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第5章【工藤の戦い編】
エピローグ…そして伝説へ
しおりを挟む結局『ラッキーボーイ』は閉店し、移転することは無かった。椎名は次第に仕事が減ってきたので渡邉さんに頼んで長期休暇を貰い旅打ちでもしようと思い立った。
その行き先でキーホルダーを落としてしまう。すぐに気付いて引き返すと中学生くらいの少女がそれを拾ってとても興味ありげに眺めていた。
「綺麗…」(これ、麻雀牌ってやつかな。真っ赤で宝石が付いてて。素敵だな)
「あ、あった! ゴメンそれ僕の!」そう言う椎名の外見は細くて清潔感がありシャキッとした服装の真面目な青年という印象を受けたので麻雀牌を落としたのが彼だというのが少女にはちょっと意外だった。
(なんか、ギャンブラーとか、チンピラとかとは真逆みたいな印象の人だな。麻雀ってこういう人もやるんだ…)
「キーホルダーだったんだけどとれちゃったか。気に入ってたんだけどな」
牌の上部にはネジ穴のようなものがあいていた。
「お嬢さん、さっきそれじっと見てたけど、気に入ったのかな? 壊れちゃったので良ければあげるけど」
「いいんですか!?」
「うん。それがきっかけで麻雀に興味を持つ子が増えたりしたら僕も嬉しいし。一応とれたチェーンもあげとくね。大事にしてあげて」
「ありがとうございます」
「うん、いいよ。やっぱり宝石は男が持つより女の子にこそ似合うしね。きみに貰って欲しいってきっと牌も言ってるさ」
こうして、その少女は麻雀に興味を持ち、その後の麻雀界を変える程の歴史的な発見、新戦術を生み出す伝説の人物となる──
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