82 / 109
第四章 日本の竜司から、世界の竜司へ
第83話 情報の開示と異常なチーム
しおりを挟む
「これは本当なのか?」
「ええ。日本側から連絡が来ています」
「転移。そんな物があるなら、国境警備なんぞ、意味が無くなるじゃないか」
そう言って騒いでいる所へ、彼らは現れた。
音もなく現れた、チームドラゴンズアイ。
「日本側で彼らの警護をしています。橋本です」
「彼らの警護?」
「ええまあ。役にはたっていませんが。それでは手続きをよろしくお願いします」
そう言って、順調に手続きが行われる。
今回特例的に、検査官がギルドに来たが各国内で協議されて、一チームだけなら専用ライセンスを出す方向で話が進んでいた。
どこかの有力者から圧力が掛かったようだ。
肉親を治療して貰ったとかで、彼らに対してつまらん手続きは不要だと。
その人脈の広さが、今度はギルドを驚かせる。
とにかく、チームドラゴンズアイに対して、ギルド加盟国なら出入り不問となったようだ。
「さて、行くか」
今回はみんなが元気。
今回はドイツではあるが、スイスやオーストリア、リヒテンシュタインのある山岳部。
そこからは、結局車で移動する。
だが、今回は軍の働きが早く、道路については確保されていて、移動も問題ない様だ。
そんな中、奇妙な物がならび始める。
「あれは、人なんですが、違和感が」
「ああ。ゾンビだ。この地方。土葬が多かったからな」
「浄化していいですか?」
「浄化? なんだそれは」
「こんな感じです」
言っている間に、フェンス向こうにいた人たちが光に包まれ、崩れるように消えていく。
「そんなことが出来るのか」
そう言って車が止められ外へ出る。
うん雄大な自然。高い山々は冠雪し綺麗。
だが匂いは。
マイリたちと手分けして浄化を始める。
彩が燃やそうとしたので止める。この辺り、おもちゃのような木造も多い。
「最近は完全にコントロールができるから、延焼もしないのに」
そう言ってぼやかれるが、地元の人たちもいるので、焼くよりは浄化の方が良いだろう。
宗教によっては焼くのを嫌がるし。
その辺は少し配慮しよう。
「浄化とどう違うのよ」
「見た目」
「ぶうっ」
彩は納得しないようだが、浄化で済ませる。
なぜか固まってくれていたので楽だったが、理由は俺達がいるから集まってきていたそうだ。
「なるほど」
一仕事をしてから、本格的に仕事に向かう。
「うーん。魔王は普通だな。角ありでしっぽあり」
周りでは最近見知った顔ばかりで、なんとなく連携も取れるが、なぜか俺達が来ると道が開く。
「そうか、魔王は再生するから、面倒なんだな」
そう言っていると、結構元気なのか魔王が、火の玉を投げてきた。
マイリが干渉して消滅させる。
この辺りの対応も、上手くなったような気がする。
雑魚は、周りをハンターが囲み処理してくれる。
たまに流れ弾が来るが、払えば良い。
「ちっ」
うん?
「今どこかから、舌打ちが聞こえたか?」
「聞こえましたし、睨んでいますね」
「横の奴は謝っているけどな」
かなり若そうなと言っても、二十五歳くらいの白人。
何か、差別的な言葉も、うだうだ言っているようだ。
「どうしても居ますね。あの手の奴は」
別のチームらしいが、横に一人やって来た。
うちのチームは女の子が多いから、たまに混ざろうとする奴がその凶悪さに大抵逃げるのだが、技の発動を見ている?
「最近、光が生えたんです。参考にさせていただいても? 私は、フランスのチームオタクの祭典です。ジャパニーズカルチャー大好きです。私フロランス=イヴェールといいます」
「ああ。はい」
彼はまさに、オタクの祭典だった。
戦闘中ずっとアニメの話をしていた。
座禅とかも取り入れているとか。
そして、結局。
「日本人の女の子。かわいい」
アニメからのナンパ。
つい、デコピンをしてしまった。
「おおい。フロランス」
仲間と共に、モンスターに埋まっていく。
「えへっ。ありがとうね」
なんだか彩が嬉しそうだが良いか。
後で聞くと、見えない側でちょいちょいボディタッチがあり、燃やそうかとしていたところだったようだ。
炎を投げたりコントロールするため、彩は動きが大きい。
やめれば良いのにスカートだし、ヨーロッパやアメリカなど、短いスカートは目だつ。文化的に足は出さないようだ。出しているのは夜のお姉さんくらい?
彩に言わせると、竜ちゃんのために。
そんな理由が返ってくる。
「俺そんなに足フェチじゃないんだが」
そう言ったら、
「見せたいだけだし、その便利でしょ」
なんて言う訳の分からない回答が来た。
だが、子供の時に足の細さを、褒めたことがあったらしい。
そして、便利は、娼婦のお姉さんと同レベルの理由だった。
そんなに、がっついてはいないんですが。
妙な知識を覚えているらしく、男はしたいときに我慢させると浮気をするから要注意。などと誰かに吹き込まれたようだ。
素直なんだよな、基本的に。
仲間のモンスターを踏み潰しながら、ヘルハウンドが火を吐く。
それに対して、よっぽど地獄の炎のような、黒い炎が彩から撃ち出されて、ヘルハウンドまで燃えていく。
「良し」
などと言って、颯爽と彩は走って行く。
「ええ。日本側から連絡が来ています」
「転移。そんな物があるなら、国境警備なんぞ、意味が無くなるじゃないか」
そう言って騒いでいる所へ、彼らは現れた。
音もなく現れた、チームドラゴンズアイ。
「日本側で彼らの警護をしています。橋本です」
「彼らの警護?」
「ええまあ。役にはたっていませんが。それでは手続きをよろしくお願いします」
そう言って、順調に手続きが行われる。
今回特例的に、検査官がギルドに来たが各国内で協議されて、一チームだけなら専用ライセンスを出す方向で話が進んでいた。
どこかの有力者から圧力が掛かったようだ。
肉親を治療して貰ったとかで、彼らに対してつまらん手続きは不要だと。
その人脈の広さが、今度はギルドを驚かせる。
とにかく、チームドラゴンズアイに対して、ギルド加盟国なら出入り不問となったようだ。
「さて、行くか」
今回はみんなが元気。
今回はドイツではあるが、スイスやオーストリア、リヒテンシュタインのある山岳部。
そこからは、結局車で移動する。
だが、今回は軍の働きが早く、道路については確保されていて、移動も問題ない様だ。
そんな中、奇妙な物がならび始める。
「あれは、人なんですが、違和感が」
「ああ。ゾンビだ。この地方。土葬が多かったからな」
「浄化していいですか?」
「浄化? なんだそれは」
「こんな感じです」
言っている間に、フェンス向こうにいた人たちが光に包まれ、崩れるように消えていく。
「そんなことが出来るのか」
そう言って車が止められ外へ出る。
うん雄大な自然。高い山々は冠雪し綺麗。
だが匂いは。
マイリたちと手分けして浄化を始める。
彩が燃やそうとしたので止める。この辺り、おもちゃのような木造も多い。
「最近は完全にコントロールができるから、延焼もしないのに」
そう言ってぼやかれるが、地元の人たちもいるので、焼くよりは浄化の方が良いだろう。
宗教によっては焼くのを嫌がるし。
その辺は少し配慮しよう。
「浄化とどう違うのよ」
「見た目」
「ぶうっ」
彩は納得しないようだが、浄化で済ませる。
なぜか固まってくれていたので楽だったが、理由は俺達がいるから集まってきていたそうだ。
「なるほど」
一仕事をしてから、本格的に仕事に向かう。
「うーん。魔王は普通だな。角ありでしっぽあり」
周りでは最近見知った顔ばかりで、なんとなく連携も取れるが、なぜか俺達が来ると道が開く。
「そうか、魔王は再生するから、面倒なんだな」
そう言っていると、結構元気なのか魔王が、火の玉を投げてきた。
マイリが干渉して消滅させる。
この辺りの対応も、上手くなったような気がする。
雑魚は、周りをハンターが囲み処理してくれる。
たまに流れ弾が来るが、払えば良い。
「ちっ」
うん?
「今どこかから、舌打ちが聞こえたか?」
「聞こえましたし、睨んでいますね」
「横の奴は謝っているけどな」
かなり若そうなと言っても、二十五歳くらいの白人。
何か、差別的な言葉も、うだうだ言っているようだ。
「どうしても居ますね。あの手の奴は」
別のチームらしいが、横に一人やって来た。
うちのチームは女の子が多いから、たまに混ざろうとする奴がその凶悪さに大抵逃げるのだが、技の発動を見ている?
「最近、光が生えたんです。参考にさせていただいても? 私は、フランスのチームオタクの祭典です。ジャパニーズカルチャー大好きです。私フロランス=イヴェールといいます」
「ああ。はい」
彼はまさに、オタクの祭典だった。
戦闘中ずっとアニメの話をしていた。
座禅とかも取り入れているとか。
そして、結局。
「日本人の女の子。かわいい」
アニメからのナンパ。
つい、デコピンをしてしまった。
「おおい。フロランス」
仲間と共に、モンスターに埋まっていく。
「えへっ。ありがとうね」
なんだか彩が嬉しそうだが良いか。
後で聞くと、見えない側でちょいちょいボディタッチがあり、燃やそうかとしていたところだったようだ。
炎を投げたりコントロールするため、彩は動きが大きい。
やめれば良いのにスカートだし、ヨーロッパやアメリカなど、短いスカートは目だつ。文化的に足は出さないようだ。出しているのは夜のお姉さんくらい?
彩に言わせると、竜ちゃんのために。
そんな理由が返ってくる。
「俺そんなに足フェチじゃないんだが」
そう言ったら、
「見せたいだけだし、その便利でしょ」
なんて言う訳の分からない回答が来た。
だが、子供の時に足の細さを、褒めたことがあったらしい。
そして、便利は、娼婦のお姉さんと同レベルの理由だった。
そんなに、がっついてはいないんですが。
妙な知識を覚えているらしく、男はしたいときに我慢させると浮気をするから要注意。などと誰かに吹き込まれたようだ。
素直なんだよな、基本的に。
仲間のモンスターを踏み潰しながら、ヘルハウンドが火を吐く。
それに対して、よっぽど地獄の炎のような、黒い炎が彩から撃ち出されて、ヘルハウンドまで燃えていく。
「良し」
などと言って、颯爽と彩は走って行く。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
72
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる