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第二章 チーム戦?

第17話 新たなグループ?

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 そして、円満にデートは終わり。駅前で別れる。
 明智君は、男の責務に置いて、千夏ちゃんを送っていくそうだ。

 うーん。明智さん普通だけど、まあ良いか。
 恋愛の練習。多分ここから、始めれば良いわ。あの人なら、別れた後も、後腐れなくいけそうだし。

 家に入って行く千夏を見送る。
 明智君。さすがに今日はのぞきは諦めたようだ。
 実はかなり熱がある。38度越え、実はふらふら。
 そしてふらふらしながら、帰って行く。


 そして、もう1グループ。
「どうする?」
「駅前だと、また絡まれそうだし。また海でボートを探すかな?」
「何それ?」
「うん? まあ、借金ができて、首の回らない子を、離島に連れて行って。なんていう事をしていたグループとか? それだけでも、無かったようだけど。まあなぜか、コンテナ全損から、一切姿を見なくなったんだよね」

「なまはげね。悪い子、いねがぁって」
「聞いた事がある。秋田だったよね」

 そう言いながら、二つほど横の駅近くにある、公園へやって来た。
 ここは、山に近く。そちら側が、自然公園的な所になっている。
「ここって、アスレチックもあったりするのよね」
「いく? ごー」
 そう言って二人が走って行ってしまった。

 薄暗い、公園で一人。
 ひたひたと、足音がすれば、絶叫をして逃げる用意はできている。

 うん? 二人から恐怖が伝わる。
「こっちだな」

 二人の、姿は何処かな? 
「ああ。いたいた。新しいプレイかな?」
 二人は、蜘蛛の巣に張り付いて、ジタバタしている。

「総。ごめんなさい。捕まっちゃった」
「私も。同じく」
「相手は?」
「さっき。催涙のガスを出したら逃げた」
 花蓮もとっさに、攻撃種別を選択できるくらいにはなったのか。
 よしよし。

「そうか。そっちだな。とその前に」
 蜘蛛の糸を食らっていく。
「ひゃー参った。がっちりくっ付いたら取れないわ。剥げるわこれ」
「ほんとそう。こまるわ。あっまだ髪にくっ付いてる。総。取って」

「困るね、人がちょっと目を離した隙に。特殊な薬剤がないと取れないはずなのに」
「うん?ああ。ちょっと待って」

「人が話しているのに、無視をするな」
「えっ。虫だけに?」
「蜘蛛は虫じゃない」
「そうなんだ。ありがとね」

 ちょっとからかいながら、花蓮に話を聞いていた。
「糸って、お尻から出たの?」
「手だと思う。お尻からだといやだわ」
「よし取れた。蜘蛛の糸はタンパク質で、塩化カルシウムとかで溶けるはず。にがりの成分だね」
「豆腐を固める奴」
「そうそう」

 そう言っていると、くみから。いちゃいちゃしない。と突っ込みが入る。

 まあ彼の方も起こったのか、某アメコミヒーローのように攻撃をしてくる。
 でも周りには、すでに塩化カルシウムが、花蓮により散布されている。
 便利だな。

「むう」
 と、くみが唸り。針を飛ばし始めた。
 おおこれは、鬼○郎じゃないか。
 くみもやるな。

「痛て、痛て、痛て」
 命中。本人は分かっていないが、動きがスローモーションになってきている。

「くみ。今の成分は何?」
「多分麻痺」
「よし」
 スタスタと、近付いていき。声をかける。

「ここは、君の餌場かな」
「だったら何だ?」
「一人かな?」
「知らないね」

 やっぱり。背後で集まってきている気配がする。
「花蓮。麻痺散布」
「りょ」
 ぶわっと、何かが広がっていく。

 静謐な風。
 ただし毒。

 周辺に居た者達は、訳の分からないうちに力が抜け跪いていく。

「うーん。完璧だろう」
 そう言って、周りを見に行き。近くに集めてくる。


「見事に男ばかり」
 全員で五人。
 見ると、爪を伸ばしたり針が出たり。

「やっぱり。くみのタイプが多いのかな」
「えーそうなの?なんかやだ」
 腕を組んで怒っているが、花蓮が居るせいか、一生懸命腕を組むのに寄せてあげようとしているのが分かる。
 思わず、頭をなでる。

「えっえっ。どうして」
「いやなんとなく。かわいいよ」
 そう言うと、ぼふっと赤くなる。

「さてと、君達はチームでも組んでいるの?」
「返事はなしか」
「どうしたの?もう良いじゃん。さっさと済まそう」
「でもなあ。あいつが。一美がチームを組んでいただろう」
「そうなの? 一美って朝の娘?」
「言ってなかったか?」
「「うん」」

 二人とも、返事と共ににらまれた。
「あいつ。幼馴染みなんだが。あそこの近くを縄張りにしていて、明智が引っかかってさ。その時に。20人くらいのグループだったんだよ」
「そうなんだ。でも私たち。頑張るから。他は必要ないよ」
 くみが握りこぶしを作り。断言する。
「うん。くみの言うとおり。必要ない」
「分かった。くみも全員に攻撃をして。すんだら終わらすから」

「うん。えいっ」
 全員に、細かい針が飛んでいく。
「じゃあ良いかな」
 その場全員を、一気に食らう。

「総の力って、やっぱりずるだよね」
「そうかなあ。便利ではあるけどね」
 周辺に、影を広げて、気配を拾う。

「終わったな。帰るか」
 くみがいやそうな顔をしているが、連れて帰る。

「人が来なくて、良い雰囲気だったのに」
「外だぞ」
「この際外でも良い」
 必死なくみに、花蓮が笑顔を浮かべる。
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