23 / 36
23 一か月が過ぎて
しおりを挟む
ある日のことです、ラングリフ様が言われました。
「最近、思うのだが……」
お屋敷の庭園で、お茶をいただいているときでした。
「はい、どうかなさいましたか、ラングリフ様」
「いやぁ……」
と、若干歯切れの悪い言い方をして、彼はすぐに言葉を続けました。
「俺の屋敷だよな、ここ?」
「何言ってるんですか、当たり前ではありませんか。殿下」
疑問を口にするラングリフ様に答えたのは、私ではなくオリヴィエ様でした。
「うん、そのはずだよな……」
「そうよ、ラングリフお兄様のお屋敷よ、そうに決まってるじゃない!」
不安そうに繰り返すラングリフ様に返したのは、私ではなくシルティアでした。
ここでようやく、私が苦笑と共に口を開きます。
「ここ一か月、ずっと二人がウチに入り浸ってますからね」
「何でだよ。夫婦水入らずの時間をくれよ……」
あの騒動から一か月が過ぎました。
あれから、何故かオリヴィエ様が頻繁に我が家にやってくるようになりました。
シルティアも一緒なのは、オリヴィエ様のお家に預けられているからです。
アドレーゼ伯爵家は貴族教育の第一人者という、稀有なお家柄なのです。
過去、幾人もの王妃教育を担当された実績から今回も任されたのです。
妹は、能力面では全く不足がありません。
あとは淑女としての振る舞いを身につけることと、心の未熟さだけが問題です。
「だって、毎日毎日、礼儀作法の勉強とか息苦しいんだもの……!」
「あら、シルティア様。そうやってお姉様に泣きつこうとするのは、レディとしてはどうなのかしら? 本日の行動評価にマイナスをつけてしまおうかしら?」
「やめて~~~~!?」
シルティアが悲鳴をあげます。
妹の教育係についたのが、実はオリヴィエ様なのです。
「シルティアはこれまで自分が学びたいことだけを学んできたから、窮屈なのでしょうね。でも、これからは『自分に必要なこと』も学ばなきゃいけないわ」
「ぅぅぅ、わかってる……」
しゅんとなりつつ、シルティアはうなずいてくれました。素直は美徳ですね。
「シルティア様は奔放ではありますが、無責任というわけではありませんので、レディとしての常識を覚えるのもそう長い時間はかからないでしょうね」
紅茶のカップを手に取って、オリヴィエ様がそう評価してくださいました。
そうですね、この子は無責任ではありません。
あの騒動のあと、シルティアは自らあの場にいた皆様への謝罪を行ないました。
自分の足で皆様のお家を一軒一軒回って、頭を下げていったのです。
誰に言われることもなく、自分で反省して、判断して。
この子はそれができる子です。だから、私は見捨てられなかった。
「時間がかかるといえば、兄貴こそ復帰が認められるまで時間がかかるだろう」
「第十三騎士団送りですからね。あそこは規律に厳しいと聞き及んでいます」
「ああ。第一騎士団など問題にならない苛烈な部署だ。存分に揉まれるぞ」
第十三騎士団は辺境防衛を任務とする騎士団で、国の端に駐屯しています。
そこは魔物の大量発生地帯で、湧き続ける魔物の間引きを行なっているのです。
団員はいずれも一騎当千のつわもので、ついた異名が『英雄のねぐら』。
命を対価に力と名と誇りを得る場所、とも呼ばれています。
どの騎士団とも違う、何もかもが異色の騎士団。それが第十三騎士団なのです。
「あそこは能力と、気質と、何より国への忠誠心が試される場所だ。当然だが、全騎士団中最も殉職率が高い。父上は一言『生き延びよ』と言って、兄貴をあそこに送った。王になるのであればそれくらいはして見せろということだろうがな……」
ラングリフ様は、どこか複雑そうでした。
サミュエル殿下の行ないに憤る一方で、その身を案じてもおられるのでしょう。
「ですが、殿下はすでに貴族からの支持を半ば失っておられますわ。それを取り戻すための第一歩としては、第十三騎士団送りはちょうどよいかと存じます」
オリヴィエ様の言葉に、ラングリフ様は複雑そうにしたままうなずかれました。
第十三騎士団は、国内でも特に尊敬を集める存在です。
そこに在籍した経歴は、殿下の汚名を雪ぐのに十分な効果を持つはずです。
「大丈夫よ」
と、シルティア。
「サミュエルは頑張れる人よ。ちょっと調子に乗りやすいけど、自分がしなきゃいけないことはちゃんとやり抜けるわ。それがサミュエルだもの」
妹のその言葉は、強い確信を帯びたものでした。
彼女がそう言うのであれば、きっとそれはその通りなのでしょう。
「それよりも帰ってきてからの方が大変だぞ、兄貴は。尋常ではない借金を背負ったからな。父上も兄貴にしっかり首輪をつけたかったのだろうが……」
見舞金は殿下の借金扱いとなりましたので、これも罰の一環ですね。
陛下は、やるとなればそうした決断を即時にできる方でもあるのです。
「これで、俺を担ぎ上げようとする連中がいなくなれば、最高なんだが……」
「それもいずれは落ち着きますよ、ラングリフ様」
騒動以降、にわかにそういった方々が出始めているのは確かです。
サミュエル殿下に即位されると都合の悪い方も、国内には多少存在しています。
そうした方々には、ラングリフ様が即位される方が望ましいのでしょう。
けれど、勢力としては微々たるものでしかありません。
サミュエル殿下が復帰されれば、それらの声も自然と消えてゆくはずです。
ラングリフ様の継承権は、陛下に再度返上されましたし。
お父様とお母様は、王都を追われました。
今回、殿下とシルティアの暴走を招いた責任を取らされた形です。
デュッセル家の家督と爵位は、私の叔父に当たる方に継承されました。
そして二人は全てを奪われ、どこともしれない僻地に押し込められたのです。
事実上の流刑です。
「何一つ、自由にならないだろうな」
ラングリフ様が、そのようにおっしゃられました。
「これから先、あの二人に待っているのは『みじめな余生』だ。言うことを聞いてくれる者は一人もおらず、貧民と変わらない生活を強いられ、逃げたところで周りには何もないし、頼れる者も誰もいない。できることもない、悲惨な末路だよ」
「……こればかりは、自業自得ですね」
私は呟き、シルティアは無言のまま、共に顔を俯かせました。
あのような恥ずべき人達でも、私達の親ではあったのですよね……。
「皆様、そろそろお時間でございます」
庭園にマリセアさんがやってきて、そう教えてくれました。
気がつけば、そろそろ夕刻。空の色も少しずつ変わり始めています。
「もうそんな時刻ですのね。楽しいときはあっという間だわ」
「そう言って、どうせ明日も来るのだろう?」
名残を惜しむオリヴィエ様ですが、ラングリフ様に問われて無言でニッコリ。
この人、やっぱりよい性格をしていらっしゃいますね。
「それでは帰りましょうかしら。ね、シルティア様」
「ぅぅぅぅ、夜のお稽古の時間が来てしまうんだわ……」
「がんばってらっしゃい、シルティア。お姉ちゃんは応援してるからね」
「お姉ちゃ~ん……」
「さ、行きますわよ。立派なレディになりましょうね、シルティア様」
「あうぅぅぅぅぅぅ~、頑張るぅ~……」
オリヴィエ様に引きずられるようにして、シルティアは帰っていきました。
やるとなれば、何事も学ぶのは早い妹です。あまり心配はしていません。
「やっと帰ったか……」
そう零すラングリフ様の声は、いつになくお疲れのようでした。
「最近、思うのだが……」
お屋敷の庭園で、お茶をいただいているときでした。
「はい、どうかなさいましたか、ラングリフ様」
「いやぁ……」
と、若干歯切れの悪い言い方をして、彼はすぐに言葉を続けました。
「俺の屋敷だよな、ここ?」
「何言ってるんですか、当たり前ではありませんか。殿下」
疑問を口にするラングリフ様に答えたのは、私ではなくオリヴィエ様でした。
「うん、そのはずだよな……」
「そうよ、ラングリフお兄様のお屋敷よ、そうに決まってるじゃない!」
不安そうに繰り返すラングリフ様に返したのは、私ではなくシルティアでした。
ここでようやく、私が苦笑と共に口を開きます。
「ここ一か月、ずっと二人がウチに入り浸ってますからね」
「何でだよ。夫婦水入らずの時間をくれよ……」
あの騒動から一か月が過ぎました。
あれから、何故かオリヴィエ様が頻繁に我が家にやってくるようになりました。
シルティアも一緒なのは、オリヴィエ様のお家に預けられているからです。
アドレーゼ伯爵家は貴族教育の第一人者という、稀有なお家柄なのです。
過去、幾人もの王妃教育を担当された実績から今回も任されたのです。
妹は、能力面では全く不足がありません。
あとは淑女としての振る舞いを身につけることと、心の未熟さだけが問題です。
「だって、毎日毎日、礼儀作法の勉強とか息苦しいんだもの……!」
「あら、シルティア様。そうやってお姉様に泣きつこうとするのは、レディとしてはどうなのかしら? 本日の行動評価にマイナスをつけてしまおうかしら?」
「やめて~~~~!?」
シルティアが悲鳴をあげます。
妹の教育係についたのが、実はオリヴィエ様なのです。
「シルティアはこれまで自分が学びたいことだけを学んできたから、窮屈なのでしょうね。でも、これからは『自分に必要なこと』も学ばなきゃいけないわ」
「ぅぅぅ、わかってる……」
しゅんとなりつつ、シルティアはうなずいてくれました。素直は美徳ですね。
「シルティア様は奔放ではありますが、無責任というわけではありませんので、レディとしての常識を覚えるのもそう長い時間はかからないでしょうね」
紅茶のカップを手に取って、オリヴィエ様がそう評価してくださいました。
そうですね、この子は無責任ではありません。
あの騒動のあと、シルティアは自らあの場にいた皆様への謝罪を行ないました。
自分の足で皆様のお家を一軒一軒回って、頭を下げていったのです。
誰に言われることもなく、自分で反省して、判断して。
この子はそれができる子です。だから、私は見捨てられなかった。
「時間がかかるといえば、兄貴こそ復帰が認められるまで時間がかかるだろう」
「第十三騎士団送りですからね。あそこは規律に厳しいと聞き及んでいます」
「ああ。第一騎士団など問題にならない苛烈な部署だ。存分に揉まれるぞ」
第十三騎士団は辺境防衛を任務とする騎士団で、国の端に駐屯しています。
そこは魔物の大量発生地帯で、湧き続ける魔物の間引きを行なっているのです。
団員はいずれも一騎当千のつわもので、ついた異名が『英雄のねぐら』。
命を対価に力と名と誇りを得る場所、とも呼ばれています。
どの騎士団とも違う、何もかもが異色の騎士団。それが第十三騎士団なのです。
「あそこは能力と、気質と、何より国への忠誠心が試される場所だ。当然だが、全騎士団中最も殉職率が高い。父上は一言『生き延びよ』と言って、兄貴をあそこに送った。王になるのであればそれくらいはして見せろということだろうがな……」
ラングリフ様は、どこか複雑そうでした。
サミュエル殿下の行ないに憤る一方で、その身を案じてもおられるのでしょう。
「ですが、殿下はすでに貴族からの支持を半ば失っておられますわ。それを取り戻すための第一歩としては、第十三騎士団送りはちょうどよいかと存じます」
オリヴィエ様の言葉に、ラングリフ様は複雑そうにしたままうなずかれました。
第十三騎士団は、国内でも特に尊敬を集める存在です。
そこに在籍した経歴は、殿下の汚名を雪ぐのに十分な効果を持つはずです。
「大丈夫よ」
と、シルティア。
「サミュエルは頑張れる人よ。ちょっと調子に乗りやすいけど、自分がしなきゃいけないことはちゃんとやり抜けるわ。それがサミュエルだもの」
妹のその言葉は、強い確信を帯びたものでした。
彼女がそう言うのであれば、きっとそれはその通りなのでしょう。
「それよりも帰ってきてからの方が大変だぞ、兄貴は。尋常ではない借金を背負ったからな。父上も兄貴にしっかり首輪をつけたかったのだろうが……」
見舞金は殿下の借金扱いとなりましたので、これも罰の一環ですね。
陛下は、やるとなればそうした決断を即時にできる方でもあるのです。
「これで、俺を担ぎ上げようとする連中がいなくなれば、最高なんだが……」
「それもいずれは落ち着きますよ、ラングリフ様」
騒動以降、にわかにそういった方々が出始めているのは確かです。
サミュエル殿下に即位されると都合の悪い方も、国内には多少存在しています。
そうした方々には、ラングリフ様が即位される方が望ましいのでしょう。
けれど、勢力としては微々たるものでしかありません。
サミュエル殿下が復帰されれば、それらの声も自然と消えてゆくはずです。
ラングリフ様の継承権は、陛下に再度返上されましたし。
お父様とお母様は、王都を追われました。
今回、殿下とシルティアの暴走を招いた責任を取らされた形です。
デュッセル家の家督と爵位は、私の叔父に当たる方に継承されました。
そして二人は全てを奪われ、どこともしれない僻地に押し込められたのです。
事実上の流刑です。
「何一つ、自由にならないだろうな」
ラングリフ様が、そのようにおっしゃられました。
「これから先、あの二人に待っているのは『みじめな余生』だ。言うことを聞いてくれる者は一人もおらず、貧民と変わらない生活を強いられ、逃げたところで周りには何もないし、頼れる者も誰もいない。できることもない、悲惨な末路だよ」
「……こればかりは、自業自得ですね」
私は呟き、シルティアは無言のまま、共に顔を俯かせました。
あのような恥ずべき人達でも、私達の親ではあったのですよね……。
「皆様、そろそろお時間でございます」
庭園にマリセアさんがやってきて、そう教えてくれました。
気がつけば、そろそろ夕刻。空の色も少しずつ変わり始めています。
「もうそんな時刻ですのね。楽しいときはあっという間だわ」
「そう言って、どうせ明日も来るのだろう?」
名残を惜しむオリヴィエ様ですが、ラングリフ様に問われて無言でニッコリ。
この人、やっぱりよい性格をしていらっしゃいますね。
「それでは帰りましょうかしら。ね、シルティア様」
「ぅぅぅぅ、夜のお稽古の時間が来てしまうんだわ……」
「がんばってらっしゃい、シルティア。お姉ちゃんは応援してるからね」
「お姉ちゃ~ん……」
「さ、行きますわよ。立派なレディになりましょうね、シルティア様」
「あうぅぅぅぅぅぅ~、頑張るぅ~……」
オリヴィエ様に引きずられるようにして、シルティアは帰っていきました。
やるとなれば、何事も学ぶのは早い妹です。あまり心配はしていません。
「やっと帰ったか……」
そう零すラングリフ様の声は、いつになくお疲れのようでした。
1
お気に入りに追加
1,471
あなたにおすすめの小説
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
踏み台令嬢はへこたれない
IchikoMiyagi
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
いつの間にかの王太子妃候補
しろねこ。
恋愛
婚約者のいる王太子に恋をしてしまった。
遠くから見つめるだけ――それだけで良かったのに。
王太子の従者から渡されたのは、彼とのやり取りを行うための通信石。
「エリック様があなたとの意見交換をしたいそうです。誤解なさらずに、これは成績上位者だけと渡されるものです。ですがこの事は内密に……」
話す内容は他国の情勢や文化についてなど勉強についてだ。
話せるだけで十分幸せだった。
それなのに、いつの間にか王太子妃候補に上がってる。
あれ?
わたくしが王太子妃候補?
婚約者は?
こちらで書かれているキャラは他作品でも出ています(*´ω`*)
アナザーワールド的に見てもらえれば嬉しいです。
短編です、ハピエンです(強調)
小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿してます。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ヒロインは辞退したいと思います。
三谷朱花
恋愛
リヴィアはソニエール男爵の庶子だった。15歳からファルギエール学園に入学し、第二王子のマクシム様との交流が始まり、そして、マクシム様の婚約者であるアンリエット様からいじめを受けるようになった……。
「あれ?アンリエット様の言ってることってまともじゃない?あれ?……どうして私、『ファルギエール学園の恋と魔法の花』のヒロインに転生してるんだっけ?」
前世の記憶を取り戻したリヴィアが、脱ヒロインを目指して四苦八苦する物語。
※アルファポリスのみの公開です。

仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──

タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる