上 下
121 / 232
魔王(間男)との戦い。現実世界での話し。相手が魔王のような奴だった。

第3話 間男は本当に魔王のような奴だった

しおりを挟む
 俺は吐き気を抑えながら、画面を見ているが、小林さんはもう一つのノートPCを持ち出して、何かをし始める。
 MACアドレスをコピペして、カメラのアドレスから拡張子を変えた何かを流し込んだ?

 相変わらず、夕紀はソファーで、脚を広げておもちゃを使い、おなっている。
 しかし、あんだけやって元気だな。

 もう時間は五時近い。あれが、一時過ぎで、やりっぱなしなら化け物だ。
 いや、そもそも仕事は?
 忘れていたが、今日は平日じゃないか。
 まさか、朝から休んで、ずっとなのか?
 あさ、俺が出るときには確かにいた。
 だが。

 いやな予感がして、ネットバンクを開く。

 この一年。あいつからの入金が無い。

「よし、みつけた。ぶっこ抜く」
 小林さんの怪しい台詞が聞こえる。

 いや小林さん見事だったよ。

 とりあえず、俺は家に帰り、何食わぬ顔で過ごす。
 一緒に寝る気はしないので、俺の仕事部屋で寝落ちをする感じで寝た。

 カメラは気になるが完全無視。
 飯も作られていたが、無理矢理詰め込み、無理矢理吐く。

 死にそうになりながら、合間合間で小林さんと連絡を取る。
 小林さんは本当に、少年団というのを作っていて色んな方の相談に乗っているらしく興信所や、警察にも人脈がある様だ。

 土日の平和な家族達。

 実はこのマンションで、現在進行形で四人の家族を壊していた男。まさおとは、このマンションのオーナー搦手征男からめて まさお。だった。

 幸せな家族を壊すのが趣味。
 あの手この手で、言い寄り依存させる。
 この人の、機嫌を損ねたら終わりだと思わせる。
 逆らえば終わりだと思わせれば良い。

 入居者の会社収入。
 その他諸々。
 すべて知っている。

 カメラは渡すだけ、勝手に設置をした。
 そう言っているが、細かに調整を指示しながら設置させていた。

 そしてスマホに指示があると、カメラに向かって指示に従いみせる。
 気分が乗れば、自身でいじらせ、納得するまで、その様子を見せる。
 疲れてようが、何だろうが、やらなきゃいけなかったのか。

 そして、月に一回から二回反省会と称して、ビデオを見せられながら突きまくられて、きちんとすることを約束させられるようだ。
 
 そして夫婦生活もきちんとさせた上で、飽きたら、出て行かせる。
 ある日ポストに謎の写真が投函されて、男の部屋に旦那が殴り込むと、不思議なことに部屋は空で、一年も前から誰も住んでいないと言われる。
「確かに住んじゃあいないよな、被害者全員別の部屋に呼ばれている」

 あの時、小林さんはアクセスリストに増えた、パソコンのネットワーク機器に振られた番号MACアドレスを控えて、TCP80だかなんだかのポートを通して、エラーを出させ、インストール許可をさせて、偽装拡張子のリモート用バッチを実行させたようだ。

 録画用の、でかいパソコン内のデータをすべてコピーして、被害者の旦那と秘密裏に打ち合わせをした。

 過去の家族も大量にいて、これからも被害届が出るだろう。

 たまに、金銭も請求したらしいし、家族破綻後のビデオなどは、裏で売った物もある様だ。

 確かにオーナーはとんでもない奴だったし、被害者ではあるが、俺は夕紀を許せなかった。

 その理由は、『雅之以外としたことなかったし、撮られるのもなんだか新鮮。それになんだか命令されて、くたくたになっていても、無理矢理命令されてしてるとね。今まで味わったことのない、すんごく深くいける時があるのよ』そう言って恍惚とした表情をしていた。
 
 昼間もしたくて、仕事にならず仕事を辞めたらしい。
「貯金も少しはあったし。なくなったら、また仕事をする予定はしていたし、ピルも飲んでいたから妊娠もしていないわよ。エッチは良かったけど、あの人の子供はいやだったから」

「とまあ、こんな感じなんですが、俺、彼女と別れても、とがめられませんよね」
「ああ、彼女の親御さんには、さっきの告白ビデオを見せて説明してあげよう」
 そう言ったと思ったら、顔が近付いてきた。

「今回経費も掛かったし、そのなんだ…… 君も辛かっただろう」
「ええ、そりゃまあ」
 そうだよ此処までは、良い先輩だと感動をしていたのだが、次からの暴露が俺に一歩を踏みとどまらせる。

「過去のビデオについては当然、君のもあるんだ。ちょっと興味があって、その、ずっと確認をして、そうだな……」
 そう言って先輩は、天井を仰ぐ。

 釣られて見たが、なにもない。
 先輩の顔が降りた時、右の鼻から鼻血が流れ始める。

 あわててティッシュで鼻を掴む。
「ああ、上を向いて飲み込まないで。お腹を壊しますから」
 仕方が無いので、先輩の横に移動をしてティッシュを変えながら、鼻を押さえる。

「すばないね」
 そう言って、殊勝な顔だが、手は殊勝じゃなかった。
 目は確かに俺の顔を見ている。でも……
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...