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第十伍局【師団名人戦編②】
4巡目◉準決勝A卓開始
しおりを挟む今日は師団名人戦準決勝1日目。
季節はもう秋に突入していた。なので井川ミサトは堂々と(?)肌の露出の少ない服装をして行った。すると、白山プロはまだしっかり露出の多い服装で来ているではないか!
ミサトは(これが、プロ麻雀界なのか…?)と思った。
「白山プロ、おはようございます。あの、寒くないんですかそんなに出して」
「あー、私は暑がりなの。それに、私が露出したところでみんな興味ないでしょ、こんな絶壁女の胸元。あいてようと閉まってようと同じよ。アナタが井川さん?」
「はい。はじめまして」
「噂は聞いてるわ。強いって。ふーん、スタイルも抜群ね~。しかもアスリートみたいに締まってる。井川さんは胸大きいから薄着だとジロジロ見られちゃうかもしんないけど、私はほら、この通りだから」
確かに白山プロはよく言えばスレンダー。悪く言えば絶壁だった。だが、それが知的な顔立ちに似合っているとも言えた。正直言って胸元を開けている服装は似合ってない。もっとビシッとボタンを閉めているような服の方が顔に似合うと思ったが余計なことなので言わなかった。すると。
「正直、似合ってないと思うんだけどねー。けど、テレビ対局だからね。ま、たまにはドレスっぽいのも着とくかーって。それだけよ。涼しくて気持ちいいし。でもね、私には似合わないのは分かってる」
「そんな事…… いや、そうですね」
「ふふ、そうでしょ? もっと制服みたいなピシッとしたのが似合うってよく友達に言われるわ」
「ワンピースとかも似合いそうです」
2人は時間になるまでしばらくおしゃべりした。
「おはようございます」
「おはよーっす」
開始10分前に豊田と新田もスタジオに到着して予定通りに進行は進んだ。
するとスピーカーからよく知っている人の声がしてきた。
『えー、本日の準決勝は
豊田貴志プロ
新田忍アマ
白山詩織プロ
井川美沙都プロ
の4名が半荘2回を戦って上位2名が決勝へ行くという放送対局です。
解説は小林賢プロ
実況は私、成田恵美でお送り致します』
(メグミさんが実況するのか。麻雀プロって対局以外にも色々な仕事があるのね)とミサトは思った。
『それでは、第35期師団名人戦準決勝A卓開始して下さい』
「「よろしくお願いします!」」
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