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病気とラブコメ多少(一葉と一希)
第2話 気がつけば
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「大丈夫か?」
学校での怪我のため、親が呼ばれた。
当然、一葉のおかあさん。
「びっくりしたわよ。怪我だって言うから。でもまあ、ヒビなら無理しなければ、大丈夫みたいだし」
「今日はどうします? 一応、家に一葉の晩ご飯もありますけど」
「そうねえ。じゃあいつも通りで。おばさんこれから、お仕事に戻るから。一葉も一希ちゃんに面倒かけちゃダメよ」
「はーい」
「一葉なら大丈夫ですよ。それに、面倒なんて、僕は一度も思ったことありませんし」
「そう? じゃあお願いね。会計が終われば、そのまま行くから。帰っていて良いわよ」
「じゃあ、お先に失礼します」
一葉の荷物を、さっと持ち。病院を後にする。
「お母さんに、心配かけちゃった」
「怪我だもの。仕方が無い。それにしてもあいつらだ。一葉に怪我をさせやがって。明日、しめてやる」
「わざとじゃないのだし、良いよ。軽くぶつかっただけですっ飛んじゃってびっくりしたって言っていたし」
「怪我したのは、本当に手首だけか?」
「膝もぶつけたけど、お医者さんが打ち身だから、1週間もすれば大丈夫って」
「そうか」
そう言いながら、一葉の歩みに合わせゆっくりと帰る。
家に帰り着き、手を洗うと、タオルをお湯につけ固く絞る。
一葉の手を拭き、いつものように宿題を始める。
この時だけは、立場が逆転。
お願いして、教えて貰う。
自分自身でも、なぜ学校の勉強は、覚えられないのか理解ができない。
そして、一葉に習うと意外とストンと理解ができる。
「不思議だな、一葉に習うとすぐ理解ができる。教え方が上手いんだな」
「えーそんなこと無いよ。一希にいちゃん。学校でも心配そうに私のことをみているから。きっと授業きちっと聞けば分かるよ」
「あーついな。気になっちゃって。一葉に何かあると、僕はもうだめだと思うよ。僕たちは互いに、互いがいないと駄目なんだよ」
「そうだねえ。私も困るかな」
そう言って笑い合う。
一葉がトイレに行って、帰ってきた後、
「右手が使えないから、左手を使ったけど、思ったより上手く使えないね」
「うん? トイレでなんで。うんちか」
「うんちじゃなくて、女の子はおしっこでも拭くの」
「そうなんだ。言ってくれれば手伝うのに」
「いや。さすがにそれは」
「なんで。いまさら。この前まで一緒に、風呂にも入っていたじゃん」
「いや。そうだけどぉ。やっぱり」
そう言って赤くなり、ぼしょぼしょと下を向いてつぶやく。
「そういえばどうして、一緒にお風呂へ入らなくなったんだっけ?」
「あー家のお父さんとお母さんが、ぼちぼち二人とも大きくなったから一人で入れて」
「そうだっけ」
「うん。でもね。そのちょっと前に、お風呂で一希にいちゃんに洗って貰うと、気持ちが良いと、お母さんに何でかなあって、聞いちゃったからなの。たぶん」
「そうだったんだ」
ちっ。地道に開発していたのに。そうだったのか。
「気持ちよかったのか?」
「うん。でもあれね。子供がしちゃ駄目なんだよ。授業があって、私たちもそろそろ子供もつくることができる体ができてくる。二次成長期って言うのになるから、色々変わってくるし」
「あれだけで、子供はできないさ。僕たちの作る精子っていうのが、一葉のおなかの中に卵があって、そこへ入らないとできない」
「うん。そんな話を聞いたけどね。指でも気持ちよくって、あれ恥ずかしいし」
「僕たちの間で、恥ずかしいってなんだよ。うちの親なんか、今でも一緒にお風呂入っているし」
「家は入っていないから、そのせいかなあ」
そんな、何気ないことを言いながら宿題している。
一葉は、指先だけで器用に鉛筆を使っているが痛そうだ。
「僕が書こうか?」
「でも、自分でやっていないと怒られちゃう。字ですぐばれちゃうよ」
しまった。もっと、綺麗な字なら、いやがらなかったかも。
字の練習を、していなかったことが悔やまれる。
やっぱり人生。いつ何が、必要になるか分からない。色々努力をするべきだった。
「こういうのが、後悔先に立たずって、言うんだろうなあ」
ついぼそっと、口を突いて言葉が出てしまう。
「何か、後悔しているの?」
「あらっ。聞こえたか。いや。もっと字を練習しておけば良かったとか。後悔しているところ」
「あっ。別に字が汚いとか、そういう事じゃなくて。宿題だから自分でしないと。むっ。ぷはっ。どどっどうしたの? 急に」
言い訳している、一葉にキスをする。
唇を合わせるだけの軽いもの。
昔は良くしてたんだ。
親にみられてしまったことも、幾度もある。
でも、僕たちが小さな頃は。
それでも親は笑って、仲が良いわねって言っていたけれど。
そのうち、叱られた。
「うーん。親に叱られてしなくなっていたけれど、後悔したくなくて。だめ」
「駄目じゃないけど。昔と違って恥ずかしいね」
パタパタと、顔を仰いでおいる一葉。
その時、僕は。一葉を依存させようと努力していて、自分の状態に気がついていなかった。そう。僕は一葉に依存し、面倒をみる中で自分を見いだす状態。共依存状態だと、気がついていなかった。
学校での怪我のため、親が呼ばれた。
当然、一葉のおかあさん。
「びっくりしたわよ。怪我だって言うから。でもまあ、ヒビなら無理しなければ、大丈夫みたいだし」
「今日はどうします? 一応、家に一葉の晩ご飯もありますけど」
「そうねえ。じゃあいつも通りで。おばさんこれから、お仕事に戻るから。一葉も一希ちゃんに面倒かけちゃダメよ」
「はーい」
「一葉なら大丈夫ですよ。それに、面倒なんて、僕は一度も思ったことありませんし」
「そう? じゃあお願いね。会計が終われば、そのまま行くから。帰っていて良いわよ」
「じゃあ、お先に失礼します」
一葉の荷物を、さっと持ち。病院を後にする。
「お母さんに、心配かけちゃった」
「怪我だもの。仕方が無い。それにしてもあいつらだ。一葉に怪我をさせやがって。明日、しめてやる」
「わざとじゃないのだし、良いよ。軽くぶつかっただけですっ飛んじゃってびっくりしたって言っていたし」
「怪我したのは、本当に手首だけか?」
「膝もぶつけたけど、お医者さんが打ち身だから、1週間もすれば大丈夫って」
「そうか」
そう言いながら、一葉の歩みに合わせゆっくりと帰る。
家に帰り着き、手を洗うと、タオルをお湯につけ固く絞る。
一葉の手を拭き、いつものように宿題を始める。
この時だけは、立場が逆転。
お願いして、教えて貰う。
自分自身でも、なぜ学校の勉強は、覚えられないのか理解ができない。
そして、一葉に習うと意外とストンと理解ができる。
「不思議だな、一葉に習うとすぐ理解ができる。教え方が上手いんだな」
「えーそんなこと無いよ。一希にいちゃん。学校でも心配そうに私のことをみているから。きっと授業きちっと聞けば分かるよ」
「あーついな。気になっちゃって。一葉に何かあると、僕はもうだめだと思うよ。僕たちは互いに、互いがいないと駄目なんだよ」
「そうだねえ。私も困るかな」
そう言って笑い合う。
一葉がトイレに行って、帰ってきた後、
「右手が使えないから、左手を使ったけど、思ったより上手く使えないね」
「うん? トイレでなんで。うんちか」
「うんちじゃなくて、女の子はおしっこでも拭くの」
「そうなんだ。言ってくれれば手伝うのに」
「いや。さすがにそれは」
「なんで。いまさら。この前まで一緒に、風呂にも入っていたじゃん」
「いや。そうだけどぉ。やっぱり」
そう言って赤くなり、ぼしょぼしょと下を向いてつぶやく。
「そういえばどうして、一緒にお風呂へ入らなくなったんだっけ?」
「あー家のお父さんとお母さんが、ぼちぼち二人とも大きくなったから一人で入れて」
「そうだっけ」
「うん。でもね。そのちょっと前に、お風呂で一希にいちゃんに洗って貰うと、気持ちが良いと、お母さんに何でかなあって、聞いちゃったからなの。たぶん」
「そうだったんだ」
ちっ。地道に開発していたのに。そうだったのか。
「気持ちよかったのか?」
「うん。でもあれね。子供がしちゃ駄目なんだよ。授業があって、私たちもそろそろ子供もつくることができる体ができてくる。二次成長期って言うのになるから、色々変わってくるし」
「あれだけで、子供はできないさ。僕たちの作る精子っていうのが、一葉のおなかの中に卵があって、そこへ入らないとできない」
「うん。そんな話を聞いたけどね。指でも気持ちよくって、あれ恥ずかしいし」
「僕たちの間で、恥ずかしいってなんだよ。うちの親なんか、今でも一緒にお風呂入っているし」
「家は入っていないから、そのせいかなあ」
そんな、何気ないことを言いながら宿題している。
一葉は、指先だけで器用に鉛筆を使っているが痛そうだ。
「僕が書こうか?」
「でも、自分でやっていないと怒られちゃう。字ですぐばれちゃうよ」
しまった。もっと、綺麗な字なら、いやがらなかったかも。
字の練習を、していなかったことが悔やまれる。
やっぱり人生。いつ何が、必要になるか分からない。色々努力をするべきだった。
「こういうのが、後悔先に立たずって、言うんだろうなあ」
ついぼそっと、口を突いて言葉が出てしまう。
「何か、後悔しているの?」
「あらっ。聞こえたか。いや。もっと字を練習しておけば良かったとか。後悔しているところ」
「あっ。別に字が汚いとか、そういう事じゃなくて。宿題だから自分でしないと。むっ。ぷはっ。どどっどうしたの? 急に」
言い訳している、一葉にキスをする。
唇を合わせるだけの軽いもの。
昔は良くしてたんだ。
親にみられてしまったことも、幾度もある。
でも、僕たちが小さな頃は。
それでも親は笑って、仲が良いわねって言っていたけれど。
そのうち、叱られた。
「うーん。親に叱られてしなくなっていたけれど、後悔したくなくて。だめ」
「駄目じゃないけど。昔と違って恥ずかしいね」
パタパタと、顔を仰いでおいる一葉。
その時、僕は。一葉を依存させようと努力していて、自分の状態に気がついていなかった。そう。僕は一葉に依存し、面倒をみる中で自分を見いだす状態。共依存状態だと、気がついていなかった。
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