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幼馴染みは他人だけど、やっぱり他人

第3話 ゆく川の流れは…… くそ食らえ

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 その後。
 瑠璃は、言い訳の連発だった。
 
 曰く、あれは勢いが暴走モードで、普通じゃなかった。
 あなたは、弟。
 年が年だから、まだしちゃいけない。

 まあ最後の辺りが、理性の導いた言葉だろう。
 真っ赤で、途中で陸に上がった魚のように、パクパクしながら。
 どちらが、年上だか判らない。

「まあ良いけど。そっちは我慢できるの?」
「ぐっ。大丈夫よ。私を変態みたいに言わないで……」
 昨日のことを思い出す。

「だけど、もうだめと言っても……」
「シャラップ。良いの。もう決めたの」
「っそっかー、決めたのかぁ。仕方ないね」
 そうして、ボロボロになった自称姉ちゃんは、途中我慢もできず。週に幾度か迫ってくる。

 勉強していると、ちょいちょい脚があたる。
 無視をしていると、脚が突っついてくるんだよ。

「何だよ?」
「その、してあげようか?」
 大抵、俺が我慢できない気遣いからの、私もとなる。

 そして、成績が落ちる。

 見事、の進学校へ入った。

 泣きが入り、親に頼んで、近所の絵画教室へ通うそうだ。
 試験に落ちまくったとき、随分睨まれたが知らんがな。

 そうして近所の高校へ通い、帰りに近所の絵画教室へ通う。
 習うのは週に何日かだけだけど、アトリエには入れるらしく自由に使えるらしい。

 そうして、半年も過ぎると、あまり家へ来なくなった。
 忙しいのかもしれないが、我慢ができているのが驚きだ。

 俺は俺で、何の因果か、生徒会に立候補させられ通ってしまった。
 強制的な推薦がクラスであったのに、立候補なんだよ。

「先生、日本語間違っています」と、指摘をしたが無視された。
 そのおかげで、夕方遅くなったりしたし、仕方が無い。

 まあ、それでも帰ってる? じゃあ行こうかな。
 そんな、連絡が来ていた。

 だが夏が過ぎ、秋になると途端に減った。

 夏休みに、満足をしたのかもしれないが。
 お互い共稼ぎで、親はいなかったし。
 もうね。
 体重が五キロも減ってしまった。

 だが、十月も半ば、文化祭のせいで、すでに始まっているお祭りを横目に、家路を帰る。

 そこで見た、頬を染め二十歳は過ぎているだろう男と手を繋ぐ。
 いや、手を絡めて歩く瑠璃。

 スマホで、連絡。
 バッチに気がついたようだがスルー。
 男が、何かを買いに言った隙にあわてたように返信。
『いま、応募作をアトリエで描いているの、しばらく遅くなるから』

 そんな返信に、追い打ちをかける。

『我慢は、できるのか?』
『できるわよ』
 見ていて、表情が面白い。

 人混みを外れ、食い物と飲み物を持ったまま、移動していく二人。
 お祭りなので、当然奥には神社がある。

 明るい境内で、座って仲よさそうに語り合い、食事と食べさせあいっこ。
 たこ焼きなんぞ、船の違いでそんなに変わるかぁ。

 そう思いながら、ぼうっと見る。
 完全に舞い上がっているのが判る。
 いつもより高い声。

「何だよ」
 こっちに寄ってくるのは、蚊ばかり。
 お決まりの不良達も来ず、軽くキスをした二人は、腰を上げ手を繋いだまま、奥へと向かう。

 ここは、奥の院との間に石垣があり、そこに前の社からの階段が掛かっている。

 その下は、知っているものなら知っている入り口がある。

 当然俺や、瑠璃は知っている。

 だが、外が明るいこの状態、階段を通し中まで光が差し込み明るい。

 入り口以外、人は通れないが、写真は撮れる。

 スマホで動画を起動。

 しばらく、ごそごそする二人。
 流石に脱ぎはしないが、腰を掛けた男の上に、スカートの利点を生かし腰を掛ける。

 男は強かった。
 あの、瑠璃に勝った。

 いや、あきれとか、怒りとか色々と、心の中に渦巻いていたが、素直に驚いた。
「あの向かい合った形が良いのか? それとも武器の差か?」
 終わった後も、男にしなだれかかり、動けず少し痙攣をしている様子。

 その後、かいがいしくお掃除までして、階段下を出ていった。
 ふらつく足取りで。

 一瞬、ふがいなさから勉強をして、見返そうかとも思ったが、無理だった。
 どうしても、若く精神的に未熟な俺は、その行為が、もし一回だけだとしても許せなかった。

 完全無視のあげく、しつこかったから、動画を見せて良かったじゃないかとまで言ってしまった。
「おれは、幼馴染みだが弟じゃない」
 そんな捨て台詞まで。

 速攻で、彼女を作って色々勉強をする日々。

 まあ瑠璃ねえの二の舞で、希望校を滑るのはいやなので、楽しく満遍なく勉強をした。

 瑠璃ねえは、相手の男が既婚者だったし、学生の内に妊娠騒ぎがあって色々と大騒ぎだったようだ。

 瑠璃ねえは好きだから、始めると気を付けないもの。
 きちんと、つけるものは突く前につけないといけない。

 幾度も注意したのに……

 空っぽになった、瑠璃ねえの家を横目に、彼女が待つ場所へと、俺は小走りで駆けていく。約束の場所へ。


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今度こそ、普通にありそうな話し。
如何でしょうか?

最近厳しいそうなので、描写は気を付けています。
ぬるいとかは、言わないでくださいm(_ _)m
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