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閑話
初めてのおつかい
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ヒロさんが夕飯を作っている最中に「そろそろ油が切れますね。忘れんようにしないと……」と言うので「私、買ってこようか?」と聞いたら「本当ですか? じゃあ、若と買ってきてください」と返された。新聞を読んでいた絶海さんは急に巻き込まれたことに驚いたようだったけれど「ついでに米も頼みますよ。若なら軽いでしょ」とヒロさんに続けられると「……ン」と頷いてくれた。
それで私たちは連れ立って家を出た。
人形町の表通りから一本外れたところにある絶海さんの家のまわりは小さなビルが建ち並び、一、二階はテナントに貸されていることが多い。だから夜の時間ではあるけれど、通りは十分に明るい。とはいえ絶海さんは「朱莉、手」と言って私の手を握った。
「暗くて危ないからね」
「……佐渡は中学の数が小学校よりも少ないの。だから遠いところからバスに乗らなきゃ通えなくて……でもバスって終電がはやいのよ。しかも終電のバスだと家の近くまで行ってくれなくて田んぼの真ん中で下ろされちゃうの。だからそこから田んぼしかないところを自転車で帰らなきゃいけないの。とっても暗くて、とっても怖いのよ? 東京はそんな佐渡より怖いのかしら、ネエ?」
「……マァ、さすがにここはそんなに暗くはないが……そういえば高校では部活はいいのかい?」
「うん、あの高校、あんまり部活への熱意無さそうなの。個人主義なのかしら……」
そんなことを話しながら日の沈んだ街を歩いていると、いつも気になっているお店の前を通りがかった。絶海さんの手を握って引き留める。
「絶海さん、鯛焼き屋さんがあるわ」
「ウン?」
「鯛焼き屋さんよ」
「……鯛焼き屋は佐渡では見なかったのか?」
私が頷くと、絶海さんは「食べてみたいか?」と聞いてくれた。それは「もちろん」と頷いたが、とはいえ今は夕飯前だ。
「半分こがいいの」
「……私とか?」
絶海さんは怒るでも呆れるでもなく驚いていた。そんなに変なこと言ったかなと考えていると「きみは豪胆だな」と彼は微笑んだ。どういうことかを聞いても彼はクスクス笑うだけだった。
「ひとつください」
彼は百六十円の鯛焼きをひとつ買うと、まず私にそれを持たせてくれた。
「好きなだけ食べて、残ったものを寄越しなさい」
「私が半分に分けたらいいのね? 絶海さん、頭と尻尾どっちがすき?」
「きみが好きな方を食べなさい」
「お店の鯛焼きなんて初めてだもの。どっちが好きかなんてわからないわ」
「尻尾の方がうまい」
「そうなのね、はい」
私は鯛焼きを半分に割り、尻尾を絶海さんに渡し、自分は頭に噛みついた。
「あっつ、あつつ、……、あら、でもそんなに甘くないのね、んー、美味しい! 絶海さん、美味しいね!」
絶海さんはなんとも言えない顔で私を見ていたが、私がにっこり笑うと、結局なにも言わずに鯛焼きをパクリと食べた。
「美味しい?」
「尻尾の先まであんこ入ってて……うまいな」
「フフフ、一緒に食べると美味しいね」
「……ウン、そうだな……」
絶海さんは二口ぐらいで鯛焼きを食べてしまった。実に大きな口である。一方で猫舌の私はハフハフと格闘しながら鯛焼きを食べてながら歩くことになった。
しかしそんな風にして人形町を歩いていると「おや、若旦那」だとか「五言時さんじゃないか」だとか「珍しい、こんな時間に」だとかいろんな人に声をかけられた。絶海さんは一人一人に「こちらは姪です」と私を紹介するので、私は鯛焼きを食べながら「朱莉です」と頭を下げなきゃいけなくなった。食べ歩きをしながら挨拶なんて子どもみたいだ。しかも何故かその挨拶をすると「鯛焼き美味しい? あ、若旦那、ちょっとバナナと大根が腐りそうだから持っててくれよ」だとか「鯛焼きうまそうだねー。あ、お嬢さんは梅干し食えるか? 持ってきなよ」だとか「あそこの鯛焼きだろ、うまいよなー。ほら、うちのおでんも持ってきな」だとか言われて、気が付いたらあれやこれやと食べ物をいただいてしまっていた。
「……どうしてこんな大荷物になったのかしら?」
「マァ、……海老で鯛がつれるんだから鯛焼きならこのぐらい釣れるだろう」
「絶海さんの顔が広いからだと思うわ。なにかしているの?」
絶海さんは私の質問に「……もうここに八年も住んでるのか」と小さく呟いた後、「私じゃなくてヒロだよ」と笑った。
「この辺りは町内会が元気でね、ヒロはそういうところでもよく働いているから、私もついでに覚えられているんだ。……マァ、……朱莉も覚えてもらいなさい。知り合いがいて困ることは……」
「あれ、絶海さんだ」
などと話している私たちの間にするりと入り込んできたのは優弥さんだった。
「こんな時間に朱莉ちゃんつれて夜遊びですか?」
「まだ夜遊びできるほどの時間でもないだろう。とはいえ、きみは早く帰りなさい」
「俺はここが地元ですよ? 新参者の絶海さんにとやかく言われることでは……あれ、なんか色々もらってるんですね?」
彼は私たちの荷物を見るとコンビニのレジ袋からアイスを取り出した。
「これ二人で分けるアイスなんで二人で食べてください」
「何故だ。子どもから食べ物をもらうほど飢えてない」
「いいからいいから。ほら、食べて」
彼は私たちの口に勝手にそのアイスを押し込んできた。私たちは言いたいことは色々とあったのだが、食べ物を吐き出すなんてことも出来ず、もごもごと「「ゴチソウサマデス」」とさっきまで他の人に何度も言っていた言葉をまた言うしか出来なかった。
優弥さんは私たちのその言葉に満足げに頷いた後「それじゃあまた明日ね、朱莉さん」と去っていった。
残された私と絶海さんはアイスをなめながら目を合わせる。
「知り合いが多いと面倒もあるな」
「ソウネ……これ以上ものもらっても困るわ……」
「そうだな、さっさと買い物を済ませて……」
「あれ、若旦那!」
「「……」」
アイスを食べながら歩いているとまた違う人に声をかけられ、ものを渡され、声をかけられ、ものを渡され……の繰り返しでスーパーにたどり着く前にお茶やら米やら大福やらケーキやらお洋服やらいただいてしまっていた。
さすがに荷物を持っている絶海さんの左手が限界に見えたので「持つわ」と言ったのだが、彼はおでんしか持たせてくれなかった。
「……駄目だ。朱莉、帰ろう。この状態じゃ油はさすがに持てない」
「私の手を離せばもう少し持てるんじゃないかしら?」
「イヤダ」
「イヤなのね、そう……」
なら仕方ないと思っていたら、スーパーから出てきた見知らぬお姉さんが「おじめい尊い」と言いながら私の服のポケットに小さいサイズのサラダ油を入れてくれた。断っても「グッドラック」とわけのわからないことを言って、彼女は満面の笑みで親指を立てて去っていった。
残された私たちは無の表情になるしかなかった。
「……今の人は絶海さんの知り合い?」
「知らん。全く知らん」
「……いつもこんな風なの? 私一人ならこんなことないわよ。怖いわ……」
「私もこんなのは初めてだ。よくわからんから早く帰ろう。なにかおかしい……」
私たちは目を合わせて頷き合った後、足早に帰宅した。
そうして私たちを見て「なんでそんなに荷物が多いんですか」と首をかしげるヒロさんに、起きたことを説明したら、ヒロさんは天を仰ぎ「顔面偏差値が高いからって買い物もまともに出来ない理由になりますか」と嘆かれた。が、私たちとしても何故こんなことになったのか分からなかったので、「私たちは悪くないわ」「大変遺憾である」としかコメントできなかった。
夏の気配の近づいてきた夜の話だ。
それで私たちは連れ立って家を出た。
人形町の表通りから一本外れたところにある絶海さんの家のまわりは小さなビルが建ち並び、一、二階はテナントに貸されていることが多い。だから夜の時間ではあるけれど、通りは十分に明るい。とはいえ絶海さんは「朱莉、手」と言って私の手を握った。
「暗くて危ないからね」
「……佐渡は中学の数が小学校よりも少ないの。だから遠いところからバスに乗らなきゃ通えなくて……でもバスって終電がはやいのよ。しかも終電のバスだと家の近くまで行ってくれなくて田んぼの真ん中で下ろされちゃうの。だからそこから田んぼしかないところを自転車で帰らなきゃいけないの。とっても暗くて、とっても怖いのよ? 東京はそんな佐渡より怖いのかしら、ネエ?」
「……マァ、さすがにここはそんなに暗くはないが……そういえば高校では部活はいいのかい?」
「うん、あの高校、あんまり部活への熱意無さそうなの。個人主義なのかしら……」
そんなことを話しながら日の沈んだ街を歩いていると、いつも気になっているお店の前を通りがかった。絶海さんの手を握って引き留める。
「絶海さん、鯛焼き屋さんがあるわ」
「ウン?」
「鯛焼き屋さんよ」
「……鯛焼き屋は佐渡では見なかったのか?」
私が頷くと、絶海さんは「食べてみたいか?」と聞いてくれた。それは「もちろん」と頷いたが、とはいえ今は夕飯前だ。
「半分こがいいの」
「……私とか?」
絶海さんは怒るでも呆れるでもなく驚いていた。そんなに変なこと言ったかなと考えていると「きみは豪胆だな」と彼は微笑んだ。どういうことかを聞いても彼はクスクス笑うだけだった。
「ひとつください」
彼は百六十円の鯛焼きをひとつ買うと、まず私にそれを持たせてくれた。
「好きなだけ食べて、残ったものを寄越しなさい」
「私が半分に分けたらいいのね? 絶海さん、頭と尻尾どっちがすき?」
「きみが好きな方を食べなさい」
「お店の鯛焼きなんて初めてだもの。どっちが好きかなんてわからないわ」
「尻尾の方がうまい」
「そうなのね、はい」
私は鯛焼きを半分に割り、尻尾を絶海さんに渡し、自分は頭に噛みついた。
「あっつ、あつつ、……、あら、でもそんなに甘くないのね、んー、美味しい! 絶海さん、美味しいね!」
絶海さんはなんとも言えない顔で私を見ていたが、私がにっこり笑うと、結局なにも言わずに鯛焼きをパクリと食べた。
「美味しい?」
「尻尾の先まであんこ入ってて……うまいな」
「フフフ、一緒に食べると美味しいね」
「……ウン、そうだな……」
絶海さんは二口ぐらいで鯛焼きを食べてしまった。実に大きな口である。一方で猫舌の私はハフハフと格闘しながら鯛焼きを食べてながら歩くことになった。
しかしそんな風にして人形町を歩いていると「おや、若旦那」だとか「五言時さんじゃないか」だとか「珍しい、こんな時間に」だとかいろんな人に声をかけられた。絶海さんは一人一人に「こちらは姪です」と私を紹介するので、私は鯛焼きを食べながら「朱莉です」と頭を下げなきゃいけなくなった。食べ歩きをしながら挨拶なんて子どもみたいだ。しかも何故かその挨拶をすると「鯛焼き美味しい? あ、若旦那、ちょっとバナナと大根が腐りそうだから持っててくれよ」だとか「鯛焼きうまそうだねー。あ、お嬢さんは梅干し食えるか? 持ってきなよ」だとか「あそこの鯛焼きだろ、うまいよなー。ほら、うちのおでんも持ってきな」だとか言われて、気が付いたらあれやこれやと食べ物をいただいてしまっていた。
「……どうしてこんな大荷物になったのかしら?」
「マァ、……海老で鯛がつれるんだから鯛焼きならこのぐらい釣れるだろう」
「絶海さんの顔が広いからだと思うわ。なにかしているの?」
絶海さんは私の質問に「……もうここに八年も住んでるのか」と小さく呟いた後、「私じゃなくてヒロだよ」と笑った。
「この辺りは町内会が元気でね、ヒロはそういうところでもよく働いているから、私もついでに覚えられているんだ。……マァ、……朱莉も覚えてもらいなさい。知り合いがいて困ることは……」
「あれ、絶海さんだ」
などと話している私たちの間にするりと入り込んできたのは優弥さんだった。
「こんな時間に朱莉ちゃんつれて夜遊びですか?」
「まだ夜遊びできるほどの時間でもないだろう。とはいえ、きみは早く帰りなさい」
「俺はここが地元ですよ? 新参者の絶海さんにとやかく言われることでは……あれ、なんか色々もらってるんですね?」
彼は私たちの荷物を見るとコンビニのレジ袋からアイスを取り出した。
「これ二人で分けるアイスなんで二人で食べてください」
「何故だ。子どもから食べ物をもらうほど飢えてない」
「いいからいいから。ほら、食べて」
彼は私たちの口に勝手にそのアイスを押し込んできた。私たちは言いたいことは色々とあったのだが、食べ物を吐き出すなんてことも出来ず、もごもごと「「ゴチソウサマデス」」とさっきまで他の人に何度も言っていた言葉をまた言うしか出来なかった。
優弥さんは私たちのその言葉に満足げに頷いた後「それじゃあまた明日ね、朱莉さん」と去っていった。
残された私と絶海さんはアイスをなめながら目を合わせる。
「知り合いが多いと面倒もあるな」
「ソウネ……これ以上ものもらっても困るわ……」
「そうだな、さっさと買い物を済ませて……」
「あれ、若旦那!」
「「……」」
アイスを食べながら歩いているとまた違う人に声をかけられ、ものを渡され、声をかけられ、ものを渡され……の繰り返しでスーパーにたどり着く前にお茶やら米やら大福やらケーキやらお洋服やらいただいてしまっていた。
さすがに荷物を持っている絶海さんの左手が限界に見えたので「持つわ」と言ったのだが、彼はおでんしか持たせてくれなかった。
「……駄目だ。朱莉、帰ろう。この状態じゃ油はさすがに持てない」
「私の手を離せばもう少し持てるんじゃないかしら?」
「イヤダ」
「イヤなのね、そう……」
なら仕方ないと思っていたら、スーパーから出てきた見知らぬお姉さんが「おじめい尊い」と言いながら私の服のポケットに小さいサイズのサラダ油を入れてくれた。断っても「グッドラック」とわけのわからないことを言って、彼女は満面の笑みで親指を立てて去っていった。
残された私たちは無の表情になるしかなかった。
「……今の人は絶海さんの知り合い?」
「知らん。全く知らん」
「……いつもこんな風なの? 私一人ならこんなことないわよ。怖いわ……」
「私もこんなのは初めてだ。よくわからんから早く帰ろう。なにかおかしい……」
私たちは目を合わせて頷き合った後、足早に帰宅した。
そうして私たちを見て「なんでそんなに荷物が多いんですか」と首をかしげるヒロさんに、起きたことを説明したら、ヒロさんは天を仰ぎ「顔面偏差値が高いからって買い物もまともに出来ない理由になりますか」と嘆かれた。が、私たちとしても何故こんなことになったのか分からなかったので、「私たちは悪くないわ」「大変遺憾である」としかコメントできなかった。
夏の気配の近づいてきた夜の話だ。
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