泡沫の夢物語。-男と女の物語。短編集-

久遠 れんり

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最悪の人生、その時に -新しい年、新しい自分、変わる切っ掛けは…… 一つの出逢い- 短編用

第8話 思わぬ繋がり

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 結局、文美は帰りの車に乗っていた。

 旅館の女将さんからなぜか赤飯を貰ったり、その時に文美は何かを耳打ちされて、それ以降、思い出しては気持ち悪い笑い声をだしている。
「初めてで中へ、それもアルカリ性の子宝の湯。認知はしてくださいね」
 嬉しそうに、そんな事をほざく……

 照れながら、はにかむ横顔が妙にかわいく見える。
 長く一人で暮らしでいたのに、こいつと体の関係になったせいで、人恋しさが暴走しているのか?
 結局今朝までに、三回も 結局、文美は帰りの車、助手席に乗っていた。

 旅館の女将さんからなぜか赤飯を貰ったり、その時に文美は何かを耳打ちされて、それ以降、思い出しては気持ち悪い笑い声をだしている。
「初めてで中へ、それもアルカリ性の子宝の湯。認知はしてくださいね」
 嬉しそうに、そんな事をほざく……

 照れながら、はにかむ横顔が妙にかわいく見える。
 長く一人で暮らしでいたのに、こいつと体の関係になったせいで、人恋しさが暴走しているのか?
 結局今朝までに、三回もしてしまったし。
 
「こいつは…… 人を襲っておいて、言うことがそれかよ」
 牽制して、茶を濁しておこう。
 本当にできていたら、結婚も良いかもな、憧れはある。
 ほとんど…… あの時から諦めていた幸せ。

 『奴隷扱いでも何でも良いです。家族にも見捨てられて行く所がないんです』
 あの言葉は本当なんだろう。
 悲惨な運命を背負った者同士、傷のなめ合いだが、裏切ることはないだろう。

「いやぁ、こう言う縁もありじゃないですか? 昔はお見合いとかしていましたし」
「素行調査で…… いや、お互い様か……」

 いまは、笑顔でこんなことを言っているが、昨夜…… 事後だが、襲われたのも含めて、一緒に暮らすなど嫌だと言った。

 人と住むなんて、そもそも信用が出来ない。
 だが、彼女の真剣さ、そしてあの言葉。
 まあ、色々が後の祭りだが。
 
 浴室で、土下座しながら、彼女は頼み込んできた。
 何なら、同居するだけで、気が向いたときだけ体を使って良いと、泣きながら……

 俺に、金がある事は、彼女はすでに知ってしまった。
 ある程度内縁とか、結婚とか決まった後に、看護師だし知識はあるだろう。法医が検出できない、毒を盛られたり……
 実際なら、その辺りに生えている有毒植物を調理をして喰わせた方が簡単だが、冬先はそんな事など思いも寄らない。

 いや、待て待て、彼女は騙されて返済用の一千万が欲しかっただけ。
 それが終われば、もう俺に金を返すだけで良いんだ。
 生まれついての守銭奴とかじゃない。はず……

 頭の中でいままでの事とか、ぐるぐると考えながら言い訳をする。

 だけど、不安とは裏腹に、彼女は献身的で明るく、かわいい。
 パーキングでのお使いも、きちんと帰ってきたし、買い物の釣り銭まできっちりと返ってきた。

 まだ金は少しあるそうだが、旅館を出た後死ぬつもりだったため、あまり多くは残っていなかった。
「これまで出来なかった贅沢をしました」
 そう言って笑っていた。
 そんな贅沢の内容も、気になっていたカフェでランチをしたとか、そんなレベルだ。
 どこまでも、小市民。
 モスに行くのが贅沢です。そんな気がする。
 新幹線で、自由席がなかったと悲しんでいたし。

 ―― 途中思わぬ寄り道をしたが、無事に家へと到着。
「まあ、散らかっているが、気にせず入ってくれ」
「立派なお家ですね」
 そう言ってキョロキョロ、建具のちょっとした段差に積もっている埃が気になるようだ。

「そうか? 普通だろ」
 建て売りではなく注文なので、間取りは変わっているが二階建ての普通。
 おかしな造りは、一階と二階の間に、収納用のロフトがあるくらい。
 何かよく知らないが、そう言うのが流行った時期があったそうだ。

 彼女は、身の回りの荷物は最低限にして、捨てられない物は駅のロッカーに入れていた。
 期限が来たら、発見されて探されるとか考えていたようで、中に遺書が入っていた。

「あー…… こんなものがあった」
 彼女が発見をしたのは、詐欺師の写真。
 写真が嫌いだからと、普通には撮らせてもらえなかったのだが、プリントシール機のシートが見つかった。

「お付き合いが始まった頃に、撮ったんですよね。ゲームセンターの中で……」
 彼女が手に持ったシート。
 彼女はクレーンゲームで取ったのか、えらく丸い、ねこのぬいぐるみを抱えている。
 その横に、ちょっと引きつった顔をする、彼女の肩に、手を回したにやけ顔の男……

「―― こいつが相手?」
「うん。どこにでも居そうでしょ。特徴が無いから説明をするのに困っちゃった」
 俺はこいつを知っている。
 彼女が暮らしていたのは、ここから五十キロほど離れた隣町。
 そんな所にまで出かけて、悪さをしていたようだ。

 スマホの中を。
「ちっ、古い方だ」
 この前買い換えたときに、危なく下取りに出す所だった。
 古すぎて安かったのがラッキーだ。
「ああっ、充電が、ケーブル」

 一応、充電を始めだして落ち着いた。
「おい。警察には被害届を、出してあるんだろうな?」
「うん、でも、この写真の事も忘れていたし、名前も住所もでたらめで……」
 そう言って、自信なさげにもじもじ。

「俺はこいつを知っている。立野 獰意たちの どういだ。俺をはめた奴だよ」
「えっそれじゃあ、捕まえられるの?」
 驚く彼女。俺だって驚いたさ。

「ああ多分な」
 少し意識的に、格好を付けた感じで笑ってみる。

「やったあぁ」
 彼女が喜び飛んでくる。

「どわっ」
 いきなり抱きつかれて、転んだが、埃がバフッと舞い上がる。

「うげっ、お掃除していい? これ、ハウスダストで肺疾患になるよ」
 そうカビなど種類によっては、体内で繁殖をする。肺真菌症とかね。

「悪い」
 それから二人で、新年早々の大掃除をやった。

 綺麗になった風呂に、なぜか二人で入る。
 浴室は何のこだわりか、大きく、ジャグジーまで付いている。

「お風呂広いと良いわね。うーん、此処だ。んー。はうっんんっ」
 なんだか当然の様に、彼女は俺の膝の中へ入ってくると、ものを刺激しといて、それに座り込む。

「はい、お胸」
 そうして俺の手を自分の胸に導く。
「うん? おっぱい好きでしょ」
「そりゃ好きだけどさ」
 背後から、もぎゅもぎゅともみしだく。
 
「これ気持ちが良いけど、顔が見られないと淋しい」
 とか何とか……
「じゃあ、こっち向けよ」
 彼女は器用に回転をする。

「やっぱりこれが良い、はいチューしよ」
 そんな感じでリードされる。
 色々と知識はあるらしい。
 『ちょっとまだ、抵抗があるけど、色々としてあげる』
 そんな事を言っていた。
「こいつは…… 人を襲っておいて、言うことがそれかよ」
 牽制して、茶を濁しておこう。
 本当にできていたら、結婚も良いかもな、憧れはある。
 ほとんど…… あの時から諦めていた幸せ。

 『奴隷扱いでも何でも良いです。家族にも見捨てられて行く所がないんです』
 あの言葉は本当なんだろう。
 悲惨な運命を背負った者同士、傷のなめ合いだが、裏切ることはないだろう。

「いやぁ、こう言う縁もありじゃないですか? 昔はお見合いとかしていましたし」
「素行調査で…… いや、お互い様か……」

 いまは、笑顔でこんなことを言っているが、昨夜…… 事後だが、襲われたのも含めて、一緒に暮らすなど嫌だと言った。

 人と住むなんて、そもそも信用が出来ない。
 だが、彼女の真剣さ、そしてあの言葉。
 まあ、色々が後の祭りだが。
 
 浴室で、土下座しながら、彼女は頼み込んできた。
 何なら、同居するだけで、気が向いたときだけ体を使って良いと、泣きながら……

 俺に、金がある事は、彼女はすでに知ってしまった。
 ある程度内縁とか、結婚とか決まった後に、看護師だし知識はあるだろう。法医が検出できない、毒を盛られたり……
 実際なら、その辺りに生えている有毒植物を調理をして喰わせた方が簡単だが、冬先はそんな事など思いも寄らない。

 いや、待て待て、彼女は騙されて返済用の一千万が欲しかっただけ。
 それが終われば、もう俺に金を返すだけで良いんだ。
 生まれついての守銭奴とかじゃない。はず……

 頭の中でいままでの事とか、ぐるぐると考えながら言い訳をする。

 だけど、不安とは裏腹に、彼女は献身的で明るく、かわいい。
 パーキングでのお使いも、きちんと帰ってきたし、買い物の釣り銭まできっちりと返ってきた。

 まだ金は少しあるそうだが、旅館を出た後死ぬつもりだったため、あまり多くは残っていなかった。
「これまで出来なかった贅沢をしました」
 そう言って笑っていた。
 そんな贅沢の内容も、気になっていたカフェでランチをしたとか、そんなレベルだ。
 どこまでも、小市民。
 モスに行くのが贅沢です。そんな気がする。
 新幹線で、自由席がなかったと悲しんでいたし。

 ―― 途中思わぬ寄り道をしたが、無事に家へと到着。
「まあ、散らかっているが、気にせず入ってくれ」
「立派なお家ですね」
 そう言ってキョロキョロ、建具のちょっとした段差に積もっている埃が気になるようだ。

「そうか? 普通だろ」
 建て売りではなく注文なので、間取りは変わっているが二階建ての普通。
 おかしな造りは、一階と二階の間に、収納用のロフトがあるくらい。
 何かよく知らないが、そう言うのが流行った時期があったそうだ。

 彼女は、身の回りの荷物は最低限にして、捨てられない物は駅のロッカーに入れていた。
 期限が来たら、発見されて探されるとか考えていたようで、中に遺書が入っていた。

「あー…… こんなものがあった」
 彼女が発見をしたのは、詐欺師の写真。
 写真が嫌いだからと、普通には撮らせてもらえなかったのだが、プリントシール機のシートが見つかった。

「お付き合いが始まった頃に、撮ったんですよね。ゲームセンターの中で……」
 彼女が手に持ったシート。
 彼女はクレーンゲームで取ったのか、えらく丸い、ねこのぬいぐるみを抱えている。
 その横に、ちょっと引きつった顔をする、彼女の肩に、手を回したにやけ顔の男……

「―― こいつが相手?」
「うん。どこにでも居そうでしょ。特徴が無いから説明をするのに困っちゃった」
 俺はこいつを知っている。
 彼女が暮らしていたのは、ここから五十キロほど離れた隣町。
 そんな所にまで出かけて、悪さをしていたようだ。

 スマホの中を。
「ちっ、古い方だ」
 この前買い換えたときに、危なく下取りに出す所だった。
 古すぎて安かったのがラッキーだ。
「ああっ、充電が、ケーブル」

 一応、充電を始めだして落ち着いた。
「おい。警察には被害届を、出してあるんだろうな?」
「うん、でも、この写真の事も忘れていたし、名前も住所もでたらめで……」
 そう言って、自信なさげにもじもじ。

「俺はこいつを知っている。立野 獰意たちの どういだ。俺をはめた奴だよ」
「えっそれじゃあ、捕まえられるの?」
 驚く彼女。俺だって驚いたさ。

「ああ多分な」
 少し意識的に、格好を付けた感じで笑ってみる。

「やったあぁ」
 彼女が喜び飛んでくる。

「どわっ」
 いきなり抱きつかれて、転んだが、埃がバフッと舞い上がる。

「うげっ、お掃除していい? これ、ハウスダストで肺疾患になるよ」
 そうカビなど種類によっては、体内で繁殖をする。肺真菌症とかね。

「悪い」
 それから、二人で新年早々の大掃除をやった。

 綺麗になった風呂に、なぜか二人で入る。
 浴室は何のこだわりか、大きく、ジャグジーまで付いている。

「お風呂広いと良いわね。うーん、此処だ。んー。はうっんんっ」
 なんだか当然の様に、彼女は俺の膝の中へ入ってくると、ものを刺激しといて、それに座り込む。

「はい、お胸」
 そうして俺の手を自分の胸に導く。
「うん? おっぱい好きでしょ」
「そりゃ好きだけどさ」
 背後から、もぎゅもぎゅともみしだく。
 
「これ気持ちが良いけど、顔が見られないと淋しい」
 とか何とか……
「じゃあ、こっち向けよ」
 彼女は器用に回転をする。

「やっぱりこれが良い、はいチューしよ」
 そんな感じでリードされる。
 色々と知識はあるらしい。
 『ちょっとまだ、抵抗があるけど、色々としてあげる』
 そんな事を言っていた。
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