【ホラー】おまえが悪い

「おまえが悪い」血まみれの狸に、優しいおじいちゃんは吐き捨てました。



「ここは涼しさの楽園だ。棲んでいるのは、おじいちゃんたちと――狸」

小学校最後の夏休み。一花(いちか)は、涼を求めて田舎のおじいちゃんの家に行った。
山道を車で走っていると、一匹の幼い狸を轢いてしまう。

「おまえが悪い」

虫の息の子狸を、おじいちゃんとおばあちゃんが、そう吐き捨てる。
「狸はわるい生き物だから、こうしないと祟るんだ」
そう言って死骸を足蹴するふたり。
そして一花は、都会と違って肌寒く、暗闇に満ちた夜を迎える……。



コバルト編集部さんの某企画で志し半ばで散った誉高き作品。
テーマは「異質さ」。
流血表現などあります。
24h.ポイント 0pt
0
小説 193,563 位 / 193,563件 ホラー 6,860 位 / 6,860件

あなたにおすすめの小説

【短編】露出は黙して、饒舌に語らせる

常に移動する点P
ホラー
老夫婦殺害の容疑で逮捕された関谷は、黙秘を貫いていた。取調にあたっていた担当刑事の桂は、上司から本件をQ課に任せるよう命じられた。 本館と別棟にあるQ課、出迎えたのは露出という男。桂と同世代のひょろっとした優男は、容疑者関谷の犯行をどうやって立証するのか? その取調室で行われた、露出の自白の方法とは。 そして、Q課・露出が企む本当の目的とは? といった、密室型のホラーミステリーです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

機織姫

ワルシャワ
ホラー
栃木県日光市にある鬼怒沼にある伝説にこんな話がありました。そこで、とある美しい姫が現れてカタンコトンと音を鳴らす。声をかけるとその姫は一変し沼の中へ誘うという恐ろしい話。一人の少年もまた誘われそうになり、どうにか命からがら助かったというが。その話はもはや忘れ去られてしまうほど時を超えた現代で起きた怖いお話。はじまりはじまり

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

日高川という名の大蛇に抱かれて【怒りの炎で光宗センセを火あぶりの刑にしちゃうもん!】

spell breaker!
ホラー
幼いころから思い込みの烈しい庄司 由海(しょうじ ゆみ)。 初潮を迎えたころ、家系に伝わる蛇の紋章を受け継いでしまった。 聖痕をまとったからには、庄司の女は情深く、とかく男と色恋沙汰に落ちやすくなる。身を滅ぼしかねないのだという。 やがて17歳になった。夏休み明けのことだった。 県立日高学園に通う由海は、突然担任になった光宗 臣吾(みつむね しんご)に一目惚れしてしまう。 なんとか光宗先生と交際できないか近づく由海。 ところが光宗には二面性があり、女癖も悪かった。 決定的な場面を目撃してしまったとき、ついに由海は怒り、暴走してしまう……。 ※本作は『小説家になろう』様でも公開しております。

黄泉小径 -ヨモツコミチ-

小曽根 委論(おぞね いろん)
ホラー
死後の世界に通ずると噂される、村はずれの細道……黄泉小径。立ち入れば帰って来れないとも言われる、その不気味な竹藪の道に、しかしながら足を踏み入れる者が時折現れる。この物語では、そんな者たちを時代ごとに紐解き、露わにしていく。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

怪異に襲われる

醍醐兎乙
ホラー
様々な怪異に襲われる短編集です。 救いはありません。 人の抵抗など怪異の前では無力なのです。 それぞれが独立したお話で、繋がりはありません。 カクヨムにも投稿しています。