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第二章 チーム戦?

第22話 難しいお年頃

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 そしてくみは、朝方。窓から帰って行く。
 きゃほーい状態で。

 そして俺は寝る。

 すると、ゆさゆさと起こされる。
 誰とは言わない、花蓮が人の上にまたがって、揺すっている。
「起きた? おはよう。立ってたから使っているよ」
「親でも使えって、あれか?」
「んんっ。そう。あっ。はあ~。……やっぱり起きると違うね。さあ、名残惜しいけれど、家へ行こう。ご飯作って」
「ちょっと、着替えるから待って」

 今日は、母さんも仕事なのか、誰もいない家を後にする。
 うん? 花蓮はどうやって入った? まあ良いか。

「お邪魔します」
 そう言って、花蓮の家。玄関を入ると、妹さん。
 杏果ちゃんの冷たい目で、お出迎えされる。

 杏果の心の内。
 まったく。どうしてあんな男。
 お姉ちゃんなら、もっとかっこいい男の子から、幾度も告白されていたはずなのに。
 図々しく、家へ上がり込んでくるし。
 あんな人が作るご飯なんて、気持ちが悪い。


「さて、何を作る?」
「練習がきつかったから、軽い物がいい」
「軽いもの? ねえ。あまり、そんなものばかり食べていると、夏バテをするぞ」
「そうだけど」

「そうだ」
 そう言って、鍋に水を張り、ベーコンやタマネギにんじんを刻み。
 レンジをかける。

 ざっと炒めて、その間にジャガイモも、さいの目切りにしてレンジにかける。
 コンソメを、鍋に入れて、炒めた具材を、放り込み。煮立てる。
 ホールトマトを、半分入れて、塩胡椒で味を調える。
 あっ。入れ忘れた。ジャガイモとオリーブオイルも入れる。

 パセリを散らし、花蓮に渡す。
「ゆっくり食っといて。トマトはカルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富だし、リコピンも抗酸化作用が強く。夏バテに効くらしい」

 じゃあ、ホールトマトの残りを使って、それにさっきの野菜。
 合い挽きのミンチを炒め、その中に、野菜やホールトマトとカレールーを入れて簡単キーマカレーを作る。

 ピーラーでキャベツを千切りにして、さっきレンジで作った鶏胸肉の蒸し鶏をむしって、サラダにする。
 夏向けに、お酢の代わりにレモン果汁を使う。
 オリーブオイル塩胡椒。好みによって、うまみ調味料を一振り。

「できた。こんなものかな」
 レンジを使えば、煮込みの短縮や、台所の熱さが控えられる。
 メニュー的には花蓮の言った、軽い物の真逆だが。

 スープから飲むことで。トマトの酸味などで、食欲も出るだろう。

「うわ。すご。本当に何者? 杏果ぁ。ご飯で来たよ。おいで」
 花蓮が呼んでも、返事がない。
「あれ、おかしいなあ。ちょっと見てくる」

 杏果の部屋の前に行き。声をかけるが、返事がない。
 花蓮は部屋に入る。
「どうしたの? 先輩、ご飯作ってくれたよ」
「あんな人が、作ったご飯なんか。気持ち悪い」
 布団のこんもりとした山の中から、声が聞こえる。
「えーそう。じゃあ要らないのね? 凄く美味しいから、食べちゃうよ」
 エアコンをガンガンにかけ、布団に潜っている杏果にそう言うと、花蓮は部屋を出て行く。

「ごめんなさい。要らないって」
「体調悪いの? 夏バテかな」
「見た目が重いからな。冷やし中華とかの方が良かったかな?」
「冷やし中華は駄目。殺人に発展するから」
「何だそれ」

「知らないの?たがみ○しひさ先生が『DESIRE』と言う作品で書いているのよ」
「ああ、あれか。マニアックな漫画の話を、ありがとう」
「あれは、食べられないから、起こった話だろ。作っていない方がまずくないか?」
「じゃあ明日は、冷やし中華ね」
「ああ分かった」

 一応、彼女の分は、冷めてからラップをして冷蔵庫へ。

 一応、ここに来る目的。お勉強を始めるが、すぐに花蓮はごそごそし始める。
「何をしているんだ?」
「えっ。家の中だから、スカートに替えているの」
「ふーん。でっ。どうして、パンツを穿かずに俺の前に立つの?」
「知りたい? それはね。おなかが張るとデザートが欲しくなるから」
「あっこらもう。妹さんがいるんだろ」
「ふぇふぇこなにゃいから、いいの。んーはむ」


 誰かが見ていた。
 部屋じゃなく、リビングだもの。

 お姉ちゃん。あんな男のあんなもの。
 何をしているの?

 中学2年生の杏果には、衝撃的な光景。
 大好きなお姉ちゃんが、あんな顔。
 凄く嬉しそうで、見たことのない顔。
 むさぼりつくようなキス。

 そして、自身の下腹部の異常に気がつく。
 あっ。お漏らし、じゃない。
 いやっ。

 そして、部屋に戻ろうとして、階段で転ける。

「今。物音」
「うん。見てたから杏果」
「それ」
「うん。大丈夫よ。私の妹だから。エロいはず」
「何だそりゃ」

 そうして結局、搾り取られ、ヘロヘロになって、夜の闇へ消えていく。


「お姉ちゃんどうして。あんな男の。そんなに良いのかしら?」
 知らず知らずのうちに、自分の手がいたずらを始める。
 自分でするのと、そんなに。
 妹ちゃん。花蓮の言う、エロい杏果の手は止まらず。眠れない夜は更けていく。

 無論。俺も眠ることはできない。
「なあ、3日も続けて。体大丈夫なのか?」
「あっうん。無茶苦茶元気」
「そうか。良かったな」
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