幼馴染みが、知り合いになった夜 短編集

久遠 れんり

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思いを言葉にできたら

第1話 報われない関係

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 横に寝ているのは司。
 私の幼馴染み。

 私の好きな人……

 体の関係になって久しいけれど、あなたは本気だと思っていないでしょう。

 あれは中学生の時。

 本格的な夏が来る前。
 確かに薄着で……

 まだあの頃は、性的なことにも無頓着。
 司の家に行くのだからと、鬱陶しいブラも外していた。

 いつもの光景。
 宿題をして、いつもの様にゲーム。
 昔から変わらない流れ。

 だけど、その日。
 司の、妙な行動に気がついた。

 トイレに行っては帰ってくる。
「どうしたの? お腹でも壊した」
「ちがうわ」
「さっきから、うろうろと」
「べつに……」

 そういう彼の、変化に気がついた。

 あー。
 そう言えば、習った。
「第二次発情期? なんか違う。なんだっけ?」
 すくっと立ち上がり、机の上にあるパソコンを開き、検索をする。
 そのまま検索をしたら、動物なんかの繁殖についてが出てきた。

「なんか違う」
 画像で見ると、えっちな物がちょろっとヒットする。
 その中に、成長期の文字を見つけて、検索をしなおす。

 そうね第二次成長期。
 すると、特徴とかが書かれているページを見つける。

 私も司も、一三歳。
 書かれている模式図。

「へー」
 目の前には、勃起や精通の文字。
 平均、一二歳から一三歳とも書かれている。

 司も気になったのか見に来た。
「なに、見てんだよ」
「うーん? 司がおっきくしていたから、気になって」
 そう答えると、あわてて、股間をかくし後ずさる。

「なってない。朝もなるけど、しっこすると直るし」
「それって、おっきくなってるって、自分で言っているじゃない」
「あっ」
「そっかぁ、私に興奮したんだぁ」
「ちがうわぃ」

 暑いから、膝上スカートにゆるめのタンクトップ、来るときは上にギンガムシャツを羽織っていたけれど、脱いじゃったし。
 もしかして、横から見えていたのかしらと気になった。

 あー、見えているし。

「胸見た?」
「見てねーし」
 そう言って横を向く。

 画面に書いている文字を読む。
「ねえ。もう毛って生えた?」
「はっ?」
「ほらほら、成長記の特徴。試験に出るぞぉ」
 つい、先生のマネをしてみる。

「似てねえ」
「悪かったわね」
 そう言われると少し恥ずかしくなり、顔が赤くなったのが解る。

「オマエは、どうなんだよ」
 そっぽを向いたまま聞いてくる。

「うーん? 何がぁ」
「さっき言っていた、毛だよ毛」
「ああ。なに? 気になる」
「―― そういう訳じゃないけど、人のことばかり聞くからさ」
「うーん。ちょろっとだけ」
 そう言ったが、返事がない。

 相変わらず、手で股間を隠している。
 当然だが、隠されると興味が湧く。
 心の中で司だし、いいかという気持ち。甘えかな。

 数年前まで気にせず寝てたし、お風呂も、おじさんやおばさんも一緒だけれど入っていたし。
 大人の体が違うことは、見て知っている。
 でも司が、そうなるのは興味がある。

 司が穿いているのは、ウエストがゴムの短パン。
 悪い事を考える。
 おっきくなっているのを、見てみたい。
 ここには、皮の加減も書いてある。

 剥けない場合は、ほーけい? 気になる。
 すごく面白い。

 あの時はまだ、私の方が体が大きかった。
 
 横を向いている司。
 机の椅子から滑り降りるようにして、私は行動を起こす。

 司の短パンの裾を掴むと、引きずり下ろす。
「なっ」
「ええい。パンツがジャマ」
 そのまま押し倒して、上に乗る。

 ジャマをする手を、脛で押さえるように敷き込み、司の胸の上にまたがる。
「あっ。こら、やめろ」
 ぴこんと立っている物があるが、見にくい。
 お尻をずらして寝そべる。

 目先の興味を優先して、そんな事をすると、自分がどんな格好をしているのか、気にしていなかった。
 スカートだったのに。

 ただ目の前にある、興味を引くもの。

 立っているけれど、まだ半分くらい皮を被っているし。
 脇にあったティッシュを取り、それの先を剥いてみる。

 変な匂いと、白い何か。
 何これ。ちょっと、こすると取れる。
「司、これなに、洗ってないの」
 そう言って、ちょっとゴシゴシと拭く。

「痛いからやめろ。それに重い」
「失礼ね」
 そう言って、ずっしりと体重をかける。

 痛いというので、少し指につばを付けぬりぬりと塗ってみる。
 刺激をすると、ピクンと反応をする。
「へーおもしろ」
 その時司は、「うっ」とか言っていたし。

 スリスリと、綺麗にしていく。
 磨き終わると、変な形。おじさんのはもっとごっつかった。

 でもテカテカと光沢があり、先の膨らんでいるところは触ると柔らかい。
 何か中に、液体でも入っている感触。

「もう」
 お尻の下で、そんな声が聞こえたと思ったら、脱がされる感覚。

「ちょっとなに。えっち」
「オマエだって、人のを見てるじゃないか」
「それもそうね。でも男の子と女の子は、ひゃう。ちょっと広げないでよ」
「オマエの、なんか変わったな」
 そう言われてドキッとする。

 まじまじと見たことがない。
「ちょっと、もう良いでしょ」
「やだ」
「やだってあんたね。あんっ。そこだっ…… ううっ、んっ」
 見えないところで、誰かに触られる。
 敏感な所をなで上げられ、声が出る。

「もうこの」
 目の前に、集中をする。
 でも自分も、何かが流れ出るのが解る。

「なんか出てきた」
 そう言ってヌルヌルされる。

 声を我慢して、目の前の物をぐにぐにする。
「痛えよ」
「文句が多いわね」
 指につばを付ける。

 刺激していると、その内先から、ヌルヌルが出てきた。
 それを広げながら、反応してピクピクする物で遊ぶのだが、自分の方が負けそうになる。

「ええい。負けるものか」
 時間にしては、数分の攻防。
 変に力がはいったと思ったら、何か出た。
 出ながらモノが暴れる。
 あわてて、手で押さえる。

「うわっ。こんなに出るんだ」
 さっき見た、精通と射精の文字。

 あわてて、ティッシュで拭う。

 だけど、匂いで何故かクラクラし、司がおこなう行為に集中してしまい。私も達してしまう。

 気まずい雰囲気で、その日は解散をしたが、それから手や口を司は求めてきた。

 たまに、私も触れてくれる。

 だけど付き合うとか、そんな言葉は出てこない。
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