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第五章 本当の戦い
第69話 幼馴染みという最強さ
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「その通り、陽愛は…… 稲田 陽愛。うちの隣に住んでいて、陽愛は賢いからなぁ。まあ高校は別々の学校へ行ったから、そこからあまり会っていないが、そのなんだ…… いわゆる幼馴染みだな」
そう説明をすると、澪が睨んでくる。
「その子のこと好きなの?」
両拳を、ぷるぷるさせながら聞いてくる。
他の姫達は、当然訳が分からず。
だが実際、陽愛は状況を見ながら高速で考えていた。
高校で離れて、家は横なのになかなか会えなくなった。
全寮制って何よ。
高校で新しい環境、最初は楽しかったしワクワクもした。
だけど、日が経つにつれて、龍一に会いたいという気持ちが大きくなる。
そうは思ったが、毎日のように行っていた部屋。だけど部屋の主はいない。
それでもいいやと、足を向けようとするが、なかなか進めない。
夏休みとかに帰ってきたようだが、嬉しそうな顔をして会いに行くなんて……
まるで待っていたみたいじゃない。
そんなんじゃあ、気づかれてしまう……
何よ、遊びに来たよぉそう言って、行けば良いじゃない。
竜ちゃんは、鈍感なんだから。きっと大丈夫。
そう思うのだが、中学校の時と変わった体、そして気持ち、距離感。
それらが、歩みを止める。
幾度か、家の前で会った時、彼はたくましくなり、その横顔はりりしくて、何かオーラを纏っていた。
そして、その横に立つ友人。
そう、楓真くんも何かオーラを纏っていた。
思わず、どちらが受けなのとか邪推するくらいに。
変わってしまった幼馴染み、人は同じなのに気後れをしてしまう。
前なら、『初詣に行くの? 一緒に行こう』『ゲームをするの? 一緒にやろう』『買い物……』幾らでも言えたのに……
それから後、姿が見えないと思ったら、就職をしていた。
さみしい。
それが判るのが嫌で、コミュニケーションツールからも、メッセージが減っていく。
会いたい、告白をしたい、なのに…… そう思えば思うほど、どんどんと臆病になり一歩が遠くなる。
私は、弱い。
他の子みたいに、『とりあえず告っちゃってさあ、駄目なら元通りとか出来ないの?』彼女達はそう言って笑っていた。そんな事は出来ない。きっと口にすれば、気持ちを言葉として出してしまえば、きっと元と同じではいられなくなる。
そんな事を思いながら、親の言うとおり公務員になって、忙しくて死にそうだった。
そんな所へ、この天変地異……
なぜか、仕事がすべて終わった。
情報がない、すると何も出来ない。
インフラも止まり、経済活動そのものが終わってしまった。
情報がなく、移動手段がない中で、外務ってナニをすれば良いの?
「連絡を取り、各方面から情報を集めろ」
なんとか出勤してきた者に対して、課長が叫ぶ。
「どうやってですか?」
「考えろ、アマ無線でも何でも良い。真空管なら使えるだろ」
何か、大気圏外辺りで、電磁波がどうしたこうした。
それにより、今現在半導体関係はすべて壊れている。
そうどこかの国が無事なら部品を回して貰い、機械の修理が出来る。
だけど、わずかに伝わる情報では、そんな所は今回ないようだ。
今回の騒動では、ストックされていた部品まで、すべて焼けたようになって壊れていた。
そう、電化したのがすべて裏目になった。
重要インフラは分割が正解。
そんな中、声が掛かる。
「色々なところに奇妙な…… 国が転移してきたようだ。外交だ行って来い。国交の樹立と調印条件の聞き取りと文書作成。新人のやる仕事じゃあないが今回便宜上全権委任だ。いけっ稲田」
課長はそう言って、私の故郷がある方向を指さして宣言をした。
そっと出てくる、全権委任の書類。
全文手書きの文字が新鮮だ。
私はそこに、実際には書かれていない文字が見える。
『どこも大変なんだ、騒動が起こらないようにまとめてこい。お前の責任で……』
そんな文字が。
それでまあ、交通機関も全滅の中、なんとか来たら、市役所のお役所仕事。
住人を特定をして、それからどうするの?
で、まあ、名前も気になるし、本人なら大義名分で竜ちゃんに会える。
そして、何とか彼んとかお城へは入れた。
部屋に通されて、まあ、書類とお茶は良いわよ。
横の部屋……
『此処で服を脱ぐべし』
これって…… 何?
狭い部屋とはいえ、六畳くらいで絨毯が引かれている。
三方向にドア……
それの内一つが開き、外国人が……
若い女の子、それも美人。
ぴらぴらしたドレスに前掛け。
微妙に、どこかのカフェ臭がする。
この制服は、一組有志の投票で決まった。
龍一だけの責任ではない。
いきなり捕まり、全部脱がされた。
「ちょっと待ってください、何がどうして」
そう聞いても……
「大丈夫です、すぐになれますわ」
そう言って人の話を聞かない。
それで、体を洗われて……
体を拭かれて、保湿の香油?
そんな物を塗られてマッサージ……
気がつけば、うっすいスケスケドレスで、隣の部屋へ……
でっかい、ベッド。
応接用のセット。
あの奥はティセット?
まーさーかーぁ、中世くらいで、女性が政治的によろしくしますって言って、王の所へ行く……
それって、人質とか、政治的なお願いで、性的なプレゼントととして見られた?
そう此処は、どう見ても近代国家ではない。
娘をやるからよろしくね。
そんな、時代もあったねと、記憶の端から情報が湧いてくる。
思わず、生唾が。
えっ確かに、生娘。
献上品としては問題ない…… だけど、心の問題が、玉の輿と言えば言えるけれど、好きでもない人となんて……
あの書類、竜ちゃん本人だったら……
もう押し倒しても良いけど。
昔の初心な私はいない。
この先も仕事に忙殺されるなら、結婚子育てどんとこいよぉ。
そうして、思考の底に沈んでいると廊下で話し声。
思わず立ち上がるが、色々透けて見える。
幾らこちらの風習とはいえ、これは辛い。
王様への謁見、だとしても部屋がこれだし色々おかしいけれど……
きっとセキュリティのために必要なんだ、王様の時間がなくて寝室でしか会えないんだ、ほら応接セットがあるし……
出来る限りのことを、一瞬でシミレートをする。
大事な所は隠しつつ、失礼にならないように手の位置を考える。
右手を肘で折り、胸を隠す。
そして左手は、自然な形で股間へ。
言葉、答弁……
だが、入ってきた人を見た瞬間、私は理解をする。
「あっ、やっぱり。竜ちゃん」
その時、究極の緊張から解き放たれた私は、色々見えるのも気にせず、そう一〇年ぶりくらいで彼に抱きついた。
そして抱きついてからも、変わらない態度、成長をしても竜ちゃんは竜ちゃんだ。
そう思って決意をする。
狙え…… 玉の輿。
本物の王妃の座。
相手が好きな相手なら、多少の障壁など、我が頭脳を使い、すべて壊してみせる。
たとえ、いきなりエッチでも…… 大丈夫。
私はもう大人……
小娘の時とは違う。三十近いのよ……
うふっ、うふうふふっ……
「お前どうして、いやその格好」
そう言って、自分が着ていた、ガウンを掛けてくれた。
だが相手が竜ちゃんで王様なら、前は閉じない。
「あれってお茶? 頂いていい?」
頭をフル回転させる。
会えなかった刻を、時間を埋めろ、昔との差異を感じてその隙間を埋めろ。
しくじるな私。
この空間を支配するのよ。
相手の心情を読み取り、導く。
大学の時、発表のために勉強をしたメンタリズム。
それは、講演時に聞き手を導く、人心掌握の技。
そこに紡がれるのは、私へと続く一本の糸。
さあ、竜ちゃん。食らいつきなさい……
きっと、美味しいわよ。
自信はないけど……
なぜか彼女は燃えていた。
そう説明をすると、澪が睨んでくる。
「その子のこと好きなの?」
両拳を、ぷるぷるさせながら聞いてくる。
他の姫達は、当然訳が分からず。
だが実際、陽愛は状況を見ながら高速で考えていた。
高校で離れて、家は横なのになかなか会えなくなった。
全寮制って何よ。
高校で新しい環境、最初は楽しかったしワクワクもした。
だけど、日が経つにつれて、龍一に会いたいという気持ちが大きくなる。
そうは思ったが、毎日のように行っていた部屋。だけど部屋の主はいない。
それでもいいやと、足を向けようとするが、なかなか進めない。
夏休みとかに帰ってきたようだが、嬉しそうな顔をして会いに行くなんて……
まるで待っていたみたいじゃない。
そんなんじゃあ、気づかれてしまう……
何よ、遊びに来たよぉそう言って、行けば良いじゃない。
竜ちゃんは、鈍感なんだから。きっと大丈夫。
そう思うのだが、中学校の時と変わった体、そして気持ち、距離感。
それらが、歩みを止める。
幾度か、家の前で会った時、彼はたくましくなり、その横顔はりりしくて、何かオーラを纏っていた。
そして、その横に立つ友人。
そう、楓真くんも何かオーラを纏っていた。
思わず、どちらが受けなのとか邪推するくらいに。
変わってしまった幼馴染み、人は同じなのに気後れをしてしまう。
前なら、『初詣に行くの? 一緒に行こう』『ゲームをするの? 一緒にやろう』『買い物……』幾らでも言えたのに……
それから後、姿が見えないと思ったら、就職をしていた。
さみしい。
それが判るのが嫌で、コミュニケーションツールからも、メッセージが減っていく。
会いたい、告白をしたい、なのに…… そう思えば思うほど、どんどんと臆病になり一歩が遠くなる。
私は、弱い。
他の子みたいに、『とりあえず告っちゃってさあ、駄目なら元通りとか出来ないの?』彼女達はそう言って笑っていた。そんな事は出来ない。きっと口にすれば、気持ちを言葉として出してしまえば、きっと元と同じではいられなくなる。
そんな事を思いながら、親の言うとおり公務員になって、忙しくて死にそうだった。
そんな所へ、この天変地異……
なぜか、仕事がすべて終わった。
情報がない、すると何も出来ない。
インフラも止まり、経済活動そのものが終わってしまった。
情報がなく、移動手段がない中で、外務ってナニをすれば良いの?
「連絡を取り、各方面から情報を集めろ」
なんとか出勤してきた者に対して、課長が叫ぶ。
「どうやってですか?」
「考えろ、アマ無線でも何でも良い。真空管なら使えるだろ」
何か、大気圏外辺りで、電磁波がどうしたこうした。
それにより、今現在半導体関係はすべて壊れている。
そうどこかの国が無事なら部品を回して貰い、機械の修理が出来る。
だけど、わずかに伝わる情報では、そんな所は今回ないようだ。
今回の騒動では、ストックされていた部品まで、すべて焼けたようになって壊れていた。
そう、電化したのがすべて裏目になった。
重要インフラは分割が正解。
そんな中、声が掛かる。
「色々なところに奇妙な…… 国が転移してきたようだ。外交だ行って来い。国交の樹立と調印条件の聞き取りと文書作成。新人のやる仕事じゃあないが今回便宜上全権委任だ。いけっ稲田」
課長はそう言って、私の故郷がある方向を指さして宣言をした。
そっと出てくる、全権委任の書類。
全文手書きの文字が新鮮だ。
私はそこに、実際には書かれていない文字が見える。
『どこも大変なんだ、騒動が起こらないようにまとめてこい。お前の責任で……』
そんな文字が。
それでまあ、交通機関も全滅の中、なんとか来たら、市役所のお役所仕事。
住人を特定をして、それからどうするの?
で、まあ、名前も気になるし、本人なら大義名分で竜ちゃんに会える。
そして、何とか彼んとかお城へは入れた。
部屋に通されて、まあ、書類とお茶は良いわよ。
横の部屋……
『此処で服を脱ぐべし』
これって…… 何?
狭い部屋とはいえ、六畳くらいで絨毯が引かれている。
三方向にドア……
それの内一つが開き、外国人が……
若い女の子、それも美人。
ぴらぴらしたドレスに前掛け。
微妙に、どこかのカフェ臭がする。
この制服は、一組有志の投票で決まった。
龍一だけの責任ではない。
いきなり捕まり、全部脱がされた。
「ちょっと待ってください、何がどうして」
そう聞いても……
「大丈夫です、すぐになれますわ」
そう言って人の話を聞かない。
それで、体を洗われて……
体を拭かれて、保湿の香油?
そんな物を塗られてマッサージ……
気がつけば、うっすいスケスケドレスで、隣の部屋へ……
でっかい、ベッド。
応接用のセット。
あの奥はティセット?
まーさーかーぁ、中世くらいで、女性が政治的によろしくしますって言って、王の所へ行く……
それって、人質とか、政治的なお願いで、性的なプレゼントととして見られた?
そう此処は、どう見ても近代国家ではない。
娘をやるからよろしくね。
そんな、時代もあったねと、記憶の端から情報が湧いてくる。
思わず、生唾が。
えっ確かに、生娘。
献上品としては問題ない…… だけど、心の問題が、玉の輿と言えば言えるけれど、好きでもない人となんて……
あの書類、竜ちゃん本人だったら……
もう押し倒しても良いけど。
昔の初心な私はいない。
この先も仕事に忙殺されるなら、結婚子育てどんとこいよぉ。
そうして、思考の底に沈んでいると廊下で話し声。
思わず立ち上がるが、色々透けて見える。
幾らこちらの風習とはいえ、これは辛い。
王様への謁見、だとしても部屋がこれだし色々おかしいけれど……
きっとセキュリティのために必要なんだ、王様の時間がなくて寝室でしか会えないんだ、ほら応接セットがあるし……
出来る限りのことを、一瞬でシミレートをする。
大事な所は隠しつつ、失礼にならないように手の位置を考える。
右手を肘で折り、胸を隠す。
そして左手は、自然な形で股間へ。
言葉、答弁……
だが、入ってきた人を見た瞬間、私は理解をする。
「あっ、やっぱり。竜ちゃん」
その時、究極の緊張から解き放たれた私は、色々見えるのも気にせず、そう一〇年ぶりくらいで彼に抱きついた。
そして抱きついてからも、変わらない態度、成長をしても竜ちゃんは竜ちゃんだ。
そう思って決意をする。
狙え…… 玉の輿。
本物の王妃の座。
相手が好きな相手なら、多少の障壁など、我が頭脳を使い、すべて壊してみせる。
たとえ、いきなりエッチでも…… 大丈夫。
私はもう大人……
小娘の時とは違う。三十近いのよ……
うふっ、うふうふふっ……
「お前どうして、いやその格好」
そう言って、自分が着ていた、ガウンを掛けてくれた。
だが相手が竜ちゃんで王様なら、前は閉じない。
「あれってお茶? 頂いていい?」
頭をフル回転させる。
会えなかった刻を、時間を埋めろ、昔との差異を感じてその隙間を埋めろ。
しくじるな私。
この空間を支配するのよ。
相手の心情を読み取り、導く。
大学の時、発表のために勉強をしたメンタリズム。
それは、講演時に聞き手を導く、人心掌握の技。
そこに紡がれるのは、私へと続く一本の糸。
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