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第四章 世界は戦乱へ
第23話 移住者達と新たなる星。
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星が駄目になり、移住をしようと言い始めてから、十数年。
やっと見つかったようだが、土着の生物がいる。
そこで、いきなり政府からの発表が止まる。
だが、再び計画は止まっておらず。進み始める。
ふいに案内があり、集められた会場。そこで、思いもしない事実を告げられる。
「おめでとうございます。あなた方は、厳正なる抽選の結果、第一次移民船の搭乗審査に合格いたしました」
壇上の、司会者が告げると、歓声が沸き起こる。
ピッと手が上がる。すると歓声が静まる。
彼女は、一息水を飲み。静かにそれをおくと、語り始める。
「行く前に、覚えていただく事実があります。マザーが管理する探査船が、その星を発見時。いきなり攻撃を開始して、現地人の住まう主要都市を破壊いたしました。被害は数十億人となっています」
惑星ファジェーエヴァの住人と、同程度の人をいきなり殺した?
「おい、それは……」
どこかで声が上がるが、それにかぶせて発表は続く。
「そして、当然ですが、その星は今現在、混乱をしております…… ですが。―― その星で、我らは発見をいたしました」
もう一度、言葉を切り、水を一口。
「過去、この星に現れ、危機を救い。指標を示してくれた勇者…… 光希様を」
それを聞いて、感嘆の声とざわめきが広がる。
「事象を超えた転移のために、お年は召していらっしゃいますが、現在でもご存命でした。―― 我らは再び、光希様のご指導の下、融和的に彼らの中に混ざっていくという選択をいたしました。―― そうです。それがあなたたちです。争う事なく仲間として移住を行ってください。これは光希様の望みでもあります。下手に対立をすると、彼らは…… 死に絶えるまで。そう、最後の一兵まで彼らは戦うそうです。行動に責任を持って、我々のこれからのために、行動をよろしくお願いいたします」
そう言って、地球へ送られてきた者達。
生活に慣れると、少しずつ町へと出歩くようになった。
「随分、田舎だよな」
「しっ。都会はマザーが……」
「そうだった。失言だ」
回りを伺うが、誰も聞いていないようだった。
「だが、町並みは中世の様じゃないか」
「そうだな、木と石で組んである。道は、砕石を何かで固めているようだな」
町中は、電気社会で魔導具が無い。
その辺りも懐かしい。
そう言ってゆったりと歩く二人の横を、時速百キロほどで男女が走っていく。
「馬鹿。エッチ。町中で触るなんて。息吹こらぁ」
そんな事を叫びながら……
「さすが、光希様の住まう星。同じように見えるが、普通じゃないようだ」
「そう言えば、説明の時。最後の一兵になろうとも、諦めないとか言っていたな」
「ああ。気を付けよう」
その事は、ニュータウンで共有される事になる。
「あのニュータウン。随分近代的ですな」
「話を聞くと、ドラゴンとかが来たときには、あの形が良いんだそうだ」
「ドラゴン? そんなモノが?」
町長と副町長の目が丸くなる。
「ダンジョンにはいたからな。その内出てくるかもしれんな。町も作り替えるか? あの家、耐震と耐水が完璧らしいぞ。洪水時には浮くそうだ」
「浮く? それはそれは。予算もありますし、善処する方向で、考えておきましょう」
そうこの辺りは、標高が六百メートルほどある。
よっぽどでなければ、水没をしない。
「それに、宅地の建ぺい率も。ゆとりが必要なようですし」
「それはそうだが、やるならピラミッド型に積めるらしい」
「そうなんですか?」
「ああ、生活をするのに面倒だから、基本が平屋になっている様だが、土地はなんなら造れば良いしな」
そう言われて、あのニュータウンの造成速度を考える。
思い返せば、わずか、三日ほどで基本は終わっていた。
「そうですな。少し前向きに考えましょう。地権者との話も必要ですし」
それを聞いて副町長も頷く。
「それで、移住者に対する、職業の斡旋については、どうなるのでしょうか?」
それを聞くと、光希はにやっと笑う。
「うちの家族に投げてある。基本は錬金術と植物プラントでお仕事だ。両方とも売り上げがすごい。来年の税収はすごいぞ」
そう言われて、ざっと計算をするが、今ものすごい勢いで設置されている魔導具分はお試しだ。だがまあ、野菜や穀物はすごい勢いで他県に出ている。
主要部分だけ道路は修繕をした。高速についてはすぐに必要が無くなるし後回しだ。
そして、モンスターの駆除依頼に対する報酬。
ざっと計算するだけでも、今までの数十年分はありそうだ。
そして、県外向けのトランスファーチューブは、今から設置。
直線で結ぶため、ほぼ四国の中央にあるこの町を起点に、四国の主要都市なら二百キロはないだろう。
チューブ埋設は、魔導機械により無人で掘削とパイプ設置が出来る。
そんな計算は、すでに入力された情報によりセットされ、路線予定は出来ているらしい。地球の丸みにより、見通しは直線で四キロに足りないくらい。概算で五キロほどで、二メートルくらい下がるとか?
「それは、ありがたい」
その時、町長は判っていなかった。
輸送用の車両やヘリの改造。
ターボシャフトエンジンのヘリは、普通のモーターでは代替できない。
そのため、組み込んだ魔導具により、強力な風魔法でファンを回す。
これは飛行機も一緒。
飛行機は、氷晶防止に火魔法も混ぜてある。
最近、その手の依頼が非常に多い。
ちなみに、工作船により、小型の宇宙船も組み上げて、運転手付きでレンタルしている。
徐々に、付き合いがあった地方へ、復旧の手が伸びて行っているようだ。
そう、家族会議の決定において。
やっと見つかったようだが、土着の生物がいる。
そこで、いきなり政府からの発表が止まる。
だが、再び計画は止まっておらず。進み始める。
ふいに案内があり、集められた会場。そこで、思いもしない事実を告げられる。
「おめでとうございます。あなた方は、厳正なる抽選の結果、第一次移民船の搭乗審査に合格いたしました」
壇上の、司会者が告げると、歓声が沸き起こる。
ピッと手が上がる。すると歓声が静まる。
彼女は、一息水を飲み。静かにそれをおくと、語り始める。
「行く前に、覚えていただく事実があります。マザーが管理する探査船が、その星を発見時。いきなり攻撃を開始して、現地人の住まう主要都市を破壊いたしました。被害は数十億人となっています」
惑星ファジェーエヴァの住人と、同程度の人をいきなり殺した?
「おい、それは……」
どこかで声が上がるが、それにかぶせて発表は続く。
「そして、当然ですが、その星は今現在、混乱をしております…… ですが。―― その星で、我らは発見をいたしました」
もう一度、言葉を切り、水を一口。
「過去、この星に現れ、危機を救い。指標を示してくれた勇者…… 光希様を」
それを聞いて、感嘆の声とざわめきが広がる。
「事象を超えた転移のために、お年は召していらっしゃいますが、現在でもご存命でした。―― 我らは再び、光希様のご指導の下、融和的に彼らの中に混ざっていくという選択をいたしました。―― そうです。それがあなたたちです。争う事なく仲間として移住を行ってください。これは光希様の望みでもあります。下手に対立をすると、彼らは…… 死に絶えるまで。そう、最後の一兵まで彼らは戦うそうです。行動に責任を持って、我々のこれからのために、行動をよろしくお願いいたします」
そう言って、地球へ送られてきた者達。
生活に慣れると、少しずつ町へと出歩くようになった。
「随分、田舎だよな」
「しっ。都会はマザーが……」
「そうだった。失言だ」
回りを伺うが、誰も聞いていないようだった。
「だが、町並みは中世の様じゃないか」
「そうだな、木と石で組んである。道は、砕石を何かで固めているようだな」
町中は、電気社会で魔導具が無い。
その辺りも懐かしい。
そう言ってゆったりと歩く二人の横を、時速百キロほどで男女が走っていく。
「馬鹿。エッチ。町中で触るなんて。息吹こらぁ」
そんな事を叫びながら……
「さすが、光希様の住まう星。同じように見えるが、普通じゃないようだ」
「そう言えば、説明の時。最後の一兵になろうとも、諦めないとか言っていたな」
「ああ。気を付けよう」
その事は、ニュータウンで共有される事になる。
「あのニュータウン。随分近代的ですな」
「話を聞くと、ドラゴンとかが来たときには、あの形が良いんだそうだ」
「ドラゴン? そんなモノが?」
町長と副町長の目が丸くなる。
「ダンジョンにはいたからな。その内出てくるかもしれんな。町も作り替えるか? あの家、耐震と耐水が完璧らしいぞ。洪水時には浮くそうだ」
「浮く? それはそれは。予算もありますし、善処する方向で、考えておきましょう」
そうこの辺りは、標高が六百メートルほどある。
よっぽどでなければ、水没をしない。
「それに、宅地の建ぺい率も。ゆとりが必要なようですし」
「それはそうだが、やるならピラミッド型に積めるらしい」
「そうなんですか?」
「ああ、生活をするのに面倒だから、基本が平屋になっている様だが、土地はなんなら造れば良いしな」
そう言われて、あのニュータウンの造成速度を考える。
思い返せば、わずか、三日ほどで基本は終わっていた。
「そうですな。少し前向きに考えましょう。地権者との話も必要ですし」
それを聞いて副町長も頷く。
「それで、移住者に対する、職業の斡旋については、どうなるのでしょうか?」
それを聞くと、光希はにやっと笑う。
「うちの家族に投げてある。基本は錬金術と植物プラントでお仕事だ。両方とも売り上げがすごい。来年の税収はすごいぞ」
そう言われて、ざっと計算をするが、今ものすごい勢いで設置されている魔導具分はお試しだ。だがまあ、野菜や穀物はすごい勢いで他県に出ている。
主要部分だけ道路は修繕をした。高速についてはすぐに必要が無くなるし後回しだ。
そして、モンスターの駆除依頼に対する報酬。
ざっと計算するだけでも、今までの数十年分はありそうだ。
そして、県外向けのトランスファーチューブは、今から設置。
直線で結ぶため、ほぼ四国の中央にあるこの町を起点に、四国の主要都市なら二百キロはないだろう。
チューブ埋設は、魔導機械により無人で掘削とパイプ設置が出来る。
そんな計算は、すでに入力された情報によりセットされ、路線予定は出来ているらしい。地球の丸みにより、見通しは直線で四キロに足りないくらい。概算で五キロほどで、二メートルくらい下がるとか?
「それは、ありがたい」
その時、町長は判っていなかった。
輸送用の車両やヘリの改造。
ターボシャフトエンジンのヘリは、普通のモーターでは代替できない。
そのため、組み込んだ魔導具により、強力な風魔法でファンを回す。
これは飛行機も一緒。
飛行機は、氷晶防止に火魔法も混ぜてある。
最近、その手の依頼が非常に多い。
ちなみに、工作船により、小型の宇宙船も組み上げて、運転手付きでレンタルしている。
徐々に、付き合いがあった地方へ、復旧の手が伸びて行っているようだ。
そう、家族会議の決定において。
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