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第2章 新たな社会の始まり
第28話 今度は紬を改造
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国が変なことを言ってくる前に、皆を鍛える。
そう思って始めた、人体改造強化プラン第2号。
紬を捕まえ、この前で懲りたので着替えを準備させる。
さすがに、紗莉もジーンズだ。
今となっては先週の話だが、あの後、自分の持っていた服はだめだったが、紬の服が着れてその後買い物に行ったようだ。
広瀬のお母さんは、まあまあ紗莉に成長期が来たと喜び、赤飯を炊いていた。
紗莉はすごく微妙な顔をして食べていた。
その時から次の週末の今日。
近くに、湧いている穴を見つけて、シールドで蓋をする。
紬を捕まえ準備をさせて、他のメンバーを探すと紗莉はいたが、翔太はいなかった。
話を聞くと、友人と自分探しの旅に出かけたらしい。
まあ育って着替えが必要かもしれないから、居ない方が平和か。
湧いていたのは、暗渠になった土管なので、少し腰をかがめて進んで行く。
「さあて、俺がシールドで抑えてあるから無事だが、今から開く。準備しろよ」
そう言って中の状態を確認すると。
シールドと、向こうからの圧力。
小鬼の漬物ができている。
下手に攻撃すると境界がはじける。まずいな。
困った俺は、シールドのまま押し込んでいく。
多分向こうから、オーガ君辺りが、早く行けやと言って押しているんだろう。
力ではなく気の操作でシールドを押す。
境界を越えた感触がするから、火炎を回転させてながら放射する。
少しして、シールドにかかっていた圧力が無くなったので顔を突っ込む。
「熱っ」
慌ててシールドを張り直す。
前髪がチリっとなった。隠していた目がはっきり見えるようになってしまった。
ずいぶん燃えたか。
風と冷気を操作して向こう側の温度を下げる。
「どうしたの大丈夫?」
紗莉が背中に張り付き、耳の傍でささやく。
「ああ向こう側にオーガが居てな。それの対応をしていた」
「どんな感じ?」
「まあ、これなら大丈夫だろう」
そう言って、紗莉の方に向くと思いっきり笑われた。
シールドから前に出た部分が、あの一瞬でやけどをして、赤鼻の麻呂が出来上がっていたようだ。
紬もスマホを出して撮るんじゃない。
ひりひりすると思ったら、まさかやけどをしているとは。
強化された体じゃないと、やばいレベルだったのか?
認めたくないものだ、これが若さゆえの過ちか。
速やかに、治療をする。
「治ったか?」
「顔の中心に走っていた、赤い縦線はなくなったけど、眉毛と前髪は生えてこないね」
「けがの治療は、代謝を上げているだけじゃないのか?」
そう思って、髪が伸びるイメージで操作する。
「どう?」
伸びているけれど、伸びたところは金色。
そう言って、紬がまた写真を撮る。
「ほれ」
ほう、根本側が金色だ。
もう少し伸ばして、黒い部分をナイフでそぎ落とす。
「もうこれでいいや」
前髪正面だけ短く金色だが、両側は変に長くなってしまった。
まあいい。
「時間を食った。さあ行こう」
そう言って、奥へと入る。
前髪が金髪なのはアクセントだけど、額を出した和也かっこいい。
紗莉は心の中で絶賛していた。
うーん此処も浅い、10階くらい。
それに、通路も短め。
できてからの期間で、成長をするのか?
よくわからんな。
前方にシールドを展開してひた走る。
ほんの5キロ程度、すぐに到着した。
俺と、紗莉は平気だが、紬は息絶え絶えになっていた。
水筒を渡す。
ごきゅごきゅ飲んで、ぷはぁーと息を吐き汗をぬぐう。
そうだよな水飲んだら汗吹くよな。
そんな姿を横目で見ながら、光の中心を殴る。
ころりんと、落ちてくる光る球。
「おーい。紬お前のだ。取り込め」
「えっ取り込むってどうやって? 食べるの?」
「持てば分かる」
そう言われて、そっと持ち上げる。
球が小さくなるにつれ、やはり、ふらつき倒れそうになる。
背後に回り紬を抱っこする。
横で、なぜか紗莉が指をくわえて見ている。
紬をずらして片方の膝を開ける。
「疲れたのなら座るか?」
一瞬逡巡(しゅんじゅん)したが座って来た。
座った後は俺に背中を預けて、足を延ばし、かかとで地面をとんとんしている。
なんだ、元気じゃないか。
紬は冷や汗を流して、体が痙攣をしている。
すると、体が熱くなり金色の光を纏い始める。
力の流れからすると発動ではなく、単なる放出のようだがすごいな。
紬が球を拾い上げると、どんどん小さくなっていくやがて消えたが、途中からものすごくめまいがし始めて、ふらつく。
すると背後に、お兄ちゃんが来て、支えてくれたのが分かった。
力を抜き体を預ける。
その後、体の感覚が、末端から消失していく。
いや、ナニコレ怖い。
必死で何とかしようとするが、体は自分の意識を無視して動く気配はない。
やがて、いろいろな知識が頭へと入って来る。
同時に下腹部。子宮の辺りに暖かいものが集まって来る。
やがてそれが一杯になると、頭の方に向けて上がって来る。
途中、流れが滞る感じはするが、圧力の強まった流れは、詰まりのもとを破壊する。
やがて、頭のてっぺんから今度は下へと流れ始めて、その流れに沿って感覚が復活をして来る。
かなりの痛みを伴って。
体の細胞が作り変えられるような感覚。
体が熱い。
でもそれと同時に、力がみなぎって来る。
やがて、手足にも力が戻り、意識通りに動かすことができる。
「うん。大丈夫」
そう言って、紬は立ち上がるが「あっ」穿いていたジーンズの、ボタンとファスナーがはじける。
「うわぁー。すごい。お尻はきついのに足には余裕ができた。それに胸も育った」
紬はその場でくるくる回るが、
「先に服を着替えろ。色々な物がはみ出しているぞ」
俺に言われて、気が付いたようだ。
デニムのシャツも上半分は、ボタンが飛んでいる。
「はーい」
そう言って着替え始める。
「せっかく少し追いついたのに」
そんな声が、すぐ横から聞こえる。
そう思って始めた、人体改造強化プラン第2号。
紬を捕まえ、この前で懲りたので着替えを準備させる。
さすがに、紗莉もジーンズだ。
今となっては先週の話だが、あの後、自分の持っていた服はだめだったが、紬の服が着れてその後買い物に行ったようだ。
広瀬のお母さんは、まあまあ紗莉に成長期が来たと喜び、赤飯を炊いていた。
紗莉はすごく微妙な顔をして食べていた。
その時から次の週末の今日。
近くに、湧いている穴を見つけて、シールドで蓋をする。
紬を捕まえ準備をさせて、他のメンバーを探すと紗莉はいたが、翔太はいなかった。
話を聞くと、友人と自分探しの旅に出かけたらしい。
まあ育って着替えが必要かもしれないから、居ない方が平和か。
湧いていたのは、暗渠になった土管なので、少し腰をかがめて進んで行く。
「さあて、俺がシールドで抑えてあるから無事だが、今から開く。準備しろよ」
そう言って中の状態を確認すると。
シールドと、向こうからの圧力。
小鬼の漬物ができている。
下手に攻撃すると境界がはじける。まずいな。
困った俺は、シールドのまま押し込んでいく。
多分向こうから、オーガ君辺りが、早く行けやと言って押しているんだろう。
力ではなく気の操作でシールドを押す。
境界を越えた感触がするから、火炎を回転させてながら放射する。
少しして、シールドにかかっていた圧力が無くなったので顔を突っ込む。
「熱っ」
慌ててシールドを張り直す。
前髪がチリっとなった。隠していた目がはっきり見えるようになってしまった。
ずいぶん燃えたか。
風と冷気を操作して向こう側の温度を下げる。
「どうしたの大丈夫?」
紗莉が背中に張り付き、耳の傍でささやく。
「ああ向こう側にオーガが居てな。それの対応をしていた」
「どんな感じ?」
「まあ、これなら大丈夫だろう」
そう言って、紗莉の方に向くと思いっきり笑われた。
シールドから前に出た部分が、あの一瞬でやけどをして、赤鼻の麻呂が出来上がっていたようだ。
紬もスマホを出して撮るんじゃない。
ひりひりすると思ったら、まさかやけどをしているとは。
強化された体じゃないと、やばいレベルだったのか?
認めたくないものだ、これが若さゆえの過ちか。
速やかに、治療をする。
「治ったか?」
「顔の中心に走っていた、赤い縦線はなくなったけど、眉毛と前髪は生えてこないね」
「けがの治療は、代謝を上げているだけじゃないのか?」
そう思って、髪が伸びるイメージで操作する。
「どう?」
伸びているけれど、伸びたところは金色。
そう言って、紬がまた写真を撮る。
「ほれ」
ほう、根本側が金色だ。
もう少し伸ばして、黒い部分をナイフでそぎ落とす。
「もうこれでいいや」
前髪正面だけ短く金色だが、両側は変に長くなってしまった。
まあいい。
「時間を食った。さあ行こう」
そう言って、奥へと入る。
前髪が金髪なのはアクセントだけど、額を出した和也かっこいい。
紗莉は心の中で絶賛していた。
うーん此処も浅い、10階くらい。
それに、通路も短め。
できてからの期間で、成長をするのか?
よくわからんな。
前方にシールドを展開してひた走る。
ほんの5キロ程度、すぐに到着した。
俺と、紗莉は平気だが、紬は息絶え絶えになっていた。
水筒を渡す。
ごきゅごきゅ飲んで、ぷはぁーと息を吐き汗をぬぐう。
そうだよな水飲んだら汗吹くよな。
そんな姿を横目で見ながら、光の中心を殴る。
ころりんと、落ちてくる光る球。
「おーい。紬お前のだ。取り込め」
「えっ取り込むってどうやって? 食べるの?」
「持てば分かる」
そう言われて、そっと持ち上げる。
球が小さくなるにつれ、やはり、ふらつき倒れそうになる。
背後に回り紬を抱っこする。
横で、なぜか紗莉が指をくわえて見ている。
紬をずらして片方の膝を開ける。
「疲れたのなら座るか?」
一瞬逡巡(しゅんじゅん)したが座って来た。
座った後は俺に背中を預けて、足を延ばし、かかとで地面をとんとんしている。
なんだ、元気じゃないか。
紬は冷や汗を流して、体が痙攣をしている。
すると、体が熱くなり金色の光を纏い始める。
力の流れからすると発動ではなく、単なる放出のようだがすごいな。
紬が球を拾い上げると、どんどん小さくなっていくやがて消えたが、途中からものすごくめまいがし始めて、ふらつく。
すると背後に、お兄ちゃんが来て、支えてくれたのが分かった。
力を抜き体を預ける。
その後、体の感覚が、末端から消失していく。
いや、ナニコレ怖い。
必死で何とかしようとするが、体は自分の意識を無視して動く気配はない。
やがて、いろいろな知識が頭へと入って来る。
同時に下腹部。子宮の辺りに暖かいものが集まって来る。
やがてそれが一杯になると、頭の方に向けて上がって来る。
途中、流れが滞る感じはするが、圧力の強まった流れは、詰まりのもとを破壊する。
やがて、頭のてっぺんから今度は下へと流れ始めて、その流れに沿って感覚が復活をして来る。
かなりの痛みを伴って。
体の細胞が作り変えられるような感覚。
体が熱い。
でもそれと同時に、力がみなぎって来る。
やがて、手足にも力が戻り、意識通りに動かすことができる。
「うん。大丈夫」
そう言って、紬は立ち上がるが「あっ」穿いていたジーンズの、ボタンとファスナーがはじける。
「うわぁー。すごい。お尻はきついのに足には余裕ができた。それに胸も育った」
紬はその場でくるくる回るが、
「先に服を着替えろ。色々な物がはみ出しているぞ」
俺に言われて、気が付いたようだ。
デニムのシャツも上半分は、ボタンが飛んでいる。
「はーい」
そう言って着替え始める。
「せっかく少し追いついたのに」
そんな声が、すぐ横から聞こえる。
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