしかしてこれは、同じ絵柄をエンブレムに選んだとかそういうパターンかな。
「じゃあパニさん、いっせーので言い合おうぜ」
「おう、いいぜグレイの旦那」
「ヘヘヘ、やっぱパニさんとは色々と趣味が合うな」
「かもしれねぇな、ケケ、アタシもそう思ってたところさ」
完全に意気投合しつつ、二人は「「いっせーの」」と声を合わせた。
そう、二人がパーティーのエンブレムに選んだのは――
「キノコーン!」
「タケノコーン!」
…………あ。
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