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第十三局【支援編】
13巡目◉サンマ戦術発明家ナツミ
しおりを挟むアンが予選通過を決めている頃、ヤチヨとヒロコとナツミは佐藤家で三人麻雀をしていた。ユウは遠目にナツミの麻雀を眺めながら麻雀教室の資料作りをしている。
オーラス
東家 ヒロコ40500点
南家 ヤチヨ39000点
西家 ナツミ25500点
ナツミ手牌 切り番
22335557東東北北中中 ドラ西
(へぇ…。北を抜かずにメンホンチートイにしちゃった。でも待ちが悪いわね。ドラでも引ければ良かったんだけど、どうするのかしら)
打5ダマ
ナツミの選択はダマだった。とりあえず手替わり待ちで。7が偶然出たならロンして2着という考えである。すると…
2巡後
ツモ7
なんと仮テンの7を自力で引いてしまった。
(あちゃー! ナツミどうするのこれ。ツモってもラスのままじゃない)
「ぺー」
なんとナツミはそのタイミングで北抜き!
(そうか! これで北を2枚抜いてしまって待ちを変えて打点も上昇させるのね!)
そう思った。しかし。
「リーチ」
(えっ!)
22335577東東北中中(北1枚抜き)
(そ、そうか。北は抜いただけであって河には捨ててない以上フリテンじゃない。この単騎は絶好の待ち…!)
すると待ってましたと言わんばかりに一発目にヤチヨが北を抜く。北抜きで一発消しをしろとナツミに教わっていたから当然の判断であった。
「ロン! リーチ一発メンホンチートイドラ1… 16000!」
「なにそれ!」
「凄」
ツモ損のあるサンマならではの戦術が今日も野本ナツミによって発明されていくのであった。
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