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第二章 宇宙人来襲
第25話 能力者の力
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そうして、政府からまた発表があった。
『ハンターギルドを、正式に発足いたします』
そんな事を、突然発表して。規定が変わった。
「ギルドへは、能力ライセンス所有者は、強制参加といたします。そして、戦闘系ライセンス者は、居住地周辺モンスターを退治していただく義務を課します。これは本国だけではなく、世界的な共通規定となっております。つまり昨今の異常は、全世界的な物であり、今回の超法規的組織を設立し、手を取り合い、対応していこうとなりました。最近のモンスターには、銃器での対応が出来ず。凶悪化をしておりますが、能力者の力も同時に増し、悪用されると危険だとの懸念もあります。それを踏まえ、力がある方は、総合的に管理をして行く必要があると考えます。協力をお願いいたします。正式な理由がなく拒否をする方は、逮捕する可能性がありますので、ご承知をお願いいたします」
そんな、手前勝手な宣言だが、世界統一組織が作られて、その規定により宣言された。
参加しない国が、モンスターを国外に出してしまうと、その責任を問われる。
日本ではピンとこないが、大多数の国は陸続きで国境を有している。
多分、日本人の俺達が思うよりも、大きな問題なのだろう。
「よかったね。彩ちゃん、就職先が決まったね」
意地悪を言うのは、まどか。
自身は精神系で、義務がない。
「まどかちゃんが、あんなことを言うの」
そう言って甘えてくる。
頭をなでながら、フォローをする。
「いやまあ、討伐は手伝っても良いんだろう?」
「まだ、はっきりしないけれど、良いとなるんじゃないの?」
「でも、能力がないと、倒せないんでしょ?」
「発表だとそう言っているけれど、強いモンスターだけじゃないからな。一般の人間は弱いモンスターを倒すさ」
そうは言ったが、翼の問題もある。どうしようか?
まあ、早々にモンスターも、出ることはないだろう。
頭の中で、公園の奥を思い出す。
あれがボスだったとすれば、一掃をしたのだろう。
そう、あの時。俺は報告をするのを忘れた。
地下から風が吹き上げて、大騒ぎになった後、警察や自衛隊が潜った。
当然騒ぎがあれば、その原因を究明しなければならない。
そして地下に入った調査隊が見た物は、バラバラになったモンスター達。
その中に、新発見の巨大個体が存在し、自衛隊でも小銃が効かないと言われた個体よりも大きい。
それなのに、戦闘の痕跡はほとんど無く、大きな何かを撃ち出した跡があるのみ。
「登録された能力者に、こんな事が出来る者が居るのか?」
「そっちの方が、化け物じゃないか?」
そんな心配が、広がっていく。
よく異世界物で、勇者を召喚して魔王を倒した後。勇者を恐れ、殺してしまう王家の心情に近い。そんな恐れが、現代でも広がっていく。
事実、すぐ後。海外での話しではあるが、能力者がレベルアップをして力を付け、悪さをし始める事が、問題となり始める。
「おい止めろ」
「無理だろ、あんなの?」
「暴徒鎮圧用の放水より圧倒的に強力だし、収束をしてコンクリートを切断していたぞ」
強盗だと聞いて、逮捕をしに来たポリス達はすでに敗退している。
周囲には、パトカーがひっくり返っている。
州警察と軍に鎮圧を依頼する。
だが、軍は相手が人間だとわかり、州警察へ作戦を任せる。
ここでは、昔から色々因縁があり両者は仲が悪い。
昔特殊作戦中の隊を、停車させ。隊長が逮捕されて大騒ぎになったこともある。
軍が、正式な手続きを踏んでいなかったのだが、その強引な逮捕は遺恨を残した。
「おら、相手は四人程度だ。さっさとやれ」
兵から、ヤジが飛ぶ。
「数が数えられんのか? 五人だ。畜生、銃弾が途中で止まるぞ」
装備をしているのは、NATO弾の五ミリ。
軽量で、反動が少ない。
その様子を見て、軍の隊長は対戦車ライフルを準備させる。
口径は二十ミリ。
「州警察から泣きが入ったら撃て」
それだけ命令をして、一服をし始める。
「おら、ここは禁煙だ。逮捕するぞ」
「じゃあ。待たすんじゃねえよ、さっさと済ませろ」
「待てなんて言ってない。帰れ」
「そんなことを言って良いのか?」
そう言って指を刺した先で、パトカーごと何人か吹っ飛んでいく。
「デム」
そう言って走り始める警官。
たばこの煙を吐き出しながら、その様子を真剣な目で見つめる隊長。
軽口を言っているが、目は真剣に状況を判断して作戦を考える。
あの銃弾を止めているのは、水使いじゃなく別の能力だろう。
それが、全方位なのか一方方向なのか?
全方位ならば、ちと面倒だ。
対戦車の二十ミリで、駄目ならランチャーだな。
市街地で人間相手に戦争か?
そこへ、見慣れない連中が制服を着て現れる。
ハンターギルドが、現登録者の中でトップテンの者達を集めてチームを作って派遣をした。
州警察があたふたする中で、いきなり火焔が立ちのぼる。
そこに浮かび上がる、見えない壁。
次の瞬間、それがはじけて崩れる。
そして、犯人達が吹き飛ぶ。
そこへ州警察達が雪崩れ込んでいく。
すこし、驚いた顔で様子を見ていた隊長だが、撤収を命令する。
そして、ハンター協会は名を知らしめ、同時に能力者の恐ろしさも一般へ広がっていく。
『ハンターギルドを、正式に発足いたします』
そんな事を、突然発表して。規定が変わった。
「ギルドへは、能力ライセンス所有者は、強制参加といたします。そして、戦闘系ライセンス者は、居住地周辺モンスターを退治していただく義務を課します。これは本国だけではなく、世界的な共通規定となっております。つまり昨今の異常は、全世界的な物であり、今回の超法規的組織を設立し、手を取り合い、対応していこうとなりました。最近のモンスターには、銃器での対応が出来ず。凶悪化をしておりますが、能力者の力も同時に増し、悪用されると危険だとの懸念もあります。それを踏まえ、力がある方は、総合的に管理をして行く必要があると考えます。協力をお願いいたします。正式な理由がなく拒否をする方は、逮捕する可能性がありますので、ご承知をお願いいたします」
そんな、手前勝手な宣言だが、世界統一組織が作られて、その規定により宣言された。
参加しない国が、モンスターを国外に出してしまうと、その責任を問われる。
日本ではピンとこないが、大多数の国は陸続きで国境を有している。
多分、日本人の俺達が思うよりも、大きな問題なのだろう。
「よかったね。彩ちゃん、就職先が決まったね」
意地悪を言うのは、まどか。
自身は精神系で、義務がない。
「まどかちゃんが、あんなことを言うの」
そう言って甘えてくる。
頭をなでながら、フォローをする。
「いやまあ、討伐は手伝っても良いんだろう?」
「まだ、はっきりしないけれど、良いとなるんじゃないの?」
「でも、能力がないと、倒せないんでしょ?」
「発表だとそう言っているけれど、強いモンスターだけじゃないからな。一般の人間は弱いモンスターを倒すさ」
そうは言ったが、翼の問題もある。どうしようか?
まあ、早々にモンスターも、出ることはないだろう。
頭の中で、公園の奥を思い出す。
あれがボスだったとすれば、一掃をしたのだろう。
そう、あの時。俺は報告をするのを忘れた。
地下から風が吹き上げて、大騒ぎになった後、警察や自衛隊が潜った。
当然騒ぎがあれば、その原因を究明しなければならない。
そして地下に入った調査隊が見た物は、バラバラになったモンスター達。
その中に、新発見の巨大個体が存在し、自衛隊でも小銃が効かないと言われた個体よりも大きい。
それなのに、戦闘の痕跡はほとんど無く、大きな何かを撃ち出した跡があるのみ。
「登録された能力者に、こんな事が出来る者が居るのか?」
「そっちの方が、化け物じゃないか?」
そんな心配が、広がっていく。
よく異世界物で、勇者を召喚して魔王を倒した後。勇者を恐れ、殺してしまう王家の心情に近い。そんな恐れが、現代でも広がっていく。
事実、すぐ後。海外での話しではあるが、能力者がレベルアップをして力を付け、悪さをし始める事が、問題となり始める。
「おい止めろ」
「無理だろ、あんなの?」
「暴徒鎮圧用の放水より圧倒的に強力だし、収束をしてコンクリートを切断していたぞ」
強盗だと聞いて、逮捕をしに来たポリス達はすでに敗退している。
周囲には、パトカーがひっくり返っている。
州警察と軍に鎮圧を依頼する。
だが、軍は相手が人間だとわかり、州警察へ作戦を任せる。
ここでは、昔から色々因縁があり両者は仲が悪い。
昔特殊作戦中の隊を、停車させ。隊長が逮捕されて大騒ぎになったこともある。
軍が、正式な手続きを踏んでいなかったのだが、その強引な逮捕は遺恨を残した。
「おら、相手は四人程度だ。さっさとやれ」
兵から、ヤジが飛ぶ。
「数が数えられんのか? 五人だ。畜生、銃弾が途中で止まるぞ」
装備をしているのは、NATO弾の五ミリ。
軽量で、反動が少ない。
その様子を見て、軍の隊長は対戦車ライフルを準備させる。
口径は二十ミリ。
「州警察から泣きが入ったら撃て」
それだけ命令をして、一服をし始める。
「おら、ここは禁煙だ。逮捕するぞ」
「じゃあ。待たすんじゃねえよ、さっさと済ませろ」
「待てなんて言ってない。帰れ」
「そんなことを言って良いのか?」
そう言って指を刺した先で、パトカーごと何人か吹っ飛んでいく。
「デム」
そう言って走り始める警官。
たばこの煙を吐き出しながら、その様子を真剣な目で見つめる隊長。
軽口を言っているが、目は真剣に状況を判断して作戦を考える。
あの銃弾を止めているのは、水使いじゃなく別の能力だろう。
それが、全方位なのか一方方向なのか?
全方位ならば、ちと面倒だ。
対戦車の二十ミリで、駄目ならランチャーだな。
市街地で人間相手に戦争か?
そこへ、見慣れない連中が制服を着て現れる。
ハンターギルドが、現登録者の中でトップテンの者達を集めてチームを作って派遣をした。
州警察があたふたする中で、いきなり火焔が立ちのぼる。
そこに浮かび上がる、見えない壁。
次の瞬間、それがはじけて崩れる。
そして、犯人達が吹き飛ぶ。
そこへ州警察達が雪崩れ込んでいく。
すこし、驚いた顔で様子を見ていた隊長だが、撤収を命令する。
そして、ハンター協会は名を知らしめ、同時に能力者の恐ろしさも一般へ広がっていく。
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