最強パーティーを追放された貧弱無敵の自称重戦士、戦わないくせに大活躍って本当ですか?

はんぺん千代丸

文字の大きさ
上 下
9 / 62
第1章 最速無敵の天才重戦士 

第9話 天才重戦士、相棒を得る

しおりを挟む
「オイ、そこの御者!」

 ランが御者へと叫んだ。

「は、はい!?」

 呼ばれた御者のオッサンは哀れ、柱みたいにピシッと背筋を正す。
 これ、絶対ランが怖いからだよな。俺も怖いわ。

「馬は無事か!」
「はい、無事です! はい!」
「ならば今すぐ乗ってウルラシオンに戻れ!」
「え、でも……」
「ギルドに依頼は達成したと伝えてこい!」

 おおい!?
 何かスゲーコト言い出したぞこの女!

「あ、あの、依頼達成って……」
「標的と遭遇した。それで依頼の完遂は約束されたということだ」
「いや、しかし……」
「いいから早く馬に乗って戻れ! ワイバーンの餌になりたいのか!」
「ひっ! わ、分かりました!」

 強い調子で脅されて、御者は馬にまたがるとすぐに来た道を戻っていった。
 遠ざかるひづめの音を聞きながら、俺はランに問う。

「どういうつもりだ、コラ」
「何がだ?」
「依頼達成って何だってきいてんの!」
「ああ、それならば本当のことだぞ」
「あぁ~?」

 俺は空を見る。
 完全に俺達を獲物として認識しているワイバーンが、ゆっくり空を旋回していた。

「いるじゃん。ワイバーン」
「ああ、いるな」
「結構高く飛んでるみたいなんスけど」
「ああ、飛んでいるな」
「依頼達成してねーじゃん!」
「これからするさ」

 ランの口ぶりは余裕そのものだった。
 何なんだ、こいつ。このものスゲー余裕は一体どっから来るんだよ。

「ただな、先に謝っておくぞ。グレイ」
「何さ、いきなり」
「この後、もしかしたらおまえに迷惑をかけるかもしれない」

 ンンンン?
 言っている意味がよく分からないが、しかしどうやら話せるのもそこまでだった。

 ――ケェェェェェェェェェェェエエエエエエエ!

 ひときわやかましくワイバーンが鳴いた。
 さっきのランの雄たけびに対抗するかのようだ。あっちもやる気は十分らしい。

「全く、とんだ蛮勇だな。誰にケンカを売ったのかも分かっていないと見える」

 ランは呟くと、刃をスラリと抜き放って黒鞘を近くに放り投げた。ドスン!

 ……ドスン?

 何かな、今の音?
 黒鞘が落ちたときに響いたような――、って黒鞘が地面にめり込んでるゥ!!?

「はぁ……?」

 え、何それ怖い。鞘だけでどんだけの重さあるの、え? え??

「亜種でしかないおまえらは、私が刃を交える価値もない」

 ランの声が聞こえ、俺は彼女の方を向いた。
 膝を曲げてランはワイバーンを睨みつけていた。何をしようとしているのか。

「……オイまさか、ウソだろ?」

 ランがしようとしていることに気づいて俺は目を見開く。
 直後、彼女は俺の想像通りの行動に出た。地面を思い切り蹴って、跳躍したのだ。
 そしてランは見えなくなった。

「ウソぉん……」

 すでに次の展開は予測できていたので、空を見る。
 ランはやっぱりそこにいた。ワイバーンよりさらに高いところにまで跳んでいた。
 パワー自体もそうだけど、黒鞘といい、何ごとだよあいつのフィジカル。

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオゥ!」

 それは、辺り一帯全てを揺るがすかのような叫びだった。
 ワイバーンのものではない。ランの咆哮だ。俺は見上げたまま身をすくませた。

 そしてグチャ、という生々しくも鈍い音が響いた。
 重力落下を利用したランの振り下ろしがワイバーンの頭を粉みじんにしたのだ。

 まるっきり馬車と同じ末路。
 頭を失った飛竜の身体が空中で大きく傾いで地面に落下する。

 その死体から散った大量の血が辺りに雨のように降った。
 俺は、それを目で追うこともできずにただただ空で起きた一場面に震えるのみ。

 ランが見せた力は間違いなく、俺が今まで見てきた中で最大最強の暴力だった。
 “ものすごいドラゴン”とかクソふざけたネーミングなのになぁ……。

 続けて二度ほど、地面が軽く揺れた。
 ワイバーンの死体とランがそれぞれ墜落と着地をしたのだ。

「スゲェな、おまえ……」

 震えそうになるのを何とかこらえて、俺はランに声をかけた。
 こいつ、これだけの強さがあるのに俺と組む必要なんてあるのだろうか。
 ふと、そんな疑問が湧いた。

 ランの実力は本物だ。
 彼女自体の才能なのか。それとも加護の影響か。
 どちらであれ、ランならば仲間を揃えれば“英雄位”にだって挑めると思う。

 同じ外位級。同じXランクであっても、一人では戦えない俺なんかとは全然違う。
 若干の悔しさも感じてしまう。だが今は置いておこう。
 とにかく、予定より全然早く依頼は終わった。さっさとウルラシオンに――

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
「ぎゃあ!?」

 突然の叫びに俺は驚いた。
 何だ、今の何だ? まさかワイバーンが他にいたりするのか?
 相手は一匹だってメルたんも言ってたじゃん。違うの? いるの? 増えたの?

 クッ、やはりロクさん案件。
 裏がないワケないと思ったけど敵の数が違うとかそういうのはズルいぞ!

 などと思いながら俺は周りを見る。空も見る。
 あれ、別にどこにも何にもいないけど……? じゃあ今の声は……?

「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ――――ッッ!」

 え……? ラン……?
 今叫んでたのは、ランなのか?

 気づいたところで、俺はランから言われたさっきの言葉を思い出した。
 俺に迷惑をかけるって、まさか、もしかして――

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオウ!」
「来たァァァァァァァァァァァァァァ!!?」

 思いっきり剣構えてこっちに突進してきた――――!
 俺は驚きながらも、反射的に左手に愛用の小型盾を構えていた。

 その間に、獣の如き形相のランがあっというまに距離を詰めてくる。
 うっお! 速ェェェェェェェ!?

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

 全力の振り下ろしから勢いを利用しての胴回し回転蹴りってオオイ!!?
 間一髪かわしたけど、これかわせなきゃ俺の身体が消し飛んでたぞ!

 さらに今度は踏み込んでの右からの胴薙ぎ。
 しかも踏み込みも挙動も最小限で、やたら見極めにくいなこいつの攻撃!
 ってそれかわしたら勢いつけてからのバックハンドブローが俺の眼前ンンン!?

 怖い! 怖い怖い怖い! 怖いて!
 馬車とかワイバーンの末路見ちゃってるだけにさぁぁぁぁぁぁぁ!

 あ、めっちゃ鮮明に想像できた。俺の体がキレイにはじけ飛ぶところ。
 うおおおおお、こんなときだけ豊かになるんじゃねぇ、俺の想像力――――!

 なんて考えている間にも、ランは俺を狙って攻撃を重ね続ける。
 地面が揺れる。大気が焦げる。土が抉れて地形が変わる。どんだけェェェ!?

「暴れすぎだろおまえェェェェェェ!」
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオゥ!」

 ダメだよまるで聞こえちゃいないよ!
 しかも、こいつ、だた暴れてるだけじゃねぇのが厄介すぎんだよなァァァァァ!

 さっきから攻撃が全然力任せじゃない。
 最初の振り下ろしからの回転蹴りだってそうだ。明らかに技術を駆使している。
 最小の動きで最大の効果を発揮する動き。それを完全に使いこなしていた。

 ――こいつ、戦士としての技量も飛びぬけてんぞ!?

 強いだけじゃない。すこぶる巧い。
 ほぼノーモーションで攻撃を繰り出してくるから、捉えにくいことこの上ない。
 しかもその攻撃の全てが急所狙いと来たモンだ。

 俺の喉元を狙う鋭い突き。
 それを二歩引いてかわすと、刃は押し出されたのと同じ速度で引き戻される。
 力に任せてないから振りも動きもコンパクトで鋭い。

「ケッ! ハァ、ハァ……、けど残念だったな! おまえの相手は、グハ、ハァ、ゼェ……、この俺……、天才、重戦士……、ハァ、ひぃ……」

 痛い! そろそろわき腹痛いよ! 体も重いよ! 疲れた! ちょっとタンマ!

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオゥゥゥ!」
「タンマ! タンマ言うてるでしょ! ターンーマー!」

 追い詰められた俺が叫ぶと、刃を振り上げたところでランの動きが止まった。
 お、やっとタンマしてくれたのかな……?

「…………」

 そしてランは剣を持ちあげた体勢のまま固まって、

「申し訳ないッッッッ!」

 かーらーの、ダイナミックダイビング土下座った――――!?

「すまない! やっぱりやらかしてしまった! 本当に申し訳ない!」
「え、あ、あ、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~?」

 そしてこの謝り倒しである。
 急展開だよ。急展開過ぎて超展開だよ! 何だってのサ!

「あー……」

 でもそれをとがめるだけの気力もなく、俺はふにゃりとその場に腰を下ろした。
 つ、疲れた……。

 多分、時間にすれば一分も経っちゃいない。
 精々が三十秒ってところだろうが、とにかく疲れた。全身汗まみれだぜぇ……。

「すまない、本当に!」

 ランは、まだ土下座をし続けていた。
 ロクさんのそれに比べると、こいつの方がはるかに必死な感じに見える。
 実際、必死だからだろう。本気で謝っているからだろう。

「顔、あげてくれよ」

 座り込んだまま、俺は言う。
 少しの間を置いてから、そろりそろりとランが顔を上げた。
 おまえ、顔色真っ青じゃねぇか……。

「そういう加護なんだろ」

 俺は言った。そうとしか考えられなかった。
 体力は尽きかけちゃいるが、しかしランに対して怒りは別に感じていない。

 むしろ俺は納得していた。
 この実力でどうしてXランク冒険者なんてやってるのか。

「そうだ。僕のスキルは“ものすごくいきり立つ”。ドラゴンをもたやすく屠る力を自分のものとして使える反面、一定確率で暴走してしまうリスクがあるんだ」
「――“ものすごくいきり立つ”」
「ああ」
「中身スゲェ強そうなのにスキル名が残念過ぎね?」
「言うな。……言うな」

 あ、気にしてはいたのね。
 まぁ、俺のスキルも“はぐれの恵み”だしあんま変わらんけどさ!

「とりあえず、土下座やめようぜ。なぁ?」
「……ああ。分かったよ」

 ランは俺の言葉に大人しく従って、その場に座り直した。
 しばし、俺と彼女の間に静寂が流れる。だがランは険しい顔でうつむいていた。

「おまえ、レベル幾つだ?」

 俺はランに問う。

「……39」

 オイオイ、めちゃめちゃ高ェじゃねぇか……。
 レベル39っつったらAランク寸前。Bランクでもトップランカーだぞ?

 ただ冒険者してただけじゃそんなレベルには到底なれない。
 え? 『エインフェル』? あれは例外。あいつらの成長速度がおかしいだけ。

「もしかして、ランも“英雄位”を目指してるのか」
「ああ」

 どこか誇らしげに、ランはうなずく。
 やっぱりそうなんだな。俺と同じで、こいつも“英雄位”になりたいのか。

 でなきゃレベル39なんて到底無理だ。
 ここでようやく、俺はランに対して多少の同族意識を持てたかもしれない。

 だがランは、自嘲めいた笑みを浮かべた。

「でも、僕にそれを目指す資格なんてないけどね」
「どういうことだよ、そりゃ」
「“三都のダンジョンクラッシャー”って知ってるか?」

 “三都のダンジョンクラッシャー”。
 その名前は有名だ。こんな辺境都市の冒険者である俺でも知っている。

 二年くらい前、王都近隣のダンジョンが崩壊した。
 一年くらい前、北の大都市近隣のダンジョンが崩壊した。
 半年くらい前、南の大都市近隣のダンジョンが崩壊した。

 これら三つのダンジョンを叩き壊したのが一人の冒険者であるという噂がある。
 真偽も不明だし、大抵のヤツは都市伝説としか思っちゃいないだろうけど。
 まぁ、それが“三都のダンジョンクラッシャー”の概要なんだが、

 ――まさか。

「それ、僕なんだよ」
「うっそだー……」
「マジだ」
「マジか……」

 ランのやたら低い声に、俺はひきつり笑顔になってしまう。
 今日ちょっとビックリ要素満載過ぎない? さすがにおなかいっぱいですよ?

「本気を出して戦うと、どうしても耐えきれないんだ。暴走を」
「よく元のおまえに戻れたな」
「暴走は、長くても一分くらいで収まるから……」

 待って。
 それって一分未満でダンジョンブッ壊したってこと? 三つも?

「“ものすごくいきり立つ”の力はそれだけ凄まじいんだ」
「あー……」

 周りを見て、俺はランの言葉に納得した。
 丘はえぐれ道は断たれ、地面にはデカイクレーターが幾つもできている。
 もし仮に、これが本気でないとしたら――ウン、ダンジョンでも耐えれんワケだ。

「その三回だけじゃない。僕は他に何回も、やらかしてるんだ……」

 座ったまま、ランが立てた自分の膝に自分の顔をうずめた。
 俺の方から見て、かすかにのぞいている頬は小さく、しかし確かに震えている。

「そのたびに所属してたパーティーも追放されて、さ。ハハハ……」
「殺したりは――」
「してない。でもけがはさせた。死人が出てないのも、ただ運がよかったからだ」

 ひでぇな。それが本当なら孤立だってするわ。

「それでも“英雄位”になりたいのか?」
「……なりたいさ。そのために今も冒険者を続けてるんだ」

 かすれた声で告げられた。それは心の底からの言葉のように思えた。

「でも僕には戦うことしかできない。一人じゃできないことの方が多かったよ」
「…………」

 俺は今、こいつにかつての俺を重ねようとしている。
 高みを目指し前を向いて進もうとしているのに、それができないでいるこいつに。

「でもおまえだったら、大丈夫だと思ったんだ」
「え?」

 何のことだろうか。
 ランにとって、俺の何が大丈夫なんだろうか。

「おまえの加護のことは聞いてた。だからおまえならば、僕が暴走しても無傷でいてくれるんじゃないか。大丈夫なんじゃないか、って――」
「勝手なこと言ってくれんなぁ……」
「そうだな。僕の勝手なワガママさ。自分のことしか考えてない」

 呆れた調子で言う俺に、ランはやはり自虐的につぶやくのみだった。
 こいつ、すっかり落ち込んでやがる。

「…………っはァァァァァ~~~~~~」

 はっきりとランに聞こえるようにため息をついて、俺は立ち上がった。
 それを聞いたからか、ランがビクリと震えるのが見えた。
 しょうがねぇなー、もー。

「ほら」

 俺はランの前に立って、右手を差し伸べた。
 するとランは顔をやっと顔を上げて俺の方を見返してきた。

 あ~ぁ、何だよ、そんな泣きそう顔してんじゃねぇよ……。

「掴まれよ。立たないと帰れないだろ」
「あの……」
「あー、依頼終わったはいいけど、あのワイバーンの死体どうするかなー」
「おい、グレイ……?」
「あれだけデカけりゃ素材もそれなりに採れるか? メルたんに報告するか」
「…………」
「何してんだよ、立てってば」

 さらに手を突き出すと、ランはやっとそれを掴んできた。
 引っ張ってランを立たせる。すると彼女は眉根を寄せて怪訝そうな顔をした。

「ウルラシオンまで歩きになっちまうけど、帰ろうぜ」
「でも……」
「俺、かーなり疲れてるんで、限界来たらおぶってくれると助かるッスわ」
「ごめんな、疲れさせたのは僕だ……」
「そういうのはいいから、ホント」
「そういうの、って……」
「おまえがいようといなかろうと、結局俺は疲れちまうんだよ」

 そう、残念なことに、これは俺が思い知った事実。どうしようもない現実で、

「今回のワイバーン退治だって、俺一人だったら前のミノタウロスと同じ結果になってたぜ、避けて、怖がって、疲れ果てて、万事休すってな。……おまえがいたから、依頼を完遂できたんだろ」
「でも僕は、おまえに襲いかかって……」
「当たってないから無問題。ま、俺は天才重戦士なんで? 当然ですけど?」
「いや、でも……」
「しつこいぜ、ラン・ドラグ」
「――――!」
「おまえは戦うことしかできねぇんだろ? だったら戦えよ。俺の分まで。俺は守ることしかできねぇから、おまえのことを守ってやるよ」

 唖然としてしまったランの手を、俺は強く強く握り直した。

「帰ろうぜ、相棒」
「……うん。ありがとう。相棒」

 そしてランも手にグッと力を込めて、メキャボキャゴキメキ。

「あぎゃあああああああああァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?」
「ああああああああ! ごめんな、グレイ――――!」

 手が! 俺の手がァァァァァァァァァァァ!!?
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。

riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。 召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。 しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。 別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。 そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ? 最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる) ※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する

美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」 御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。 ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。 ✳︎不定期更新です。 21/12/17 1巻発売! 22/05/25 2巻発売! コミカライズ決定! 20/11/19 HOTランキング1位 ありがとうございます!

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)

音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。 魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。 だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。 見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。 「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。

処理中です...