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自爆(優翔と愛理)
第2話 それぞれの中学時代 優翔と大輝
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それからも、適度に顔を出し、誠に勉強を教える。
大輝は、すっかり足が遠のいて、姿を見せなくなり、僕の家か大輝の家で勉強会は続く。
ある夏の日。
夏休みで、宿題をするため早く来た。
一人で、宿題と誠向け問題集を作っていた時だった。
当然他の奴らは、午後からだし、先輩達は夜近くの方が多い。
そこへ、見た事の無い、高校生ぽい女の子が入ってくる。
美人と言うより、かなりかわいいタイプ。
カジュアルな、感じでまとめているが、薄手のパーカーはファスナーが開かれ、胸が目立ちドキッとする。
数日前に、誠が見せてくれた、スマホの写真アルバムのせいだ。
「ふーん。こんな所があるのね。便利そう」
「あの、あなたは?」
「気にしないで。本当はおにいさんの知り合いだけど、弟くんの面倒を見てと言われてきただけ。君中学生?」
「うん。いえ、はい。1年です」
「ふーん。かわいい」
「それで、お兄さんて。僕には兄弟が居ないので、人違いですね」
「あら? そうなんだ。水上君じゃないの? 残念。……ねえ。彼女とか居るの?」
「えっ。1年ですし。そんなの居ません」
「ふーん。でも、こんな所へ通っているんだし、遊び人…… には見えないわね。どうしてこんな所へ、出入りしているの?」
「ここの家の子。誠君に勉強を教えているんです。元々は、そのために建ててくれた場所なので」
「あーそうだったんだ。いつから?」
「夏休み前です」
「そうなんだ」
そう言いながらお姉さんは、僕の作っていたノートとかをパラパラめくり、
「すごいね。誠君のためのもの? 問題まで作っているんだ」
「うん。はい。彼もちょっとのところで躓いているだけで、ちゃんと教えると理解できるので。学校だと分からなくても次に行くでしょう」
そう言うとお姉さんも、
「あーわかる。君が同級生にいれば、きっと私はもっと良いところへいけたはず。おしいわ」
そう言って、ぎゅっと抱きつき、ぐりぐりと僕の頭をなでる。
何かつけているのか、良い匂いがする。
「よし。えーと名前は?」
「坂本優翔です」
「よし。坂本くん。ここの鍵は、普段も開いているの?」
「いえ誠と僕。それと、ここのお父さんが持っているのかな」
「ラッキー。その鍵ちょうだい。それと自分の荷物。私物は置いてある?」
「いえありません」
「よしよし。上級生が来るでしょう。いつも何時くらい?」
「夕方です。大体」
お姉さんに抱っこされた状態で、どんどん質問される。
なんだろう、安心できる?
胸も気持ちが良い。
あっまた、ち○ちんがおかしくなる。
この前、あの写真を見てから、たまになる。
結局、上級生が来たときは、2階に上がり僕たちは上がったことが無いことを説明する。
その女性は、京子さんとだけ名乗り、「内緒だよ」と言ってほっぺにキスをしてくれた。
僕はぼーっとしながら、エアコンや部屋の電気を消して。
鍵を閉め、京子さんと一緒に、手をつないだまま家の近くに送ってもらった。
「いい。あそこのことは忘れて。もう行かないで。約束ね」
そう言って、またほっぺにキスしてくれた。
手を振って、帰って行く京子さんを、僕はただ手を振り見送った。
軽い熱中症になるまで。
今思うと、あれが僕の初恋だった。
後日談で、誠の勉強部屋は警察が来た。
それも先輩達が来ていたときに。
後で知ったが、不健全性的行為や不良交友で、少年補導員に目をつけられていたようで、途中で先輩達が家出した女の子を連れ込み強引に回したらしい。
それで、強制性交罪となり、警察が介入した。
ひょっとすると、誠の持っていたアルバムは、それかもしれない。
これは、大輝が教えてくれた。
学校の勉強は嫌いなのに、そういうことには異様に詳しい。
まあそのわずかな期間で、秘密基地的な勉強部屋は無くなったが、勉強会は続けた。
あの家に出入りしていた、幾人かはおとがめなしで出されたり、親や学校から叱られて、保護観察以上の罰や刑を受けた者達とは遊んではいけないと、親からきつく叱られたようだ。
あの離れも、あっという間に壊され今は形も残っていない。
僕はその後、つい大輝に、その前にあった京子さんの顛末をしゃべった。キスの件は省いて。その時ち○ちんがおかしくなったというと、ぽんと肩に手を置き「ふっ。いつものお返しに教えてあげよう。それが、大人になった証拠だ」そんなことを言って、専門書的なものを見せてくれた。
思春期の心と体とか小学生からの避妊とか、他にも数冊。
すごく真面目な顔をして、重要だから勉強しておけ。
そう言って貸してくれた。
中にはすごく重い、人体解剖学カラーアトラスというのがあって、僕はその日からしばらく肉が食べられなくなった。
その1年後、夏休みに勉強会から広がった仲間で、海やプールへ遊びに行き、その中で一人の女の子と付き合った。
その子とは、3ヶ月くらいかな? 真面目すぎると訳の分からないことを言われて振られてしまった。
あの勉強会の流れをくんだグループ。その環境のためか、すぐに初めては体験した。
大輝による教育のおかげで、特に困らなかった。
まああのグループだから、もっと悪い方に属しているとその子は思っていたようだ。有名になったアニメを見て、かっこいい世界。親と折り合いが悪く居場所を探してここへたどり着いた。
まあ僕とは別れたが、居場所はできたし友達はできたので、お互い友達として付き合っている。
あの後一度、京子さんと会った。
少年補導員だった。
つまりペラペラと、情報を渡したのは僕らしい。
大輝は、すっかり足が遠のいて、姿を見せなくなり、僕の家か大輝の家で勉強会は続く。
ある夏の日。
夏休みで、宿題をするため早く来た。
一人で、宿題と誠向け問題集を作っていた時だった。
当然他の奴らは、午後からだし、先輩達は夜近くの方が多い。
そこへ、見た事の無い、高校生ぽい女の子が入ってくる。
美人と言うより、かなりかわいいタイプ。
カジュアルな、感じでまとめているが、薄手のパーカーはファスナーが開かれ、胸が目立ちドキッとする。
数日前に、誠が見せてくれた、スマホの写真アルバムのせいだ。
「ふーん。こんな所があるのね。便利そう」
「あの、あなたは?」
「気にしないで。本当はおにいさんの知り合いだけど、弟くんの面倒を見てと言われてきただけ。君中学生?」
「うん。いえ、はい。1年です」
「ふーん。かわいい」
「それで、お兄さんて。僕には兄弟が居ないので、人違いですね」
「あら? そうなんだ。水上君じゃないの? 残念。……ねえ。彼女とか居るの?」
「えっ。1年ですし。そんなの居ません」
「ふーん。でも、こんな所へ通っているんだし、遊び人…… には見えないわね。どうしてこんな所へ、出入りしているの?」
「ここの家の子。誠君に勉強を教えているんです。元々は、そのために建ててくれた場所なので」
「あーそうだったんだ。いつから?」
「夏休み前です」
「そうなんだ」
そう言いながらお姉さんは、僕の作っていたノートとかをパラパラめくり、
「すごいね。誠君のためのもの? 問題まで作っているんだ」
「うん。はい。彼もちょっとのところで躓いているだけで、ちゃんと教えると理解できるので。学校だと分からなくても次に行くでしょう」
そう言うとお姉さんも、
「あーわかる。君が同級生にいれば、きっと私はもっと良いところへいけたはず。おしいわ」
そう言って、ぎゅっと抱きつき、ぐりぐりと僕の頭をなでる。
何かつけているのか、良い匂いがする。
「よし。えーと名前は?」
「坂本優翔です」
「よし。坂本くん。ここの鍵は、普段も開いているの?」
「いえ誠と僕。それと、ここのお父さんが持っているのかな」
「ラッキー。その鍵ちょうだい。それと自分の荷物。私物は置いてある?」
「いえありません」
「よしよし。上級生が来るでしょう。いつも何時くらい?」
「夕方です。大体」
お姉さんに抱っこされた状態で、どんどん質問される。
なんだろう、安心できる?
胸も気持ちが良い。
あっまた、ち○ちんがおかしくなる。
この前、あの写真を見てから、たまになる。
結局、上級生が来たときは、2階に上がり僕たちは上がったことが無いことを説明する。
その女性は、京子さんとだけ名乗り、「内緒だよ」と言ってほっぺにキスをしてくれた。
僕はぼーっとしながら、エアコンや部屋の電気を消して。
鍵を閉め、京子さんと一緒に、手をつないだまま家の近くに送ってもらった。
「いい。あそこのことは忘れて。もう行かないで。約束ね」
そう言って、またほっぺにキスしてくれた。
手を振って、帰って行く京子さんを、僕はただ手を振り見送った。
軽い熱中症になるまで。
今思うと、あれが僕の初恋だった。
後日談で、誠の勉強部屋は警察が来た。
それも先輩達が来ていたときに。
後で知ったが、不健全性的行為や不良交友で、少年補導員に目をつけられていたようで、途中で先輩達が家出した女の子を連れ込み強引に回したらしい。
それで、強制性交罪となり、警察が介入した。
ひょっとすると、誠の持っていたアルバムは、それかもしれない。
これは、大輝が教えてくれた。
学校の勉強は嫌いなのに、そういうことには異様に詳しい。
まあそのわずかな期間で、秘密基地的な勉強部屋は無くなったが、勉強会は続けた。
あの家に出入りしていた、幾人かはおとがめなしで出されたり、親や学校から叱られて、保護観察以上の罰や刑を受けた者達とは遊んではいけないと、親からきつく叱られたようだ。
あの離れも、あっという間に壊され今は形も残っていない。
僕はその後、つい大輝に、その前にあった京子さんの顛末をしゃべった。キスの件は省いて。その時ち○ちんがおかしくなったというと、ぽんと肩に手を置き「ふっ。いつものお返しに教えてあげよう。それが、大人になった証拠だ」そんなことを言って、専門書的なものを見せてくれた。
思春期の心と体とか小学生からの避妊とか、他にも数冊。
すごく真面目な顔をして、重要だから勉強しておけ。
そう言って貸してくれた。
中にはすごく重い、人体解剖学カラーアトラスというのがあって、僕はその日からしばらく肉が食べられなくなった。
その1年後、夏休みに勉強会から広がった仲間で、海やプールへ遊びに行き、その中で一人の女の子と付き合った。
その子とは、3ヶ月くらいかな? 真面目すぎると訳の分からないことを言われて振られてしまった。
あの勉強会の流れをくんだグループ。その環境のためか、すぐに初めては体験した。
大輝による教育のおかげで、特に困らなかった。
まああのグループだから、もっと悪い方に属しているとその子は思っていたようだ。有名になったアニメを見て、かっこいい世界。親と折り合いが悪く居場所を探してここへたどり着いた。
まあ僕とは別れたが、居場所はできたし友達はできたので、お互い友達として付き合っている。
あの後一度、京子さんと会った。
少年補導員だった。
つまりペラペラと、情報を渡したのは僕らしい。
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