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世界の救済
第15話 世界を救う第一歩
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「なあ、大学受験とか、予備校とか行かなくて良いのか?」
「だーかーらぁ。社会人枠は大学入学共通テストを受けなくて良いの。大体論文と面接でしょう?」
そう言って、募集要項を見始める。
「ほらあ。此処に書いてある。小論文八百字程度。ただねテーマが意外と面倒だし、字もね。読めないと減点だもの」
そして、小雪先生が紙を持ってくる。
「んっ。書いてみ。そうね。志望理由とかでも良いし、空とか海とか、土とか? 適当に」
「脂肪理由? 食い過ぎたとか?」
そう言うと、思いっきり睨まれた。
「脂肪が違う。私が太った理由は、書かなくても…… 分かっているわよ」
そう言って、ぷいっと横を向いてしまった。
そして、そのせいか、先生の指導はスパルタで凶悪だった。
「漢字くらい書きなさい。なんでひらがなとカタカナばかりなの? 古文なのこれ。違うでしょう。どうして、小学生レベルの漢字が書けないの?」
とまあ。こんな漢字。じゃない感じ。
瑠璃に助けを求めると、にっこりと笑う。
「明日、プレゼントに、漢字ドリルを買ってきてあげる」
瑠璃をもってしても、無いレベルだったようだ。
大学には行かないから、いいやと言って、勉強をしなかったものなぁ。
サボったツケか。
頻出漢字二千を、ちまちまと覚える。
意外と細かなところを覚えていない。
ついでに小論文の構成も覚える。
テーマに対する答えと理由。
その反意と結論?
以上の理由から、私は……と考える。
「こんなものかな?」
「できた?」
二人がのぞきに来る。
「何これ?」
「有史以前からの、善と悪についての考察」
ぴらっと見た瞬間、二人が飛び逃げる。
「これ駄目。封印をしなきゃ。この途中の読めない文字。これ絶対やばい」
「うん。何だか出てきそうだもの。さっきから背中がゾクゾクするし…… お願い。早く何とかして」
二人がそう言っていると、紙を突き破り。何かの爪が出てきた。
だが俺が居るせいか、いきなり燃えだしてしまった。
二人はまだ周りを見ている。
「山上様は、少しお勉強が必要なようですね」
神崎さんにまで、そんな事を言われる。
「陰陽道関連の書物です。力あるものが書けば、文字は力を持ち意識を持つ。書かれた文の中に記述された鬼が力を得て今世に顕現しようとしたのでしょう」
そんな突拍子も無いことを、真顔で告げられる。
「文字が、力をねえ」
それ以降、また休日を望む生活になる。
座禅、小雪とエッチ、漢字ドリル、小論文、小雪とエッチ、瞑想、漢字ドリル、陰陽師の勉強、瑠璃とエッチ、瞑想を繰り返す日々。
しばらくして、心理学の勉強が加わる。
「『人々の扇動と、心理的要素』『人を依存させる語り』『実践たらし手法』『おらは、カリスマになる』『魅せる男』なんですかこれ?」
「お勉強です。覚えてください」
とまあ、椅子とお尻が一体化しそうな日々。
だが、瞑想関係でシャクティ信仰を見つけ、小雪がノリノリで実戦を始める。
チャクラが、シャクティがと言ってはいるが、単にいっているだけだ。
対面坐位で乗せているだけだから楽だが、小雪のツボに当たるらしく。覚醒と気絶を繰り返している。
面白いが、力を使えば、元気な状態を幾らでも続けられることを発見した。
力は使い様だな。
むろん、神崎さんにばれれば、聖なる力をなんと言うことに使うのですかと、しかられそうだが。
そうして俺は、ドンドン怪しい方面へと進んでいく。
合い言葉は、『人はわかり合える』と言う事だが、実際は一方方向。
思いを思念に乗せて、見つめるだけ。
「さあ我慢することはない、心を解放しなさい」
そんな意識を小雪に与える。
すると箍が外れ、思いっきりいってしまう。
「かはっ」
とか言いながら。
全身が痙攣して、白目を剥く。
「……」
やばそうなので、封印をすることにした。
そんなこんなで、半年。
無事に大学生になった。
小学生用の漢字ドリルは意外と楽しい。
というか、勉強? がこんなに楽しいとは思わなかったよ。
きっと、今ならどんなときでも、人を操り扇動できる。
俺は革命を……
何かが違う。
そう思いながら、在学中に怪しい同好会の会長に就任させられ、その輪が世界に広がり、新興の教団が発生することになる。
そう、それが後の『導きと救済の聖会』である。
魔との戦いと、他宗教との戦い。
その一歩目が、その時始まったのである。
「嬉しいのは良いけれど、道ばたでいきなり拳を突き上げてどうしたの?」
両脇には、小雪と瑠璃。
「いや何か天啓が……」
彼女達は、無事大学院へ進んだ。
博士課程の五年。
きっちり、俺に付き合う予定だそうだ。
経営学と組織論だそうな。
そして俺は経済。
入学式は、一般組と同じ。
授業は、夜間コースも取れる。
そう、普通は仕事をしながら通うのだよ。
俺みたいなのは、少しおかしい。
オリエンテーションを受け、シラバスを参考に履修登録を提出する。
オリエンテーションでリュックを背負ったりしないのだよ。
毎年幾人か、オリエンテーリングと間違えるらしい。
そうして、にまにま見ていると、荷物を持った奴らが意外と居る。オリエンテーションは、この前終わったし?
「今日何かあった?」
少し仲良くなった、同級生に聞いてみる。むろん野郎だ。
「スケジュール通り、新入生宿泊研修です。いやあ楽しみですね」
「ほうスケジュールね」
彼はニコニコ顔で答えてくれた。
当然読んでいない。三泊四日で、そんなものがあった様だ。
むろん。瑠璃に電話をして馬鹿にされる。
その晩に、荷物は届いたが。
「だーかーらぁ。社会人枠は大学入学共通テストを受けなくて良いの。大体論文と面接でしょう?」
そう言って、募集要項を見始める。
「ほらあ。此処に書いてある。小論文八百字程度。ただねテーマが意外と面倒だし、字もね。読めないと減点だもの」
そして、小雪先生が紙を持ってくる。
「んっ。書いてみ。そうね。志望理由とかでも良いし、空とか海とか、土とか? 適当に」
「脂肪理由? 食い過ぎたとか?」
そう言うと、思いっきり睨まれた。
「脂肪が違う。私が太った理由は、書かなくても…… 分かっているわよ」
そう言って、ぷいっと横を向いてしまった。
そして、そのせいか、先生の指導はスパルタで凶悪だった。
「漢字くらい書きなさい。なんでひらがなとカタカナばかりなの? 古文なのこれ。違うでしょう。どうして、小学生レベルの漢字が書けないの?」
とまあ。こんな漢字。じゃない感じ。
瑠璃に助けを求めると、にっこりと笑う。
「明日、プレゼントに、漢字ドリルを買ってきてあげる」
瑠璃をもってしても、無いレベルだったようだ。
大学には行かないから、いいやと言って、勉強をしなかったものなぁ。
サボったツケか。
頻出漢字二千を、ちまちまと覚える。
意外と細かなところを覚えていない。
ついでに小論文の構成も覚える。
テーマに対する答えと理由。
その反意と結論?
以上の理由から、私は……と考える。
「こんなものかな?」
「できた?」
二人がのぞきに来る。
「何これ?」
「有史以前からの、善と悪についての考察」
ぴらっと見た瞬間、二人が飛び逃げる。
「これ駄目。封印をしなきゃ。この途中の読めない文字。これ絶対やばい」
「うん。何だか出てきそうだもの。さっきから背中がゾクゾクするし…… お願い。早く何とかして」
二人がそう言っていると、紙を突き破り。何かの爪が出てきた。
だが俺が居るせいか、いきなり燃えだしてしまった。
二人はまだ周りを見ている。
「山上様は、少しお勉強が必要なようですね」
神崎さんにまで、そんな事を言われる。
「陰陽道関連の書物です。力あるものが書けば、文字は力を持ち意識を持つ。書かれた文の中に記述された鬼が力を得て今世に顕現しようとしたのでしょう」
そんな突拍子も無いことを、真顔で告げられる。
「文字が、力をねえ」
それ以降、また休日を望む生活になる。
座禅、小雪とエッチ、漢字ドリル、小論文、小雪とエッチ、瞑想、漢字ドリル、陰陽師の勉強、瑠璃とエッチ、瞑想を繰り返す日々。
しばらくして、心理学の勉強が加わる。
「『人々の扇動と、心理的要素』『人を依存させる語り』『実践たらし手法』『おらは、カリスマになる』『魅せる男』なんですかこれ?」
「お勉強です。覚えてください」
とまあ、椅子とお尻が一体化しそうな日々。
だが、瞑想関係でシャクティ信仰を見つけ、小雪がノリノリで実戦を始める。
チャクラが、シャクティがと言ってはいるが、単にいっているだけだ。
対面坐位で乗せているだけだから楽だが、小雪のツボに当たるらしく。覚醒と気絶を繰り返している。
面白いが、力を使えば、元気な状態を幾らでも続けられることを発見した。
力は使い様だな。
むろん、神崎さんにばれれば、聖なる力をなんと言うことに使うのですかと、しかられそうだが。
そうして俺は、ドンドン怪しい方面へと進んでいく。
合い言葉は、『人はわかり合える』と言う事だが、実際は一方方向。
思いを思念に乗せて、見つめるだけ。
「さあ我慢することはない、心を解放しなさい」
そんな意識を小雪に与える。
すると箍が外れ、思いっきりいってしまう。
「かはっ」
とか言いながら。
全身が痙攣して、白目を剥く。
「……」
やばそうなので、封印をすることにした。
そんなこんなで、半年。
無事に大学生になった。
小学生用の漢字ドリルは意外と楽しい。
というか、勉強? がこんなに楽しいとは思わなかったよ。
きっと、今ならどんなときでも、人を操り扇動できる。
俺は革命を……
何かが違う。
そう思いながら、在学中に怪しい同好会の会長に就任させられ、その輪が世界に広がり、新興の教団が発生することになる。
そう、それが後の『導きと救済の聖会』である。
魔との戦いと、他宗教との戦い。
その一歩目が、その時始まったのである。
「嬉しいのは良いけれど、道ばたでいきなり拳を突き上げてどうしたの?」
両脇には、小雪と瑠璃。
「いや何か天啓が……」
彼女達は、無事大学院へ進んだ。
博士課程の五年。
きっちり、俺に付き合う予定だそうだ。
経営学と組織論だそうな。
そして俺は経済。
入学式は、一般組と同じ。
授業は、夜間コースも取れる。
そう、普通は仕事をしながら通うのだよ。
俺みたいなのは、少しおかしい。
オリエンテーションを受け、シラバスを参考に履修登録を提出する。
オリエンテーションでリュックを背負ったりしないのだよ。
毎年幾人か、オリエンテーリングと間違えるらしい。
そうして、にまにま見ていると、荷物を持った奴らが意外と居る。オリエンテーションは、この前終わったし?
「今日何かあった?」
少し仲良くなった、同級生に聞いてみる。むろん野郎だ。
「スケジュール通り、新入生宿泊研修です。いやあ楽しみですね」
「ほうスケジュールね」
彼はニコニコ顔で答えてくれた。
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