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第7章 王国は議会共和制的な何かへ
第77話 先ずは修羅場
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「やはり、セイクリッド国でございました」
絶望した顔で、宰相から王に伝えられる。
「歓迎の手配は?」
「手配の準備を、手分けをして行っている最中でございます」
意味不明な早さでの来訪。準備ができていなくとも当然だろうと、心の中では思うが、宰相は流石にそう言って捨て置くわけにも行かず、それではまずかろうと、すぐにギルドへ人を走らせている。むろん宴用の食料調達。
「とりあえず、本日はゆっくりとお休み頂きまして、明日歓迎の宴を設ける予定で如何でしょうか?」
王に進言をしてみる。だがその目は、今は時間が欲しい。うんと言えやこの野郎と訴えている。
王にしてみても、全く行わないという手はない。
「そうだな、そうしよう。今日中に王都に住む上級貴族に案内を出せ」
「はっ。御意」
部屋を出た途端、宰相は走る。
セイクリッド国の出迎えと、案内の送付。
明日の料理。酒の手配。
次々と、担当者達に手配書がばら撒かれる。
それを受け取った下の者達も、内容を見てあわてて走り回る。
侍女達も走り回り、国賓用の部屋を掃除してベッドメイク。
当然だが、城内は、大騒ぎとなる。
さてアシュアス達だが……
馬たちが立ち直り、幾人かのドラゴン酔いが収まったので、ゆっくりと馬車は走り始める。意外と空の上で、ゆらゆらと揺すられて酔う者が幾人か出た。
町中を進む、王国では見たことがないような馬車。
全長十二m、車幅二・五mと観光バス並みに巨大なのに、六頭引きで軽やかに動いている。
むろんセイクリッド国ができてから、他国の王達をお迎えしてパーティーを開いた。その時に、各国の馬車という物を見て、その重要性を理解した。
他国の馬車を見て、構造の把握と、技術的考察。
まず木を切りに行き、木こり達が使っていたコロ。
丸太を木の下に敷いたものだが、それだけで軽く動く。
これは利用しなくては……
動いたときに、乗車スペースを安定をさせるために、車輪とフレームを分ける。
そして、荷台は独立させて、長方形のかご形フレーム。
形状的には、船の前後を切り取った形と言えば、分かりやすいだろうか? それのヘリに乗車スペースや荷台を吊り下げる。
ところが、揺れが止まらないので、U字型に曲げた板バネを乗車スペースの下部四隅に取り付けて、安定させた。
これはこれで不具合が出たため、少し後に改造されるが各国の物よりは先進的だった。タイヤもゴムっぽい樹脂で作られていた。
王城に到着して、出迎えを貰う。
だが、すでに王や王妃までが、疲れ切っている。
「ようこそ、アレクサンデル王国へ」
ぎこちない笑顔で、王が手を差し出してくる。
「突然に、お邪魔いたしまして、申し訳ありません」
「いえいえ。ささ、どうぞ中へ」
本当だよ。常識と言うものを考えろと、心の中で叫ぶ王。
歴史のある、石造りの城。
石膏で、目地埋めがしてあり、立派な物だ。
正面を入ってすぐに階段があり、階段の向こう側は壁となっている。
中段から左へ折れる、かね折れ階段を上がり、二階へと上がる。
大階段ではなく幅二メートルほどなのは、戦闘を考えてのことだろう。
二階の、先ほど階段奥に見えていた壁は、会議室の壁だったようだ。
まず会議室に落ち着き、挨拶並びにねぎらい。
部屋が整うまでの時間稼ぎが行われるが、茶を飲んでいる途中で今回の主目的であるトンネル出口のことについて、話を切り出してきた。
宰相は、走り回りこの場に居ない。
「さて先ずは謝っておこう。あそこが貴国の土地とは知っておるが、何ぶん精霊と神の差配。彼らには国境などと言う概念はないから、あそこの管理を任された」
静かな感じで話が始まる。
「むろん。快くこちらに頂けるというならありがたいが、そうもいくまい。これを」
そう言ってテーブルに積まれたのは、一キログラムの金の延べ棒。
アレクサンデル側の顔を見ながら、積んでいく。
先ずは五本。
「あそこは元々、手つかずの山と谷。このくらいが相場かと思うが?」
「いえいえ。それはそうですが、わが国内に他国の土地があると言うのが問題なのです」
当然王は反論する。
「では、貴公があそこを管理をすると?」
「あそこは、我が国ですからな」
椅子に深く座り、見下すような態度を見せる。
伊達に長く王をやっているわけでは無いのだよ、昨日今日王位に付いた若造とは違うのだよ。そんな姿を見せる。
「うーん。まあ良いでしょう。そう仰るならば、お任せいたしましょう。ですが、あそこには地脈から星のエネルギーが噴き出し、世界樹の若木が生え、フェンリルが守護をしておる様ですが、管理を行えると?」
「えっ??」
そんな話は、聞いていない……
「そうそう、ヘラクレスモスやデススパイダー。そしてキングベアを見かけましたが大丈夫ですかな」
それを聞いて王は冷や汗をながす。
「管理を失敗して、世界樹の苗木を枯らした場合、どんな災いが王国を襲うか…… そう、帝国のようにならないかと老婆心ながら、心配をしておるのですよ」
帝国は、目の前に居る聖王。その一言で国が枯れたと言っていた。
「むうう。少しお時間を頂いても?」
「ええ、ごゆっくり。ですが、話が終わっていれば、明日楽しめると思った次第ですから。もし駄目だと言われてしまえば、我々は、心労を抱えたまま日々を過ごさねばなりません。神からの啓示に逆らいたくはないものですから……」
そう言って、大仰に両手を肩まで持ち上げる。やれやれという意思表示。
神の意志に逆らうのかと……
王エルヴェツィオ=アレクサンデルは気が付く。
この会議室……
表面上は穏やかだが、心の中では血の涙を流し、絶望が心を支配する。
そう、ここは戦場。
普段なら、宰相が根回しをして、手拍子で話は決まっていた。
だが、何もない状況では……
そう。右手で握手をして、その右手以外は殴り合いと蹴り合いを行っているようなもの。
華やかで厳かな雰囲気は保っている。だが、その水面下。王の精神世界では、心が折れ。屍となった者が転がる凄惨な戦場であった。
まさに修羅場と呼ばれるのがふさわしい。
どうすればいい…… 助けて、宰相ぉ。
心の中で叫ぶ……
絶望した顔で、宰相から王に伝えられる。
「歓迎の手配は?」
「手配の準備を、手分けをして行っている最中でございます」
意味不明な早さでの来訪。準備ができていなくとも当然だろうと、心の中では思うが、宰相は流石にそう言って捨て置くわけにも行かず、それではまずかろうと、すぐにギルドへ人を走らせている。むろん宴用の食料調達。
「とりあえず、本日はゆっくりとお休み頂きまして、明日歓迎の宴を設ける予定で如何でしょうか?」
王に進言をしてみる。だがその目は、今は時間が欲しい。うんと言えやこの野郎と訴えている。
王にしてみても、全く行わないという手はない。
「そうだな、そうしよう。今日中に王都に住む上級貴族に案内を出せ」
「はっ。御意」
部屋を出た途端、宰相は走る。
セイクリッド国の出迎えと、案内の送付。
明日の料理。酒の手配。
次々と、担当者達に手配書がばら撒かれる。
それを受け取った下の者達も、内容を見てあわてて走り回る。
侍女達も走り回り、国賓用の部屋を掃除してベッドメイク。
当然だが、城内は、大騒ぎとなる。
さてアシュアス達だが……
馬たちが立ち直り、幾人かのドラゴン酔いが収まったので、ゆっくりと馬車は走り始める。意外と空の上で、ゆらゆらと揺すられて酔う者が幾人か出た。
町中を進む、王国では見たことがないような馬車。
全長十二m、車幅二・五mと観光バス並みに巨大なのに、六頭引きで軽やかに動いている。
むろんセイクリッド国ができてから、他国の王達をお迎えしてパーティーを開いた。その時に、各国の馬車という物を見て、その重要性を理解した。
他国の馬車を見て、構造の把握と、技術的考察。
まず木を切りに行き、木こり達が使っていたコロ。
丸太を木の下に敷いたものだが、それだけで軽く動く。
これは利用しなくては……
動いたときに、乗車スペースを安定をさせるために、車輪とフレームを分ける。
そして、荷台は独立させて、長方形のかご形フレーム。
形状的には、船の前後を切り取った形と言えば、分かりやすいだろうか? それのヘリに乗車スペースや荷台を吊り下げる。
ところが、揺れが止まらないので、U字型に曲げた板バネを乗車スペースの下部四隅に取り付けて、安定させた。
これはこれで不具合が出たため、少し後に改造されるが各国の物よりは先進的だった。タイヤもゴムっぽい樹脂で作られていた。
王城に到着して、出迎えを貰う。
だが、すでに王や王妃までが、疲れ切っている。
「ようこそ、アレクサンデル王国へ」
ぎこちない笑顔で、王が手を差し出してくる。
「突然に、お邪魔いたしまして、申し訳ありません」
「いえいえ。ささ、どうぞ中へ」
本当だよ。常識と言うものを考えろと、心の中で叫ぶ王。
歴史のある、石造りの城。
石膏で、目地埋めがしてあり、立派な物だ。
正面を入ってすぐに階段があり、階段の向こう側は壁となっている。
中段から左へ折れる、かね折れ階段を上がり、二階へと上がる。
大階段ではなく幅二メートルほどなのは、戦闘を考えてのことだろう。
二階の、先ほど階段奥に見えていた壁は、会議室の壁だったようだ。
まず会議室に落ち着き、挨拶並びにねぎらい。
部屋が整うまでの時間稼ぎが行われるが、茶を飲んでいる途中で今回の主目的であるトンネル出口のことについて、話を切り出してきた。
宰相は、走り回りこの場に居ない。
「さて先ずは謝っておこう。あそこが貴国の土地とは知っておるが、何ぶん精霊と神の差配。彼らには国境などと言う概念はないから、あそこの管理を任された」
静かな感じで話が始まる。
「むろん。快くこちらに頂けるというならありがたいが、そうもいくまい。これを」
そう言ってテーブルに積まれたのは、一キログラムの金の延べ棒。
アレクサンデル側の顔を見ながら、積んでいく。
先ずは五本。
「あそこは元々、手つかずの山と谷。このくらいが相場かと思うが?」
「いえいえ。それはそうですが、わが国内に他国の土地があると言うのが問題なのです」
当然王は反論する。
「では、貴公があそこを管理をすると?」
「あそこは、我が国ですからな」
椅子に深く座り、見下すような態度を見せる。
伊達に長く王をやっているわけでは無いのだよ、昨日今日王位に付いた若造とは違うのだよ。そんな姿を見せる。
「うーん。まあ良いでしょう。そう仰るならば、お任せいたしましょう。ですが、あそこには地脈から星のエネルギーが噴き出し、世界樹の若木が生え、フェンリルが守護をしておる様ですが、管理を行えると?」
「えっ??」
そんな話は、聞いていない……
「そうそう、ヘラクレスモスやデススパイダー。そしてキングベアを見かけましたが大丈夫ですかな」
それを聞いて王は冷や汗をながす。
「管理を失敗して、世界樹の苗木を枯らした場合、どんな災いが王国を襲うか…… そう、帝国のようにならないかと老婆心ながら、心配をしておるのですよ」
帝国は、目の前に居る聖王。その一言で国が枯れたと言っていた。
「むうう。少しお時間を頂いても?」
「ええ、ごゆっくり。ですが、話が終わっていれば、明日楽しめると思った次第ですから。もし駄目だと言われてしまえば、我々は、心労を抱えたまま日々を過ごさねばなりません。神からの啓示に逆らいたくはないものですから……」
そう言って、大仰に両手を肩まで持ち上げる。やれやれという意思表示。
神の意志に逆らうのかと……
王エルヴェツィオ=アレクサンデルは気が付く。
この会議室……
表面上は穏やかだが、心の中では血の涙を流し、絶望が心を支配する。
そう、ここは戦場。
普段なら、宰相が根回しをして、手拍子で話は決まっていた。
だが、何もない状況では……
そう。右手で握手をして、その右手以外は殴り合いと蹴り合いを行っているようなもの。
華やかで厳かな雰囲気は保っている。だが、その水面下。王の精神世界では、心が折れ。屍となった者が転がる凄惨な戦場であった。
まさに修羅場と呼ばれるのがふさわしい。
どうすればいい…… 助けて、宰相ぉ。
心の中で叫ぶ……
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