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第五章 本当の戦い
第83話 もう一つの世界
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こちらは、修学旅行の場だった世界。
あの重なりで、世界の半分はこちらへと来た。
当然こちらでも、電子機器は死んでいた。
「おい見ろよ、星の形」
「ああ、見覚えがあるなあ。地上は混沌だけどな」
こちらにも、二年一組の連中は来ていた。
インセプトラ―王国の王都がないことが判ると、サンカウロスの町へと向かう。
あそこには宿舎があるからだ。
日本側の街は、途中で水道管とかも切れたのだろう。
インフラが完全に死んでいた。
仲の良かった連中を何とか見つけ出して、移動を開始する。
無論今回は家族を連れてだ。
「町に入るなら金を払え」
門番はこの所、珍しそうに見に来る連中にうんざりしていた。
だが黒髪黒目の連中。
気にはなっていた。
そんな中で、その時の格好とは違うが、見知った連中がやって来た。
喜んで迎え入れて、ギルド長マルーセル=レドレルや代官オサメルーデ=マーチン男爵とかを交えて、現状のすりあわせを行う。
その時に、ギルドの受付ジャネットが龍一のことを気にしていたが、こちらには来ていないかもというと、ひどく落胆をしていた。
そしてこちらでは、いち早く魔王が復活をして暴れ出していた。
「おい、浄化用の魔導具を量産」
攻撃用の武器も、聖属性をくっ付ける。
一組の連中は過去の経験を生かして、戦っていく。
だが、魔王達は過去のことを覚えている、分厚い盾を装備して、魔人族特有の怪力でそれを扱う。
「畜生、集中して盾に撃ち込め」
「誰か、直接浄化魔法を撃ち込め」
光の玉が魔王軍へと撃ち込まれる。
その威力は絶大で、盾を壁として、双方が魔法戦へと突入をしていく。
そう、魔人族の魔力は無尽蔵。
人側は、徐々に追い込まれていく。
「なんとかしなければ」
考えた末、思いついたのはミサイル。
弾頭は、人では運べないほどの重さを持つ聖魔法が込められた魔導具。
一発で十キロ四方を浄化する。
それにより、安全な位置から魔王軍を追い込めた。
だがそれにより、彼らの所に四天王が加わる。
数十メートルの火球が、人側の陣地へと飛んできた。
その一発で、数千人が蒸発をした。
双方で、凶悪な魔法と、ミサイルの撃ち合い。
その有様は、最終戦争と言って良いだろう。
人と、異形の魔人族たち。
そうして戦闘は世界中で起こり始める。
電子機器の復旧が出来ず、第二次世界大戦以前の戦闘。
だが供給された魔導具により、代替となる武器が開発をされる。
キリスト教圏では、魔人族の見た目から聖戦だというシュプレヒコールが起こり、参加者が拡大をしていく。
そう相手は人間ではない。
建前があれば、人は残酷になれる。
町外れには、槍に刺された、魔人族の首が並ぶ。
四天王達は、各方面で苦戦をし始めた。
光の魔法が封じられた弾丸。
それは、効いた。
そして、魔導具制御のミサイル。
それが、世界中で量産され始める。
蒸気機関から、工業を復活させて、それは急速に進化をする。
ゴーレム工場。
それにより、労働力ゼロで量産が出来るようになった。
彼らは、自分たちの勝利に対して、希望を持ち始める。
だが魔人族も黙ってはいない。
自ら禁忌を犯す。
邪神の眠る洞、そこに入り、体を強化する。
瘴気を浴びると、確かに体も魔法も跳ね上がる。
だがそれは、寿命を縮める行為。
強化された能力に体が耐えられない。
だが彼らはそれをやった。
その強力な魔法は、一つで都市を殲滅させた。
彼らがリンクをして、一つの魔法を構築。
それは、青い空にいきなり浮かび、都市を押しつぶすように落下してくる。
その恐怖は、人を狂気へと一歩進める。
死にたくない、そのためには…… 敵を殲滅。
そう、核を使い始める。
制御系は死んでいたが、材料はある。
魔導ミサイルに弾頭が積み込まれて、発射された。
それは、破滅へと一歩歩を進める。
強力な魔法と武器、それは一気に両陣営の数を減らしていく。
そして、それはツアーリボンバークラスの撃ち合いへと進む。
そう、デイムンディと呼ばれる世界で、その日悲劇が起こる。
ミサイルを受けて、魔王も怪我をする。
そのため彼は、魔人となるため、邪神の洞へと入り込む。
そう、魔人が誕生をする。
その悲劇は、過去幾度もあった。
だが、この時魔人は核の火を見ていた。
最凶の魔法は、ある日、星の片隅で煌めき、それは星その物を破壊した……
音のなくなった世界。
封じ込められていた、邪神。
闇の魔神メイダークネスは邪神デウスマルスを吸収することでこの世界に復活をした。
別次元に封じた神たちに彼は今、恨みを晴らすために世界を移動する。
こちら側へと……
あの重なりで、世界の半分はこちらへと来た。
当然こちらでも、電子機器は死んでいた。
「おい見ろよ、星の形」
「ああ、見覚えがあるなあ。地上は混沌だけどな」
こちらにも、二年一組の連中は来ていた。
インセプトラ―王国の王都がないことが判ると、サンカウロスの町へと向かう。
あそこには宿舎があるからだ。
日本側の街は、途中で水道管とかも切れたのだろう。
インフラが完全に死んでいた。
仲の良かった連中を何とか見つけ出して、移動を開始する。
無論今回は家族を連れてだ。
「町に入るなら金を払え」
門番はこの所、珍しそうに見に来る連中にうんざりしていた。
だが黒髪黒目の連中。
気にはなっていた。
そんな中で、その時の格好とは違うが、見知った連中がやって来た。
喜んで迎え入れて、ギルド長マルーセル=レドレルや代官オサメルーデ=マーチン男爵とかを交えて、現状のすりあわせを行う。
その時に、ギルドの受付ジャネットが龍一のことを気にしていたが、こちらには来ていないかもというと、ひどく落胆をしていた。
そしてこちらでは、いち早く魔王が復活をして暴れ出していた。
「おい、浄化用の魔導具を量産」
攻撃用の武器も、聖属性をくっ付ける。
一組の連中は過去の経験を生かして、戦っていく。
だが、魔王達は過去のことを覚えている、分厚い盾を装備して、魔人族特有の怪力でそれを扱う。
「畜生、集中して盾に撃ち込め」
「誰か、直接浄化魔法を撃ち込め」
光の玉が魔王軍へと撃ち込まれる。
その威力は絶大で、盾を壁として、双方が魔法戦へと突入をしていく。
そう、魔人族の魔力は無尽蔵。
人側は、徐々に追い込まれていく。
「なんとかしなければ」
考えた末、思いついたのはミサイル。
弾頭は、人では運べないほどの重さを持つ聖魔法が込められた魔導具。
一発で十キロ四方を浄化する。
それにより、安全な位置から魔王軍を追い込めた。
だがそれにより、彼らの所に四天王が加わる。
数十メートルの火球が、人側の陣地へと飛んできた。
その一発で、数千人が蒸発をした。
双方で、凶悪な魔法と、ミサイルの撃ち合い。
その有様は、最終戦争と言って良いだろう。
人と、異形の魔人族たち。
そうして戦闘は世界中で起こり始める。
電子機器の復旧が出来ず、第二次世界大戦以前の戦闘。
だが供給された魔導具により、代替となる武器が開発をされる。
キリスト教圏では、魔人族の見た目から聖戦だというシュプレヒコールが起こり、参加者が拡大をしていく。
そう相手は人間ではない。
建前があれば、人は残酷になれる。
町外れには、槍に刺された、魔人族の首が並ぶ。
四天王達は、各方面で苦戦をし始めた。
光の魔法が封じられた弾丸。
それは、効いた。
そして、魔導具制御のミサイル。
それが、世界中で量産され始める。
蒸気機関から、工業を復活させて、それは急速に進化をする。
ゴーレム工場。
それにより、労働力ゼロで量産が出来るようになった。
彼らは、自分たちの勝利に対して、希望を持ち始める。
だが魔人族も黙ってはいない。
自ら禁忌を犯す。
邪神の眠る洞、そこに入り、体を強化する。
瘴気を浴びると、確かに体も魔法も跳ね上がる。
だがそれは、寿命を縮める行為。
強化された能力に体が耐えられない。
だが彼らはそれをやった。
その強力な魔法は、一つで都市を殲滅させた。
彼らがリンクをして、一つの魔法を構築。
それは、青い空にいきなり浮かび、都市を押しつぶすように落下してくる。
その恐怖は、人を狂気へと一歩進める。
死にたくない、そのためには…… 敵を殲滅。
そう、核を使い始める。
制御系は死んでいたが、材料はある。
魔導ミサイルに弾頭が積み込まれて、発射された。
それは、破滅へと一歩歩を進める。
強力な魔法と武器、それは一気に両陣営の数を減らしていく。
そして、それはツアーリボンバークラスの撃ち合いへと進む。
そう、デイムンディと呼ばれる世界で、その日悲劇が起こる。
ミサイルを受けて、魔王も怪我をする。
そのため彼は、魔人となるため、邪神の洞へと入り込む。
そう、魔人が誕生をする。
その悲劇は、過去幾度もあった。
だが、この時魔人は核の火を見ていた。
最凶の魔法は、ある日、星の片隅で煌めき、それは星その物を破壊した……
音のなくなった世界。
封じ込められていた、邪神。
闇の魔神メイダークネスは邪神デウスマルスを吸収することでこの世界に復活をした。
別次元に封じた神たちに彼は今、恨みを晴らすために世界を移動する。
こちら側へと……
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