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第3章 レジスタンス
第27話 結果オーライ
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「まあ。おとなしいし良いか。このままで」
引き上げて、蓑虫のように吊っておく。
「とりあえず、なんだったっけ。倉庫とサーバ?」
静流が確認してくる。
「うちから流れた物品と、情報の削除。うまく行けば、国側の新技術をデータごと貰う。たから、サーバーにアクセスできる端末で良い」
そう説明を返す。
「今時端末からなんて、データの持ち出しが出来ないでしょ」
「プリントアウトして、担いで帰るのよ」
にまにましながら、紡が静流に説明する。
「嘘でしょ」
「嘘よ」
危なく静流が、落ちそうになった。
「何とかするのは、そこでピクピクしながら、ぶら下がっている人」
「確か、データを取って端末ごと、クローンを作るって言っていたよ」
俺が一応説明する。かわいそうだが、凪裏切り者と認識されている。
上には、今洗脳と依存をかけていると説明してある。
そのため、基地内では俺たちが側に居ない状態では、歩き回れない。
ただこの状態。
なんとなく、自分の中で楽しくなって、やばいと自覚している。
人を御する? そんな、悪い事が楽しい。
とても、危険な発想。静流や紡に聞くと、もっとと言ってくる。
良いのかそれ?
今何とかしようとしている、政府機関の連中は、こんな快楽にとらわれた連中ではないのか? そう思える。
そんなことを、思っていると穴があき。
今回は、中へと侵入する。
センサーは入口側に一つ。
絶対的な自信があるのか、セキュリティが甘い。
「さあてと、どれがうちの物だ?中根が棚の上を物色する」
「まだチェックが終わっていない。触るな。持ち上げた瞬間にボンと行くのはいやだろう」
「おう。すまん」
本当に、潜入のプロなのか疑いたくなる。
そんな思いが、目に出たのか、いいわけをしてくる。
「そんな目をするな。俺は潜入捜査が専門。泥棒は慣れていない」
「そうか。へまするな」
「分かっている」
そう言いながら、懲りずにまた触る。
「あっ」
そう言って、中根の動きが止まる。
見ると持ち上げた物の後ろから、ひもが棚の後方に繋がっている。
「引っ張るな。緩めるな」
そう言ってから、ひもの先を見る。
棚の下に伸び、その先に重りがぶらぶらしている。
なにかの計測器のようだ。
「こっこれは。先に重りが付いている」
「ああ? それで、どうした」
「なんかの計測器用かな。ちょっとゆっくり下ろして」
中根が下ろすと、重りはギリギリ下の棚板に触れない。
「これ、もしかしたらトラップか?」
俺が気になって言う。
「そんなことは、無いだろう」
そう言って、重りに中根がそっと触れる。
「キュイイイイイ」
触っている瞬間だけだが、轟音で鳴く。
「バカ」
全員が、身を潜める。
「あっ。うんん」
縄が食い込んだのか、凪がうめく。
来るなよ。皆が思うが、来るよね。
ガチャガチャと音がして、ドアが開く。
入ってきた奴は、真っ直ぐ棚へ向かう。
「変ね。何も触れていないじゃない。もうぼちぼち壊れ掛かったのかしら?」
隠れる所が無く俺はドアの影に潜んだ。
振り返れば、見つかる。
仕方が無い。
後ろから忍び寄り、口をおさえる。
「ごめんな」
そう言いながら、頭に対し思念波を流しながら、洗脳していく。
おとなしくなってきたので、服を脱がし、中からも情報と洗脳内容を流し込んでいく。気による洗脳。
やがてガクガクと痙攣しおとなしくなる。
「初めて見たが、エグいな」
中根がニヤニヤとしながら、感想を言ってくる。
「まあ確かにそうだが、効き目は強い」
相手の女の子は、放心状態。
情報を貰う。
「施設および物品管理課。押収品担当。関谷真琴です」
「此処にある物は、なんだ?」
「ここにあるのは、レジスタンスからの押収品」
「これは?」
さっき鳴いた奴を指さす。
「これは、縦坑の深さを測るもの。底に付けば鳴きます」
「そうか。此処にトラップは?」
「これとこれに、GPSを仕込んでいます」
「ありがとう。君のIDで、端末操作と情報の抜き取りは出来るのか?」
「はいできます」
「じゃあ。此処で開発された機器や武器の情報を、なるべく多く。詳しく知りたい」
端末は、隣の部屋ですが、絶えずモニターされています。
「じゃあこれを、使って」
光記憶素子を渡す。
ポートはUSBX。記憶容量は256ゼタバイト、大抵の物は記憶できるはず。
「はい少しお待ちください」
そう言って彼女は、隣に行こうとした。
「ちょっと待った。服は着ていって」
「えっ、でも。ご褒美は、ないのでしょうか?」
泣きそうな顔で聞いてくる。
「あー戻ってきたら、あげるから」
そう言うと、嬉しそうな顔になり、部屋を出て行く。
「あーあ。彼女も流生の僕か。もう普通の結婚は出来ないよ」
「人聞きの悪い。繋がりができたと思えば、良いじゃ無いか」
「まあ。そりゃそうだけど、目の前で他の娘とするのは、あまり嬉しくないもの」
「分かっているが、今日のは中根が悪い」
そう言うと、皆が中根を見る。
当然、中根は顔を背ける。
「でもね。影でされるのはもっと嫌なのよね」
「そうそう。わかるわ」
静流の言葉に、紡が賛同をする。
やがて、彼女が帰ってきて、メモリーを渡してくれると、流れるように下を脱ぐ。
「あー。流生なるべく早く。でも満足はさせてあげて」
そう言って、中根以外が、壁を向く。
「見んな」
中根を睨む。
「分かったよ」
そう言いながら、向こうを向く。
凪だけが、行為を見ながら、涙を流していたのに、気がつかなかった。
引き上げて、蓑虫のように吊っておく。
「とりあえず、なんだったっけ。倉庫とサーバ?」
静流が確認してくる。
「うちから流れた物品と、情報の削除。うまく行けば、国側の新技術をデータごと貰う。たから、サーバーにアクセスできる端末で良い」
そう説明を返す。
「今時端末からなんて、データの持ち出しが出来ないでしょ」
「プリントアウトして、担いで帰るのよ」
にまにましながら、紡が静流に説明する。
「嘘でしょ」
「嘘よ」
危なく静流が、落ちそうになった。
「何とかするのは、そこでピクピクしながら、ぶら下がっている人」
「確か、データを取って端末ごと、クローンを作るって言っていたよ」
俺が一応説明する。かわいそうだが、凪裏切り者と認識されている。
上には、今洗脳と依存をかけていると説明してある。
そのため、基地内では俺たちが側に居ない状態では、歩き回れない。
ただこの状態。
なんとなく、自分の中で楽しくなって、やばいと自覚している。
人を御する? そんな、悪い事が楽しい。
とても、危険な発想。静流や紡に聞くと、もっとと言ってくる。
良いのかそれ?
今何とかしようとしている、政府機関の連中は、こんな快楽にとらわれた連中ではないのか? そう思える。
そんなことを、思っていると穴があき。
今回は、中へと侵入する。
センサーは入口側に一つ。
絶対的な自信があるのか、セキュリティが甘い。
「さあてと、どれがうちの物だ?中根が棚の上を物色する」
「まだチェックが終わっていない。触るな。持ち上げた瞬間にボンと行くのはいやだろう」
「おう。すまん」
本当に、潜入のプロなのか疑いたくなる。
そんな思いが、目に出たのか、いいわけをしてくる。
「そんな目をするな。俺は潜入捜査が専門。泥棒は慣れていない」
「そうか。へまするな」
「分かっている」
そう言いながら、懲りずにまた触る。
「あっ」
そう言って、中根の動きが止まる。
見ると持ち上げた物の後ろから、ひもが棚の後方に繋がっている。
「引っ張るな。緩めるな」
そう言ってから、ひもの先を見る。
棚の下に伸び、その先に重りがぶらぶらしている。
なにかの計測器のようだ。
「こっこれは。先に重りが付いている」
「ああ? それで、どうした」
「なんかの計測器用かな。ちょっとゆっくり下ろして」
中根が下ろすと、重りはギリギリ下の棚板に触れない。
「これ、もしかしたらトラップか?」
俺が気になって言う。
「そんなことは、無いだろう」
そう言って、重りに中根がそっと触れる。
「キュイイイイイ」
触っている瞬間だけだが、轟音で鳴く。
「バカ」
全員が、身を潜める。
「あっ。うんん」
縄が食い込んだのか、凪がうめく。
来るなよ。皆が思うが、来るよね。
ガチャガチャと音がして、ドアが開く。
入ってきた奴は、真っ直ぐ棚へ向かう。
「変ね。何も触れていないじゃない。もうぼちぼち壊れ掛かったのかしら?」
隠れる所が無く俺はドアの影に潜んだ。
振り返れば、見つかる。
仕方が無い。
後ろから忍び寄り、口をおさえる。
「ごめんな」
そう言いながら、頭に対し思念波を流しながら、洗脳していく。
おとなしくなってきたので、服を脱がし、中からも情報と洗脳内容を流し込んでいく。気による洗脳。
やがてガクガクと痙攣しおとなしくなる。
「初めて見たが、エグいな」
中根がニヤニヤとしながら、感想を言ってくる。
「まあ確かにそうだが、効き目は強い」
相手の女の子は、放心状態。
情報を貰う。
「施設および物品管理課。押収品担当。関谷真琴です」
「此処にある物は、なんだ?」
「ここにあるのは、レジスタンスからの押収品」
「これは?」
さっき鳴いた奴を指さす。
「これは、縦坑の深さを測るもの。底に付けば鳴きます」
「そうか。此処にトラップは?」
「これとこれに、GPSを仕込んでいます」
「ありがとう。君のIDで、端末操作と情報の抜き取りは出来るのか?」
「はいできます」
「じゃあ。此処で開発された機器や武器の情報を、なるべく多く。詳しく知りたい」
端末は、隣の部屋ですが、絶えずモニターされています。
「じゃあこれを、使って」
光記憶素子を渡す。
ポートはUSBX。記憶容量は256ゼタバイト、大抵の物は記憶できるはず。
「はい少しお待ちください」
そう言って彼女は、隣に行こうとした。
「ちょっと待った。服は着ていって」
「えっ、でも。ご褒美は、ないのでしょうか?」
泣きそうな顔で聞いてくる。
「あー戻ってきたら、あげるから」
そう言うと、嬉しそうな顔になり、部屋を出て行く。
「あーあ。彼女も流生の僕か。もう普通の結婚は出来ないよ」
「人聞きの悪い。繋がりができたと思えば、良いじゃ無いか」
「まあ。そりゃそうだけど、目の前で他の娘とするのは、あまり嬉しくないもの」
「分かっているが、今日のは中根が悪い」
そう言うと、皆が中根を見る。
当然、中根は顔を背ける。
「でもね。影でされるのはもっと嫌なのよね」
「そうそう。わかるわ」
静流の言葉に、紡が賛同をする。
やがて、彼女が帰ってきて、メモリーを渡してくれると、流れるように下を脱ぐ。
「あー。流生なるべく早く。でも満足はさせてあげて」
そう言って、中根以外が、壁を向く。
「見んな」
中根を睨む。
「分かったよ」
そう言いながら、向こうを向く。
凪だけが、行為を見ながら、涙を流していたのに、気がつかなかった。
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